著者
三浦 勉 飯尾 能久 SIBSON Richard H. 岡田 知己 松本 聡 PETTINGA Jarg BANISTER Stephen 平原 聡 中山 貴史 中元 真美 山田 真澄 大見 士朗 米田 格 濱田 勇輝 高田 陽一郎 深畑 幸俊 小菅 正裕 TOWNEND John REYNERS Martin GHISETTI Francesca C.
出版者
京都大学防災研究所
雑誌
京都大学防災研究所年報. B = Disaster Prevention Research Institute Annuals. B (ISSN:0386412X)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.94-101, 2014-06

We observe the seismic activity in the northern part of the South Island in New Zealand since Nov. 2009. New Zealand is located at the border between the Pacific plate and the Australian plate and the Alpine Fault runs along the boundary from southwest to northeast in the South Island. A lot of earthquakes occurred there, e.g., 1929 Murchison (M7.7), and 1968 Inanghua (M7.2). We observed aftershocks of the 2011 Christchurch earthquake for 2 years since Mar. 2011. Now, We expand the observation network with about 40 seismometers in northern part of the South Island.
著者
茂木 清夫
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
東京大学地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.p401-428, 1985

過去数10年にわたる大きい地震及び近年の徴小池震の線状配列から,男鹿半島と牡鹿半島を通って東北地方を横切る北西-南東の活構造線の存在が推定される.海底地形や地殻変動のデータもこの存在を示唆する.1983年の日本海中部地震は,この構造線が日本海東縁の構造境界に会合するという特異な場所で起ったもので,その余震の分布の特徴もこのことを示している.日本海溝,男鹿半島-牡鹿半島構造線,日本海東縁の構造境界及び北海道と本州の間の境界によって囲まれた地域が一つのブロックを形成し,これが東西圧縮応力場にある.日本海中部地震はこの東西圧縮応力が特に集中しやすい所に起った地震であり,ここでは日本海側としては例外的に大きい地震がくり返し起ってきた.1978年宮城県沖地震の震源域では大地震が頻繁に繰返し発生しているが,ここも男鹿半島-牡鹿半島構造線が日本海溝沿いのSubduction Zoneに達したという構造的に特異な所である.
著者
坪川 家恒
出版者
The Geodetic Society of Japan
雑誌
測地学会誌 (ISSN:00380830)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.116-119, 1973

Scholz et al, explained precursory phenomena and their durations before earthquakes by dilatancy of the crust, and proposed the relation between the duration period and the magnitude of the earthquake expected which is quite near to the relation proposed by the writer in 1969. The writer also points out the duration period due to dilatancy must be shortened for an earthquake larger than M7, 0 and disappears larger than about M7, 7.

1 0 0 0 OA 節用集

出版者
源太郎
巻号頁・発行日
vol.巻下, 1619
著者
守田 智保子
出版者
筑波法政学会
雑誌
筑波法政 (ISSN:21880751)
巻号頁・発行日
no.64, pp.93-116, 2015-10-05
著者
渡辺 満久 中田 高 後藤 秀昭 鈴木 康弘 西澤 あずさ 堀内 大嗣 木戸 ゆかり
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2013, 2013

海底活断層の位置・形状は、巨大地震の発生域や地震規模を推定する上で欠くことのできない基礎的資料である。本報告では、地震と津波が繰り返し発生している日本海東縁部において、海底地形の解析を行った。海底DEMデータと陸上地形(いずれも250 mグリッド)とを重ね合わせ、立体視可能なアナグリフ画像を作成し、陸上における地形解析と同世の作業を行った。 日本海東縁は新生のプレート境界として注目され、これまでにも海底地形や地質構造の特徴をもとに活断層が多数認定されてきた。また、歴史地震の震源モデルなどについても、いくつかの詳しい検討が報告されている。本研究によって、これまでの活断層トレースと比較して、その位置・形状や連続性に対する精度・信頼性が高い結果が得られたと考えられる。 松前海台の南西部(松前半島の西約100 km)~男鹿半島北部付近を境に、活断層の密度が異なる。北部では、活断層の数はやや少なく、南北あるいは北北西-南南東走向の活断層が多い。奥尻島の東西にある活断層をはじめとして、長大な活断層が目立つ。1993年北海道南西沖地震(M7.8)の震源断層モデルとして、奥尻島の西方で西傾斜の逆断層が想定されているが、海底にはこれに対応する活断層は認定できない。この地震の震源断層に関しては、詳細な海底活断層の分布との関係で再検討が必要であろう。後志トラフの西縁は、奥尻島東縁から連続する活断層に限られている。その東方には北北西-南南東走向の複数の活断層があり、積丹半島の西方沖には半島を隆起させる活断層が確認できる。 松前海台の南端から南方へ、約120 km連続する活断層トレースが認められる。これは、余震分布などと調和的であることから、1983年日本海中部地震(M7.7)の震源断層に相当すると考えられる。久六島西方では活断層のトレースが一旦途切れるようにも見えるが、これは、データの精度の問題かもしれない。これより南部では、北北東-南南西走向の活断層が密に分布している。粟島の北方の深海平坦面を、南から北へ延びる最上海底谷は、深海平坦面を変位させる(北北西側が隆起)の活断層を横切って、先行性の流路を形成している。このような変動地形は、極めて活動的な活断層が存在することを示している。なお、1964年新潟地震の起震断層に関しては、浅部の解像度が悪いため、十分には検討できない。 アナグリフ画像を用いて海底地形の立体視解析を行うことにより、日本海東縁部の海底活断層の位置・形状を精度よく示すことができた。その結果、歴史地震の震源域との比較が可能となった。また、海底活断層の位置・形状に加えて、周辺の変動地形の特徴を明らかにすることによって、地震発生域や津波の発生源の特定や減災になどに関して、より具体的な検証や提案が可能になると考えられる。今後は、歴史地震と海底活断層との関係をさらに詳細に検討してゆく予定である。
著者
樺島 祥介
出版者
日本神経回路学会
雑誌
日本神経回路学会誌 (ISSN:1340766X)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.70-78, 2010-06-05 (Released:2010-07-30)
参考文献数
29
被引用文献数
1

