著者
Shigeko Yashiro Takashi Ueta Satoshi Kutsuna Tatsuya Okamoto Miyuki Nagahara Norio Ohmagari
出版者
National Center for Global Health and Medicine
雑誌
Global Health & Medicine (ISSN:24349186)
巻号頁・発行日
pp.2020.01091, (Released:2020-12-14)
参考文献数
10
被引用文献数
3

Ocular complications of coronavirus disease 2019 (COVID-19) do not essentially cause serious visual loss. However, due to the characteristics of this disease, delays in diagnosis and treatment in hospitalized patients may leave them with serious visual impairment. If conjunctivitis is suspected, ophthalmological follow-up is needless because it is expected spontaneous healing. Diplopia is often complicated for extra-ocular neurological findings and need neurological consults. Ophthalmologists should be consulted for ocular surface disease, high intraocular pressure, and ocular inflammation that may cause visual loss if patients complain of blurred vision, visual loss, and ocular pain. The problem is unconscious patients with risk of developing high intraocular pressure or keratitis. An ophthalmologist should be consulted as soon as possible if eye redness or pupil abnormalities appear in these patients. We developed a flowchart for ophthalmic consultations in hospitalized patients with COVID-19, for facilities where an ophthalmologist is not always present, and for third or fourth waves or, a pandemic of another infectious disease.
著者
水野 進 谷口 保
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.207-214, 1972 (Released:2007-07-05)
参考文献数
16
被引用文献数
1

11月27日の収穫果を, 関係湿度80~90%のもとで, 20°, 10°, 6°および2°Cの各温度において, 貯蔵中ならびに出庫後の呼吸, 成分の変化につき検討した.1. 腐敗は20°C, 60日(2月上旬), 10°, 6°C, 120日(4月上旬), 2°C, 160日(5月中旬) 頃より急激に増加する. また20°, 10°Cでは果皮の乾燥がはげしく, 腐敗病も6°C以下と異なり, 果軸周辺部に軸ぐされ病の現われるものが多かつた.2. 貯蔵中の呼吸量は, 低温ほど少なく, しかも入庫1日間 (20°Cでは3日間) に急減し, その後腐敗果の増加期まで一定していた.3. 6°C以下の低温では, ビタミンCの消耗が非常に少なく, ついで糖, 減少の多いのは酸であつた. また腐敗率の高い20°C, 81日, および10°C, 150日では健全果でも, ビタミンC量, 糖量も著しく減少していた.4. 2°Cに貯蔵した場合, 4月中旬より低温障害の兆候のある果実が目立ち, アルコール系揮発物質の発生とこれに伴うCO2発生量が増加した.5. 各温度より20°Cに移した場合, 7~12時間で呼吸上昇のピークに達し, また低温ほどピーク量は大であつたが, 86日程度の貯蔵であれば, 2°Cという低温でも3日後には呼吸量が正常に復していた. これに対し, 150日貯蔵の各区の呼吸量は, 出庫1日目に86日貯蔵の約2倍の高い呼吸量を示すとともに, その後減少を続けるのみであつた.6. 温度較差の高い, すなわち貯蔵温度が低いほど, 出庫後の果汁成分の消耗ははげしく, とくにビタミンC, 酸の減少は著しかつた.7. 果実温を徐々に上昇させるじゆん化を行なうと, 呼吸の急上昇を起こらず, 腐敗率, 果汁各成分の減少率とも小さかつた.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1439, pp.34-38, 2008-04-28

人材の流動化が進み、優秀な人材を確保し、育てるためにはより工夫が求められるようになった。企業再編も加速しており、将来へのビジョンが描きにくい。グローバル競争も激しくなるばかり。経験則が通じなくなっている。 だからこそ経営には、閉塞状況を打ち破り、現場を強くする能力が欠かせない。激動の時代に求められる新リーダーの規範とは何か。
著者
大井 裕子 鶴淵 和子 小林 トミ 穂坂 直弘 寺元 芳子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.81-86, 1985

砂糖液の加熱時における火力と最終温度がカラメルソースの色や味とどのような関係にあるかを明らかにするため実験を行い, 次のような知見を得た.<BR>1) カラメルソースの濃度は, その仕上がり重量がもとの砂糖重量の1.10~1.15倍がよい.<BR>2) 官能検査の結果, 強火では 210~230℃ 加熱のものが色・味ともに評価が高かった.これに該当するのは, 中火では220℃, 弱火では210℃加熱のものであった.<BR>3) カラメルの色は弱火で210℃, 中火で220℃, 強火で230℃になると急変しやすく, ばらつきが大きくて再現性に欠ける.<BR>4) カラメルソースの色価は 600 前後が適当である.<BR>5) カラメルソースの pH は, 加熱温度の上昇とともに低下する.<BR>6) 火力は強火よりも弱火のほうが温度が緩慢に上昇し, 低温で着色する.<BR>7) カラメルの調製法としては160℃まで強火にし, その後弱火で加熱するのが, 所要時間や調理操作上よいと考えられる.
著者
望月 菜穂子 宇治川 正人 平手 小太郎 安岡 正人
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.61, no.479, pp.17-25, 1996-01-30 (Released:2017-01-28)
参考文献数
12
被引用文献数
1 5

An experimental study to evaluate task-ambient lighting systems was carried out in a laboratory which varied in 4 types of lighting. After experiences for a total of 40 days ; ten days at a time, in a room for each type of lighting, fourteen subjects were asked to fill out a questionnaire relating to the visual satisfaction and six activities observed in the room. The evaluation of the task-ambient lighting depended on the work being performed. With increasing ambient illuminance, subjects were satisfied for reading and writing, or meetings. At an ambient illuminance of 200 lux, over 60% of the subjects were satisfied for accomplishing creative work. The low illuminance ambient lighting thus enabled them to concentrate on their creative work.
著者
平野 悠一郎
出版者
林業経済学会
雑誌
林業経済研究 (ISSN:02851598)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.53-64, 2004-03-01 (Released:2017-08-28)
参考文献数
25
被引用文献数
5

