著者
大前 友哉 白木 厚司 中山 弘敬 角江 崇 下馬場 朋禄 伊藤 智義
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 39.14 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.19-22, 2015-03-07 (Released:2017-09-22)

ペーパークラフトとプロジェクションマッピングの技術を用いて,大型地球儀を製作する.投影対象を製作する際,ペーパークラフトの技術を用いることで球体を立体から平面に変換可能となり,平面にすることで可搬性が高まる.基礎研究として20cmの球体をペーパークラフトで製作し,地球儀の映像を投影した.また,Kinectを用いることでジェスチャを検知し,地球儀が回転する映像を投影することができた.可搬性についても検証を行い,ペーパークラフトで製作した球体と実物の大型地球儀を比較し,ペーパークラフトで製作した球体の方が優れていることが確認できた.
著者
堤 直行 長田 秀夫 荒井 伸彦 小島 正三 氏家 新生
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.101, no.6, pp.385-391, 1993
被引用文献数
1

ラット胎仔大腿骨を用いてタンパク質分解酵素阻害剤あるいはタンパク質合成阻害剤の骨吸収におよぼす作用を検討した.システインプロテアーゼ,アスパルティックプロテアーゼ,金属プロテアーゼの代表的な阻害剤であるE-64(10<SUP>-6</SUP>~10<SUP>-4</SUP>M),ペプスタチンA(10<SUP>-7</SUP>~10<SUP>-5</SUP>M),ホスホラミドン(10<SUP>-6</SUP>~10<SUP>-4</SUP>M),アマスタチン(10<SUP>-6</SUP>~10<SUP>-4</SUP>M),ベスタチン(10<SUP>-6</SUP>~10<SUP>-4</SUP>M),foroxymithine(10<SUP>-6</SUP>~10<SUP>-4</SUP>M)は明らかな骨吸収におよぼす作用を示さなかった.しかし,セリンプロテアーゼの阻害剤であるフェニルメチルスルホニルフルオリド(PMSF),1-クロロ-3-トシルアミノ-7-アミノ-2-ヘプタン(TLCK),L-1-トシルアミノ-2-フェニルエチルクロロメチルケトン(TPCK),エラスタチナールは10<SUP>-5</SUP>~10<SUP>-4</SUP>Mで骨吸収を抑制した.TPCK(10<SUP>-4</SUP>M)を添加してラット胎仔大腿骨の軟骨組織を培養し,そこからTPCKを除去した培養上清は骨吸収促進作用を示した.タンパク質合成阻害剤のシクロヘキシミド(0.1~10μg/ml),ピュロマイシン(0.3~30μg/ml)は軟骨組織による骨吸収の促進現象を濃度依存的に抑制した.シクロヘキシミド(3μg/ml)による骨吸収の抑制作用は薬物が存在しないと次第に消失した.また,シクロヘキシミド(3μg/ml)を添加して軟骨組織を培養し,そこからシクロヘキシミドを除去した培養上清は骨吸収の促進作用を示さなかった.これらの結果から,ラット胎仔大腿骨の軟骨組織はタンパク質を一成分とする骨吸収促進物質を産生しているが,この物質は,(1)骨吸収促進作用を有するセリンプロテアーゼの一種である,あるいは,(2)始めは生理的に不活性な物質として産生され,更にある種のセリンプロテアーゼによって骨吸収促進作用を有する物質に変換されてその生理作用を示している可能性が示唆された.
著者
狩野 浩二
雑誌
十文字学園女子大学紀要 = Bulletin of Jumonji University (ISSN:24240591)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.145-155, 2018-03-24

斎藤喜博を起点とする学校づくり運動において、教材解釈やそれにもとづく授業の最大の特徴は、授業において子どもの上に美を創造するという課題に挑戦し続けたということである。この場合の美は、集中という言葉をキーワードとして先行研究において捉えられてきたものであり、何を美と捉えるかによって、授業のあり方が大きく異なってしまうものである。近年沖縄の学校においてこの運動が継続しており、筆者はその動向に注目してきた。その結果、子どもの上に美を創造するという授業観により展開する学校づくりのなかで、いきいきと自己を表す子どもが育ち、学力の向上が見られた。今後、この原則の下での学校づくりを継続していくことにより、斎藤喜博の教育思想を解明するための手がかりを得ることにつながっていくと考えられる。
著者
永井 祐吾 勝見 正治 田伏 克惇 田伏 洋治 青山 修 江川 博 野口 博志 小林 康人 森 一成 山上 裕機 中井 健裕
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.28, no.7, pp.1511-1518_1, 1986

