著者
斎藤整軒 著
出版者
一告社
巻号頁・発行日
1912
著者
安野 彰 大井 隆弘 須崎 文代 田中 和幸 水野 僚子
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住総研研究論文集 (ISSN:21878188)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.137-148, 2017

本研究は,近代住宅における水まわり空間の変容過程を明らかにするため,住宅改良が活発に展開された大正から昭和期にかけて活躍し,平面形式等に都市住宅の典型的傾向を示す建築家・吉田五十八の住宅作品を分析した。具体的には,水まわりの設備が描かれた平面図,展開図,詳細図等を用いて,台所・浴室・便所・女中室について,住宅全体の動線計画における位置づけや室内空間の変遷を検討した。その結果,1940 年頃と1950 年から55 年頃に変化が集中していることが確認された。そこでは,住宅における表と裏の性格と水まわり空間の関係性が段階的に変化していく様子や,新しい材料や技術の導入がそうした変化に与えた影響が捉えられた。
出版者
日経BP
雑誌
日経ニューメディア = Nikkei new media (ISSN:02885026)
巻号頁・発行日
no.1737, pp.2-3, 2021-01-25

MNO3社は一定分の通話定額込みで月間利用可能データ容量が20Gバイトのサービスを月額2980円で導入予定だが、同等のサービスをMVNOは例えば月額5440円あるいは6030円といった料金で提供しているという。一定分の通話定額込みの形でMVNO各社が月額2980円で提供している…
著者
泉田 温人 内山 庄一郎 須貝 俊彦
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016

<b>1.初めに</b> 平成27年9月関東・東北豪雨は鬼怒川流域に記録的な大雨をもたらし<sup>1)</sup>,10日12時50分に常総市三坂町地先(左岸21k付近;図1中の&times;)で鬼怒川の堤防が決壊した<sup>2)</sup>.鬼怒川水海道観測所においては同日13時に計画高水位(17.24m, Y.P.)を超過した<sup>3)</sup>.破堤箇所付近の鬼怒川は,風成層を載せる更新世段丘に挟まれた沖積低地の西端を流れ,河床勾配1/2500程度の砂床河川である.堤防の決壊区間から後背湿地に南流した洪水流による自然堤防上の地形及び洪水堆積物の特徴を報告する.<br><b>2.調査手法</b> トータルステーション測量とVRS方式のGNSS観測機による測量を実施し,洪水後の地形断面図を作成するとともに洪水前の5mメッシュDEM(国土地理院提供)と比較して洪水イベントによる地形変化を検討した.堆積物調査では現地での記載とレーザー回折式粒度分析装置による粒度分析を行った.<br><b>3.破堤地形の記載</b><br><b>地形の特徴</b><b>:</b>洪水流の中心では破堤堤防の付近に深さ2 m以上の落掘が形成され,その下流も150 m以上の距離の間,浸食作用が卓越し標高が30-40 cm低下したが,中心以外では侵食域は洪水流の根元に限られ標高変化の小さい領域が大きかった.この領域の途中には地形的な段差の下に比高30-40 cmの急崖を持つローブ状堆積地形が一部で形成された.また侵食を免れた道路などの洪水流下流側に砂が堆積する例が多く認められた.<br><b>堆積物の特徴</b><b>:</b>調査地のほぼ全域で地表から5-30 cmの深度まで洪水堆積物が分布し,その下部は上方粗粒化を示す泥質細砂-極細砂,上部は淘汰の良い細砂-中砂で主に構成されていた.前述のローブ状地形では層厚50-60 cmの泥を欠く中砂が地表まで堆積した.また,一部地点は泥が地表を被覆した.<br><b>4.まとめと今後の展望</b> 今回の破堤地形は過去に報告されたクレバス・スプレー<sup>4)</sup>と類似する特徴が多いが,地形の分布は人工物の影響を多少受けている.今後,UAVを用いた新たな地形調査法を含む地形と堆積物の詳細かつ広範な調査により,破堤箇所から遠方に至るまでの破堤地形の縦断的な地形変化のシーケンスが明らかにされ,過去の埋没破堤地形の同定に適用できる可能性がある.このことは,自然堤防の分布と共に勘案することで,クレバス・チャネルの出現に発する新河道の形成と本流路の争奪,そしてまた別の流路への河道変遷の過程を追跡し,氾濫原の地形発達の理解に繋がり得る.<br><br><b>参考文献</b>&nbsp; 1) 気象庁 (2015):平成27年報道発表資料,http://www.jma.go.jp/ jma/press/1509/18f/20150918_gouumeimei.html(2015年12月28日閲覧) 2) 国土交通省関東地方整備局 (2015):平成27年記者発表試料, http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/index00000080.html(2015年12月28日閲覧)3) 国土交通省:水文水質データベース, http://www1.river.go.jp/(2016年1月23日閲覧) 4) Bristow et. al. (1993) : Sedimentology, 46, 1029-1047
著者
大橋 和幸
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2013, 2013

