出版者
長野市
巻号頁・発行日
vol.第1回(昭和7年5月22日実施), 1932
著者
高橋 春成
出版者
奈良大学総合研究所
雑誌
総合研究所所報 (ISSN:09192999)
巻号頁・発行日
no.18, pp.87-99, 2010

シシ垣は、漢字で「猪垣」、「鹿垣」、「猪鹿垣」と書く。遺構といえば、これまで貴族や豪族、武士などの遺構1が注目され、農民の遺構であるシシ垣の多くは等閑視されてきた。平成17年施行の文化財保護i法の一部改正により、「文化的景観」が新たに文化財に位置づけられ、シシ垣も「農林水産業に関連する文化的景観」として注目されるようになったことは意義深い。これを機に、今後さらに、全国のシシ垣のデータベース作り、シシ垣の文化財指定、シシ垣の保存と有効活用についての取り組みを推進する必要がある。
著者
青木 滋之
出版者
日本イギリス哲学会
雑誌
イギリス哲学研究 (ISSN:03877450)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.29-42, 2013-03-20 (Released:2018-03-30)
参考文献数
21

It is widely agreed that the British empiricism originated with John Locke (1632-1704). As is well known among the scholars, although Locke developed his matured empirical epistemology in his philosophical masterpiece An Essay concerning Human Understanding (1690), the main tenets of his epistemology had already been in shape in the Draft A and Draft B of the Essay both written in 1671. Essays on the Law of Nature (1663-4) is also known to have been the starting point of his empirical epistemology. This paper examines these two origins of the Essay and concludes that his debt to the experimental philosophy was decisive for the orientation of the British empiricism.
著者
松岡 孝一 近藤 稔 清水 康弘
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.124, no.2, pp.175-182, 2004 (Released:2004-05-01)
参考文献数
12
被引用文献数
8 11

Ventilated type traction motors are widely used for railway vehicles. However, they require overhauls to clean up inside them. Besides, they are a major noise source in railway vehicles. To solve these problems, we propose a totally-enclosed type traction motor using permanent magnet synchronous motor, that have the same weight power ratio as that of conventional ventilated type traction motor. In this paper, we report the test results of the proposed motor. The test results demonstrates that the temperature rise values are within its limit and the noise level is decreased by 10 dB compared to conventional motor.
著者
永岡 正己
出版者
日本福祉大学社会福祉学部
雑誌
日本福祉大学社会福祉論集 = Journal social Welfare, Nihon Fukushi University (ISSN:1345174X)
巻号頁・発行日
vol.139, pp.1-30, 2018-09-30

大阪府方面委員制度は1918 年に設置されて全国のモデルとして拡大していった.その初期の活動はよく知られるが,その後,昭和恐慌期から第二次世界大戦期にかけて,社会事業も地域組織も変化してゆく中で,方面委員の組織や活動がどのように進められたか,またそこにどのような両義的な関係や葛藤があったかについては十分明らかになっていない点がある.本稿では,『大阪府方面委員事業年報』,『大阪府方面常務委員会議事速記録』および当時大阪府社会課や各方面委員事務所が刊行した文書類にもとづいて展開過程を確認し,戦後の民生委員・児童委員制度の前提や歴史的課題について検討した. 方面設置と組織の変化,救護法や諸制度への対応や医療救護,災害救援等の展開が見られつつ,方面委員令以後次第に統制的組織強化が並行して進む.日中戦争後の第二期計画の具体化によって,対象の拡大が図られるとともに,軍事援護や徴用援護,労働力政策との関係が強まってゆく過程で,活動における質的変化や葛藤があったことも明らかになる.原点にあった主体的なあり方が形式的なものになり,他の戦時組織に二義的に組み込まれてゆく面もみられた.これらは戦後の民生委員制度改革における前提であり,歴史的課題として今日に引き継がれているものである. なお,本稿は①展開過程,②各方面における個別実践事例の検討,③方面委員および関係者群像,④戦後民生委員制度の歴史的課題のうち,前半の部分である.
著者
大澤 真幸
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.21-36, 2000-06-30 (Released:2016-09-30)
参考文献数
18

人間を人間たらしめている条件は何か? われわれは、それを「原的な否定性」の成立に見ることができる。「原的な否定性」とは、始発的な禁止、根拠を問うことができない禁止のことである。それぞれの原的な否定性がその妥当な効力を発揮しうる範囲が、社会システムの境界を定めている。それゆえ、原的な否定性の起源を問うことは、人間的な社会性の起源を解明することでもある。本稿は、そうした探究のための準備作業である。社会生物学は、「利己的な遺伝子」の理論によって、動物個体の間に、原始的な社会性が一般に成立しうる、ということを論証してきた。人間に固有な〈社会性〉は、こうした原始的な社会性との差分によって定義することができる。ここでは、二つの供儀的な殺害行為を対照させることで、すなわちチンパンジーの子殺し行動とキリストの殺害とを対照させことで、完全に人間に固有な〈社会性〉が、第三者の審級を超越的な準位へと分離することの成功によって画される、という仮説を導き出す。チンパンジーの子殺し行動は、―これと機能的に等価な代替関係にあるボノボの特殊な性行動の機能を考慮に入れてみるならば―第三者の審級の投射に反復的に挫折する営みとして解釈することができる。それに対して、キリストの磔刑は、第三者の審級を投射する機制を「脱構築」するものである。両者は、事前と事後の両側から、第三者の審級を投射する機制の実態を照らし出す。
著者
高尾 浩幸
出版者
文教大学
雑誌
人間科学研究 = Bulletin of Human Science (ISSN:03882152)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.75-81, 2018-03-01

