著者
Kohtaroh Shutoh Mitsuru Usuba Hiroki Yamagishi Yushi Fujita Takashi Shiga
出版者
The Japanese Society for Plant Systematics
雑誌
Acta Phytotaxonomica et Geobotanica (ISSN:13467565)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.33-44, 2020-02-29 (Released:2020-03-17)

Potamogeton ×angustifolius (P. gramineus × P. lucens) was newly recorded in Japan from a pond in Tsugaru-shi, Aomori Prefecture. The hybrid nothospecies was identified based on morphological observations and measurements, molecular analyses using cloned nuclear adhA gene and chloroplast rpl20–rps12 intergenic spacer, and pollen viability. The putative hybrid had morphological traits intermediate between P. gramineus and P. lucens, nuclear haplotypes matching those of the two parental lineages, and lower pollen viability than P. lucens (not compared with P. gramineus). The maternal lineage of the hybrid was presumed to be P. gramineus, based on chloroplast sequences. The hybrid characteristically shows well-branched stems in the upper part of shoots, as in P. gramineus, and both clearly petiolate and sessile submerged leaves with distinctive netted venation. Similar plants were collected in the 1980s from a ditch near the pond, suggesting that the hybrid may have been present for more than 30 years in this area.
著者
小川 直茂 藤田 篤 奥村 和則
出版者
岐阜市立女子短期大学
雑誌
岐阜市立女子短期大学研究紀要 = Bulletin of Gifu City Women's College (ISSN:09163174)
巻号頁・発行日
vol.68, pp.43-52, 2018

We focused on the similarity between “Abstract Approach” in design work and “Comparing Play” in early childhood. Both of them use imagination, and train imagination. So we thought that it would be possible to utilize the “Comparing Play” as an eective method of design education. To verify this hypothesis, we conducted an experiment study using a toy called “LaQ”. As a result of the investigation, it was found that the type of “Abstract Approach” of subjects can be judged by analyzing the process of “Comparing Play” and the deliverables.
著者
伊藤 拓也
雑誌
横浜商大論集 = YOKOHAMA SHODAI RONSHU (ISSN:2434155X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.81-89, 2020-03-14
著者
後藤 晶
出版者
一般社団法人 社会情報学会
雑誌
社会情報学 (ISSN:21872775)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.1-16, 2015-10-31 (Released:2017-01-25)
参考文献数
29

東日本大震災に見られるように, 人間は常にいつ生じるかわからない「変動」に直面しながら生きている。本研究においては突然起こる外生的な変動を「カタストロフ」と定義する。その上で, 発生時期においてあいまい性を有するカタストロフの「予告」及び「発生」が協力行動に与える影響を検討する。そのために, 繰り返し公共財ゲームをベースとした新たなゲームである「カタストロフゲーム」を提案し, 実験的な検証を行った。実験時には損失の「発生の確実性」「発生する期間」, そして「発生する損失の規模」を伝えて実施した。その結果, ①カタストロフの予告による貢献額の変化は認められなかった。一方, 予告されたカタストロフの発生によって, ②全てのプレイヤーにカタストロフが発生する条件における貢献額の増加, 一部のプレイヤーにカタストロフが発生する条件において③カタストロフ発生群における貢献額の増加, ④カタストロフ非発生群における貢献額の増加が認められた。本研究では実験ゲームの枠組みによって災害時に観察されてきた人間行動と類似した結果が観察された。損失発生の単純な予告や予測は人間行動に影響を与えないことが示唆され, どのような情報が予告や予測として効果的なものになるのか, そしてなぜ損失発生時に協力行動が促進されるのか, その動機に対する検討が今後の課題としてあげられる。
著者
中野 生子 田中 聡 池田 めぐみ 山内 祐平
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.43098, (Released:2020-03-23)
参考文献数
51

本研究では,国内の中学生を対象としたサマーキャンプを取り上げ,社会情動的スキルに与える効果を,個人特性との関係性に着目しながら検証することを目的とする.UWC ISAK Japanのサマースクールを対象として,基本属性,パーソナリティ特性に関する事前質問紙調査を,社会情動的スキル(Social Emotional Competence Questionnaire)に関する事前事後質問紙調査を実施し,47名の有効回答を分析した.本研究の結果,社会情動的スキルを育成するためのプログラムとしてUWC ISAK Japanのサマースクールは有意な効果が認められたほか,協調性や開放性が低い生徒,また日本人および日本在住者と社会情動的スキルの変化量とに正の相関がみられた.これにより,自由参加型のサマーキャンプにおいては,参加者の個人特性によってプログラム効果の度合いが異なる可能性が示された.
著者
岩川 眞由美 野田 秀平 鈴木 利弘 大川 治夫 金子 道夫 堀 哲夫 池袋 賢一 雨海 照祥 中村 博史 平井 みさ子
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日小外会誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.765-769, 1997
参考文献数
25

