著者
中島 康之 陸 洋 菅野 勝 柳原 広昌 米山 暁夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.83, no.5, pp.1361-1371, 2000-05-20
被引用文献数
23

キーワードスポッティングやコンテンツベースのオーディオビジュアル検索システムにおいては動画像のショット切換り点の検出やオーディオ情報の自動分類が非常に重要な課題になる.本論文では, MPEG符号化データからオーディオ情報をサブバンド上で高速に分類する手法を提案する.まず無音区間をサブバンドエネルギーの分散を用いて検出し, 次に有音区間に対してサブバンドデータの時間的エネルギーの疎密度, 平均サブバンド数とサブバンド重心を用いて音楽, 音声, 歓声雑音の3種類のクラスに分類した.識別法としてはクラス数や識別条件が増加するに従い複雑になるしきい値法に代わってBayes決定における正規分布に対する最適識別関数を用いた.分類実験では, MPEGオーディオデータを1秒単位に分類し, 90%以上の精度で無音や音声区間を検出することができ, 検出処理はMPEGオーディオ復号処理時間の1/6以下で検出が可能になった.
著者
西 宏章
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

マートグリッド等、各種情報化したインフラを統合し、地域性を考慮した生活基盤の新しい形であるスマートコミュニティを実現する研究が、世界で始まりつつある。本研究はそれに先立ち、スマートコミュニティにおける情報の流れと、処理における要求を柔軟に満たすことができる新しいインフラ構造・コンテンツベース情報システムを提案・実装・評価した。長崎県や宮城県栗原市などの協力地方自治体に構築済みで実験利用許可を得ているクラスターエネルギーマネジメントシステムなどの実験エリアを利用した実証実験を行った。
著者
Bauer Tobias 萩野 蔵平
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学社会文化研究 (ISSN:1348530X)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.41-58, 2008-03-14

『健康の庭』 (Gart der Gesundheit) は、中世において最も影響力のあったドイツ語による本草書の一つで1485年に刊行されている。その論述は、ヒポクラテスやガレノスといった古代の医学者によって整備された「体液病理説」 (Humoralpathologie) に基づいている。その学説とは、身体の健康や病気を体液あるいは構成要素の均衡や不調和によって説明する理論である。本稿では、『健康の庭』から第1部の「序章」と第4部の「検尿」をとりあげ、体液病理説が中世の医学や予防医療においてどのような役割をはたしていたかを論じた。
著者
徳田 正孝 大橋 義夫 大橋 義夫
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. A編 (ISSN:03875008)
巻号頁・発行日
vol.48, no.426, pp.239-247, 1982-02-25

多結晶金属の塑性異方性の発達に関する基本的特性,たとえばおくれ効果,記憶減退性,予ひずみの影響の飽和などは,理想化された簡単な多結晶モデルを用いて説明される.とくに単結晶間の相互作用により生じる内部応力は,ここで支配的な役割を果たす.さらに,このモデルによる計算結果は,ひずみ経路の折れ点後あるいはひずみ経路の曲率部分にみられる一連の複雑な塑性変形挙動を定性的な意味で的確に表した.
著者
田口 正樹 小川 浩三 石部 雅亮 山田 欣吾 石川 武 石井 紫郎 村上 淳一
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

この共同研究では、「普遍的秩序」、「個別国家」、「地方」という三つのレベルのまとまりをとりあげて、それらにおける「我々」意識(共属意識)の生成・発展とそこで法が果たした役割を考察しようとした。その際、西洋古代から近代に至る展開を見通す通史的視座を保つこと、異なるレベルの間の相互作用にも注目すること、西洋と日本との間の比較によって両者の特徴を認識すること、などに特に注意が払われた。具体的成果のうちからいくつかを摘記すれば、西洋古代に関しては、古代ローマ国家における帝国法と属州法の関係が検討され、一方で「共通の祖国としてのローマ」観念の高揚と帝国法の地中海世界全体への普及が見られるものの、他方で地方・都市ごとの法の存続が広く想定され、帝国法自体の変質の可能性も含めて、複雑な相互関係が存することが示唆された。西洋中世に関しては、9,10世紀の皇帝権とオットー1世の帝国についてその性格が検討され、ドイツにおける共属意識が普遍的帝国の観念と不可分な形で成長するという現象の歴史的基礎が解明された。また中世ドイツにおける重要な法概念であるゲヴェーレに関して、13世紀前半のザクセンシュピーゲルにおけるその「原像」とその後の変容が確認され、広域に普及した法作品と地方・都市ごとの法との関係が考察された。西洋近世・近代に関しては、帝国国法論の代表的論者ピュッターの中世ドイツ国制史像が詳しく検討されて、皇帝権・教皇権という普遍的存在を不可欠の要素としつつ内部に多くの個別国家を併存させるという帝国国制像が確認され、普遍的秩序と国家・地方が癒合したドイツの国制とそこでの「我々」意識の特徴が明らかになった。最後に、日本に関しては、穂積陳重の比較法学と当時の英独の法学との関係が検討され、明治の代表的法学者が日本法を世界の法体系とその発展の中で、いかに位置づけようとしたかが、解明された。
著者
辻善之助著
出版者
金港堂書籍
巻号頁・発行日
1920

