著者
代田文誌 著
出版者
創元社
巻号頁・発行日
vol.上巻, 1966
著者
柴田 一成
出版者
社団法人プラズマ・核融合学会
雑誌
プラズマ・核融合学会誌 (ISSN:09187928)
巻号頁・発行日
vol.89, no.12, pp.853-856, 2013-12-25

最近,太陽で起きている最大級のフレアの100〜1000倍ものエネルギーを放出するスーパーフレアという現象が,太陽とよく似た星で大量に発見された.現在の太陽の大フレアでも,人工衛星の故障や停電,通信障害など,現代文明に様々な被害を及ぼしているため,もしスーパーフレアが我々の太陽で起きれば,全地球規模の停電や通信障害など現代文明は大惨事になることが予想される.果たしてスーパーフレアは我々の太陽で起きるのか?起きるとすれば頻度はどれくらいか?また,スーパーフレアの発生メカニズムは何か?太陽フレアの磁気リコネクション・モデルに基づき,これらの謎の解明にせまる.
著者
四方田 千佳子 田頭 洋子 勝峰 万里 岩木 和夫 松田 りえ子 林 譲
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.225-231, 2000-04-05
被引用文献数
4 4 3

クロマトグラムをディジタルで記録し解析する場合, データ取り込み間隔は長すぎても短すぎても, それぞれ一長一短がある. 本研究では, HPLCとイオンクロマトグラフにおいてA/D変換器のデータ取り込み間隔を変化させた場合の, 測定精度の変化を調べた. 測定精度(測定値のRSD)はFUMI理論に基づいて, 繰り返し測定なしに, ピークの形とノイズの確率論的性質から予測した. ピークの形を正確に観測するためには, データ取り込み間隔はピーク領域(ピークの端から端まで)で最低約30データポイントが必要であることが分かった. クロマトグラムを保存するメモリー容量と測定精度を考慮すると, ピーク領域のデータポイントは30から50くらいになるようにデータ取り込み間隔を設定することが適切であると結論された.
著者
桑島 秀樹
出版者
大阪大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2001

平成13年度以来、上記の研究課題のもと、特別研究員奨励費の補助によって遂行した研究は、次の2点に集約される。1.初期バークにみられる美学思想形成の経緯、2.日本におけるバーク思想(とりわけ美学思想)の受容。以下、これらの課題に関して、今年度(最終年度)分の研究実績を中心に、本研究課題の最終報告をおこないたい。《1.バークにみられる美学思想形成の経緯》補助金支給の最終年度たる今年度は、2001年のアイルランド(バークの小学校・中学校・高校・大学時代)調査結果、および2002年5月の政界登場前後までのバーク青年期に関するイングランド調査結果(バークのマニュスクリプトの原典資料調査も含む)の精査に基づいて、その研究成果を公表することに尽力した。この成果は、以下2回の国内外での学会および研究会での口頭研究発表、(1)「若きバーク像の再検証-誕生から幼少年期までのアイルランド時代をめぐる伝記的考察から-」、日本イギリス哲学会関西部会第28回例会、平成15年7月5日(於 京大会館)。(2)「画家W・ホガース『美の分析』にみる感覚主義あるいは<悪>の美学-ヴィーナス・蛇・イギリス風景式庭園-」、大阪工業大学第35回研究談話会(大阪工業大学工学部一般教育科主催)、平成15年10月6日(於 大阪工業大学)に顕著に反映されていると思われる。わけても、2003年12月に大阪大学大学院文学研究科に提出した博士学位請求論文「初期バークにおける美学思想の全貌-18世紀ロンドンに渡ったアイリッシュの詩魂-」(単著:400字詰原稿用紙換算で約750枚)は、本補助金による研究成果の総決算たるものであった。なお、この論文はすでに2004年1月下旬に公開審査を通過しており、研究代表者への3月下旬における博士号授与が決まっている。さらにこの博士論文を補完する業績として、学位申請論文提出後すぐにも、論文「W・ホガース優美論にみる感覚主義あるいは<悪>の美学-ヴィーナス・蛇・風景式庭園-」(単著)、甲南大学人間科学研究所編『心の危機と臨床の知』第5号,pp.67-93、平成16年2月20日。ならびに、学会報告「若きバーク像の再検証-誕生から幼少年期までのアイルランド時代をめぐる伝記的考察から-」、日本イギリス哲学会関西部会第28回例会、平成15年7月5日(於 京大会館)、日本イギリス哲学会編『イギリス哲学研究
著者
王 昭武 オウ ショウブ Wang Zhaowu
出版者
同志社法學會
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.285-374, 2009-03-31

