著者
木立 力
出版者
青森公立大学
雑誌
青森公立大学経営経済学研究 (ISSN:13419404)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.81-95, 2004-03-20

In this paper, I examine the general equilibrium effects of early retirement in a Tobin-type continuous overlapping generations model. I show that when the rate of time preference is sufficiently high, early retirement can raise the life-time utility of life-time consumption. If optimal intergenerational lump-sum transfer policies are introduced, early retirement reduces life-time utility, irrespective of the rate of time preference. People can be worse off by retiring late because the capital labor ratio declines far below the golden rule capital labor ratio.

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出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学 (ISSN:03885321)
巻号頁・発行日
vol.27, no.9, pp.549, 2006-09-10 (Released:2007-06-15)
著者
小野田 哲弥
出版者
慶應義塾大学湘南藤沢学会
雑誌
Keio SFC journal (ISSN:13472828)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.78-102, 2007-04

研究論文:自由論題本研究は、テレビ番組視聴質調査『リサーチQ』の回答履歴データを用いた実証研究である。情報バラエティ番組をそれぞれ4つのレイヤーとライフステージへと定量的に分類し、時系列検証を行った結果、3つの代表的ライフサイクルが存在することが明らかとなった。また本研究の独自性はロングテール論を参考に、視聴率の極めて低い深夜番組も分析対象としている点にある。昨今民放キー局において頻繁に行われている「深夜番組のゴールデンタイム進出」に注目し、その成功要因を普及理論とキャズム論の観点から検討した。 This is an experimental study based on the data from Research-Q, a web survey on the quality of TV programs. First, I divided all variety / information programs into layers and quantitatively identified the life-stage of each program. Second, time-series examination was performed on these programs. Finally, the result explained that there are three program-life-cycle patterns in general. The uniqueness of this research is that it refers to The Long Tail and deals with extremely low rating programs being broadcast at midnight. In recent years, it has become popular among key commercial stations to move midnight programs to golden hour. Therefore, I focused on these cases and investigated some success factors based on the diffusion theory and The Chasm.
著者
佐藤 忠嗣 三砂 將裕 塚田 順一 菊池 亮 織田 進 千葉 省三 江藤 澄哉
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.289-296, 1988-09-01

PWM-SCMを造血刺激因子(CSF)とした軟寒天一層法により, 血清をBSA, コレステロールおよびトランスフェリンで置き換えた無血清培養法のCFU-Cコロニー形成に関する基礎的検討と純化GM-CSFの効果につき, マウス骨髄を用いて検討した. 1)CFU-Cコロニーは培養後4日目をピークとして出現した. 2)CFU-Cコロニー数と培養細胞数との間には直線的な相関関係が認められた. 3)無血清培地はFCS20%を含む血清培地と同等のCFU-Cコロニー形成能を有していた. 4)BSAおよびコレステロールは無血清培地におけるCFU-Cコロニー形成において, 必須であると考えられた. 5)CFU-Cコロニー数は,純化GM-CSF濃度に依存して増加し, 25U/ml濃度添加以上でプラトーに達した. また, 形成されたコロニーの半数以上がGMコロニーであった. 以上の成績から, 無血清培養法は, 血清中に含まれる造血刺激因子に影響されることなく, in vitroにおけるgranulopoiesisを研究する上で有用であると考えられた.(1988年5月10日 受付)
著者
青木 里紗 大坂 圭新 面田 真孝 酒井 潤一 石川 雄一
出版者
公益社団法人 腐食防食学会
雑誌
Zairyo-to-Kankyo (ISSN:09170480)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.56-63, 2009 (Released:2009-09-05)
参考文献数
29
被引用文献数
1 3

水晶振動子微小天秤(QCM)を,硫黄華から発生する硫黄蒸気による銀の非常に微少な腐食質量増加を温度,相対湿度,硫黄華-銀間距離の関数として,連続的に検出する手段として適用した.すべての試験において腐食は試験時間とともに直線的に進行した.腐食速度は温度の上昇につれて大きく増加したが,相対湿度にはほとんど依存しなかった.また腐食速度は硫黄華-銀間距離の増加につれて著しく減少した.これは硫黄蒸気の銀表面への拡散が銀の硫化物形成の初期過程を支配しているためと考えられる.これらの結果から本試験を電子機器に用いる銀の屋内腐食を模擬する簡単な腐食試験として提案するに至った.硫黄華を用いる本試験の二つの特徴は,第一に温度とともに硫黄の蒸気圧が大きく増加し,広範囲の硫黄蒸気濃度環境を創成できること,第二に銀の腐食速度を硫黄華と銀との距離で制御できることである.本試験での銀の腐食速度則(直線則)が実際のフィールドでの速度則と一致すること,そして生成する主要腐食生成物Ag2Sの化学組成,形態も一致することから,本試験がH2Sを含有する多成分流動混合ガス試験に比べて扱いやすく,再現性のよい,そして使いやすい試験であることを提案する.
著者
矢崎 敦生
出版者
公益社団法人日本船舶海洋工学会
雑誌
日本造船学会誌 (ISSN:03861597)
巻号頁・発行日
no.724, pp.692-694, 1989-10-25
著者
降旗 英史 山口 光 渡辺 雅志 松本 康史 南 英信 中谷 真人 市川 恵美 井上 雅之
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.11, no.11, pp.46-51, 2006-03-30