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1920年03月20日, 1920-03-20
著者
森 達也
出版者
創出版
雑誌
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.80-83, 2014-01
著者
聖徳太子 著
出版者
島田蕃根
巻号頁・発行日
vol.2, 1881
著者
田中 圭介 岡本 龍明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.85, no.8, pp.613-617, 2002-08-01
参考文献数
9

量子計算機が実現された場合においても安全な公開鍵暗号(秘匿,ディジタル署名)を構築するために,暗号の新しいパラダイムである量子公開鍵暗号を提案する.このパラダイムにおいては,通信者は多項式時間量子チューリング機械であるとし,通信路は古典的であるとする.また,部分和問題(ナップサック問題)を基礎とした公開鍵暗号(秘匿)の具体的な実現方式を示す.更に,量子公開鍵暗号のパラダイムを一般化することにより,量子計算暗号という新しいパラダイムが構築されることを示す.
著者
橋本 健広
出版者
関東学院大学経済経営研究所
雑誌
関東学院大学経済経営研究所年報 (ISSN:13410407)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.97-103, 2013-03

グローバル化が進み企業における英語の必要性が高まる中,中小企業を独自のコンテキストをもつ言語コミュニティととらえて研究することが望まれる。本研究では,広域京浜地域の中小製造業に関して,企業活動で使用される英語および他の言語についての調査を行った。中小企業は海外展開や外国語の使用が難しい状況にあるものの,多くの中小製造業が国際語としての英語および共通語としての日本語を使用して海外企業と企業活動を行なっていることがわかった。
著者
矢田 晋 大野 将樹 森田 和宏 泓田 正雄 吉成 友子 青江 順一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.1894-1902, 2006-06-15
被引用文献数
3

接頭辞ダブル配列はトライを高速かつコンパクトに実現するデータ構造である.しかし,キーの削除によって配列中に未使用の要素が蓄積し,空間効率が低下するという欠点がある.また,更新時間が未使用要素の数に依存するため,削除による空間効率の低下は更新時間の悪化にもつながる.本稿では,未使用要素を増加させることなく接頭辞ダブル配列からキーを削除する手法を提案する.EDR電子化辞書の日英単語各10 万件に対する実験により,提案法は従来法と比べて約17?460 倍高速であり,高い空間効率を維持することが実証された.Minimal Prefix (MP) double-array represents a trie with two advantages 窶髏 a fast retrieval and a compact dictionary. However, a key deletion produces empty elements and degrades the space efficiency of MP double-array. In addition, the deletion speed of MP double-array is degraded by the key deletion because the deletion time depends on the number of empty elements. This paper presents an efficient deletion method for MP double-array. The method dynamically removes keys from MP double-array without increasing empty elements. From experimental results for the key set which consists of 100,000 keys, it turned out that the presented method is about 17窶骭460 times faster than the conventional method and maintains high space efficiency.

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1914年02月20日, 1914-02-20
著者
Yoko INAI Yuriko OHTA Morimitsu NISHIKIMI
出版者
Center for Academic Publications Japan
雑誌
Journal of Nutritional Science and Vitaminology (ISSN:03014800)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.315-319, 2003 (Released:2009-04-28)
参考文献数
16
被引用文献数
10 17