研究ノート(Note)中止未遂の成立要件として、いかなる場合に任意性があるかという任意性の判断基準について 、様々な学説が主張され、まさに「中止犯解釈の最大の争点」でもある。本稿は、従来の判例と学説を詳細に分析したうえ、減免根拠と判断基準との整合性を保つべきであるという観点から、「新しい限定主観説を基本とする折衷説」を提唱する。具体的には、まず、ここにいう任意性は、単に行為者の自発的意思であるというだけでは足りず、中止未遂の法的趣旨の実現に寄与し、違法性または責任の減少を根拠づけられる法的意味での任意性でなければならないから、行為者が悪かったと思ってやめたという程度の「法敵対的意思の放棄」、「法益侵害回避意思」が必要である。さらに、「新しい限定主観説」に一定の限定を加える必要があり、それは、社会一般人の目から見て、「行為者本人の属する類型人」ならばその状況下で「やろうと思えばできた」と思ったであろうという程度の客観性に根拠づけられる必要もある。
著者
吉田 浩
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

1861年の農奴解放以後の近代化政策の過程で、慣習法の世界に生きていた農民を西欧的な私的所有権の絶対を基礎とする新民法にいかに包摂しようと政府は試みたのか、農民の法実践はどのようなものであったのかを明らかにすることが本研究の目的である。その際の議論の焦点の一つは農民の所有観念である。農民は私的所有権と矛盾する「家族所有」といわれる観念を農民は有していたと考えられており、その実態分析と法的扱いが問題を解く鍵であった。この点につき、農民の裁判例、各種政府委員会と論壇での議論について資料を検討した結果、以下のような結論を得た。農民財産の特殊性について政府は19世紀半ばにはすでに注目しており、農奴解放令で個人所有権を意味する条項を挿入しようという考えにたいし、家族の共同所有を主張する考えが対立し、法令上の混乱が生じた。しかし司法政策では、農業経営の安定性にたいする配慮から一貫して農民財産を家族所有と認定しつづけた。実際の農民法慣習では、郷裁判所が怠惰な家長にたいする権利の制限を命ずるなど、たしかに家族所有とみられる裁判例が豊富に存在する。他方で家長の事実上の財産管理権は健全経営をおこなっている限り無制限であり、この点をみれば家長の個人財産と考えることもできる。さらに時代が進むと、家族メンバーの労働による個別財産がふえ、農民世界に個別所有権の概念も広がってきた。世紀転換期には家長の個人所有権と家族メンバーの世帯財産にたいする権利の間で闘争が生じるようになったと考えられる。そして遂にストルィピン改革では家長の個人所有権が法的に認められるようになった。それが農民の法慣習の変化を法律が追認したものであるか、あるいは政府による積極的な政策の転換であるかについては、これからの課題として検討したい。
著者
畑田 早苗
出版者
土佐リハビリテーションカレッジ
雑誌
土佐リハビリテーションジャーナル (ISSN:13479261)
巻号頁・発行日
no.3, pp.17-23, 2004-12-20

現代社会に生きる我々にとって,頻繁に起こる社会問題や災害など自己を取り巻くストレスは多い。我々人間が歳を重ね心身ともに健康に生きていくためには,時折,自分の人生を振り返り,立ち止まる瞬間が必要である。身近な作業としては日記をつけたり,もっと長いスパンで捉えると自叙伝を書くということもあるだろう。こういったことを通して自分の生きてきた軌跡に布石を置きながら過ぎた出来事を振り返り,後悔したり,自分を励ましたりしながらまた前に進んでいく。それぞれの年代でアイデンティティを確立しながら,日々の出来事の中で起こる嬉しいことや辛いことを,時間というゆりかごの中で思い出にかえ,人生を肯定的に受け止めていくことは欠かせないものといえる。今回は,自分の人生を振り返り,肯定的に受け止めるという営みを,精神科デイケアにおいて行った。特に自我意識の障害を持つ精神障害者にとっては,病気になること自体が個人の存在を揺るがすものにもなりかねない。そうした彼らが,自分の家族や病のことを語る意味は大きい。対象者にとってこの試みは,対象者の自我を支え補強することになり,未成熟な自我の成長を促すことにもなっていた。人生はよくドラマに例えられる。その舞台には主役がおり,喜怒哀楽を共する観客がいることが絶対条件である。人生ドラマをより味わい深くするためには,その人の生きてきた過去を辿り,同じ時間を共有することが大切である。そしてそれは,今を生きる個人を認めることになり,さらに今の自分を認められる体験は,未来を生きることに繋がっていく。今回はキーワードとなった対象者の表現する「語り」と「懐かしの歌」という点に注目し,この試みの意味を振り返り,作業療法士としての専門性を考えていく。
著者
上野 正博
出版者
京都大学フィールド科学教育研究センター
雑誌
時計台対話集会
巻号頁・発行日
vol.7, pp.51-58, 2011-02-28

第7回時計台対話集会「森里海をつなぐ人づくり」, 京都大学百周年時計台記念館百周年記念ホール, 2010/11/20
著者
土井 秀和
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要. IV, 教育科学 (ISSN:03893472)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.77-87, 1982-10-31

