著者
二見 晋平 藤本 貴之
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.2010-IS-111, no.18, pp.1-7, 2010-03-10

近年,競技性を持ったコンピュータゲームが 「e-sports」 と呼ばれ,注目を集めている.特に欧米を中心に e-sports を新しいスポーツの一つとしてみるような動きも始まっており,商業的な成功を収めつつある.しかしながら,日本ではコンピュータゲームである 「e-sports」 は,未だまだ 「遊戯」 の域を出るものとは考えられておらず,その認知度も低い.また,コンピュータゲームそのものが 「内向的な遊び」 と捉えられているため,その競技性も認められていない.本論文では,e-Sports が持つ競技性について議論し,それが身体性を拡張に及びす影響について言及をする.そしてそのトレーニングを支援するための e-Sports Learning System を提案する.
著者
上野 千鶴子 Chizuko Ueno
出版者
同志社大学アメリカ研究所
雑誌
同志社アメリカ研究 = Doshisha American studies (ISSN:04200918)
巻号頁・発行日
no.35, pp.47-57, 1999-03-20

11月24日、アメリカ研究所の公開講座「ジェンダー・国家・市民権」が開催された。パネリストは、リンダー・カーバーアイオワ大学教養学部および歴史学科教授と、上野千鶴子東京大学文学部教授であった。カーバー教授は前全米アメリカ史学会会長で、アメリカ市民としての女性のあり方を歴史的に検証する研究を中心に女性と国家の関係について問題提起し国際的に活躍するアメリカ史研究家である。著書にWomen of the Repubilc: Intellect and Ideology in Revolutionary America, Toward an Inteleectural History of Womenなどがある。また、上野教授は社会学者で、日本を代表するジェンダー論の理論家として国際的に活躍しておられる。近著に『近代家族の成立と終焉』、『発情装置』、『ナショナリズムとジェンダー』などがある。なお、コメンテーターは女性史の分野で活躍する西川祐子京都文教大学教授、『近代的家族と国民化について』の著作で近年脚光を浴びる牟田和恵甲南女子大学助教授、モデレーターはアメリカ研究所の池田啓子が務めた。
著者
福田 真人
巻号頁・発行日
2017-06-27

第14回南極設営シンポジウム 6月27日(火)国立極地研究所 極地観測棟3階
著者
北舘 佳史
出版者
中央大学人文科学研究所
雑誌
人文研紀要 (ISSN:02873877)
巻号頁・発行日
vol.96, pp.1-27, 2020-09-30

本稿は『レラスのポンスの回心に関する論考とシルヴァネス修道院の始まりの真の物語』を分析の対象として共同体が起源をどのように記憶したのか,それが作成された状況においてどのような意味を持っていたのかを明らかにすることを目的とする。シルヴァネス修道院の第4 代院長ポンスは1160・70年代に内外の動揺を抑えて修道院の規律を立て直す改革の一環として創建者と共同体の歴史の編纂事業を行った。この史料の検討から重要な特徴として,現在と過去を統合するためにシトー会と共通する荒れ野や清貧や労働の主題が強調される一方,隠修士時代からの共同体の慈善の伝統の連続性とシトー会への加入手続きの正当性が主張されている点が挙げられる。また,初期の施しによる経済からシトー会時代の蓄積と生産の経済への移行が描かれるとともに,手の労働や執り成しの祈り,さらには緊急時の食料支援の物語を通じて修道院の富が正当化されている点が注目される。
著者
三浦 清美
出版者
電気通信大学
雑誌
電気通信大学紀要 (ISSN:09150935)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.145-165, 2010-02-15

The author in this bulletin provides translations of four literary works, which reflect medieval Russian thoughts in the period of so-called Mongol-Tatar yoke (usually considered from 1238th to1480th). The first we provide is composed of five sermons of Serapion of Vladimir. They accounted for the cruel aggressions of Mongol-Tatars as a punishment from God and invoked penitence of their contemporary. The second work is “the Tale of Mercury of Smolensk”. Mercury was believed to have repulsed single-handed the cloud of Mongol-Tatars from Smolensk. The third is“the Tale of Kitezh”. The town of Kitezh was believed to have disappeared during the attack of Mongol-Tatars. The fourth is “the Tale of Assassination of the Prince of Chernigov Michail and His Aristocrat Feodor”, who are assassinated because of the refusal of Tatars'customs in their court.
著者
北原 零未
出版者
中央大学社会科学研究所
雑誌
中央大学社会科学研究所年報 (ISSN:13432125)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.243-257, 2017-09-30

It is natural to use separate suanames after getting married in many countries in the world. In Japan, however, they must choose single-surname(family name of a man or a woman )if they want to marry. So if they want to retain their surnames, they have no other choise but to get “de facto marriage”(common-law marriage). This paper observes why not allowed all people to retain their surnames after getting married in Japan, and, in France, the right of a married couple to use different surnames is normal ?
著者
太田 憲 室伏 広治
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.55, no.11, pp.1228-1234, 2014-10-15

スポーツの研究によって運動スキルの理解が進んでも,そのスキルをヒトに伝達・伝承することは必ずしも容易ではない.この問題に対応するため,まず運動スキルを数理的に解明することが重要であるが,スポーツのような運動の場合,そのスキルは身体や用具のダイナミクスに強く拘束されるため,ダイナミクスベースで運動スキルを記述した.そして,この運動スキルの数理的な理解に基づいた運動スキルの可視化やその伝達方法の開発を行っているが,その数理をスキル獲得の支援に結びつけるフレームワークをサイバネティック・トレーニングと呼んでいる.ここではハンマー投競技向けのスキル獲得支援システムについて紹介する.