出版者
日経BP社
雑誌
日経コミュニケーション (ISSN:09107215)
巻号頁・発行日
no.466, pp.59-62, 2006-07-15

リモート端末に適切なセキュリティ対策を施すことで,情報漏えいのかなりの部分は防げる。しかし万全とは言えない。さらに安全性を高めるには,端末から見た社内ネットワーク側,すなわちLANへの対策が必須になる。
著者
荒木 智子 斉藤 幸義 鳥居 俊
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.C0953, 2005

【はじめに】マラソン大会に出場する市民ランナーの数は増加している.それに従い障害発生数も増加している.しかし十分に選手をケアしているものは少ない.多くは同意書の対応がほとんどである.我々は複数の職種でランナーのサポートを行っている.今回2004年9月18日~23日の日程でマウイマラソンにトレーナーとして帯同した.中には医学的問題を生じたケースもあり,医学的なサポートの必要性について検討したので報告する.<BR>【概要】参加者は2004年9月19日,第34回マウイマラソンに出場した.これは制限時間が8時間,コースも平坦であり,初心者も気軽に参加できる.参加者20名であった.参加者はフィットネスクラブに所属し,月間約数十km~700kmという距離を走っている.帯同スタッフはコーチ1名(米国RRCA公認指導者),トレーナー2名(以下TR.PT,鍼灸師)であった.<BR>【事前の対策】ランニングセミナーを数店舗で,多くは夜間に実施している.また日曜日に合同練習会を実施している.帯同したTRもセミナー・練習会に参加し,コーチ・TR(帯同以外にNATA-ATC1名)とともに参加者の相談や評価・リコンディショニングを行った.必要に応じ,医療施設での検査結果を相談に役立てた.出発前日まで特にケアを必要とした参加者は3名で,肉離れ1名,貧血1名,オーバートレーニング症候群疑い(以下OTS疑い)1名であった.<BR>【現地での対応】到着初日に相談デスクを設置し,参加者に対応した.また19日未明より19名にテーピングを実施した.全員が完走し,ゴールテントにおいてアイシング,ストレッチ,マッサージを実施した.全日程を通じて相談,マッサージ,ストレッチを毎日実施した.また全員が翌日よりランニング・ウォーキングに参加した.筋肉痛が出現した例もあったが,ごく軽症であった.<BR>【トレーナーの役割】我々に求められたのは「いかなる状況でも完走(完歩)を目指す」ということであった.トップランナーと異なる点として帰国後の生活に支障が及ばないこと,無理をすることで二次的な問題を起こさないことが求められた.それに次いで安全に完走できることを方針とした.具体的には貧血の参加者にはHRを用いて調節をすることを説明,OTS疑いの参加者には歩いても十分に完走は可能と説明した.その方針決定にはTRと参加者だけでなくコーチも関与した.<BR>【まとめ】国内外の大会は増加しているがレース前後のケアをしているものは少ない.今回の特色は1)事前より参加者と接点をもち状況を把握した,2)コーチ,PT,鍼灸師,NATA-ATCから多彩な考えが出された,3)完走で充実感を得た,4)リコンディショニングの徹底により疲労を最小限に抑えた,5)それを実現できる日程であった5点が挙げられる.今回の経験よりレース前後のケアやその必要性を感じた.PTの知識や経験が医療現場ではない場所でも生かされることの可能性を感じた.
著者
吉田 道代
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2014, 2014