1.はじめにOx濃度の年平均値は,1985~2004年度の20年間で約5ppb上昇しており(光化学オキシダント・対流圏オゾン検討会,2007),環境基準達成局数の割合は一般局・自排局ともに2010年に至っても0%であった(環境省報道発表資料,2012).この原因として,越境汚染や地域気象の状況が変化したことなどが指摘されている.また,以前よりわが国では週末の方が週日と比較して相対的にNOx濃度が低いにも関わらず,Ox濃度が高くなる週末効果という現象が確認されてきた.例えば,大原(2006)によると,Oxは週日の方がその場での生成量は多いが,週末はNOの排出量が減少するため,O3が分解されにくくなることが原因であるとしている.一方,神成(2006)は,HC-limitedの環境下において,週末にNOxの排出量が減少することによってO3生成抑制効果が解除されるため,週末に高濃度になるとしている.この様なOx濃度の近年における経年変化傾向や,週末効果といった短周期変動が指摘され,その原因が考えられてきているが,一方,こうした現象の時空間的特徴に関しては必ずしも明らかとなっていない.そこで本研究では関東地方を対象として,近年のOx濃度上昇および週末効果について,時空間変動からそれらの要因を考察することを目的とした.2.方法対象地域は関東地方1都6県とした.使用したデータは国立環境研究所で取り纏めている大気汚染常時監視測定データの1時間値であり,対象物質はOxである.対象期間は1980年4月から2011年3月までとした.はじめに,Oxの季節的・経年的な時間的特性を比較するため,月別平均値に対して主成分分析を行った.ただし,測定局により観測開始時期の違いや欠測値を含む期間が存在するため,対象地域内をグリッドで区切り,グリッド平均値を作成した後,解析を行っている.また,週末効果を把握する観点から,日平均値に対して同様のグリッド化を行ったデータに対しても主成分分析を行った.3.結果月平均値に対して行った主成分分析の結果,第1主成分には関東地方全域の濃度変動を示すモードが検出された.この成分は経年的に見ると,2000年頃からOx濃度が増加していることを示している.また,地域的な増加量の違いが認められ,北関東南部および千葉県では大きく,南関東では相対的に小さい傾向にあった.さらに,日平均値に対する解析結果から,週末効果に対する濃度変動は1980年代には小さく,近年において大きくなる傾向を持つことが明らかとなった.季節変化成分も顕著に認められ,春期(4月・5月)に増加の極大を持ち,経年的な増加傾向がこの時期における高濃度化と極大期の拡大に対応していることが示唆される.
著者
山田 真貴子
雑誌
奥羽大学歯学誌 (ISSN:09162313)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.89-101, 2016-12-01

顎矯正手術を受ける骨格性下顎前突症患者39例(男性19例、女性20例)を対象とし、三次元顔貌変形シミュレーションソフト(可動点を前後・上下方向に変化させることができる)を用いて、患者自身が考える術後の理想顔貌を男女別に調査し、矯正歯科医が考える理想顔貌と比較検討した。その際、初回検査時に採得した側面頭部X線規格写真をもとに顔貌形態パターンの垂直的な分類を行い、Long-Face群(LF群)とNormal-Face群(NF群)に分けた。検討の結果、NF群の男性患者の理想顔貌は矯正歯科医と比べて、シミュレーションの前後方向については、上唇部をより前方に位置させ、上下方向(下顔面高)については矯正歯科医と同じ認識であった。LF群の男性患者の理想顔貌は矯正歯科医に比べて、上唇部を前方に位置させ、下顔面高を変化させない顔貌であった。女性患者の理想顔貌はNF群・LF群とも歯科矯正医に比べて、上唇部を前方に位置させ、下顔面高を短くした顔貌であった。
著者
富山 明俊 長谷部 雅彦 大山 玲子 亀田 倫子 杉山 典正
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.3, pp.129-135, 2021-03-01 (Released:2021-03-01)

本研究は,コモディティ化した掃除機市場を対象とし,新規参入の成功例として国外企業2社(サイクロン掃除機:ダイソン社,ロボット掃除機:アイロボット社)に着目し,掃除機市場で高いシェアを獲得した要因を明らかにするために,特許,意匠,商標,新聞・WEB情報を収集し分析を進めた。分析の結果,ダイソン社は掃除機市場のサイクロンのカテゴリ,アイロボット社はロボット掃除機のカテゴリにおいて,シェア拡大と同時に特徴的な出願を行っていること,後発類似製品の出現を許しているものの,追随させない高いシェアをブランド力によって確保していることが明らかになった。そこで,対象企業の知財戦略について,戦略展開マップとSWOT分析により考察を行った。
著者
伊賀 公一
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.3, pp.119-124, 2021-03-01 (Released:2021-03-01)

色覚の多様性に配慮したカラーユニバーサルデザイン(CUD)が社会的に求められている。色の識別に困難を持つ人は色がどう見えるのか。社会は彼らをどう扱ったか,色で情報を目的どおりに伝えるためはどのようにすべきかについて記載する。
著者
三浦 まゆみ
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.3, pp.113-118, 2021-03-01 (Released:2021-03-01)

資料のユニバーサルカラーデザインというテーマで,わかりやすく読みやすい資料作成の具体的な手法をまとめた。色の見え方は誰もが同じではなく色覚異常や高齢者の加齢による色覚変化などによりさまざまな色覚特性があり,見にくい配色のパターンがあるため,それを踏まえて色を選定することであらゆる人にとって快適なカラーデザインとなる。また,色の三属性,トーン,配色によるイメージ表現,色の機能的効果(誘目性,明視性,可読性,識別性)といった色彩学の基本の解説と共に,対象者や目的別の資料作りを効率よく作成する色使いを5つのポイントとして紹介している。