著者
鈴木 俊明 谷 万喜子 文野 住文
出版者
関西理学療法学会
雑誌
関西理学療法 (ISSN:13469606)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.1-2, 2015 (Released:2016-01-06)
被引用文献数
1

The important points of motion analysis in basic movements are as follows. The movements of simple joints should not be observed alone, but together with the movements of several joints that participate in the basic movement. Next, basic movements should be expressed as anatomical and kinematic data. Furthermore, to clarify problems such as impairment disorders, whether characteristic movements are needed for performance of basic movements needs to be determined. If these goals are definitively accomplished, then the appropriate timing of physical therapy can be accurately determined. In this report, the importance of motor analysis in the field of physical therapy is reconfirmed.
著者
柚木 翔一朗 片平 克弘
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.51-54, 2015 (Released:2018-04-07)
参考文献数
14

現行学習指導要領では,子どもの直接体験の充実が重要とされ,各教科で「ものづくり」に関して記述されている。一方,これまで行われてきた理科における「ものづくり」活動の多くは,生徒自らが創意工夫を行うような活動になっていないという指摘がある。本研究では「ものづくり」という活動の多様性に着目し,「ものづくり」そのものを見直す必要性を指摘した。具体的には「ものづくり」の前提となる,設計を廃した「ものづくり」活動を構想し,これまでの我が国の理科の「ものづくり」において見受けられなかった「ティンカリング(tinkering)」が,我が国の理科の「ものづくり」において示唆に富む要素を持つことを述べた。
著者
陳 悦庭 吉岡 克成 松本 勉
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.2, pp.688-695, 2014-10-15

本稿ではアンチウイルスソフトウエアのビヘイビアベースのマルウェア検知能力を評価するための手法を提案する.提案手法では,評価対象のアンチウイルスソフトウエアをインストールした動的解析環境と,インストールしていない環境を用意する.次に,それぞれの環境において,実マルウェア検体を実行して、アンチウイルスソフトウエアの存在がマルウェア検体の挙動に対し,どのような影響を与えるかを観察する.4つのアンチウイルスソフトウエアに対して提案手法を適用した結果,ビヘイビアベースの検知能力や検知時の対応に違いが確認された.
著者
小島 大輔
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学教育基盤センター紀要 = The Journal of Nagasaki International University Center for Fundamental Education (ISSN:24338109)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.91-101, 2018-03

本稿では、『学習指導要領社会科編(Ⅱ)(第七学年~第十学年)(試案)』で示された中学校第1学年の単元「われわれは余暇をうまく利用するには、どうしたらよいだろうか」(以下「余暇利用」単元)について、問題設定と社会機能の視点から検討し、以下のことを明らかにした。「余暇利用」単元の設置には、アメリカのレクリエーション運動が影響したヴァージニア・プランが反映された。一方、日本における戦後のレクリエーション運動は、「余暇善用論」の展開の一つであり、レクリエーションとの対比で余暇が問題化されていった。この「余暇善用」を前提とした余暇の規範化と、その方法としてのレクリエーションの普及という背景から、「余暇利用」単元が、本来的に自由な時間である余暇が、レクリエーションとしてすべて「社会生活の主要機能」に帰属させられる短絡的な展開になっていた。
著者
山口 麻衣 鈴木 直人
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.78, no.4, pp.441-445, 2007-10-25 (Released:2010-07-16)
参考文献数
16

The measures used in previous studies did not consider the situation where an individual exhibits impulsive behavior. The present research examines the relationship between self reported measures and behavioral measures of impulsive abandonment and panic behavior in a problem-solving situation. The self Impulsive Behavior Questionnaire (Yamaguchi & Suzuki, 2005) was the self-reported measure of the impulsive behavior tendency. The 91 undergraduate participants were grouped based on this score (high, n=31; middle, n=33; low, n=27) were used. The behavioral measures were the correct detection and commission errors on the Continuous Performance Test. The result showed that the high impulsive group made a significantly higher number of commission errors than did the low group. The findings of this study support a consistent relationship between behavioral and self-reported measures.
著者
藤本 典士 今中 武 上原 邦昭 豊田 順一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, pp.906-907, 1988-09-12

