1 0 0 0 OA 伊藤痴遊全集

出版者
平凡社
巻号頁・発行日
vol.第10巻, 1931
著者
大野 康 今井 基勝
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.359-362, 1995-03-05 (Released:2009-07-23)
参考文献数
4
被引用文献数
1

直動システムのアブソリュートエソコーダとして現在開発中のバックアップ不要で自己診断機能付きのアブソリュートスケールを中心に述べた.従来のバックアップスケールに対し外部電池が不要という利点,絶対位置データの比較確認が可能であるほかに,瞬間の速度超過で位置を見失った場合も速度が下がり次第,正確な絶対位置を求めることも可能である.今後の課題は高精度な内挿技術により,M系列パターンとインクリメンタルパターン各1本だけで構成し,安価なアブソリュートスケールを開発することである.
著者
山本 圭
出版者
日本社会学理論学会
雑誌
現代社会学理論研究 (ISSN:18817467)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.86-98, 2009

ラディカル・デモクラシーという現代民主主義理論のー潮流には、それ自体の内部においても多様なパースペクティブが存在しており、そのなかでも本稿が焦点を当てるのは、エルネスト・ラクラウの政治理論である。ラクラウの政治理論はこれまで、今日のアカデミズムへの甚大な影響にも関わらず、主題的に論じられることはあまりなかった。したがって本稿の目的は、ラクラウの提示した民主主義理論の可能性を検証するためにも、彼がどのように自身の政治理論を醸成させていったかを明らかにすることである。そこで手掛かりとなるのが「主体」の概念である。つまり『ヘゲモニーと社会主義戦略』において主体は、構造内部の「主体位置」と考えられていたが、後に精神分析理論からの批判を取り入れることにより、それを「欠如の主体」と捉えるようになったのである。そしてこの主体概念をめぐる転回が、ラクラウ政治理論を脱構築との接合や普遍/個別概念の再考などの新しい展開へと促したことを示すことにしたい。最後にこの「欠如の主体」の導入が、ラクラウの民主主義理論をどのように深化させたのかを議論し、ラクラウが提唱するラディカル・デモクラシーが何たるかを明らかにする。
著者
小林 龍生
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.404-408, 2020-05-18 (Released:2020-06-13)
参考文献数
5

運動器疾患の診療にもロボットが導入されつつある.人工関節手術ロボットは術者の技量によらず術前計画通りの手術を可能にする.リハビリテーションにおいても療法士の技量にかかわらずよいリハビリテーションを可能にするロボットが期待される.Honda歩行アシストは歩行練習に際し,療法士の技量にかかわらず,微妙な股関節の可動域の変化を数値として表示し,微妙なアシストを加え,動きの悪い患側の股関節の動きを健側とほぼ同じ動きに誘導する歩行練習が可能で有用性が期待できる.また,慢性期歩行障害患者の歩行速度,歩幅の改善にも有効であり,ロコモティブシンドロームやサルコペニアのリハビリテーションへの応用も期待される.

1 0 0 0 江藤南白

著者
的野半介 編
出版者
原書房
巻号頁・発行日
vol.下, 1968
著者
小久保 秀之 薄井 孝子 山本 幹男 世一 秀雄
出版者
日本超心理学会
雑誌
超心理学研究 (ISSN:1343926X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1-2, pp.18-27, 2008-12-07 (Released:2017-08-09)
参考文献数
17

特異能力者として知られる中国人被験者(女、40歳)が念力課題、および顔表情認知課題を試みているときの脳血流、皮膚電気活動などの生理変化を測定した。また、主要5因子性格検査など5種の質問紙調査と内田クレペリン検査を実施した。結果、顕著な異常現象は観測されなかったが、念力課題中に被験者の脳血流が大脳右半球で著しく増大し、さらにその領野が顔表情認知課題中の血流増大領野と共通することがわかった。性格検査の結果は、この被験者の性格がまったく普通であることを示した。
著者
藤原 怜子
出版者
関東学院大学[文学部]人文学会
雑誌
関東学院大学文学部紀要 (ISSN:02861216)
巻号頁・発行日
no.116, pp.171-188, 2009

2009年のニューイヤー・コンサートで一石を投じたバレンボイムのウィーン伝統音楽の見直しについて、その歴史的意味を考察する。シュトラウスの時代にはなかったウィンナ・ワルツのリズム上の魅惑的な溜めはどのように醸成されたのか。ウィーンの舞踏文化とクラシック界の現状を探りながら、ウィーンの人々にとって、あるいは観光客にとって、そしてメディアの向こうにいる世界中のファンにとって、振り撒かれる魅力の根源に迫る。毎年選出される新たな世界的指揮者のなかで、古楽出身のアーノンクールが目指す真のウィーン伝統音楽の再生は、多くの人々に刺激を与え、その成果が期待されるところである。甘く美しくなりすぎたウィンナ・ワルツに新たな解釈が加わることによって、新生ウィーンの音楽が生れる日は近い。
著者
津城 寛文 Hirofumi TSUSHIRO
出版者
宗教倫理学会
雑誌
宗教と倫理 (ISSN:13468219)
巻号頁・発行日
no.14, pp.21-33, 2014-11

死者(あるいはここにいないはずの生者)が、姿を見せたり言葉を語ったり、その気配がしたり、匂いや音がしたりという話題は、19 世紀末英国の心霊研究で「死者(生者)の幻影」という術語を与えられ、膨大な調査報告が出された。こうした話題は、ちょうど日常と非日常の接する領域に、分布している。そしてそのリアリティは、日常的な状況では拡散し周辺化されるが、非常事においては増幅し、社会に表面化してくる。\非常事の典型は大規模な天変地異である。2011 年の東日本大震災と大津波では、ほぼ一瞬のうちに数万人の死者・行方不明者が出て、死者の幻影の目撃譚の噂が広がっている。3・11 以降、死因を共有する大量の死者のそのような大きな圧力が、日常と非日常のリアリティ比率を変えたようである。また「死者の幻影」譚を悪用した「霊感商法」や、霊感商法まがいの伝道の報告、その噂が、あちこちで語られている。死者のリアリティを扱う宗教学は、このような死者との交流に絡んでくる諸問題に対して、私的なスピリチュアリティ領域でのハラスメントやアビューズから、社会事件ともなる詐欺や脅迫まで、有形無形の非合法を仕分ける役割が期待される。