著者
谷川原 祐介
出版者
じほう
雑誌
月刊薬事 (ISSN:00165980)
巻号頁・発行日
vol.47, no.11, pp.1791-1793, 2005-10
著者
橋本 文雄 田中 見佳 前田 寛子 清水 圭一 坂田 祐介
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.428-434, 2000-07-15
被引用文献数
9 36

デルフィニウム栽培品種におけるがく片の色(21個体)について検討した.明度(明るさ)と彩度(鮮やかさ)について, CIELAB表色系座標上非常に淡いものから鮮明なものに分布し, 一次回帰式において有意な相関が認められた.また, 色度(aおよびb)について, その相関関係から白色系(ピンク色系), 紫色系(淡紫色系)および青色系(淡青色系)の3群に分類された.主アントシアニン色素の分析により総アントシアニン含量が花色に重要であり, 中でも3種類のアントシアニン(アシル基が結合していないデルフィニジン配糖体, 二基のパラーヒドロキシ安息香酸をアシル基として有するビオルデルフィン並びに四基のパラーヒドロキシ安息香酸をアシル基として有するシアノデルフィン)の含量が3群の花色表現型に直接反映した.これら3種のアントシアニン類は, 色相による3群の花色分類における含有アントシアニンに概ね対応しており, 従って, パラーヒドロキシ安息香酸によるアシル化アントシアニンの蓄積は, デルフィニウム花色の青色化を引き起こす要因であることが明らかとなった.
著者
加納 恭卓
出版者
石川県農業短期大学
雑誌
石川県農業短期大学研究報告 (ISSN:03899977)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.31-39, 1990

イチゴ果実の成熟とエチレンとの関係について調べた。1.ポットに植え,30℃下で栽培したイチゴの果実は,20℃の果実より早く成熟した。果実からのエチレン発生量は果実が赤く着色し始める時期に最も多くなった。また,果実からのエチレン発生量が最も多くなる時期は,30℃で生育した果実の方が20℃のものより7日早くなった。2.開花1日前の果実をin vitroで培養した場合,BA(ベンジルアデニン)を添加した培地で培養したものは,BAを添加しないものに比べ成熟が抑制された。果実からのエチレン発生量は,培養開始後次第に減少したが,赤く着色し始めた時に増大した。BAを添加した培地のものは,添加しないものに比べ,エチレン発生量の増大する時期が5日ほどおそくなった。3.本圃で栽培していたイチゴから白緑色の果実を採取し,ABA(アプシジン酸)水溶液をしみこませたろ紙と純水をしみこませたろ紙の上に静置したところ,処理後5日目にはABAのものは果色がピンク色になっていたが,純水のものはまだ白色であった。またこの時点で,ABAを処理した果実からのエチレン発生量は,純水のものに比べ1.78倍もあった。4.白緑色の果実にエチレンを処理すると,成熟はむしろ抑制されたが,白色の果実の場合には影響されなかった。イチゴ果実にエチレンを処理しても成熟か促進されなかった理由として,(1)エチレンはイチゴ果実か成熟した結果発生したものである,(2)イチゴの果実組織が外生エチレンに反応する生理的状態に達した時には,すでにその組織中には成熟を促進するのに十分な内生エチレンが存在している,との2つの推論がなされた。
著者
田中 亮太
出版者
順天堂大学
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.2-10, 2006-03-31

成体の中枢神経組織には,ニューロン,グリアを新たに生み出す能力を持った神経幹細胞neural stem cells (NSCs)の存在が近年の研究で明らかにされている.この神経幹細胞を利用した中枢神経系の再生医療が注目され,脳梗塞,頭部外傷,脊髄損傷など克服困難とされてきた中枢神経系疾患への新たな治療法として期待が寄せられている.今回われわれは,内在性神経幹細胞を利用した脳梗塞の治療の可能性について,ラットの局所脳梗塞モデルを用い検討した.脳梗塞後4日目より,神経幹細胞増殖因子であるプロラクチン(PRL),神経細胞分化誘導因子であるエリスロポイエチン(EPO)をそれぞれ1週間ずつ脳室内に注入し,最長45日まで観察・検討を行った.運動機能テストではPRL+EPO群ではコントロール群に比し脳梗塞6週間後において優位な機能回復を認めた.一方治療群の脳組織ではBrdU/NeuN陽性の新生したニューロンが損傷部位とその周辺に優位に多数認められ,これら再生したニューロンが脳梗塞後の機能回復に関与していると考えられた.今後成人脳においても移植療法と同様に,内在性神経幹細胞を用いた機能回復を目的とした新しい治療法の確立が期待される.以下の事由により本文を削除。2007(平成19)年11月29日1.海外の共同研究者から,未発表の図表を含む論文を共同研究者の承諾なしに単著として発表した,という指摘が今年(2007年)10月になって正式文書として来信。2.著者もこれを認め了解したので,遡って掲載を取り消し。3.本件については順天堂医学53(4)紙上にて公告。
著者
野崎 香樹 深井 誠一 高村 武二郎
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.197-201, 2005-06-15
被引用文献数
2

