著者
山本 経天
出版者
日本経済大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、まず、中日国交回復前の日本語教育機関の全体状況を解明した。次は、人物史研究として戦前の日本留学生徐祖正、旧植民地台湾出身者陳信徳、日本人居留民岡崎兼吉、新中国を支援した日本共産党教師団を取り上げ、日本語習得者や日本人教師が新中国の日本語教育に果たした役割を明らかにした。
著者
金山 良春 根来 伸夫 岡村 幹夫
出版者
大阪市立大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1989

自然発症高血圧ラット(SHl)およびWKYラットの大動脈由来の培養血管手滑筋細胞(VSMC)を用いて,各種成長因子,血管作働物質を作用させた場合のcーmyc protoーoncogene(cーmyc)の発現の程度を比較し,Ca培抗薬やα_1ブロッカ-により抑制されるかどうかを検討した。SHR由来のVSMCは,胎児血清PDGF,EGF,アンギオランシンII,エンドセリンー1,エンドセリンー2,エンドセンリンー3の刺激に対してWKY由来のVSMCに対し有意に高いcーmycの発現を示した。しかし,TGFーβに対してはcーmycの発現の増強は示さなかった。一方,SHR由来のUSMCの種々の成長因子やアンギオテンシンII,エンドセリンなどの血管作働物質によるcーmycの増強それた発現はCa拮抗薬である,ニフェジピン,ジルチアゼムによりWKY由来のVSMCのcーmycの発現の程度に抑制された。また,α_1ブロッカ-である塩酸プナソシンによっても抑制されることを認めた。cーmycの発現にはCa^<++>とプティンキナ-ゼCが関与すると考えられているが細胞内Ca^<++>の動員に重要とされているイノシト-ル1.4,5ー3リン酸(IP_3)のアンギオテンテンIIに対する反応性をSHR由来のVSMCとWKYのそれとを比較したが、SHR由来のVSMCのIP_3反応はWKYの4ー5倍の反応を示した。このことよりSHR由来VSMCのcーmyc発現の増強の要因の一つはアレギオテンシンIIに対するIP_3反応の増強とそれに続く細胞内Ca^<++>の上昇の増強が関与している可能性が考えられた。
著者
倉本 加代 青山 隆夫 中島 克佳 中村 幸一 小滝 一 伊賀 立二
出版者
日本医療薬学会
雑誌
病院薬学 (ISSN:03899098)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.491-496, 1997-12-10
被引用文献数
2

We studied the effects of various infusion containers materials on the fluid volumes, different infusion fluids and fluid concentrations of nartograstim (NT), a recombinant human granulocyte colony stimulating factor, on the adsorption of NT to containers, after adding NT preparations (Neu-up^&ltss;[O!R}> for injection 100) into infusion fluids. The NT concentrations in the infusion fluids after adding NT to containers were determined by a high-performance liquid chromatographic method or bioassay. When 1000 ng of NT was added to 500 ml physiological saline in glass containers (final concentration : 200 ng/ml), the residual rates in the fluids was to 89.5% immediately after addition, and thereafter decreased 73.3% at 6 hr and 59.1% at 24 hr. Similarly, when NT was added to the same solution in polypropylene containers, the residual rates was 74.2% immediately after adding, and 37.5% at 6 hr, and 27.8% at 24 hr. The results in the ethylenvinyl acetate and polyethylene containers were also similar to those in the polypropylene containers. No influence of the volumes (100 and 250 ml) or the kinds of fluids (physiological saline, 5% glucose solution and ringer lactate solution) on the residual rates of NT in fluids was observed. As the fluid concentrations of NT were higher, the residual rates were found to be larger within the range of 100- 1200 ng/ml. These decreases in the NT concentrations in the infusion fluids could be prevented almost completely by adding commercially available total-vitamin injections containing polysorbate surfactants.
著者
岸田 秀樹 足利 学 木下 泰子 江副 智子 飯田 英晴
出版者
藍野大学
雑誌
藍野学院紀要 (ISSN:09186263)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.119-130, 2007

自殺現象は複雑であり,自殺のタイプに対応した多様な自殺予防戦略が必要である。そこで本稿でわれわれは,まず自殺をめぐるジレンマに起因する自殺予防の困難性を確認する。第2に,自殺者の意志や動機に基づく定義の問題を示しつつ,行為とその痕跡に基づく定義の必要性をうったえる。第3に,我が国の自殺認定が行為論的定義に基づいて,個々の死因を分類していることを示す。第4に,行為論的定義に基づいた,デュルケームによる自殺の社会的タイプ,自己本位的自殺,集団本位的自殺,アノミー的自殺,宿命論的自殺に基づいて,自殺予防のための個人への介入の可能性を探求する。最後に,地域住民自身によるヘルスプロモーションに貢献するため,予防医学モデルに基づく精神医学による自殺予防と社会政策的な社会学的自殺予防を概観しつつ,われわれのうつ病についての啓発活動と地域社会に潜在する対自殺抵抗資源の発見を目指した地域研究に言及する。
著者
軸屋 和明 横平 徳美 岡本 卓爾 赤石 謙
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.98, no.174, pp.7-14, 1998-07-14

