著者
関口 武司
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.49, no.7, pp.430-433, 2001-07-20 (Released:2017-07-11)
参考文献数
4

水の沸騰点あるいはそれ以上の厳しい温度環境で生息する細菌が存在する。超好熱菌と呼ばれるこれらの微生物が生産する酵素は, 常識を越えた高い温度で機能する。さらに, 有機溶媒等に対しても高い耐性を示し, 幅広い基質特性を示す酵素も知られている。常温生物からの酵素とは異なった特性を示す超好熱菌酵素は, 有用物質の工業生産など産業への応用に向けて大きな期待が寄せられている。本稿では, 超好熱菌とその酵素の特性, および応用について紹介したい。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1261, pp.152-154, 2004-10-04

単刀直入を旨とする松井道夫も、この時ばかりは「しまった」と思ったのではないだろうか。ネット証券評議会が9月4日(土)午後に東京・渋谷公会堂で開いた個人投資家向けのセミナー。評議会の会長として講演した松井は、個人投資家に人気のある何社かを念頭に置いて「地獄に堕ちろですよ、これは」と口を滑らせたのだ。
著者
高橋 直人
出版者
法制史学会
雑誌
法制史研究 (ISSN:04412508)
巻号頁・発行日
vol.61, pp.171-210,en11, 2012

<p>本稿は、主に二〇〇〇年以降のドイツにおける近代刑法史研究の動向を取り上げつつ、そこから日本におけるドイツ近代刑法史研究のいっそうの深化への手がかりを得ることを課題とするものである。近年のドイツの学界には、以下の注目すべき動向が見いだされる。①「近代刑法史」に特化した通史という従来みられなかったタイプの著書が、フォルンバウム氏によって公にされ、なおかつ同書は近代刑法史研究の本格的な方法論の提示を含んでいる。②ドイツ近代刑法史の基本的な部分(例:フォイエルバッハの刑法理論や「学派の争い」)を批判的に再検討しようとする動きが徐々に高まっている。③学説史や立法史のみならず、いわゆる「学問史(Wissenschaftsgeschichte)」の手法や、刑法(学)の担い手およびその活動の実態にも注目する社会史的な手法など、研究上のアプローチの多様化が進んでいる。④ドイツの近代刑法史を、他のヨーロッパ諸国(特にフランスやイタリア)との関係の中で扱おうとする作品が増えつつある。⑤関連史料の公刊が大幅に進展している。これらの動向を参考に日本の現状を見直すと、以下のような示唆が得られる。まず日本においては、権力批判・現状批判という問題意識のもと、ドイツの先行研究における以上に啓蒙期の刑法(学)の輝かしい功績が強調され、とりわけフォイエルバッハの刑法理論については「近代刑法」の理想のモデルとしてその歴史的意義が浮き彫りにされてきた。このような取り組みそのものは現在も重要である。ただし、近年のドイツの研究成果をふまえていえば、現状批判のための理想像であるはずの初期の「近代刑法」それ自体が、まさにその批判されるべき現状をいずれ生み出すことにつながる側面を同時に胚胎しているのではないか、という悩ましい問題にもわが国の研究はいっそう向き合っていかねばならない。また、「近代刑法」の実像をより多面的・重層的・動態的に理解していくため、学説史や立法史にとどまらない多様な切り口(学問史や社会史の手法等)を取り入れていくことも有効である。そして、一方でドイツの研究動向を参考にしつつも、他方で特に「近代化」との関わりにおいて明治以降、さらに戦中から戦後への日本の歴史的経緯の中で、わが国の先行研究が育んできた独自の問題意識や方法論をふまえつつ、その理解と省察の上にたって今後の研究のあり方を模索していく必要がある。</p>
著者
KM
出版者
日本幼稚園協會
雑誌
幼兒の教育
巻号頁・発行日
vol.23, no.8, pp.25, 1923-08

1 0 0 0 OA 諸尊図像鈔

出版者
巻号頁・発行日
vol.[6],
著者
持田 裕司 竹村 洋子 松本 正江 金勝 廉介 木口 憲爾
出版者
社団法人 日本蚕糸学会
雑誌
蚕糸・昆虫バイオテック (ISSN:18810551)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.37-43, 2006 (Released:2007-07-03)
参考文献数
7
被引用文献数
3

