著者
飯田 宏美
出版者
The Japanese Society for Hygiene
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.103-113, 1960-06-01 (Released:2009-02-17)
参考文献数
43
被引用文献数
1 1
著者
松下 憲一
出版者
朋友書店
雑誌
中国史学 = Studies in Chinese history (ISSN:09176578)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.131-148, 2019-10
著者
島田 英昭 北島 宗雄
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.474-486, 2008-12-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
24
被引用文献数
6 7

本研究は, 挿絵が文章理解を促進する効果に対して, 動機づけを高める効果と精緻化を促進する効果の2つがあるとする認知モデル, 2段階モデルを提案した。そして, 既存の防災マニュアルを事例として実験を実施し, 2つの効果を確認した。実験1 (N=34) では, 実験参加者に対して, マニュアル中のページを2秒間見ることを求め, その直後に動機づけに関する質問に答えることを求めた。その結果, 挿絵がマニュアルの読解に対する動機づけを高めることを示した。実験2 (N=23) では, 実験参加者に対して10分間でマニュアルを理解することを求め, 挿絵が注視され, 記憶されていることを明らかにした。さらに, 挿絵の記憶が関連するテキストの記憶を促進することを明らかにした。つまり, 挿絵が精緻化を促進することを示した。
著者
阿部 勝征
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
東京大学地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.289-303, 1988-12-23

日本周辺で1894年から1985年までの92年間に発生した地震津波について基礎データを見直し,前報のカタログにある津波マグニチュードMtや表面波マグニチュードMs気などの改訂と追加を行う.Mtは,計器観測による津波の最大振幅とその伝播距離から津波の大きさを表すスケールとして定義されたもので,かつ津波を起こした地震のモーメント・マグニチュードに関連づけられている.Mtからみて最大の津波はMt8.5の1918年ウルップ島沖の津波であり,次いでMt8.4の1963年エトロフ島沖の津波,Mt8.3の1933年岩手県沖の津波が続く.Mtが決定された104個の地震のうちの約1割はMsの割にMtが著しく大きな津波地震である.Mtから津波エネルギーEtを求める式はlogEt(erg)=2Mt+4.3で表される.これによれば,過去92年間の津波の総エネルギーは1.0×10-22ergである.これはMt=8.9の津波エネルギーに相当するが,1960年チリ津波の津波エネルギーの13分の1,同じ期間に環太平洋で発生した津波の総エネルギーの1/30に過ぎない.1年当りの平均の津波エネルギーは1.1×1020erg/年であり,Mt=7.9の津波エネルギーに相当する.
著者
阿部 勝征
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
東京大學地震研究所彙報 = Bulletin of the Earthquake Research Institute, University of Tokyo (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.289-303, 1988-12-23

日本周辺で1894年から1985年までの92年間に発生した地震津波について基礎データを見直し,前報のカタログにある津波マグニチュードMtや表面波マグニチュードMs気などの改訂と追加を行う.Mtは,計器観測による津波の最大振幅とその伝播距離から津波の大きさを表すスケールとして定義されたもので,かつ津波を起こした地震のモーメント・マグニチュードに関連づけられている.Mtからみて最大の津波はMt8.5の1918年ウルップ島沖の津波であり,次いでMt8.4の1963年エトロフ島沖の津波,Mt8.3の1933年岩手県沖の津波が続く.Mtが決定された104個の地震のうちの約1割はMsの割にMtが著しく大きな津波地震である.Mtから津波エネルギーEtを求める式はlogEt(erg)=2Mt+4.3で表される.これによれば,過去92年間の津波の総エネルギーは1.0×10-22ergである.これはMt=8.9の津波エネルギーに相当するが,1960年チリ津波の津波エネルギーの13分の1,同じ期間に環太平洋で発生した津波の総エネルギーの1/30に過ぎない.1年当りの平均の津波エネルギーは1.1×1020erg/年であり,Mt=7.9の津波エネルギーに相当する.
著者
舛田 勇二 高橋 元次 佐藤 敦子 矢内 基弘 山下 豊信 飯倉 登美雄 落合 信彦 小川 克基 佐山 和彦
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.202-210, 2004-09-20 (Released:2010-08-06)
参考文献数
3
被引用文献数
5 6