当教室ではじめて開発した内視鏡的マイクロ波凝固療法を早期胃癌25例に行い,本法による局所的癌完全消滅の可能性について検討した. 14例は根治手術予定の症例であり,術前内視鏡検査時に病巣の部分または全域凝固を行い切除標本にてマイクロ波凝固の影響を検討した.部分凝固群7例においては,凝固部はulII~IVの潰瘍となり,潰瘍底にはviableな癌細胞は認められなかった.全域凝固群7例中,3例においては,摘出標本の連続切片のいずれの部位にも腫瘍細胞は認められず,本法による局所根治例と考えられた.残りの4例中2例は凝固後の潰瘍底のsm層に,あとの2例では辺縁粘膜に,いずれも微少な癌病巣が残存していた. 内視鏡的治療のみを行った11例のほとんどは高齢や重篤な併存疾患のために手術の適応外となった症例であった.生検にて悪性所見が消失するまでに1~6回の凝固療法を要し,2~50カ月(平均17カ月)の経過観察中2例にのみ再発を認めた.再発例にはさらに凝固を追加し,再び悪性所見は消失した. 以上より局所的癌完全消滅という点においては,本法はsmまでの浸潤胃癌にまで有効であり,現時点においては,手術不適応となった早期胃癌の治療法として期待できると考える.
出版者
巻号頁・発行日
vol.[12],
著者
野澤 一博
出版者
特定非営利活動法人 産学連携学会
雑誌
産学連携学 (ISSN:13496913)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.1_1-1_8, 2016 (Released:2018-02-10)
参考文献数
10

大学は,地域の多様な課題に対して,地域と連携してソリューションを提供する場となることが求められている.しかし,大学の地域連携に関しては,現況が十分に把握されておらず,また,議論も十分に重ねられてきたわけではなかった. そこで本稿は,アンケート調査結果を中心に大学の地域連携の取組状況を明らかにし,大学の地域連携の活動現況と課題を抽出した.大学等が挙げる地域連携活動の課題としては,教職員や資金の不足との指摘が多かった.今後,更に地域連携活動を展開するためには,人的・予算的なリソースの確保が重要な課題となるであろう.同時に,大学の地域連携活動は,地域連携の取組を単体として捉えるのではなく,研究・教育につながるシステムとして捉え,大学の組織特性や地域環境・ニーズに合わせ支援していくことが必要である.
出版者
巻号頁・発行日
vol.[観音],
著者
佐藤 純
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.367-376, 1998-12
被引用文献数
7

本研究は, 学習方略に対する有効性の認知, コストの認知, 好みが, 学習方略の使用に及ぼす影響について調べた。426名の小・中学生が, 学習方略の認知及び使用を評定する質問紙に回答した。その結果, 学習方略の有効性を認知し, 好んでいる学習者ほど使用が多く, コストを高く認知するほど使用が少ないことが明らかとなった。また, メタ認知的方略は, 他の方略よりもコストを高く認知され, 使用が少ないことが示された。さらに, メタ認知的方略を多く使用する学習者は, 学習方略のコストの認知が使用に与える影響が少ないことも明らかとなった。
著者
Maho Nakamura Yoshiki Kuse Kazuhiro Tsuruma Masamitsu Shimazawa Hideaki Hara
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Biological and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:09186158)
巻号頁・発行日
vol.40, no.8, pp.1219-1225, 2017-08-01 (Released:2017-08-01)
参考文献数
32
被引用文献数
1 43

The aim of study was to establish a mouse model of blue light emitting diode (LED) light-induced retinal damage and to evaluate the effects of the antioxidant N-acetylcysteine (NAC). Mice were exposed to 400 or 800 lx blue LED light for 2 h, and were evaluated for retinal damage 5 d later by electroretinogram amplitude and outer nuclear layer (ONL) thickness. Additionally, we investigated the effect of blue LED light exposure on shorts-wave-sensitive opsin (S-opsin), and rhodopsin expression by immunohistochemistry. Blue LED light induced light intensity dependent retinal damage and led to collapse of S-opsin and altered rhodopsin localization from inner and outer segments to ONL. Conversely, NAC administered at 100 or 250 mg/kg intraperitoneally twice a day, before dark adaptation and before light exposure. NAC protected the blue LED light-induced retinal damage in a dose-dependent manner. Further, blue LED light-induced decreasing of S-opsin levels and altered rhodopsin localization, which were suppressed by NAC. We established a mouse model of blue LED light-induced retinal damage and these findings indicated that oxidative stress was partially involved in blue LED light-induced retinal damage.
著者
今井 純好 栗原 潔 小澤 美和 島本 由紀子 石田 和夫
出版者
北里大学
雑誌
北里医学 (ISSN:03855449)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.58-64, 1995-02-28

北里大学病院では1989年7月より神経芽細胞腫マススクリーニング(NBMS)陽性者の精密検査を行ってきた。今回は精密検査を施行した84例の乳児を対象にNBMS陽性者から発見された神経芽細胞腫(NB)例の頻度や特性, NBMS陽性でありながら腫瘍を認めなかったNBMS疑陽性例の経過観察の方法などについて検討した。NB例は6例,疑NB例1例で進行例も認めたが, N-myc癌遺伝子の増幅を認めなかった。NBMS疑陽性例については,1歳までは腹部超音波や胸部XPなどの画像診断により腫瘍の確認を慎重に行い,それでも腫瘍が認められなかった症例については,2歳頃まで尿中VMA, HVAなどにより経過観察を行った方がよいと思われた。
著者
東亜蜘蛛学会
出版者
文生書院
巻号頁・発行日
1936