<B>Ⅰ. 研究の課題</B><br> 難民とは,国際的な定義(1951年の難民の地位に関する条約および1967年の難民の地位に関する議定書)においては,政治的・社会的迫害を受けるおそれのために国外に逃れた人々と定められており,その保護が義務づけられている.この難民の地位を求める人々は庇護申請者とよばれ,その扱いは国によって異なっている.<br> 庇護申請者の処遇は国際的な課題であるが,その具体的な対応は庇護申請者がたどりついた国の問題となり,しばしば国内での政治的な論争の的となる.本発表では,庇護申請者の急速な増加を受けて政治的議論が巻き起こったオーストラリアを事例に,国内に設置された庇護申請者収容施設と地域住民との関わりに焦点を当て,庇護申請者に関わる排除と包摂の問題を論じることとする.&nbsp;<br><br> <B>Ⅱ.オーストラリアの難民政策の変遷</B><br> オーストラリアは,先に挙げた難民条約の定義のほか,「人道的配慮」の枠を設けて比較的寛容な難民の受け入れを行ってきた.その対象は主にオーストラリア国外で庇護を申請する人々であり,無認可で入国して申請する者には厳しい対応をとっている.1990年代には全ての違法入国者が収容所に収監されるようになり(Mandatory Detention),収容期限が廃止・無期限化された.また,庇護は永住と結びつけられることが多かったが,一時的庇護制度も導入された.<br> 庇護申請者への厳しい処遇は,1990年代末にボートで領海に入ってくる人々が増加するにつれ,さらに強化されるようになった.当時政権にあった自由党・国民党が規制を一段と強めたきっかけは,2001年8月にノルウェー船籍の貨物船タンパ号がクリスマス島近海で難破しかけていた漁船の433人の乗船者を救出し,オーストラリアに受け入れを求めたことであった.オーストラリア政府は受け入れを拒否し,隣国に受け入れを求める「太平洋解決策(Pacific Solution)」を採用した.国内にボートで到着したその他の人々については,都心部から遠く離れた地域に設置した収容所に収監し,コミュニティから隔離した.この徹底した排除・隔離の実践により,避難先としてオーストラリアをめざすボートピープルは前年の5516人から1人に激減した.<br> 「太平洋解決策」は国内では支持を受けたが,国際的には大きな批判を浴びた.そのため,2007年の選挙で労働党が政権につくと,ボートで領海に入った人々を国内に収容するよう政策を緩和し,収容施設のあり方も見直した.コミュニティに近い,より開放的な収容施設(Alternative Places of Detentions: APODs)を建設し,逃亡やコミュニティに害を及ぼす危険性の低い庇護申請者,特に子供を含む家族をそこに住まわせた.<br> しかし,こうした規制緩和は,ボートでオーストラリアに向かう庇護申請者の増加を促す結果となった.このため,労働党政権は規制強化の方針を打ち出したが,その増加に歯止めがかからず,2012年度には2万5173人がボートで領海に入った.2013年に政権が交代したのちは自由党・国民党連合党の政府がボートへの対応を軍の管轄下において規制を一層強化している.<br><br>&nbsp;<B>Ⅲ.ADOPをめぐる議論</B><br> APODの設置計画が2010年に発表された際,設置予定場所となった南オーストラリア州アデレードヒルズ地区にあるインバーブラッキー(Inverbrackie)では,地元住民から強い反対の声が上がった.インバーブラッキーの住民の多くはADOP建設反対の立場をとっていたが,ADOPは設置され,2014年7月現在も存続している.ADOPはこれまでの隔離された収容所と異なり,地元住民を雇用し,施設内で暮らす子供が外の学校に通い,コミュニティの人々との交流も行われている.反対者からは否定的な意見が公に発表されていたが,建設後は表立った反対意見は見られなくなったことが報告されている(Curtis & Mee, 2012).発表においては,庇護申請者への規制圧力が強まる中で,ADOPへの反対意見が沈静化していった理由を探り,地域住民との交流可能という特徴を持つ施設の庇護申請者包摂の可能性について論じたい.<br><br><B>文献</B><br>Curtis, F. and Mee, K. J. 2012. Welcome to Woodside: Inverbrackie Alternative Place of Detention and performances of belonging in Woodside, South Australia, and Australia. <i>Australian Geographer</i> 43(4): 357-375.<br>
著者
眞壁 仁
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究では、中国清朝の学術移入後の徳川儒学思想の展開を分析し、学派別の思想分類を再検討して、徂徠学以降の儒学思想を捉える新たな枠組を提示しようとした。蔵書群の書誌調査をもとに、足利学校から、紀州藩、林家とその門人、昌平坂学問所に至るまでの学問方法とその内容を検証し、限られた対象を通してだが、考証学の日本における展開を位置づけた。また徂徠学以降の儒礼受容と実践についての一般化を試み、東アジアでの儒礼受容と展開の型について、独自の整理を行った。
著者
佐藤 浩史 笠原 要 金杉 友子 天野 成昭
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.19, no.6, pp.502-510, 2004 (Released:2004-09-03)
参考文献数
26
被引用文献数
1 3