美容上問題となる「目の下のくま」の発生要因として, 一般的に血流の停滞が言われているが, 実際にくまと血流の関係について調査した報告は少なく, また, くまについて皮膚生理学的に論じた報告もほとんどない。そこで本研究では, 非侵襲的な方法を用いくまを皮膚科学的に解析し, その要因を明らかにするとともに, その対応を考え, 「目の下のくま」改善効果の高い商品の開発を行った。くまの発生要因を明らかにするために, くまのある女性とない女性を対象に, 眼下部の皮膚メラニン量, ヘモグロビン量およびヘモグロビン酸素飽和度, 血流速度の計測を実施した。くまのある女性の眼下部では, ヘモグロビン量の増加およびヘモグロビン酸素飽和度の減少が観察された。くま部位では頬と比較して血流速度の低下が見られたことから, 上記結果は血流の停滞により引き起こされたと考えられる。またメラニン量の増加も同時に観測され, その傾向は高年齢層でより顕著であった。以上の結果から, くま部位の明度低下は, 血流速度の低下による皮膚毛細血管内の還元ヘモグロビンの増加と, 皮膚メラニン量の増加によるものと考えられた。以上の検討をもとに, くま発生の主要因である「鬱血」および「色素沈着」, くまを目立たせる小じわ, キメの悪化の各々に対処した「血行促進剤」「美白剤」「保湿剤」配合プロトタイプ製剤を処方し, 3週間の連用効果試験を実施した。その結果, 美容技術者による目視評価, 被験者のアンケートにおいてプロトタイプ製剤の, 高いくま改善効果が確認された。また, 機器測定によってもヘモグロビン酸素飽和度の上昇とメラニン量の低下が確認され, 「くま」の改善に本処方は効果的であることが示された。
著者
姜 鶯燕
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 (ISSN:09150900)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.163-200, 2008-03

本稿は、須藤由蔵の手記である『藤岡屋日記』を素材に武士身分の売買と思われる事例を抽出し、近世中後期における武士身分の売買の実態について検討したものである。『藤岡屋日記』の中で十七の武士株の売買の事例が見つかった。分析の結果を下記のようにまとめる。 ① 全ての事例は御家人株の売買であったが、売買の対象となった御家人の役職が多彩であった。御家人の家筋をみると、「御抱席」の御家人もいれば、「御譜代准席」と「御譜代席」の御家人も少なくなかった。 ② 株の売買は密かに行われているように思われるが、実際に、家来に御家人株を買い与えた幕臣もいた。 ③ 御家人株の売買は庶民が武士になる手段として認識されているが、実際に、武家の二男以下の男子や武士身分を失った武士が武士層に戻る手段として御家人株を利用した。 ④ 身分を売った元御家人の中で町人となった者もいたことがわかった。
著者
西藤 清秀 吉村 和昭
出版者
奈良県立橿原考古学研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2016-04-01

パルミラ人は、紀元前2世紀から紀元後3世紀に海路にも隊商を編成し、東はインドまで進出し、バハレーンは格好の寄港地・基地として利用され、パルミラ人のティロス社会への進出も生み出している。本研究ではティロス期の墓の考古学調査と種々の学術領域や手法を用いて、パルミラ社会とティロス社会の交流を可視化する。2019年度、マカバ(Maqaba)1号墳の発掘調査、三次元計測、人骨・遺物の精査を実施した。発掘調査では4基の漆喰棺の完掘と5基の漆喰棺の検出を行い、少なくとも5点の成果を得た。第1は、未盗掘の漆喰棺F-0063を検出し、遺体にストライプ状の有機質を組み合わせた被せ物を施した埋葬状態と副葬品の位置と種類に特色があった。特に左手の甲付近から出土した革袋入り硬貨は、過去数百基も発掘されているティロス期の古墳では初例である。第2は、F-0056の棺長辺側にはパルミラで認められるような水鉢状の施設が付随する形で検出でき、さらに盗掘を受けているが、遺存状態の良好な若年から成人の男性の人骨を検出し、今後の理化学的な分析が楽しみな1体である。第3は、棺への供献土器である。F-0056、F-0062、F-0063の棺蓋石上から完形の施釉陶器碗が各1点、供献時の状態を保ち出土し、今後のティロス期の供献土器の在り方を探る上で重要な例となった。第4は子供を葬ったと思われるF-0064から10枚の真珠貝が出土した。既往の発掘例から真珠貝と子供がティロス期に密接に関係しているが、今回の例はその中でも最も多くの貝が副葬品された墓である。第5は、F-0049では棺外側に周壁を設けた新たな形態の墓の発見である。このように従来ティロスの墓ではあまり認められなかった5点の要素が今回の調査で確認できた。
著者
釈敬順 著
出版者
江戸叢書刊行会
巻号頁・発行日
vol.初編 上・中・下, 1916

5 0 0 0 OA 飛騨叢書

著者
岡村利平 編
出版者
住伊書店
巻号頁・発行日
vol.1 飛州志(長谷川忠崇), 1911
著者
松崎 昇
出版者
松山大学
雑誌
松山大学論集 (ISSN:09163298)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.73-103, 2010-03-01
著者
奥津 尚子 玉井 秀明 清水 栄佑 栗田 典之
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第37回情報化学討論会 豊橋
巻号頁・発行日
pp.P19, 2014 (Released:2014-11-20)
参考文献数
4

