著者
小高 文博 佐藤 建吉
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.2011-IS-117, no.8, pp.1-4, 2011-08-29

現代社会を支える情報システムは,巨大化し階層化された複雑なシステムであるが,複雑化した仕様によるシステム完全理解の困難さによる実装の不完全のため,未来に障害となりうる要因を宿命的に抱えているシステムとも言える.情報システムの核となるソフトウェア開発プロセスの信頼性向上や生産性向上を目的とした言語や開発方法・技法が生まれたが決定打はない.これは,プログラミングの開始時点ではまだ設計工程が完了形ではないにも関わらず,製造工程として,プログラミングを行うためである.プログラミングを設計工程としてとらえ,詳細設計とプログラムコードを同時に表せるような設計記法の可能性について考察する.
著者
藪 浩
出版者
公益社団法人 日本油化学会
雑誌
オレオサイエンス (ISSN:13458949)
巻号頁・発行日
vol.16, no.11, pp.525-533, 2016 (Released:2019-02-01)
参考文献数
22

ムール貝の接着タンパク中に含まれるカテコール基は多様な材料表面と相互作用することで高い接着性を示す。また,カテコール基はフェノール性水酸基を持つため,無機イオンを還元する還元剤としても働く。近年このユニークな特徴を利用して,多様な材料に接着する高分子材料が開発されている。本稿では,筆者らが合成しているカテコール基含有両親媒性ランダムおよびブロック共重合体の合成と,その接着,表面改質,無機ナノ粒子合成のための還元剤としての応用について紹介する。
著者
若松 義信
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.25, no.10, pp.671-674, 1976-10-10 (Released:2010-02-16)
参考文献数
8
被引用文献数
1 2

2-プロム4,5-ジヒドロキシアゾベンゼン-4'-スルホン酸ナトリウム(BDAS)は陽イオン界面活性剤の一つである塩化セチルトリメチルアンモニウム(CTMAC)の存在下で,中性領域で微量の銅(II)と反応して三元錯体を生成する.その錯体は530nmに吸収の極大を持ち,pH 6.4~8.3の間で最大の吸光度が得られる.更に,この三元錯体に過剰のホウ酸ナトリウムを共存させると試薬ブランクの吸光度が効果的に減少する.銅(II)が0~26μgまでBeerの法則に従う.三元錯体の見掛けのモル吸光係数は530nmで4.8×104cm-1mol-1lとなる.又,三元錯体の銅とBDASの結合比は1:2と推定される.銅(II)の定量に対して鉄(III),ガリウム,モリブデン(VI)などが微量存在しても妨害する.
著者
城田すず子著
出版者
日本基督教団出版局
巻号頁・発行日
1971

1 0 0 0 OA 教訓実事叢談

著者
橋爪貫一 編
出版者
九皐堂
巻号頁・発行日
vol.初編(八百屋於七の実録), 1882
著者
松村 暢隆 小倉 正義 竹澤 大史 緩利 誠 石川 裕之 石隈 利紀
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

発達障害や学習困難のある児童生徒について、広義の2E教育の観点から、得意や興味等の「認知的個性」を捉えて、それを活かして苦手を補う特別支援の方策を探った。認知的個性の自己チェックリストを開発して、それが通常学級の学習で有用なこと、また発達障害や学習困難な生徒の学習・生活支援に活用できることを示した。併せて、2E教育の多様な形態や可能なカリキュラムの変革について調査、考察した。
著者
米澤 祐紀 土井 裕介
雑誌
情報処理学会論文誌コンシューマ・デバイス&システム(CDS) (ISSN:21865728)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.52-60, 2015-10-03