筆者らのペンドラムテストモデル(PTM)は脊髄の機能を備え、その入力は上位からα運動細胞に至る基準化した刺激の頻度Fe、上位からシナプス前抑制に至る基準化した刺激の頻度Fiおよび上位からγ運動細胞に至る基準化した刺激の頻度Fγである。本論文では、筋紡錘の感度特性に非線形性を導入してPTMを改良し、これにより従来困難であったFeとFγの一意決定について検討している。まず、筋紡錘の収縮要素に生じる増強力およびcrossーbridge部分の固定とゆるみに関する諸仮定を導入し、これにもとづいて筋紡錘モデルを導出している。次に、これを組み込んでPTMを改良し、実測結果に極力一致するようにシミュレーションを行って入力値を決めている。最後に、この結果からFeとFγを一意に決定できうることを示している。
著者
酒井 善則 山岡 克式 小林 亜樹
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

本研究は検索しやすく効率良いCDNをインターネット上で実現するために、コンテンツを主体とした新しい分散制御形コンテンツ配信ネットワークの基本的アーキテクチャを確立することを目的としている。本研究の主なポイントは、(1)メタ情報をもとにコンテンツの蓄積するサーバを検索する方式の開発、(2)コンテンツあるいはメタ情報が自律的に漂流するアルゴリズムの実現、(3)遅延の小さいリアルタイムメディア転送方式の実現、(4)コンテンツを媒介とした課金・集金方式の実現、の4点である。(1)についてはメタ情報をもとにしたクエリを確率的にネットワークにフラッディングして検索する手法を開発して、その有効性を確かめた。(2)については、コンテンツに検索履歴のリーク積分値を人気値として付加して、人気値の大小によりキャッシュで消去するコンテンツを決定し、かつコンテンツコピーを蓄積するたびに人気値を分割して付加するアルゴリズムを開発した。このアルゴリズムを用いることにより実効的にコンテンツの人気を推定して、かつ蓄積ノード間で情報をやりとりすること無しに、コンテンツを介してノード間の協調が可能であることを示した。(3)については、ネットワーク内ノードが再送要求パケットを観測することにより、自らの判断でプロトコルを中継して再送遅延を小さくでき、結果的に遅延オーバーによるパケット損失が小さくなることを明らかにした。(4)については匿名課金および販売の可能なプロトコルを開発した。なお、本研究成果については実験システムを試作して、各提案アルゴリズムの有効性を明らかにした。

1 0 0 0 OA 旧約物語

著者
中村春雨 著
出版者
金尾文淵堂
巻号頁・発行日
1907
著者
菅原 捷
出版者
一般社団法人日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.37, no.6, 1997-02-10

1 0 0 0 清詩別裁集

著者
沈徳潛編
出版者
中華書局
巻号頁・発行日
1975
著者
坂東 宏和 大即洋子 澤田 伸一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.96, pp.9-16, 2002-10-18

本稿では,電子的なレポートをより容易に素早く添削できることを目的とし,タブレットと電子ペンを用いた手書き文字による添削と,音声入力を用いたテキストによる添削とを併用する,レポート添削ツールの設計と実現について述べる.手書き文字による添削は,表現力が豊かであり図なども書き加えられる利点があるが,多くの添削事項を書く場合に手が疲れる,素早く入力すると読みにくくなるといった欠点がある.逆にテキストによる添削は,多くの添削事項を素早く綺麗に入力できるが,表現力に乏しい.そこで,本ツールでは,これら両方の方法を併用することでお互いの欠点を補う.さらに,テキスト入力をキーボードではなく音声によって行うことで,手書き文字とテキストのスムーズな同時入力を可能にする.This paper will describe about the design and realization of the tool to correct papers of electrical files easily and quickly. The correction would be made in two methods; handwriting with a tablet and an electronic pen, and voice inputting of text. Handwriting method has advantages of expressiveness and availability of drawing pictures, but also has disadvantages of tiring and illegibility, as well as voice inputting method's quickness and legibility for advantages, and being expressionless for disadvantages. Therefore, the tool supposed here introduced these two methods to solve problems. This simultaneousness was made possible by voice inputting, not by keyboarding.
著者
小林 京子 高橋 美与子
出版者
広島大学
雑誌
中等教育研究紀要 (ISSN:09167919)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.39-46, 1999-03-19

今日の食生活は, 食材・調理手法共に国際色豊かになると共に, 「食」の社会化も高まっている。また, 一方家族形態の多様化, 個人の生活重視あるいは家庭事情等によって, 家族揃っての食事回数は少ない。従って「食」を通しての家族の絆は希薄化し, 家庭の味や伝統的な食文化の継承・伝授は困難である。本研究では, 高校生及び高齢者が食文化の継承・伝授について, また今日の食生活の状況や望ましい食生活をどのように考えているのか意識調査し, 多くの高校生や高齢者は食文化の継承・伝授の大切さ・意義を認識しながらも生活時間のずれや食嗜好の差から家族揃っての食事ができていないことが伺えた。そこで, 高齢者と共に伝統的なお菓子作りを授業実践してみた。大半の生徒が交流体験を通して生活の知恵等多々学び, 意義深かったと述べている。今後はこのような体験機会をいかに設定していくかが課題となる。