This paper proposes a new method for selecting fundamental vocabulary. We are presently constructing the Fundamental Vocabulary Knowledge-base of Japanese that contains integrated information on syntax, semantics and pragmatics, for the purposes of advanced natural language processing. This database mainly consists of a lexicon and a treebank: Lexeed (a Japanese Semantic Lexicon) and the Hinoki Treebank. Fundamental vocabulary selection is the first step in the construction of Lexeed. The vocabulary should include sufficient words to describe general concepts for self-expandability, and should not be prohibitively large to construct and maintain. There are two conventional methods for selecting fundamental vocabulary. The first is intuition-based selection by experts. This is the traditional method for making dictionaries. A weak point of this method is that the selection strongly depends on personal intuition. The second is corpus-based selection. This method is superior in objectivity to intuition-based selection, however, it is difficult to compile a sufficiently balanced corpora. We propose a psychologically-motivated selection method that adopts word familiarity as the selection criterion. Word familiarity is a rating that represents the familiarity of a word as a real number ranging from 1 (least familiar) to 7 (most familiar). We determined the word familiarity ratings statistically based on psychological experiments over 32 subjects. We selected about 30,000 words as the fundamental vocabulary, based on a minimum word familiarity threshold of 5. We also evaluated the vocabulary by comparing its word coverage with conventional intuition-based and corpus-based selection over dictionary definition sentences and novels, and demonstrated the superior coverage of our lexicon. Based on this, we conclude that the proposed method is superior to conventional methods for fundamental vocabulary selection.
著者
江本 孟紀
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1229, pp.114-117, 2004-02-16

今回の選挙結果は大阪府民の決断、勝負としては負けたことを率直に認めます。支援を頂いた皆様には、心からありがとうと言いたいです。ただ、新聞などマスコミには「江本惨敗」と書かれたが、そうは思わない。テレビのアナウンサーにも「落胆の色を隠せない江本さんに」なんて紹介されたけど、「ちょっと待てぇ。別に落胆してへんで」って言いたかったですわ。
著者
湯本 史明
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
MEDCHEM NEWS (ISSN:24328618)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.59-63, 2017-05-01 (Released:2019-07-30)
参考文献数
7

筆者は2007年からカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のRobert Fletterick研究室にて博士研究員として在籍し、主に幹細胞の転写因子複合体の構造解析に取り組み、その後、NIHのPSI:Biologyの1テーマとなったプロジェクトの立ち上げとプロジェクトマネージメントを担当し、5年半の現地での研究生活を経て、2012年に高エネルギー加速器研究機構に職を得て帰国した。その後もUCSFやスタンフォード大学との密接な共同研究や共同セミナーの開催を通じ、現地と交流を続けている。本稿では、UCSFで開始した幹細胞転写因子の構造生命科学研究について紹介すると共に、この10年間の構造生物学を取り巻く時代背景、さらには実際に見聞きしたアカデミアと産業界との交流について紹介する。
著者
米澤 穂波 池田 朱里 高橋 亮 廣瀬 友靖 岩月 正人 大村 智 砂塚 敏明 上原 至雅 西谷 直之
雑誌
日本薬学会第140年会(京都)
巻号頁・発行日
2020-02-01