現在のソフトウェア構築環境では、様々なライブラリ、ルーチンがシステム側から提供され、プログラマがこれらを利用できるようになっている。しかしながら、各ライブラリの仕様や利用法はマニュアルに頼るところが大きく、なかなか有効に利用できないのが現状である。このような問題点を解決するために、我々は既存のライブラリを有効にかつ容易に利用できるシステムのプロトタイプとしてWINCS(WINdow Class Synthesizer)を開発している。WINCSはPSI上で稼動するオブジェクト指向言語ESPが提供するウィンドウ関連のライブラリ(クラス)を有効利用するため、各クラスを既存部品として捉え、プログラマの機能要求に応じて、これらを選択・構成するプログラム開発支援システムである。
著者
川島 重成
出版者
国際基督教大学キリスト教と文化研究所
雑誌
人文科学研究 : キリスト教と文化 : Christianity and culture (ISSN:00733938)
巻号頁・発行日
no.43, pp.51-75, 2012-03

『イリアス』第6 歌におけるグラウコスとディオメデスの出会い(一騎討ちならぬ一騎討ち)のエピソード(119-236)は、さまざまな解釈上の問題を含む。本稿はそれらの諸問題、とりわけグラウコスの死生観をめぐる一考察である。 ディオメデスはギリシア勢の名だたる英雄であるのに対して、トロイア勢に付くグラウコスはほとんど無名の若者である。因果応報の戒めを語りつつ一騎討ちを挑んできたディオメデスに対して、グラウコスは「人の世は木の葉のさまに等しい」との全く別の人生観で応じ、武勇における彼我の圧倒的な差異を相対化する。グラウコスは、ディオメデスの強力な威嚇に巧妙なずらしのレトリックで対峙し、同時にこの一騎討ちを実質的に人生観のアゴーン(競いあい)と化す。この解釈の裏付けとして、本稿は第6 歌150-1 行について新しい読み方を提示し、kai. tau/ta(150)は従来の解釈・翻訳と相違して、「木の葉のさまに等しい」とのグラウコスの死生観を指すとする。この人生観・死生観のアゴーンにおいて、グラウコスはディオメデスと堂々とわたりあい、むしろ優位に立つのである。 グラウコスは彼の死生観の例証として60 行にわたって己が家系の物語(151-211)を語るが、ベレロポンテスの生涯がそのほとんどの部分(155-205)を占める。神々がベレロポンテスに与えた美しさと雄々しさが彼の禍に転じる。アルゴス王の妃が彼への恋に狂い、そのため彼はアルゴスからリュキエに追放されるが、神々の助けを得て、さまざまな試練を克服し、逆にリュキエ王の娘を娶り、王権の半ばを恵与される。この彼も悲惨な後半生を送らされる。孤独に荒野をさまようベレロポンテス──この彼の生涯こそ「人の世の木の葉のさまに等しい」有為転変の運命の典型であった。 グラウコスが語るベレロポンテスの物語の素材となった民話においては、天馬ペガソスとの結びつきがその中心にあった。それはベレロポンテスが天馬ペガソスに乗って天に飛翔し、そのヒュブリスによって突き落とされたとするものであった。しかしグラウコスはこのエピソードに言及することを意識的に避けた、と解される。グラウコスの死生観は、それ自体ホメロスによる宗教的洞察であり、アポロン的宗教性の表白である。ホメロスは第21 歌でアポロンに同様の「木の葉に等しい」人間のはかなさを語らせている(462-7)。 グラウコスが語り終えると、ディオメデスは彼の死生観そのものには何の関心も示さず、二人が実は先祖伝来の「クセニア」(主客友好関係)で結ばれる者同士であったとの発見を語り、そのしるしとしての贈り物の交換を提案する。しかし本来は互恵性の原則によって成り立つ筈のこの贈り物の交換は、ゼウスの介入でグラウコスの判断が狂わされたことにより、グラウコスにとって全く屈辱的ともいえる奇妙な形で終る。ここにホメロスのユーモアが窺えよう。これはかの死生観のアゴーンにおけるグラウコスの「勝利」(と期待されていたもの)に、もう一度どんでんがえしをもたらす。これもまた「木の葉のさまに等しい」とのグラウコスの死生観を例証するものであった。
著者
根岸 謙之助
出版者
國學院大學
巻号頁・発行日
1992

博士論文
著者
田邊 真理子
出版者
フェリス女学院大学国文学会
雑誌
玉藻 (ISSN:02887266)
巻号頁・発行日
no.49, pp.40-54, 2015-02