近年、放射線の人体への影響が深刻な問題となっている。放射線によって体内に生成されるラジカルはDNAと反応し、DNAの構 造へ大きな損傷を与える。したがって、DNAへのラジカルの反応機構を解析することは、放射線によって引き起こされるDNAの損 傷を明らかにするために重要である。本研究では、我々は密度汎関数計算により真空中、および水中でのG-C/A-T塩基対とラジカルの複合体の安定構造と反応機構の遷移状態を探索する。
著者
高 継芬
出版者
九州看護福祉大学
雑誌
九州看護福祉大学紀要 = The Journal of Kyushu University of Nursing and Social Welfare
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.35-45, 2017-03

上代、東国出身の防人やその家族が詠んだ歌が防人歌である。父母・妻子・恋人との別離の悲しみや望郷・旅情などが素朴に歌われていて、読む人の心を打つ歌が多い。《万葉集》中に収められた防人および防人の家族たちの歌〈東歌(あずまうた)〉とともに,古代東国の民衆の歌として貴重な作品群である。 中国にも『詩経』や『唐詩選』の中に万葉集の防人歌と似ている歌がある。小雅の「采薇」は詩経の中でも最も美しい詩とされているが、「出車」、 と並んで従来の解釈では、これは という遊牧民の侵入によって、西周が衰亡したことを嘆いた歌とされてきた。まさしく防人の歌である。 中国・唐代の玄宗皇帝の治世(8世紀)は盛唐と呼ばれて国力も充実し、その支配は東北辺境の幽州(まだ中華の中心ではなかった現在の北京一帯)から西北のタクラマカン砂漠周辺にまで及んでいた。「辺塞詩」とはこれら都から遠く離れた「辺塞」での異民族との戦いを舞台にした「防人歌」のことで、家族や友人との別れ、過酷な自然、望郷、出征の悲しみなどが歌われている。 国が違っても、同じ人間であり、その気持ちを日本の「防人歌」のような歌に託したかった心情は同じなのではないだろうか。このような観点から今後、日本の「防人歌」と紀元前に中国を治めた古代王朝「周」の時代の「詩経」及び漢詩や文選との比較研究を行いたいと考えている。その研究を行うためにも「防人」という語の由来について考察する必要があり、本稿は「防人」という語、中国の防人、日本の防人について論じる。
著者
古田 睦広 尾崎 元昭 原田 禹雄 高橋 俊一郎 村上 元正 松本 繁雄
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.139-144, 1972 (Released:2011-10-19)
参考文献数
14

Histopathological examination of tuberculosis was done on 107 autopsy cases in Komyoen Leprosarium from 1962 to 1970. Seventeen cases showed pulmonary tuberculosis, including healed and calcified lesions. The average age of these cases was 66.6. Active pulmonary tuberculosis was found in 10 cases; half of them formed tuberculous cavity. Only 2 cases showed remarkable extension of the disease to the other organs. This was quite different from the formm of tuberculosis before 1900 which was predominantly accompanied with direct or miliary type extension. Gaseous pneumonia of 4 cases between 1967 and 1666 suggested possibility of reinfection on the aged. Active tuberculosis on the aged seemed to have a tendency to become caseous pneumonia. There was no correlation between the types of leprosy and tuberculosis. We deny any specific relation of tuberculosis to leprosy patients.
著者
坂元 章 三浦 志野 坂元 桂 森 津太子
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.87-101, 1995-07-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
20

本研究の目的は, 通俗的心理テストの結果のフィードバックが, 人々の, 自己イメージ, 更には, 行動に影響するかどうか, また, その影響の強さが, 学術的な心理テストのそれと異なるかどうかを検討することであった。筆者たちは, 1つの実験を行い, 64名の女子の被験者を2つの群に分け, 1つの群には通俗的心理テストに回答させ, もう1つの群には学術的心理テストに回答させた。そして, それぞれの群の半分には, 外向性の偽のフィードバックを与え, もう半分には, 内向性の偽のフィードバックを与えた。実験の結果は, 外向性のフィードバックを受けた被験者が, 内向性のフィードバックを受けた被験者に比べて, 自分は外向的であると考え, 初対面の人物 (サクラ) に対して外向的に行動するようになることを示した。そして, この行動に対する影響の程度は, 通俗的心理テストと学術的な心理テストの間で同じであった。これは, 通俗的心理テストの結果のフィードバックが, 学術的心理テストのそれと同じ程度に, 人々の行動に影響し, 自己成就現象を引き起こしうることを示唆している。実験の結果は, また, 通俗的心理テストと学術的心理テストは, 行動への影響では違いがないが, 心理的安寧への影響では違いがあることを示した。通俗的心理テストのほうが, 学術的心理テストよりも, 心理的安寧を与えていた。また, 筆者たちは, 補足的調査を行って, それぞれのフィードバック文の特徴を調べた。