Wnt/β-catenin経路は、細胞増殖や分化を制御するシグナルである。この経路の過剰な活性化が腫瘍の発生に寄与することが知られている。我々は、ゼブラフィッシュ胚を用いた表現型スクリーニングから、低毒性なWnt/β-catenin経路阻害剤として抗寄生虫薬のイベルメクチンを同定した。イベルメクチンは、β-catenin/TCF応答配列ルシフェラーゼ活性を低下させ、Wnt/β-catenin経路の標的遺伝子産物の発現を抑制した。また、イベルメクチンは、大腸がん細胞株においてWnt/β-catenin経路を阻害し、APC変異陽性マウスモデルでは大腸腫瘍の増殖を抑制した。イベルメクチンの標的分子を明らかにするため、固定化したイベルメクチンを用いて標的分子を探索し、質量分析によってイベルメクチン結合タンパク質(IvBP)を同定した。さらに、様々なIvBP変異体を用いたin vitro結合実験により、IvBP中のイベルメクチン結合領域をつきとめた。In vitroに加え、PROTACを用いたプロテインノックダウンにより、生細胞中でのイベルメクチンとIvBPの結合も明らかにした。siRNAによるIvBP遺伝子ノックダウンの結果、Wntによるβ-cateninタンパク質レベルの上昇がキャンセルされ、IvBPはWnt/β-catenin経路をポジティブに制御する因子であることが明らかになった。これらの結果から、IvBPを新たな創薬標的分子として提案する。
著者
三船 毅 Tsuyoshi MIFUNE
雑誌
愛知学泉大学コミュニティ政策学部紀要 = Bulletin of School of Community Policy, Aichi Gakusen University
巻号頁・発行日
vol.3, pp.189-210, 2000-12

投票行動研究において投票コストは重要な概念である。投票コストとは、有権者が選挙で投票する際に負担する時間,労力,そして、そのための情報収集などである。実証研究では有権者の社会的属性が投票参加に影響を与えることは,初期の研究からの多くの研究者が検証してきた。これはいわば,有権者の社会的属性が投票コストを減少させることを検証してきたのである。しかし,有権者のコストを減少させるメカニズムは社会的属性だけではない。近年ではSocial Capital(人間関係資本)に代表されるように,個人の持つ人間関係がその人の行動に影響を与えるといった考えが,社会学・政治学の中でも用いられるようになってきている。本稿では,投票コストの概念的整理をおこない,理論的分析で提出されてきた,難問であるダウンズのパラドクス,さらにそれを拡張させたオルソン問題を整理し,先行研究の解決方法を検証し,実際の有権者のコスト減少のメカニズムを分析していく。
著者
巽 啓司 福島 雅夫
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会論文誌 (ISSN:13425668)
巻号頁・発行日
vol.8, no.5, pp.204-211, 1995-05-15 (Released:2011-10-13)
参考文献数
9
被引用文献数
7 1

Error back propagation is one of the most popular ideas used in learning algorithms for multilayer neural networks. Since the pioneering work by Rumelhart, Hinton and Williams, error back propagation has been regarded as a gradient descent method or its close approximation to minimize the sum-squared error function. In this paper, we point out that “on-line” back propagation is better interpreted as a successive projection method for solving a system of nonlinear ineqnalities. In particular we proposed a new learning algorithm based on the successive projection method, in which the stepsize is determined quantitatively based on the magnitude of error observed for each input pattern. Some simulation results on XOR and parity check problems indicate that the propsed algorithm is more effective and robust than the standard on-line back propagation algorithm.
著者
杉林 堅次
出版者
日本薬剤学会
雑誌
薬剤学 (ISSN:03727629)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.89-95, 2007

皮膚局所に適用する医薬品製剤には, 皮膚組織やその周辺部位での薬効(局所作用)を期待するものだけでなく, いわゆる全身作用を期待する経皮吸収型製剤(Transdermal Drug Delivery Systems, TDS)があり, さらに, 最近では機能性を有する化粧品も市場を賑わすようになってきた. したがって, 現在では, 治療薬だけでなく化粧品有効成分の皮膚透過性や経皮吸収性を正しく評価する方法論の確立が以前にも増して必要とされるようになった. また一方で, 効果が高くなれば皮膚局所での刺激性などの副作用についても正しく予測することが重要となり, 加えて, 主薬およびその濃度, さらには基剤の選択基準の確立が必要となってきた. 現在, 薬物の皮膚透過量や透過速度はヒト皮膚を用いて主にin vitro実験法で評価されている. しかし, 特に本邦では新鮮なヒト皮膚が必要な量を入手できるとは限らない. そこで, 動物皮膚や人工膜が使われることとなるが, 動物皮膚使用に当たっては動物愛護の問題を回避することができないし, また, 人工膜の使用では代謝酵素やトランスポーターが関与する皮膚透過を表現することができない.
著者
嶋田 豊 後藤 博三 引網 宏彰 関矢 信康
出版者
富山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

