著者
知念 民雄
出版者
流通経済大学
雑誌
流通經濟大學論集 (ISSN:03850854)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.45-52, 1998-07

Little concern, from the point of view of rockglaciers, has been directed to the Japanese alpine geomorphology. In the present paper, significance of the viewpoint of rockglaciers in the Japanese alpine geomorphology is discussed on the basis of a brief review on recent studies of rockglaciers. Recent studies especially on morphological features have led to a remarkable progress in an understanding of rockglaciers, although genetic and dynamic aspects are much open to discussion, resulting in confusion and disparities on definition of rockglaciers. When examined from the viewpoint of morphological features, an aspect of rockglaciers, it is implied that some Japanese glacial and periglacial landforms which have been identified as moraines, protalus ramparts etc. might be misinterpreted. Re-examination of the Japanese alpine geomorphology, viewed from various aspects of rockglaciers, is necessary in further studies.
著者
横濱 道成
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.189-204, 2016-03-15

エミューは環境適応性に優れた走鳥類で,北海道・網走市では新規家禽として,そのオイル(機能性物質)生産を目的に飼育・増殖されている。しかし,本鳥に関する情報は内外とも少ないことから,筆者は新規産業鳥として,その生産向上に関わる事項について独自に調査してきた。本稿では,文献を参考にしながらその内容をまとめた。ペアリング後,交尾は早いペアーで14日目,遅いのは74日目で確認された。産卵期間は,11〜翌年5月までの7ヶ月間であった。産卵数は2〜3月に多く,全体の56.73%であった。雌・雄同比率繁殖群の産卵数(雌1羽当たりの産卵数が18.50個)は,10羽以上の集団および雌・雄異比率繁殖群(それぞれ雌1羽当たり6.55個と9.51個)に比べ有意に高かった(p<0.01)。ペアリングでは,産卵数20個の個体が翌年に1個に激減した例,同一ペン内で,雌が同一雄とのペアリングを解消するためペンからの移動を試み事故死した3例,また2頭の雄と交尾した1例が観察された。雌には,同一雄とペアリングを継続するタイプと産卵後に雄を交換するタイプが存在すると推察され,飼育下では前者のタイプが多く認められた。受精率は,2009〜2010年と2010〜2011年で,それぞれ89.64%と86.14%で,孵化率はそれぞれ67.34%と64.64%であった。受精率は産卵数の増加に伴って高くなる傾向にあった。交尾は1〜3月に集中し,その割合は80.23%であった。また,交尾時間帯は午前3〜9時に集中し75%を占め,特に,午前5〜9時の間に52.04%であった。交尾持続時間は22〜74秒間が多く72.23%であった。最長時間は3分50秒 (230秒)であった。交尾回数はペアーによってバラツキが大きく10〜59回の間に分布した。産卵数が多いペアーは交尾時間も長い傾向にあった。4〜5歳齢(雌・雄)の平均体重は約40kgになるが,脂肪重量は雄(9.42±0.40kg)が雌(7.34±0.64kg)に比べ有意に高かった(p<0.01)。体重(♂)が30〜35kg区の脂肪重量は5.99±0.35kgで,50〜55kg区では15.33±0.85kgで有意差が認められた(p<0.01)。体重と脂肪重量間には強い正の相関(r=0.785)が認められた。雄の脂肪重量に関して,下半期が9.94±0.47kgで,上半期(7.75±0.64kg)に比べ有意に高い値であった(p<0.01)。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.1106, pp.50-53, 2017-10-26

神奈川県鎌倉市、鎌倉五山の第一位の古刹である建長寺。同市山ノ内地区の境内では、壮大な伽藍配置を見ることができ、訪れる観光客も絶えない。鎌倉学園はこの寺の修行僧のための学校を前身とし、今年で創設96年になる男子中高一貫校だ。

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著者
美山 透
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.58, no.10, pp.893-894, 2011-10-31
参考文献数
7
著者
荒川 正一
出版者
日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.161-166, 2006-02-28
参考文献数
22
被引用文献数
1
著者
吉本 光希 花岡 秀樹 野田 健司 佐藤 修正 加藤 友彦 田畑 哲之 大隅 良典
出版者
日本植物生理学会
雑誌
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.712, 2003

オートファジー(自食作用)とは、栄養飢餓等に伴い細胞質成分が液胞に輸送される分解システムである。我々は酵母において、Apg8タンパク質のC末端がApg4プロテアーゼにより切断された後、ユビキチン化に類似した反応により脂質修飾されること、そして、このApg8脂質修飾反応がオートファジー進行を担う分子機構の鍵になることを見いだしている。<br> シロイヌナズナにはAPG8, APG4オーソログ(AtAPG8, AtAPG4)が存在し、その詳細が明らかになっていない植物のオートファジーにおいても同様の役割を担っていることが予想される。全9種のAtAPG8および全2種のAtAPG4はシロイヌナズナのほとんどの器官で発現しており、窒素飢餓条件下で発現がさらに誘導された。また、酵母ではオートファジーの進行に伴いApg8は液胞内に移行することが知られている。そこで、GFP-AtAPG8融合タンパク質を発現させた形質転換植物を作製し、様々な組織での蛍光顕微鏡観察を行なった。GFP融合タンパク質は細胞質中のドット状構造や液胞内への局在が観察された。現在、栄養条件下から窒素飢餓条件下に移したときのGFP融合タンパク質の挙動の変化を観察している。また、2種のAtAPG4のT-DNA挿入株をそれぞれ取得し、その二重変異株におけるAtAPG8の挙動について解析中であり、その結果についても合わせて報告する。
著者
佐々木 由佳 安藤 豊
出版者
名古屋大学農学国際教育協力研究センター
雑誌
農学国際協力 (ISSN:13475096)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.53-57, 2012-03

山形大学農学部の国際協力に関する取り組みは2つある。一つは国際的視野を有する学生の育成、もう一つは留学生・研修生の受け入れである。前者の例として、英語によるプレゼンテーションおよびコミュニケーション能力の上達や発展途上国を対象とする国際理解を目指したプログラムがある。また、大学間・学部間の交流協定に基づく国費による短期海外派遣、サマースクールも行っている。留学生・研修生の受け入れは、国際協力に興味関心のない学生に対して有効であると捉えている。留学生や外国人研修生と常に交流している学生は文化や習慣の違いを肌で感じ、外国人や英語に対するためらいがなくなるようである。しかしこれらの取り組みは歴史が浅く、明確な成果は得られていない。一方、取り組みを継続するには予算確保が重要な課題となる。さらに、JICA や地元自治体との連携を調整する専任のコーディネータの配置などが重要と考えられる。The purposes of international cooperation of Faculty of Agriculture, Yamagata University are to educate Japanese students with a broad outlook on international view point and to train foreign students as graduate students or as trainees of special course. For Japanese students, there are some lectures, e.g. presentation in English and deepen understanding of developing countries, and some programs, e.g. visiting foreign countries as a summer school. Foreign students or foreign trainees affect Japanese students who have little interest in international cooperation. They raise awareness about international cooperation through exchange between foreign and Japanese students daily life. However, we have little history about international cooperation, definite results are not clear yet. To achieve brilliant successes, these programs should be carried out continuously.