著者
西川 純 黒田 雄一
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.237-238, 1994

問題解決直後にその問題再生させたときに現れた、正答者と誤答者の違いは、問題解決の段階で起こるのか、問題読みとりの段階で起こるのかを調査した。そのため、同一の問題を、問題解決させる群と、問題解決させない群に与え、課題終了後その問題を再生させた。その結果、両者の違いは、主に問題解決の段階で生じることが明らかになった。
著者
橋本 佳奈 山村 省吾 冨田 裕之 泉 有希子 川村 洋介 野々垣 比路史
出版者
近畿産科婦人科学会
雑誌
産婦人科の進歩 (ISSN:03708446)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.95-99, 2013

新生児における頭蓋骨陥没骨折の発生はまれであるが,その大部分は妊娠・分娩中の外傷に起因し,外傷既往のない先天性頭蓋骨陥没骨折の発生は4000~10,000分娩と極めてまれである.今回われわれは,受傷機転の明らかでない妊娠および分娩経過を経て出生した児に,右前頭骨陥没骨折を認めた1症例を経験した.26歳,1経産,身長149cmと低身長であるが狭骨盤や扁平仙骨は認めない.妊娠中の外傷既往はなく,妊娠39週5日に自然陣痛発来し,11時間31分の分娩時間を経て自然経腟分娩に至った.吸引・鉗子分娩やクリステレル圧出は行っていない.新生児は2640gの女児,Apgar scoreは1分値9点/5分値10点であった.出生時,右前頭部に3×4.5cm大の陥没を認め,頭部単純X線,CTを施行した.右冠状縫合に沿って右前頭骨の陥没を認めたが,頭蓋内病変は伴わず,明らかな神経学的症状も認めなかった.入院中,頭蓋内圧上昇や神経学的症状は出現せず.退院後も数週間の経過観察を行ったが,陥没骨折の改善傾向を認めなかったため,日齢28に頭蓋形成術を施行し,術後経過は良好である.非外傷性の新生児頭蓋骨陥没骨折の要因は,母体因子として子宮筋腫,子宮奇形,狭骨盤,および正常骨盤における第5腰椎,岬角,坐骨棘など,胎児因子として患児自身や多胎における他児の身体による圧迫などが挙げられる.しかし,出生前に頭蓋骨陥没骨折を予測,診断することは困難で,出生時に初めて診断されることがほとんどである.頭蓋内病変や神経学的合併症の多い外傷性陥没骨折と異なり,非外傷性の場合は出生時に合併症を伴わないことが多く,また自然治癒例もあり,その長期的予後は良好である.よって出生時に合併症を認めない非外傷性陥没骨折においては,まず経過観察を選択し,その間に外科的介入の必要性や時期,手法を検討することが可能であると考える.〔産婦の進歩65(1):95-99,2013(平成25年2月)〕
著者
李 在淵 福江 潔也 下田 陽久 坂田 俊文
出版者
Japan Society of Photogrammetry and Remote Sensing
雑誌
写真測量とリモートセンシング (ISSN:02855844)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.11-21, 1996-04-30 (Released:2010-03-19)
参考文献数
16

A new elevation labeling method is proposed which can be applied to contour images including broken lines and inconsistencies caused by loss of contour lines and/or existence of irrelavant lines. Because conventional elevation labeling methods need ideal contours as an input data, broken lines and inconsistencies must be eliminated from the target contour image before elevation labeling. This elimination process (editing) has been done by human operator conventionally. The time-consuming human operation is a large problem in DEM generation from topographical maps. The proposed method has been developed In order to remove the above human operation. In the proposed method, a probablistic relaxation approach is used. That is, elevation probabilities are assigned to each contour, and then the probabilities are propagated to neighbor contours so as to decrease local conflicts.As a result, consistent labeling can be achieved even if the target contour image may include broken lines and some inconsistencies.

1 0 0 0 OA 年録

出版者
巻号頁・発行日
vol.[62],
著者
石井 正則 金田 健作 関 博之 小林 直樹 八代 利伸 小林 毅 吉田 茂 栄 春海 森山 寛
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.37, no.5, pp.604-613, 1994-10-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
4

めまいや耳鳴を主訴とした患者の中には, 症状の増悪に患者の心理的因子や環境因子が関係することがあり, その治療には心身症としての側面を考慮する必要がある。とくにメニエール病では, ストレスが発症に関与していることが多く, ときとしてその治療に難渋することもある。そこで, 心身症や神経症に対して優れた臨床効果の報告がある抗不安薬 (Ethyl Loflazepate, メイラックス ®) を使用し, メニエール病を中心にめまいや耳鳴を主訴とした疾患に対してその臨床効果を検証した。その結果, この薬剤の内服により動揺感, 悪心・嘔吐, 耳鳴の大きさなどにその改善度や有用率が高いことがわかった。しかも心理検査のCMI検査や健康調査表でも服用後にCMIの値や健康調査の値が有意に低下することを認めた。以上により抗不安薬であるメイラックス ® が自律神経症状や動揺感を主体としためまい感や耳鳴の大きさに対する自覚症状を和らげる効果を示すことがわかった。
著者
土屋 和人
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン = Nikkei personal computing (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.748, pp.54-59, 2016-06-27

最終回使いこなせば便利な機能も、よく分かっていない場合は意味不明なだけだ。今回は、ほかの人が作成したブックで発生しがちな、戸惑いやすい状況への対処方法を紹介しよう。Qダウンロードしたブックを開くと、警告が表示されるけど大丈夫?A安全なブックと…
著者
黒川春村 編
巻号頁・発行日
vol.[2], 1833
著者
樫山 国宣 園田 信成 尾辻 豊
出版者
学校法人 産業医科大学
雑誌
Journal of UOEH = 産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.11-24, 2017
被引用文献数
2