スパース性(多くの成分がゼロであること)によって特徴づけられる高次元の信号を少ない数の観測データから復元する枠組みは,しばしば,圧縮センシング(compressed (compressive) sensing)と呼ばれる.近年,信号処理の文脈で盛んに研究されているが,その数理の本質は“スパース性”という事前知識を利用したベイズ推論にある,と捉えることもできる.このことは圧縮センシングが同様にベイズの公式を用いて定式化できる通信理論,学習理論の諸問題とも浅からぬ関係があることを意味している.本稿では,最近著者らが行った統計力学の方法に基づいた圧縮センシングに関する性能評価の概要を紹介するとともに,そうした圧縮センシングの数理に関する“横のつながり”について述べる.
著者
齋藤 大明
出版者
分子シミュレーション学会
雑誌
アンサンブル (ISSN:18846750)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.77-82, 2015-04-30 (Released:2016-04-30)

分子ドッキング法は計算コストも少なく,薬剤スクリーニングを効率化・迅速化させるための基盤技術として創薬の研究・開発に用いられている.本稿ではリガンド−タンパク質系を対象にしたドッキングシミュレーションの基本的な計算手法・適用例について解説し,ドッキングシミュレーションの計算精度や適用限界について言及し,今後の課題について考察する.
著者
野 徹雄 佐藤 壮 小平 秀一 高橋 成実 石山 達也 佐藤 比呂志 金田 義行
出版者
国立研究開発法人海洋研究開発機構
雑誌
JAMSTEC Report of Research and Development (ISSN:18801153)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.29-47, 2014
被引用文献数
8

日本海東縁では,1983年日本海中部地震(M<sub>J</sub>7.7)や1993年北海道南西沖地震(M<sub>J</sub>7.8)などのM7以上の被害地震,それらに起因する津波が繰り返し発生している.しかし,これらの地震の全体像を研究する上では地殻構造データが十分でなかった.そこで,「ひずみ集中帯の重点的調査観測・研究」の一環として,2009年~2012年の4年にわたり,マルチチャンネル反射法地震探査と海底地震計による屈折法・広角反射法地震探査の地殻構造調査を実施し,地殻構造研究の側面から日本海東縁における地震発生帯の研究を進めた.調査は能登半島沖から西津軽沖にかけての沿岸域の大陸棚から大和海盆・日本海盆に至る海域にて行った.本報告では,本調査で実施された43測線のマルチチャンネル反射法地震探査によるデータ取得の概要とデータ処理の結果について記す.
著者
栗原 剛 平田 輝満 髙田 陽介 林 泰三 三崎 秀信
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.I_915-I_922, 2014 (Released:2015-05-18)
参考文献数
7

2010年10月に羽田空港が国際化したことで,首都圏西部からの海外へのアクセス性向上や深夜早朝定期便の運航などによる旅行オプションの増加に寄与していると考えられる.そこで本研究は,羽田空港の国際化前後における国際線航空旅客の流動等への影響と効果について,独自のアンケート調査を実施し,空港の選択理由や国際化前後の同一個人の行動変化等について実態分析を行った.その結果,空港選択理由から首都圏居住者の空港アクセスの利便性が高く評価されていたほか,地方空港から羽田での乗換が便利になったことから,地方居住者にとっても利便性が向上したことが分かった.また,羽田空港へのアクセス性向上や発着時間帯の拡充等により,新たな海外旅行行程の選択肢が広がることにより,旅行需要が誘発された可能性が示された.

1 0 0 0 OA 日蓮記

著者
福地桜痴 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
1894
著者
加藤 武信
出版者
城西大学
雑誌
城西経済学会誌 (ISSN:02872072)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.73-92, 1970-09

現代社会において,管理の問題への有効な適用理論として,システム論やサイバネティックスがとりあげられている。この機会に,それぞれについて検討を試みることは,有意義なことであろう。本稿の課題は,種々の分野に適用を試みられているシステム論とサイバネティックスの関係を明らかにすることである。さらに,サイバネティックスの適用について検討を加え,経営における情報化の問題点と限界を明らかにする足がかりをつかみたい。
著者
田鶴 寿弥子 松本 康隆 中山 利恵 杉山 淳司
出版者
一般社団法人 日本木材学会
雑誌
木材学会誌 (ISSN:00214795)
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.110-116, 2019

<p>従来の茶室建築研究は,様式,構造,意匠,変遷などに重きを置いたものが多く,使用されている部材の樹種については数寄屋大工や建築家の目視に頼ったものや伝承によるものを主としていた。近年,樹種識別の重要性が周知され,茶室における科学的な樹種調査がようやく行われつつある。本研究では,数寄屋大工笛吹嘉一郎による三重県伊賀市に位置する芭蕉翁故郷塚「瓢竹庵」に注目した。瓢竹庵では,嘉一郎自筆と考えられる茶室見積書が現存しており,柱や構造材,天井や床など,計画段階での部材ごとの樹種や数量などが74点について記されている。本研究ではそのうち32部材について樹種調査を行い,当時の用材観ならびに材料変更について明らかとすることができた。</p>