本稿は,中華入民共和国期の中国において,人間と森林との関係を規定する基本法が,どのような特徴を有しつつ推移してきたのかを明らかにすることを目的としている。1963年に公布された森林保護条例を起源とし,現行の中華人民共和国森林法に至る森林関連の基本法は,国土の森林を維持・拡大するために,基層社会の森林を利用する諸活動を規制・管理するという性格を一貫して有していた。1984年森林法では,緑化を公民の義務とすることが明記され,そのための活動に人々を動員するという性格が強められた。それは,産業振興法としての林業基本法が,森林の公益的機能の重視を含めた包括的な森林・林業基本法へと変容していく,同時期の日本の推移とは明らかに異なるものであった。そのような特徴と推移は,森林の過少状況,森林破壊の加速,社会主義統治といった,中国の森林関連の法令をめぐる社会背景に基づいていた。
著者
酒井 真次 長沢 次男 橋本 綱二
出版者
[農林省東北農業試験場]
雑誌
東北農業試験場研究報告 (ISSN:04957318)
巻号頁・発行日
no.81, pp.p41-49, 1990-03

ダイズシストセンチュウに対する高度抵抗性品種の早期作出を目標として,寒冷地の大豆育種ではこれまでほとんど試みられなかった年3回の世代促進育種方法を開発するとともに,世代促進中における抵抗性検定の実施,実用品種の戻し交配等を組合せることによって抵抗性育種の効率化を図った。1)世代促進育種試験に利用した温室は自動短日処理装置とオイルヒーターを備えただけの簡易な施設である。2)世代促進育種法は面積が限られた施設内で多数個体を供試して実施するために,密植条件(1m2当り417個体)で行った。3)1年を第1期(2月~5月),第2期(6~9月),第3期(9~12月)の3生育期間に区分し,1世代の生育日数を90日に制御することによって,1年に3世代を生育させることを試みた。4)成熟期群が極早~極晩の7品種を供試して生育初期に短日処理した場合の生育日数に及ぼす影響を調査した。この結果,生育日数を目標の90日以内にとどめるためには,日長が最大となる第2期の短日処理が重要であること,中生~中生の晩の育成材料では2週間以上,晩生の育成材料では4週間以上の短日処理が必要であることが明らかになった。5)短日処理区における供試品種平均の個体当り採種粒数は,第2期で4.6粒,第3期でも3.1粒であり,無処理区との間に差異が認められなかったことから,等量採種法を採用することによって育種材料の偏りを避けて育種を行うことが可能であることを実証した。6)ダイズシストセンチュウに対する抵抗性検定は,従来夏季に行っていたが,冬季にも世代促進を行いつつ検定できることが実証できた。また,抵抗性検定は密植栽培でも可能なことから,ペーパーポットに栽植したF2又はF3の集団にも適用でき,抵抗性個体の早期選抜が可能となった。7)確立した世代促進法を用いて選抜した高度抵抗性系統に実用品種を戻し交配し,更に世代促進法を繰り返して,成熟期,主茎長及び収量性等の実用形質が東北地方の基幹品種並みの系統を,短期間に育成することができた。
著者
時藤 亜衣 米田 妙子 山口 祐美 吉岡 慶子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.19, pp.178, 2007

<BR><B>【目的】</B><BR> 肥満や糖尿病患者の糖の摂取制限において、甘味への欲求が強く、その摂取は制御し難いものがある。砂糖の代わりにエリスリトールを使用したカスタードプディングを調製して、食味やテクスチャー特性を比較し、さらに、低脂肪牛乳使用のプディングの嗜好性を検討した。<BR><B>【方法】</B><BR> プディングの調製は(1)エリスリトールの砂糖代替性について、市販ヨード強化鶏卵、牛乳、グラニュー糖(A)、エリスリトール(B)を使用してプディングA、Bとし、160℃のオーブンレンジで30分間加熱した。(2)エリスリトールと低脂肪牛乳を使用したプディングについて、普通牛乳(C)、低脂肪牛乳(D)で同様に各々調製した。テクスチャー、クリープ特性はレオナーで測定、解析した。官能検査は検査員16名で5段階評点尺度法で検査し、Wilcoxonの検定を行い、また、抹茶、コーヒー等を添加したプディングの嗜好順位や食感、食味を検査してTukey法で検定した。<BR><B>【結果・考察】</B><BR> (1)エリスリトールの砂糖代替性について、プディングのかたさではAがBに比し、高値を示した。官能検査では、Aの方が風味がよく、後味がよいと評価された。Bでは、エリスリトールのあっさりした甘味や冷涼感を反映し、また、後味の苦味や渋味については、カラメルソース、抹茶やコーヒー等の添加により改良された。(2)低脂肪牛乳使用については、プディングDがかたさおよび凝集性で低値を示し、凝固力の低下が推察された。官能検査では、甘味、後味、軟らかさ、なめらかさ、口溶けのよさおよび総合評価(p<0.05)の項目でCに比し、Dがよいと評価された。以上のことから、エリスリトールのプディングにおける砂糖代替性が示唆され、エリスリトールおよび低脂肪牛乳使用により、軟らかく、なめらかな食感のプディングとなり、また、エネルギー量および脂質量が共に低減化され、副材料の添加により嗜好的にも良好な食味を呈した。