心筋梗塞をはじめとする虚血性心疾患は,主に粥状動脈硬化を基盤に発生し,その主な危険因子は,高血圧,脂質異常,糖尿病,肥満,喫煙である.これまで,我が国の虚血性心疾患の発症率は,生活習慣や冠動脈の解剖学的な違いから,欧米(男性7.2,女性4.2人/1,000人・年)に比べ日本は(男性1.6,女性0.7人/1,000人・年)と低かったが,近年,生活習慣の欧米化によって状況は変化し,現在では心血管病による死亡は我が国の死因の2位,虚血性心疾患による死亡は全心血管病による死亡の4割を占めるようになった.特に心筋梗塞の既往のある患者では,心筋梗塞再発のリスクが2.5%と高く,心筋梗塞の2次予防のために冠危険因子の厳格な管理が必要であり,冠危険因子の管理実行について多くの治療指針やガイドラインが整備されているが,いまだ問題も多い.脂質管理について,low density lipoprotein(LDL)低下療法による虚血性心疾患の予防効果が証明され,動脈硬化疾患予防ガイドラインが策定されたが,2次予防を行っている患者の中でLDL目標値100 mg/d<i>l</i> を達成しているのは3分の1にとどまるという報告もある.また,虚血性心疾患の高リスク患者にさらに低いレベルの目標値が必要か否かは明らかではない.糖尿病も,厳格な血糖コントロール群で死亡率が5.0%と上昇(標準治療では4.0%)を認め,血糖コントロールの開始時期(早期の治療開始)や,評価指標(HbA1cや食後血糖),治療薬剤選択(ビグアナイド系薬剤やDPP-4阻害薬)についてもまだ議論の余地がある.現行の治療ガイドラインに従い,血圧では家庭血圧135/85 mmHg未満,脂質ではLDL-C 100 mg/d<i>l</i> 未満,high density lipoprotein(HDL) 40 mg/d<i>l</i> 以上,TG 150 mg/d<i>l</i> 未満,糖尿病では,HbA1c(NGSP)7.0%未満を目標に厳格な管理を行うことが,虚血性心疾患の2次予防として有効である.
著者
山田 隆 滝沢 実 丹下 一夫
出版者
Japan Association of Mineralogical Sciences
雑誌
日本鉱物学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.123, 2003 (Released:2004-07-26)

埼玉県秩父市浦山の旧マンガン鉱山から本邦で初めて確認されたメタスウィッツァー石(metaswitzerite)について、その鉱物学的性質と共出鉱物に関し報告する。 メタスウィッツァー石;(Mn,Fe)3(PO4)2・4H2Oは1967年に初めてスウィッツァー石(switzerite)として記載されたが、その後の研究で7水和物;Mn3(PO4)2・7H2Oの脱水したものと確認されたため、1986年に7水和物をswitzerite、4水和物をmetaswitzeriteと再定義された。いずれも、North Carolina州、Kings Mountain近郊のFoote Mineral Company spodumene mineの石英-長石-リチア輝石ペグマタイトの割れ目より産した。スウィッツァー石は短時間で不可逆的に脱水しメタスウィッツァー石に変化するため新鮮な標本はまれである。鉱物名は、スミソニアン博物館の鉱物科学部門の名誉部長であるGeorge Switzer博士にちなんでswitzeriteが、その変化型としてmetaswitzeriteが名付けられた。 浦山の変成層状マンガン鉱床から産するメタスウィッツアァー石は、菱マンガン鉱やばら輝石からなる低品位のマンガン鉱石の割れ目に、長さ数ミリ以下のガラス光沢白色半透明の長板状結晶あるいは絹糸光沢半透明針状結晶として産する。いずれも若干の黄色から桃色味を呈する。劈開は板の方向に完全で脆く、硬度は2以下である。 化学組成は、Mn,Fe,Pを主成分としZnやAsは含まない。 X線粉末回折(XRD)パターンd(Å),(相対強度):8.54(100), 7.14(34), 6.77(29), 6.38(21), 5.01(16), 4.87(22), 4.25(26), 3.63(13), 3.15(10), 2.84(12), 2.77(12), 2.13(14), 2.11 (12) となり原産地のデータとよい一致を示す。 本鉱物は、母岩の割れ目から空気中にさらされた後一定時間が経過しており、もともとスウィッツァー石であった可能性も否定できない。新たな新鮮な標本の獲得がまたれる。

1 0 0 0 OA 虫譜 2巻

著者
吉田, 高憲
出版者
巻号頁・発行日
vol.[2],
著者
西修
出版者
駒澤大学
雑誌
駒澤大學法學部研究紀要 (ISSN:03899896)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.1-33, 2002-03

1 0 0 0 OA 滋野井家記録

出版者
巻号頁・発行日
vol.[162],
著者
岩佐 三郎 石田 説而 赤真 清人
出版者
National Institute of Infectious Diseases, Japanese Journal of Infectious Diseases Editorial Committee
雑誌
Japanese Journal of Medical Science and Biology (ISSN:00215112)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.53-65, 1985 (Released:2010-03-19)
参考文献数
35
被引用文献数
3 3

Intracerebral injection of vaccine into the mouse induced swelling of the brain. The swelling reached the maximum in the intensity by day 1 and persisted for several days. A method for quantitative determination of the brain-swelling activity of the vaccine was developed. A positive regression coefficient was found only between the brain-swelling and the lymphocytosis-promoting activities. Such activity was no longer shown with the vaccine heat-treated for 30 min at 80 C, but it was restored upon addition of the lymphocytosis-promoting factor (LPF) that caused no brain swelling by itself. The activity, therefore, was ascribed to cooperation of LPF and a certain heat-stable component other than endotoxin contained by pertussis vaccine.