L-Gulono-γ-lactone oxidase (GULO), which catalyzes the last step of ascorbic acid biosynthesis, is missing in humans. The whole structure of the human gene homologue for this enzyme was disclosed by a computer-assisted search. Only five exons, as compared to 12 exons constituting the functional rat GULO gene, remain in the human genome. A comparison of these exons with those of their functional counterparts in rat showed that there are two single nucleotide deletions, one triple nucleotide deletion, and one single nucleotide insertion in the human sequence. When compared in terms of colons, the human sequence has a deletion of a single amino acid, two stop colons, and two aberrant colons missing one nucleotide besides many amino acid substitutions. A comparison of the remaining human exon sequences with the corresponding sequences of the guinea pig nonfunctional GULO gene revealed that the same substitutions from rats to both species occurred at a large number of nucleotide positions. From analyses of the molecular evolution of Alu sequences in the human GULO gene homologue, it is thought that two Alu sequences were inserted in the vicinity of a presumed position of lost exon 11 during the same period as GULO lost its function. It is predicted that six LINE-1 sequences located in and near the gene homologue were inserted not during that period.
著者
金田 裕子
出版者
一般社団法人 日本教育学会
雑誌
教育学研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.201-208, 2000-06-30 (Released:2007-12-27)
被引用文献数
1

<摘要邦文訳>本稿では、教室の会話に教師と子どもたちがどのように参加しているのか着目し、参加の様式の特徴を記述する方法を検討する。授業の過程は、単に認知的なだけでなく、知識と言葉を媒介にして参加者たちが社会的な関係を構成する過程でもある。その際に鍵になる概念は、エリクソンの提示した参加構造である。この概念は、いつ誰が誰に、何を言うことが出来るのかに関しての参加者たちの権利と義務であると定義できる。参加構造の研究は、教師と子どもたちの相互作用場面でのトラブルが、コミュニケーション様式についての予想が互いに異なることによって起こっていると説明してきた。しかし本稿では、以下の二点から参加構造の研究の新しい可能性を探りたい。第1に、参加構造の研究が提示している視点と研究方法は、教室に混在する会話の規則の静的なパターンを明らかにしているだけではない。コンテクストが変化するのに伴い、参加者たちの役割関係は再配分され、協同的な行為において異なる形状を作り出している。そうした点に着目することで、参加構造の研究は、教室の会話が即興的に展開していく側面を記述することを可能にする。個々の教室における参加構造の微細な変化は、会話の順番どり、発話のタイミング、会話フロアの生成に着目して記述することができる。教室の会話における即興的な側面を記述することで、子どもたちが積極的に状況を構成し、また教師が様々な方略を用いてコミュニケーションを組織している複雑な過程を捉えることが可能になるだろう。第2に、学習課題との関連をどのように捉えるかである。従来の参加構造の研究においては、構造的な会話の規則は、発話の際の手続きややりくりを簡素化して、学習の内容に集中できる機能を果たしていることが示されていた。しかし、教室のディスコースと学習課題の関係は、より複雑である。キャズデンが示した教室の「ディスカッション」では、即興的な会話の連続においては話題の選択に関する役割関係が重要になってくることが予見されていた。ランパートの研究において参加構造は、「何を知識とみなし、どのように知識を獲得するか」を決定するやり取りにおける権利と責任の配置として再定義される。その様な参加構造の形成によって、妥当な知識を決定する権威は教師から生徒たちのディスコースコミュニティへと移行し、同時にディスコースコミュニティの形成と維持において教師が果たす役割の複雑な側面が明らかになる。
著者
森本 英之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告.IM, [情報メディア]
巻号頁・発行日
vol.96, no.43, pp.3-8, 1996-05-17

横須賀市には縄文時代最古の遺跡がある。縄文文化の社会は、民主的で、自由で、平等で、好奇心に満ちていた。のちの市民社会を特徴づける情報の共有による民主、自由、平等の社会に似ていた。また、「縄文」は土器の模様に由来するが、その土器製作者は女性だった。横須賀市域を含む三浦半島は、江戸に近い漁村として財布と文化は女性が握っていた。ニューメディアの発展は、女性が使うかどうかにかかっている。横須賀の女性はメディアへの参加が活発だ。メディア・ミックスの展開が期待される。

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著者
ゲーテ 著
出版者
町井正路
巻号頁・発行日
1912
著者
山本 光
出版者
横浜国立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

「学校その他の教育機関における著作物の複製に関する著作権法第35条ガイドライン」が平成16年に発表され、学校現場での教育活動との間の差について調査し、著作権に関する意識調査や、海外での実例などを踏まえて、見直しのための基本資料の収集を行った。その結果、ガイドラインの教員への周知や海外の事例から、補償金制度などを導入することなども含め、学校教育における著作物の制度そのものを検討する必要があるとの知見が得られた。