ピンク色花系スプレーギクにおける花色と栽培時期との関係を明らかにするために, 各作期に開花した花序の様相と花色を評価し, 舌状花のアントシアニン量を測定することでアントシアニンがピンク色花系スプレーギクの花色に及ぼす影響を検討した.2001〜2002年, 2003年共に高温期の6/30作期で秋ギク型品種の到花日数が増加した.花序径は夏秋ギク, 秋ギクを問わず, 6/30作期で減少し, 舌状花数は増加傾向を示した.色差計により求めた白色花系品種と黄色花系品種におけるL^*a^*b^*の値は, 作期間で差異が生じたものの, 肉眼による観察では作期間で花色の変化はほとんど無かった.一方, 'チャトー'を除くピンク色花系品種では9/24作期でL^*値, b^*値が小さく, a^*値, c^*値が著しく大きくなった.また, 高温期の6/30作期では9/24作期の値と逆の傾向を示し, 肉眼による観察においても作期間で大きく花色が変化した.'チャトー'では他のピンク色花系品種と同様な傾向を示したが, 作期間における各値の差異は小さかった.ピンク色花系品種では赤色花キクの主要花色素であるCy3-6"-MMGおよびCy3-3", 6"-DMGが主要アントシアニンとしてHPLCにより検出された.また, 作期間でアントシアニンの構成に変化は無く, これら2つの主要花色素の増減によってピンク色花の花色を決定することが示された.
著者
野崎 香樹 深井 誠一 高村 武二郎
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.197-201, 2005-06-15
参考文献数
15
被引用文献数
2 8

ピンク色花系スプレーギクにおける花色と栽培時期との関係を明らかにするために, 各作期に開花した花序の様相と花色を評価し, 舌状花のアントシアニン量を測定することでアントシアニンがピンク色花系スプレーギクの花色に及ぼす影響を検討した. 2001~2002年, 2003年共に高温期の6/30作期で秋ギク型品種の到花日数が増加した. 花序径は夏秋ギク, 秋ギクを問わず, 6/30作期で減少し, 舌状花数は増加傾向を示した. 色差計により求めた白色花系品種と黄色花系品種におけるL<sup>*</sup>a<sup>*b</sup>*の値は, 作期間で差異が生じたものの, 肉眼による観察では作期間で花色の変化はほとんど無かった. 一方, &lsquo;チャトー&rsquo;を除くピンク色花系品種では9/24作期でL<sup>*</sup>値, b<sup>*</sup>値が小さく, a<sup>*</sup>値, c<sup>*</sup>値が著しく大きくなった. また, 高温期の6/30作期では9/24作期の値と逆の傾向を示し, 肉眼による観察においても作期間で大きく花色が変化した. &lsquo;チャトー&rsquo;では他のピンク色花系品種と同様な傾向を示したが, 作期間における各値の差異は小さかった. ピンク色花系品種では赤色花キクの主要花色素であるCy3-6&rdquo;-MMGおよびCy3-3&rdquo;, 6&rdquo;-DMGが主要アントシアニンとしてHPLCにより検出された. また, 作期間でアントシアニンの構成に変化は無く, これら2つの主要花色素の増減によってピンク色花の花色を決定することが示された.
著者
岡田 豊
出版者
日本古生物学会
雑誌
日本古生物学會報告・紀事 新編 (ISSN:00310204)
巻号頁・発行日
no.115, pp.143-173, 1979-09-30
被引用文献数
6

〔層序〕男鹿半島上部新生界の層序を要約して記載した。この中で, 不整合に基づいて, 安田層と潟西層を再定義した。また, 安田層の広範な分布がピンクタフ鍵層(北里, 1975)の追跡により明らかにされた。鮪川層, 安田層, 潟西層を通じて, 岩相および化石の産状はサイクリックに繰返して変化している。各サイクルをunit-A, B, C, Dに区分し, 記載した。〔介形虫〕介形虫の産出密度はサイクルに対応して変化し, その産出はunit-Cにほとんど限られているが, その中でも密度の低いunit-C最上部及び最下部に保存の悪い殻が見られる。これらの殻と微細構造の類似した殻が, 保存の良い殻をEDTAで脱灰することにより得られた。フォーナとしては, 男鹿半島沖の現生種ソリネットサンプルとの比較により, 50m以浅の浅海性フォーナと推定した。また, 下部のサイクルには北極海周辺にも分布する寒流系の種が多く含まれるが, これらの占める割合は上部へ向けて減少する。一方, 日本近海の暖流域で生息が知られている種の占める割合が上部のサイクルで増加している。これらの変化は海水温の上昇によると思われ, 海進海退をサイクリックに繰返しながらも浅海域の海水がしだいに暖かくなったことを示していると思われる。現生群集, 遺骸混合群集および化石混合群集の構造の比較解析により, 群集の混合度を論じ, これにより下部のサイクルから上部のサイクルへ向けて環境がしだいに安定化したと推論した。最後に, 代表的な属であるFinmarchinellaの2新種F. hanaiiとF. nealeiを記載した。
著者
山内 芳文
出版者
筑波大学
雑誌
筑波フォーラム (ISSN:03851850)
巻号頁・発行日
no.71, pp.63-66, 2005-11