本製品は、2003年5月から2004年12月にかけて大同工業株式会社(石川県)と共同開発したものである。当社はいす式階段昇降機の草分けメーカーであり、市場で最大のシェアを占めてきた。しかし近年他社の追い上げが激しく、シェアの優位性を強化するためにデザインの導入を決断した。市場調査の結果、現在市場に出ている製品は大半が事務いすを搭載した機械のような印象のデザインであることが判明した。高齢者や身体的なハンディを持つ人が家の中で使うものであれば、機械ではなく家具のようなものであるべきだと考え、「機械から家具へ」という開発コンセプトを定めた。デザインと技術の協働により、世界で初めて成形合板椅子を搭載し、世界最小の折畳み幅を実現した製品を開発した。2004年度のグッドデザイン賞を受賞し、同年の国際福祉機器展で好評を得、2005年1月商品化された。
著者
佐々木 啓真 藤田 幸弘 戸田 一雄 相馬 邦道
出版者
日本顎口腔機能学会
雑誌
日本顎口腔機能学会雑誌 (ISSN:13409085)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.1-10, 1996-06-30

口唇の表面麻酔による咀嚼運動の変化を筋電図学的に検討する目的で, 成人男子8名を被験者とし, 麻酔の前後で咀嚼時の咬筋, 顎二腹筋筋活動に変化が見られるか否かを検討した.記録は麻酔前から麻酔40分後の6ステージにかけて行い, 各ステージにおいてガム咀嚼運動を30ストロークずつ行わせ, その際の下顎運動をMKG(Model K-5)を用いて記録すると同時に, 咬筋, 顎二腹筋前腹より表面筋電図を記録した.解析方法は, 各ステージにおける10ストロークの咬筋, 顎二腹筋の筋放電持続時間, 積分値, ならびに下顎運動と筋活動との時間的対応関係に関してそれぞれ計測を行い, 10ストロークの平均値を求めた.そして, ステージの時間的推移に伴うこれらの平均値の変化に関して比較, 検討した.その結果, 咬筋の筋放電持続時間および積分値については, 変化の認められないものが多く, 一方顎二腹筋の筋放電持続時間および積分値については, 麻酔により減少するものが多く認められた.また, 下顎運動と筋活動との時間的対応関係については, 咬筋に関しては閉口相開始から筋活動開始までの時間が減少するものが6名と多く認められ, 顎二腹筋に関しては咬合相開始から筋活動開始までの時間が麻酔により延長しているものが7名と多く認められた.従って, ヒトの咀嚼運動に口唇からの触覚・圧覚といった体性感覚入力が関与し, その関与は, 閉口運動より開口運動に対して大きい可能性が示唆された.
著者
夏目 誠
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.101-109, 2005-02-01

平成2年から15年までに受診した企業におけるリストラクチャリングが発症要因になった34名(男性23名)のストレス関連疾患者について検討した. 得られた結果は以下のとおりである. 1. 年代は50歳代が13名と最も多く, 次いで30歳代の9名, 40歳代の8名と続く. 2. 発症要因 1)職場要因:最も多かったのがプロジエクトチームなどによる新規事業開発を担当させられた13名であり, 次いで部課や営業所, 工場などの統廃合が9名にみられた. 人員削減は30名と多くに認められた. 2)個人要因:性格傾向では几帳面, 生真面目で融通性が乏しい人が17名と半数にみられ, エネルギーがあり, 頑張るタイプと受け身で消極的な人がおのおの8名であった 3. 診断と治療, 予後 1)診断では適応障害が22名で, うつ病が7名, 心身症が5名であった. 2)予後は軽快が16名と最も多く, 良好が13名, 不変が5名であった. 4. 職場要因を中心に発症メカニズムから以下の2タイプを考えた. 1つはプロジェクトチームなどによる新規事業担当者で, 几帳面, 生真面目で融通性の乏しい性格特徴に発症するタイプであり, 他は組織統廃合ストレスと受け身で消極的なタイプによるものである. 上記の結果について, 臨床的観点から考察を加えた.
著者
井口 厚司 吉永 英俊 真崎 善二郎 次富 久之 和山 一夫
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.82, no.9, pp.1430-1435, 1991-09-20

表在性膀胱腫瘍患者のうち,TUR-Btによって腫瘍を根治的に切除できたと考えられた患者47名を対象とし,術後10日以内の尿細胞診について検討した。この術後短期問に,1度でも尿細胞診が疑陽性または陽性となったものが7名おり,そのうち6名(85.7%)が術後再発例または不完全切除例であった。一方,術後早期の尿細胞診が陰性であった症例では40名中20名(50.0%)に再発がみられた。また術中,メチレン青を用いたmicroscopic chromocystoscopyによって,47名中11名に,concurrent urothelial atypia (carcinoma in situ, dysplasia) がみつかった。このうち9名が術後再発例または不完全切除例であった。これらの結果をまとめると,TUR術後10日以内に尿細胞診が一度でも陽性または疑陽性になったか,または腫瘍に随伴した上皮内病変をもつものは全部で15名みられ,このうち12名(80%)に再発または不完全TURがあることがわかった。これは,どちらもみられなかった場合の再発率33例中14例(42.4%)と比べて高率であり,また再発例を比べると,前者のほうが再発までの期問も短いことがわかった。