実用蚕品種受精卵の2年間保存条件を検討した。清水ら(1994)の2年間保存法における6回の15℃1日間中間手入れのうち,最終の1回を10℃10日間に改めた「改良2年間保存法」を試案した。この方法で2年間保存をした交雑種は実用ふ化歩合65%程度で,飼育成績は対照としての1年間保存卵からふ化した個体と同等であった。原種の場合,改良2年間保存後のふ化率は対照区と比較して著しく低く,ふ化幼虫の雌雄比にも偏りが生じた。しかし,次代卵を再び2年間保存することを繰り返す継代は可能であり,多くの品種において継代のたびにふ化率は向上した。2年間保存により幼虫の飼育成績は低下するが,継代した卵を通常の1年間保存後にふ化させることで飼育成績を回復することが確かめられた。産卵台紙の間にスペーサーを挿入することで積極的に空気の流通空間を確保することは,ふ化率の改善に有効であった。
著者
原 俊彦
出版者
日本人口学会
雑誌
人口学研究 (ISSN:03868311)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.21-35, 2008-11-30 (Released:2017-09-12)

This paper focuses on the low fertility of Sapporo and considers its demographic features among the designated cities by using Japanese Census and Vital Statistics in 2005. The important findings are as follows. 1. The cluster analysis shows 4 fertility patterns, "Industrial city"," Service industry city", "City with national average fertility" and "City with lowest low fertility" (Sapporo, Tokyo special wards). 2. The factor analysis indicates Sapporo's unique features. The proportion of married women and the marital fertility have almost same weight on low fertility and the catch-up effect realizing postponed marriage and birth by an advanced age does not work. 3. The different net-migration between male and female population causes the lowest sex ratio and the lowest first marriage rate of women in 15 cities at ages 25-29. This results again in the lowest singles sex ratio and the lowest first marriage rate at ages 30-34, so that the catch-up effect doesn't occur. 4. The negative correlation is observed between the mean age of woman at first childbirth and the proportion of the 3rd births in total births.Since the former has highly positive correlations with the mean age at first marriage, the late marriage in Sapporo could cause the late first childbirth and result in giving up to have the 3rd and more children.
著者
坪井 潤一 森田 健太郎 松石 隆
出版者
日本水産學會
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.180-185, 2002 (Released:2011-03-05)

キャッチアンドリリースされたイワナの成長・生残・釣られやすさ 坪井潤一、森田健太郎、松石 隆(北大院水) 北海道南部の4河川において、天然のイワナSalvelinus leucomaenisを用いて、キャッチアンドリリース後の成長、生残、釣られやすさを調べた。釣獲直後の死亡率は6.7%であり、過去の研究結果に近い値であった。一方、キャッチアンドリリースが行われた個体において、成長率や生残率の低下は認められなかった。また、釣られやすさは釣獲経験のある個体と無い個体で同程度であった。よってキャッチアンドリリースを行うことは資源量および釣獲量の増大に有効であることが示唆された。 日水誌、68(2)、180-185(2002)
著者
坪井 潤一 森田 健太郎 松石 隆
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.180-185, 2002-03-15
参考文献数
28
被引用文献数
6 15

北海道南部の4河川において,天然のイワナSalvelinus leucomaenisを用いて,キャッチアンドリリース後の成長,生残,釣られやすさを調べた。釣獲直後の死亡率は6.7%であり,過去の研究結果に近い値であった。一方,キャッチアンドリリースが行われた個体において,成長率や生残率の低下は認められなかった。また,釣られやすさは釣獲経験のある個体と無い個体で同程度であった。よってキャッチアンドリリースを行うことは資源量および釣獲量の増大に有効であることが示唆された。
著者
竹下 哲生 岩倉 功子 高垣 勝 埴岡 隆 玉川 裕夫 雫石 聰
出版者
Japanese Society for Oral Health
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.617-623, 1991-10-30 (Released:2010-10-27)
参考文献数
22

Porphyromonas gingivalisの赤血球凝集機構に関与するシアル酸の役割について追究するため, Prevotella loesheiiより精製したノイラミニダーゼを用いて, P. gingivalisの赤血球凝集反応に及ぼす精製ノイラミニダーゼの影響について検討した。ヒトO型赤血球を精製酵素で処理して, マイクロタイタープレートを用いた連続2倍希釈法でP. gingivalisの赤血球凝集活性を測定したところ, アシアロ赤血球 (血球表面の糖タンパク質よりシアル酸を取り除いた赤血球) にするとP. gingivalisの赤血球凝集能が増大した。次いで, 分光光度計による赤血球凝集活性測定法により, P. gingivalis 381株の赤血球凝集能に及ぼす種々の因子について追究した。P. gingivalis 381株菌体の赤血球凝集活性は, 正常赤血球, アシアロ赤血球いずれも, 供試した糖やアミノ酸では阻害を受けなかった。また, サルミン, cGMP依存性キナーゼ阻害因子, アンジオテンシンI, IIおよびIIIのようなアルギニンを含むペプチドでは正常赤血球ならびにアシアロ赤血球に対して, 程度に差はあるが, 凝集の阻害がみられたが, サルミンは双方の赤血球に対し低濃度で凝集を特異的に阻害した。次いで, 正常赤血球表面よりシアル酸を精製酵素で除去した際, 赤血球表面の荷電状態の変化を調べるために, 正常赤血球およびアシアロ赤血球表面のゼータ電位を測定した。その結果, 正常赤血球のゼーダ電位は-18.3±3.10mVであったが, アシアロ赤血球のゼータ電位は-4.4±1.16mVと著明に変動した。さらに, 酵素量を変化させて, 赤血球表面より段階的にシアル酸を除去したところ, 赤血球からの遊離シアル酸量が増大するにつれて, 赤血球表面のゼータ電位は0値に近づき, かつ, P. gingivalis 381株菌体の赤血球凝集活性は増大する傾向を示した。以上の結果より, 本菌とアシアロ赤血球との凝集能が, 正常赤血球と比べて増大する現象には, 赤血球表面のゼータ電位の低下が密接に関与していることが明らかになった。
著者
野田 英樹 鎌田 直人
出版者
日本爬虫両棲類学会
雑誌
爬虫両棲類学会報 (ISSN:13455826)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.2, pp.102-113, 2004-09-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
19
被引用文献数
1
出版者
日経BP社
雑誌
日経ヘルスケア : 医療・介護の経営情報 (ISSN:18815707)
巻号頁・発行日
no.301, pp.54-57, 2014-11