幼小児の帯下は,非特異性外陰膣炎が原因であることが多いが膣内異物も忘れてはならない疾患である. 今回,異物による帯下を主訴としながらも,多数の医療機関にて診断がつかず1年半の病悩期間を有した5歳児を経験した. 異物は全麻下にペアン,布鉗子の湾曲を利用しつつ容易に摘出できた. 摘出された異物は,ビー玉3個,人形の靴1足,プラスチックのビーズ7個,菓子包装紙1枚であった. 摘出後は経過良好で帯下も消失した.
著者
高島 尚美 村田 洋章 西開地 由美 山口 庸子 坂木 孝輔 瀧浪 將典
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.399-405, 2017-07-01 (Released:2017-07-05)
参考文献数
20
被引用文献数
8

12時間以上人工呼吸管理を受けたICU入室患者のストレス経験の実態と関連要因を明らかにするために,ICU退室前に34項目のICU Stressful Experiences Questionnaire日本語版(ICU-SEQJ)を作成し,聞き取り調査をした。その実態は,8割近くが「口渇」を,7割近くが「動きの制限」や「会話困難」,「気管チューブによる苦痛」,「痛み」,「緊張」を中程度~非常に強い主観的ストレスとして経験していた。既往歴がない,緊急入室,有職者は有意にストレス経験が強く,重回帰分析では抜管前のCRP値が最も影響を与えており,気管挿管時間,鎮痛鎮静薬投与量,痛みの訴えは弱い関連があった。96名中,気管挿管に関する7項目の記憶がなかった患者は10名でストレス経験は有意に低く,関連要因はプロポフォール使用の多さと深鎮静と高齢だった。多くのICU入室患者にとってストレス経験は厄介で,入室状況や病歴によっても異なるため,看護師はニーズを予測しながら個別的にアセスメントし,ストレス経験緩和のための介入をする必要がある。
著者
Shiojiri Kaori Ozawa Rika Yamashita Ken-Ichi Uefune Masayoshi Matsui Kenji Tsukamoto Chigen Tokumaru Susumu Takabayashi Junji
出版者
Springer Nature
雑誌
Scientific Reports (ISSN:20452322)
巻号頁・発行日
vol.7, 2017-01-30
被引用文献数
11

草刈りの匂いで作物の防衛力を強化 --草刈り時の匂いを受容した大豆株では葉と豆の被害が減少し、豆中のイソフラボン量が増加する--. 京都大学プレスリリース. 2017-02-01.
著者
江藤 裕之
出版者
長野県看護大学
雑誌
長野県看護大学紀要 (ISSN:13451782)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.95-99, 2002-03-31

意味的連鎖という視点からの語源研究の有効性を,healthを例に検証してみた.「健康」を意味するhealthは,「完全な」を意味する古英語halを語源とする.このhalからは,whole,hale,holy,heal,hallow等の語が派生するが,これらの語はすべてhealthと語源を同じくする同族語であり,意味的に関連する.その背景には,「完全なるもの」を崇高なものと讃える古代ゲルマン人の宗教的イメージがある.このように,語の源へと意味的に遡ることで,その語の持つ文化史的背景から,その本質的な根本イメ
著者
山崎 和哉 平山 拓弥 加納 光樹
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.41-47, 2019 (Released:2020-03-20)
参考文献数
31

北アメリカ原産のチャネルキャットフィッシュ(Ictalurus punctatus)は,日本の河川や湖沼で地域漁業に甚大な被害をもたらしている。本種の稚魚の季節的出現と生息場所利用を明らかにするため,2016年5月から11月の夜間に霞ヶ浦の沿岸帯で小型地曳網による定量採集を行った。複数のじゃかごで作られた離岸堤の付近で,5月から10月にかけて本種の稚魚計417個体(体長16~97 mm)が採集され,その出現盛期は8月であった。体長組成のモードは7月から9月にかけて24~36 mm から60~64 mm へと大きくなり,離岸堤付近に滞在し成長する傾向がみられた。稚魚の個体数密度は,ヨシ帯(底質は砂泥質)よりも離岸堤付近(砂質)で明らかに高かった。稚魚が離岸堤付近に蝟集する理由として,隠れ家としてじゃかごを使っている可能性や,砂底によって特徴づけられる緩やかな流れを生息場所として選択している可能性が考えられた。
著者
内山 京子
出版者
吉川弘文館
雑誌
日本歴史 (ISSN:03869164)
巻号頁・発行日
no.727, pp.72-90, 2008-12