ハンドボールでは,直接得点につながるシュート技術の良否が勝負を決定する重要な要素となる。また,シュートを行なうと見せかけて相手を引きつけ,味方にシュートのチャンスを開くためのパスも得点をあげるために重要である。本研究では,シュート及びパスを取り上げ,それらの動作の形態的特徴や機能について,運動形態学的な考察を加え,シュート及びパス技術を探ろうとするものである。運動習熟の異なる3名の被験者(右利き)を選び,シュート及びパスを行なわせた結果,シュートの準備局面において,熟練者達(2名)は,胴体のねじり動作を伴いながら,右腕を後方に伸ばし,助走のスピードと同調することによって大きなバックスイングを行なっている。さらに主要局面において,右ひじをボールより先行させ,胴体を後方に反り,そのあとねじり戻し動作を行なっている。それらは,助走のスピードや胴体の運動をボールに伝導させる働きをしている。パスの準備局面において,熟練者は右ひざを曲げ,上体を後方に傾けることによって,助走のスピードをコントロールしている。さらに主要局面において,上体を前方に起こしながら,左足を正面に向けて踏み出し,パスを行なっている。それは,パスを行なおうとする方向への先取りを抑える働きをしている。Concerning the Hand Ball game, shoot technique is the most important factor to win. So, how to take a chance for good shoot is the task for all hand ball players. A player takes a chance for his partner to shoot by deceiving his enemies, for example, with motion pretending to try shoot, and then, his success of the passing the ball to the partner. The purpose of this study is to analyze the reasonable technique of shoot and pass by investigating the forms and the functions of shoot-motion and pass-motion on morphological method. Subjects of this investigation are 3 women who are selected by the skilled level of shoot and pass (all of them are right hand throwers). This investigations leaves much to be further studied, but following tendencies can be observed from the results obtained so far; The shoot-motions of skilled subjects (2 women) have tendencies as follows; 1) In preparational phase of shoot-motion, their backswing motion of right hand is accompanied with twisting the trunk backward, and is harmonized with the speed of running approach. 2) In main phase of that, their right hand elbow always goes ahead of the ball just being thrown, and also their trunk are bended like a bow and twisted forward. Those motions transmit speed of running approach and trunk movement to the ball. The pass-motion of skilled subject (1 woman) has tendencies as follows; 1) In preparational phase of pass-motion, she controls her speed of running approach by the motions, leaning her upper part of body backward and bending the right knee. 2), and in main phase of that, she passes the ball her partner by the motion stepping out her left leg toward the goal post, raising her upper part of body foward. Those motions have the function to deceive the enemy's deffence.
著者
杉本 博之 首藤 諭 後藤 晃 渡辺 忠朋 田村 亨
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.682, pp.347-357, 2001-07-21 (Released:2010-08-24)
参考文献数
16
被引用文献数
4 11

北海道の橋梁のユーザーコストを数値化することにより, ライフサイクルコストにおけるユーザーコストの影響について調べるものである. ライフサイクルコスト低減の考え方は, 効率的な維待管理システムを作るために, 橋梁維持管理システム (BMS) に取り入れられて来るであろう. しかし, ライフサイクルコストを考える上でのユーザーコストは, 項目としてのみ挙げられ, 実際にどの程度の影響があるかについての研究は少ない. ユーザーコストはライフサイクルコストの大きな割合を占めると予測される. また, ユーザーコストは, 対象橋梁周辺の迂回路ネットワークの評価を示す一つの指標であると考えられる. ユーザーコストの定量化を試み, それを取り入れたBMS戦略の一例, および中規模のRC橋梁の耐震設計に関わるライフサイクルコストの計算例によりユーザーコストの影響の程度を検討した.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ものづくり (ISSN:13492772)
巻号頁・発行日
no.665, pp.127-129, 2010-02

2009年11月,米Maclaren USA社は,同社が製造・販売したベビーカーについて,開閉時に子供が指を挟む危険性があるとして米国でリコールを発表した。国内でも正規輸入元が米国と同様に修理キットの配布を始めたものの,並行輸入品は対象外。輸入品の安全をどう担保するかという大きな課題を投げ掛けることとなった。 「使っている方は使用をやめてください」─。
著者
坂本 保夫 佐々木 洋 佐々木 一之 山本 奈未 佐々木 洋
出版者
東北文化学園大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、紫外線によって発色・退色する調光型フィルターと、可視光線(主に黄色)の狭帯域吸収という2種類の特性な異なるフィルターを1枚のレンズとして合成作成し、中高年者・白内障患者の視機能に対して改善効果の高い発色濃度と吸収率の組合せ、および安全性を考えた調光濃度設定を探索した。最終的には特殊眼鏡の日常生活上での有効性を装用モニターで実施した。本検討では、屋外と屋内の移動における調光の悪影響はなく、本特殊眼鏡の有効性と有用性を確認することができた。
著者
西松能子
雑誌
精神科治療学
巻号頁・発行日
vol.14, pp.867-874, 1999
被引用文献数
3