いまから半年ほどまえの3 月のある日、教育学研究科では、折からの小雨のなか、ひとつの式典が執り行われていた。教育学研究科が人間総合科学研究科の教育学専攻など2 専攻1 分野に改組再編されたことにともなう同研究科のクロージング・セレモニーだ。この式典で、ふと感慨が過ぎったのは、もう10年もまえのことになるだろうか、この研究科の責任者として学位論文の審査体制の整備に着手していたころのことだった。 ...
著者
中村 元紀 井上 知洋 久保田 稔
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.106, pp.31-36, 2002-11-14
被引用文献数
2

将来あらゆる場所にコンピュータが存在し それらが動的にネットワークを構成して通信しあうユビキタス環境が実現された場合 様々なコンピュータがいつでも共通的にアクセスできるデータはオンラインに保存しておくべきである.一方、それらのコンピュータは無線リンクなどを通じてその場に応じて一時的なネットワークを構成する。このような動的なネットワークトポロジの頻繁な変化はオンラインデータの可用性の低下を防ぐ、分散ストーレジ管理方式を提案してきた.本稿では、提案方式の有効性を定量評価により確認した結果について述べる.Computers will exist in all places in the future, and when ubiquitous computing environment where they constitute opportune networks dynamically is realized, data which can be accessed commonly with anytime should retain in the online. On one hand, dynamically is realized, data which can be accessed commonly with anytime should retain in the online. On one hand, dynamic change of network topologies causes the decrease of availability of the online data. We have proposed a distributed storage management system which is adapted for dynamic change of environments and prevents the fall of availability. In this paper, the evaluation result is described, and the effectiveness of the poposed method is explained.
著者
井上 知洋 中村 元紀 久保田 稔
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.108, pp.55-60, 2002-11-21
被引用文献数
1

将来実現されるユビキタスネットワークは,様々な性質のネットワークが混在した不均一なネットワーク環境になることが予想される.特に無線リンクなどによってアドホック的に作られるネットワークが今後普及するにつれ,ネットワーク単位の移動や分離など,ネットワークトポロジの動的な変化への対応が求められる.我々は,このような環境においてもシームレスなデータアクセス環境を提供する,環境適応型オンラインストーレジシステムを提案する.このシステムでは,データの一貫性制御のための管理権限を任意の端末上に移動可能とすることによって,トポロジの変化に起因するデータの可用性低下を抑えることが出来る.The future ubiquitous network will be a heterogeneous complex of various types of networks such as hotspot networks or ad-hoc networks. Following to the spread of networks which are consisted of radio links, the network mobility (movement of a network it self) will cause dynamic changes of the network topology. We propose a adaptive online storage system in which the management token of replicated data can move to any nodes in the network, and discuss advantages of the proposed system about the availability of data access in dynamic networking environments.
著者
大山 龍一 清水 裕一 太田 保夫
出版者
日本熱帯農業学会
雑誌
熱帯農業 (ISSN:00215260)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.131-138, 1994-06-01

電解質を加えた水を電磁波処理した特殊活性水は, 作物の生長促進および抑制, 並びに成熟促進などの効果が知られている.本報では, ケツルアズキを供試して, 特殊活性水の作用特性についてエチレン生成と関連して検討を行った.本実験ではケツルアズキの種子を特殊活性水で浸漬処理し, 25℃下で5日間培養した.暗黒条件では培養2日目に特殊活性水処理の芽生えが, エチレン生成量の増大を伴い, 胚軸と種子根の伸長を抑制, 胚軸+根重/全体重比を減少させた.しかし, 5日目には特殊活性水処理区の胚軸+根の重量は無処理区に勝った.光条件での培養では無処理区のエチレン生成量も多く, 特殊活性水処理によるエチレン生成の増大は有意差がなかった.また特殊活性水処理による芽生えの生長の差異はともに認められなかった.