This study deals with the Japanese consciousness, which externally influences Japanese.The Japanese consciousness has specific characteristics in comparison to the Western consciousness. Instead of the ego, the persona plays a central role in the Japanese consciousness. As Jung contends, the persona is the face displayed to the outside world. Why and how has the personal come to dominate the Japanese consciousness?This work draws on Japanese myths in the Kojiki, which explains the roots of the Japanese consciousness. “Island” is a symbol of the consciousness, so this work focuses on how land was created in Japanese myths.Japanese lands symbolize the birth of the Japanese consciousness. Based on the attitudes and behaviors of the heroic god Izanagi in the myths, land was created in the following process: (1) Gods in heaven offer advice on creating land, (2) The husband god and the wife god fill their respective roles, and (3) Impurity comes from the outside world, and shame arises. This process constitutes the Japanese consciousness and is still evident in the contemporary Japanese mindset.The Japanese Emperor is the direct descendant of the god Izanagi. According to the Japanese Constitution, the Japanese Emperor is the symbol of the Japanese people. The Imperial system has greatly influenced the Japanese mindset. By performing rituals and reading myths, Japanese people assume the Japanese consciousness. As a result, contemporary Japanese have a consciousness dominated by the persona.

6 0 0 0 OA 百一新論

著者
西周 著
出版者
山本覚馬
巻号頁・発行日
vol.巻之上, 1874
著者
木谷 正夫
出版者
日本地理教育学会
雑誌
新地理 (ISSN:05598362)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.9-22, 1965-06-25 (Released:2010-02-26)
著者
飯島 滋明
出版者
名古屋学院大学総合研究所
雑誌
名古屋学院大学論集. 社会科学篇 = Journal of Nagoya Gakuin University (ISSN:03850048)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.43-64, 2016

「最も民主的」「最も進歩的」と言われたヴァイマール憲法だが,わずか14年(1919年~1933年)で幕を閉じた大きな要因としては,48条の「非常事態権限」が濫用されたことが挙げられる。とりわけヒトラー・ナチス政権による「非常事態権限」の行使は基本的人権,民主主義,立憲主義といった近代法の基本原理を蹂躙し,ヒトラー・ナチス独裁政権を強化するために悪用された。 また,ヒトラー・ナチス政権は1933年7月に「国民投票法」を成立させたが,国民意志を問うために「国民投票法」を成立させたのではないことは,ドイツとオーストリアの併合を阻止するためにオーストリア首相シュシュニックが1938年3月に提案した国民投票をヒトラー・ナチスが軍事侵攻という恐喝で中止に追い込んだ歴史的事実からも明らかである。ヒトラー・ナチスによる国民投票の態様をみれば,国民投票は国民意志を問うためではなく,権力者の地位や政策を国民意志の名目で強化するために権力者に利用される「プレビシット」(plébiscite)の危険性があることが明らかになる。 現在,日本では憲法を改正して「緊急事態条項」を導入する政治的動きが存在するが,その問題について判断するに際しては,ヒトラー・ナチス政権下での「非常事態権限」や「国民投票」の態様から学ぶことも必要となろう。
著者
野村 久光 テンシリリックン シラ 池田 心
出版者
情報処理学会
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2013論文集
巻号頁・発行日
pp.27-34, 2013-11-01

疑似乱数生成の研究は古くからあり,偏りのなさや周期の長さ,生成速度などの改良が進められてきた.メルセンヌツイスタなど最近の手法は数学的な意味で真の乱数に十分近いと言え,確率的最適化やモンテカルロ法などさまざまに応用されている.テレビゲームでも疑似乱数が必要になることは多く,例えばすごろくではサイコロの目をコンピュータが決めなければならない.このとき,出た目およびその系列によっては,プレイヤはそのサイコロの目が自分に都合の悪いようにコンピュータに操作されていると感じる.本稿では,数学的な意味で良い乱数と,標準的なゲームプレイヤにとっての自然な乱数は異なるという仮定をおき,どのような特徴を持たせれば自然に"見える"乱数が作れるのかを考察,実装する.被験者実験の結果,標準的な乱数よりも自然に見え,またすごろくで使ったときの不満が小さい乱数列を生成できていることを確認した.
著者
安藤竜生 横山真男
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.47-48, 2013-03-06

本研究は、トイレ利用時に用いられる流水音の音消し装置として、従来あるような水が流れる音を被せて音消しをする方法ではなく音楽を利用することを検討した。流水音に対してどういったジャンルの音楽が適合するかを調査するために、擬音による音消し以外にどのような音楽が代用出来るかを検討するためにジャンルの選定を行った。音楽には様々なジャンルがあるが、本研究ではジャズ、カントリー、雅楽、ヘビィメタル、クラシック、J-POPといったジャンル間の差が分かりやすい代表的なものにジャンルを絞った。一方、音消しの対象となる流水音としてはコップに注ぐ音、水洗トイレのフラッシュ音を取り上げ、これらに上記ジャンルを重ね合わせて評価実験を行った。
著者
森 銑三
雑誌
美術研究 = The bijutsu kenkyu : the journal of art studies
巻号頁・発行日
no.36, pp.10-19, 1934-12-30