IoT(Internet-of-Things)はさまざまな領域での応用が期待される.そのうちの1つに,スマートグリッドなどを含む標準仕様で構成されるシステムがある.このようなシステムでは,異なるベンダの異なる機器の統一的な制御に,多くの機器・機能を包含した標準が定義される.そのような標準仕様では,しばしば,XMLスキーマによるデータモデルやメッセージ形式を定義する.一方,標準で定義される多様なデータモデルを含むXMLスキーマは肥大化しがちである.このような肥大化したXMLスキーマを,IoTで用いられる組込み機器で処理するのは最適ではない.本研究では,計算機資源に制約のある組込み機器を,XMLを利用する標準仕様に統合するために,仕様で定義されたXMLスキーマを機器にあわせて最適化する方法(XMLスキーマ簡約)を述べる.あわせて,本手法をEXIに適用した際のEXI文法のサイズ削減効果についても示す.
著者
佐藤 弓子 土井 裕介 寺本 圭一
雑誌
情報処理学会論文誌コンシューマ・デバイス&システム(CDS) (ISSN:21865728)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.54-62, 2012-07-26

家庭内の機器に通信機能を搭載し各機器を協調制御させることにより,消費エネルギーの削減や創蓄エネルギーを組み合わせた最適化などに寄与するエネルギーマネジメントシステムが注目を集めている.エネルギーマネジメント向けの通信規格の1つであるZigBee SEP2.0のデータ形式として,XMLをコンパクトに符号化したEXIの採用が検討されている.EXI自体,メッセージサイズは小さいものの,符号化前や復号化後に自由度の高いXMLデータモデルを扱わなければならないため,メモリやCPUなどの資源に厳しい制約のある組込み機器へ単純に搭載するには困難がある.本研究では,直接EXIを操作可能にするXML-Less EXIを提案し,ZigBee SEP2.0で利用するデータ形式に対応した通信アダプタを試作後,その有効性について評価する.
著者
土井裕介 佐藤弓子 寺本圭一
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT)
巻号頁・発行日
vol.2013-IOT-20, no.25, pp.1-6, 2013-03-07

一部のエネルギーマネジメント規格において,セッション管理にXMPPが,また,別の規格においてはXMLのコンパクト符号化にEXIがそれぞれ検討されている.これらを組み合わせることで高効率なM2M通信を実現できる可能性があるが,現時点ではこれらの2つには仕様上の齟齬があり効率的に結合することは難しい.本稿では,この問題をEXI側の仕様改善により解決できることを示し,それによる副作用について述べる.
著者
浅田 進史
出版者
首都大学東京
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

第一次世界大戦を契機に勃発した日独青島戦争について、ドイツ・フライブルク連邦軍事文書館所蔵のドイツ総督府史料を基に再検討した。これまでの先行研究では、ドイツ総督府による戦争遂行の実態についてはきわめて不十分にしか分析されていなかった。本研究によって、ドイツ総督府が植民地統治下にあった中国系住民をいかに防衛戦に動員したかが具体的に解明された。さらに、従来山東問題や日独関係史の枠組みで議論されていたこの日独青島戦争が植民地戦争の歴史として再検証すべきであることが明らかになった。
著者
酒井 英謙 谷 万喜子 西村 栄津子 上田 愛 福島 綾子 井上 博紀 高田 あや 鈴木 俊明
出版者
関西理学療法学会
雑誌
関西理学療法 (ISSN:13469606)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.103-107, 2006 (Released:2007-01-30)
参考文献数
8
被引用文献数
5

According to acupuncture therapy for dystonia patients practised at the Outpatient Clinic, Kansai College of Oriental Medicine, there is a report that remote acupuncture therapy by the meridian concept is effective. It was reported that dystonia is sensory defect rather than dyskinesia, and we report acupuncture therapy of soft stimulus to normalize the upper central nervous system for stimulated sensory nerve. Based on the meridian theory, we investigated the influence of acupuncture stimulus to the sternocleidomastoid muscle (L14) through which the large intestine meridian (L1) passes on the hand, on the central nervous system and muscles by comparison of surface EMGS among 3 groups: no stimulus, 5 min stimulus, 20 min stimulus. After 20 min stimulus, both PMT and MT were significantly shortened compared with before stimulus. However, in the no stimulus and 5 min stimulus groups there were no differences in PMT and MT compared with before stimulus. This suggests that to excite the central nervous system and muscle function via the sternocleidomastoid muscle, 20 min acupucture is needed.