正職員の定年退職制度の廃止まで実行できるのは一部の事業者に限られそうだが、定年後に非常勤職員として再雇用する形態を含む継続雇用制度は、うまく活用すれば採用難が続く介護職員の確保に有効な手段になる。 ただし、(株)名南経営コンサルティング(…

1 0 0 0 映画史

著者
岩崎昶著
出版者
東洋経済新報社
巻号頁・発行日
1961

1 0 0 0 キネマ旬報

出版者
雄松堂
巻号頁・発行日
1993
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1051, pp.44-46, 2000-07-24

今年4月26日、NTTデータの子会社で最年少の社長が誕生した。インターネットのサイト構築とコンサルティングを手がけるエクスパイラル(東京・渋谷区)の名和幸三郎氏(25歳)。 口調は大人びているものの、表情にまだあどけなさが残る名和氏は大阪大学経済学部を卒業後の1998年にNTTデータに入社した。

1 0 0 0 OA 國史

著者
土田泰藏 編
出版者
土田泰藏
巻号頁・発行日
vol.[33], 1800
著者
七田 恵子 大場 京子 芳賀 博 上野 晴美 柴田 博 松崎 俊久 高橋 重郎 斉藤 紀仁
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.260-267, 1977-07-30 (Released:2009-11-24)
参考文献数
24

東京都養育院老人ホームの老年者 (男子724名, 女子1,239名) 計1,963名を対象として血清コレステロール, トリグリセリドを測定し, 皮脂厚, 老人環, 収縮期血圧, 拡張期血圧, 心電図所見との関連について検討した.1) 血清コレステロール分布はほぼ正規型を呈し, トリグリセリドはやや右方に偏った分布を描いたが対数変換を行うと幾分偏りが是正された.2) 5歳間隔の平均値で血清コレステロールの加齢変化を検討すると, 男子は横ばい, 女子は加齢とともに減少傾向を示した. トリグリセリドについても同じ傾向であった. すべての年齢層で性差を認め, 男子に比し女子は有意に高値であった.3) 各変量における単相関係数を求めると, 血清脂質と皮脂厚の間に男女いずれも有意な相関が示された (血清コレステロール: 男子r=0.215, 女子r=0.241, トリグリセリド: 男子r=0.254, 女子r=0.327, いずれもp>0.001). 血清脂質と老人環の関係は男子のトリグリセリドにおいてのみ低い正相関 (r=0.101, p>0.05) がえられた. 夜間排尿回数と女子のコレステロールおよび, 夜間排尿回数と男子のトリグリセリドの間に低い負の相関がえられた. 血清脂質と血圧の関係では, 女子においてコレステロールと収縮期血圧との関係を除いて低い正相関々係を示し, 男子ではトリグリセリドと拡張期血圧の間にのみ低い正相関を示した.4) 血清コレステロール. トリグリセリドに関し, 年齢, 皮脂厚・老人環, 夜間排尿回数, 収縮期血圧, 拡張期圧の6項目に対する偏相関係数を求めると血清脂質と肥満の指標である皮脂厚との関連は単相関と同様強いが, 皮脂厚などの要因を除外すると, 血清脂質と年齢および血圧との相関は低くなった. 男子において老人環および夜間排尿回数とトリグリセリドの間に有意な相関が認められた.5) 血清脂質レベルによる心電図所見出現率に関して, 高脂血群に有意に高率である所見は見出せず, 低脂質群に心房細動ならびに高電位出現率の高い傾向が認められた. 年齢変化を鋭敏に表わした異常Q, ST-T所見についても脂質レベルによる一定の関係はなかった.