本研究の目的は、脳虚血による神経細胞障害に対する和漢薬(漢方薬)の保護作用とその作用機構をin vivoの基礎研究によって明らかにすることである。スナネズミー過性脳虚血モデルを用いて、漢方薬の経口投与の海馬CA1領域の錐体細胞の遅発性神経細胞死に対する効果、脳虚血後の海馬及び皮質における過酸化脂質(LPO)、一酸化窒素(NO)代謝物、スーパーオキサイド(O_2^<-・>)とヒドロキシルラジカル(HO^・)消去活性、ならびに抗酸化酵素活性に及ぼす効果について検討した。漢方薬は虚血7日前から、最長で7日後まで投与した。その結果、漢方方剤・釣藤散あるいは生薬・釣藤鈎の経口投与は、虚血7日後の海馬CA1領域の錐体細胞の遅発性神経細胞死を抑制した。また両者とも、虚血後の海馬におけるLPOとNO代謝物の生成を抑制した。虚血を行わない実験で、釣藤散あるいは釣藤鈎の経口投与は、海馬及び皮質ともにO_2^<-・>及びHO^・の消去活性を増強し、虚血後も海馬及び皮質ともにO_2^<-・>及びHO^・の消去活性を増強した。抗酸化酵素活性については、スーパーオキサイドディスムターゼ(SOD)、カタラーゼ(CAT)及びグルタチオンパーオキシダーゼ(GSH-Px)を測定した。虚血を行わない実験では、海馬及び皮質ともにCAT活性が上昇したが、SOD及びGSH-Px活性は変化がなかった。虚血後のCAT活性は、釣藤散あるいは釣藤鈎投与によって海馬及び皮質ともに増強を認めた。以上の成績より、一過性脳虚血モデルにおいて釣藤散あるいは釣藤鈎の経口投与は遅発性神経細胞死に対して保護作用を有し、その機序の一つとして脳内のCAT活性の増強を介する抗酸化作用の関与が示唆された。
著者
甲斐 尚人
出版者
記録管理学会
雑誌
レコード・マネジメント (ISSN:09154787)
巻号頁・発行日
vol.79, pp.19-33, 2020

<p> 多くの企業はマニュアル化などによって技術継承を試みているが、言語化が難しい暗黙知が未だに故障の原因となっていることが多い。本研究では、鉄道車両における故障事例に焦点を当て、暗黙知習得のために必要なマニュアル内の要素を明らかにした。2013年に発生した特急「北斗20号」の車両故障の分析で明らかになった「気づき」の重要性について、キャストの評価が高い東京ディズニーランドの教育用マニュアルと鉄道車両の検修マニュアルを比較した。表層上の違いとして、見出しのフォントや表現の工夫が見られた。また、表現上の違いとして文章構成や例示表現、文末表現に工夫があることがわかった。同じく2013年に発生した特急スーパーおおぞら3号のヒューマンエラーの分析では、技術者の意識の不足、経験の不足が誤った取扱いに繋がっており、マニュアル内の文と図の取り扱い方が読み手に対して誤認識を誘発する可能性があることがわかった。</p>
著者
平畑 光一
出版者
日本医事新報社
雑誌
日本医事新報 (ISSN:03859215)
巻号頁・発行日
no.5078, pp.18-26, 2021-08-21
著者
楠根 重和
雑誌
金沢法学 (ISSN:0451324X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.A97-A122, 2004-03-25

金沢大学法学部