著者
島内 憲夫
出版者
日本健康教育学会
雑誌
日本健康教育学会誌 (ISSN:13402560)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.307-317, 2015 (Released:2015-12-03)
参考文献数
35

筆者の教育講演の焦点は,次の10点にある.①オタワ憲章設立前夜1980年代前半の動き,②オタワ憲章とバンコク憲章の特徴と相違,③健康の社会的決定要因(SDH),④Kickbuschの構想~健康教育からヘルスプロモーションへ~,⑤著者の日本でのヘルスプロモーション推進戦略,⑥人々の健康の捉え方,⑦健康はどこで・誰によって創られているのか,⑧健康格差社会の切り札,⑨幸福な生き方を支えるヘルスプロモーション,⑩ヘルスプロモーション哲学.ヘルスプロモーション活動は,人々の健康課題を共有し,解決し,共に推進することに焦点を置いている.その理由は,「健康は共に生み出すものだ」と考えているからである.それゆえ,分野間協力・住民参加等の人々の協働を必要としている.この協働は,人類が経験したことのないワクワクするほどの価値がある活動であり,人間性復活への活動(健康のルネサンス)であり,健康格差時代を力強く生き抜くための知恵なのである.21世紀を生きる我々人間は,未来をコントロールし,人生をあらゆる面において豊かなものとする,かつてないチャンスを与えられている.だからこそ,我々人間は自分の能力を全面的に発揮し人生を楽しみながら,世界のすべての人々と共にヘルスプロモーション活動を実践しなければならない.

4 0 0 0 OA 伴信友全集

出版者
国書刊行会
巻号頁・発行日
vol.第1, 1909
著者
阿曽田 悦子
出版者
NHK放送文化研究所
雑誌
放送研究と調査 (ISSN:02880008)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.44-52, 2021

毎年「幼児視聴率調査」を実施し、幼児のテレビ視聴と、録画、DVD、インターネット動画の利用状況を調査している。幼児のメディア利用は、リアルタイムでの視聴だけでなく、様々なメディアでの視聴がみられ、映像コンテンツが多様化している。しかし、現在の測定方式では、視聴形態の異なるコンテンツ視聴を同じ基準で測ることができないのが課題であった。そこで、昨年度のWEB幼児視聴率調査の結果を、リアルタイム、録画、DVD、インターネット動画の視聴を同じ基準で再集計し、視聴形態の異なるコンテンツが、メディアを超えた形でどのように見られているのか、検証を行うことにした。 今回、まったく新しい指標として、全てのコンテンツを同じ分数で統一して集計し、1週間に見られたコンテンツ視聴の総量を示したものを「幼児視聴パワー」と定義した。また、リアルタイム、録画、DVD、インターネット動画それぞれの幼児視聴パワーを算出し、すべて合算させたものを「幼児トータル視聴パワー」と定義し、コンテンツ全体のパワーを測った。 幼児トータル視聴パワーの上位では、Eテレや民放アニメ番組などのテレビコンテンツが中心であったが、「BabyBus」「Hikakin」などのYouTubeのコンテンツも上位に入った。 今回の集計方法での課題もみえてきたが、リアルタイム以外のコンテンツの視聴傾向をうかがうことができコンテンツ全体の視聴を捉える、一つの指標としてみることができるのではないかと考える。
著者
北川 信一郎
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.227-235, 2013-08-25 (Released:2015-07-06)
参考文献数
30

目的 : 公衆衛生医師の経験学習に焦点をあて,その熟達化の過程を明らかにする.研究方法 : 10人のExpertを対象に,仮説探索型研究をおこなった.インタビューの分析には,グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いた.結果 : 学生時代では,先輩医師から公衆衛生の重要性を,臨床医時代には,患者との関わりからプライマリ・ケアについて学んでいた.また,公衆衛生医師として,13の経験から11の教訓を学んでいた.  一方,公衆衛生マインドは,自己関連,患者関連,社会関連,組織関連の4つの信念のカテゴリーからなり,特に,社会関連の信念がコアとなっていた.結論 : 特有の経験学習が明らかとなった.熟達論および経験学習の観点から考察した.

4 0 0 0 OA 漢和大辞林

著者
郁文舎編輯所 編
出版者
郁文舎
巻号頁・発行日
1910

4 0 0 0 OA 初等科音楽

著者
文部省 編
出版者
文部省
巻号頁・発行日
vol.第1, 1942
著者
下川 房男
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.162-168, 2011-02-05 (Released:2011-08-05)
参考文献数
18
被引用文献数
2
著者
坂井 志緒乃 伊藤 孝 上栗 伸一 本山 功 小室 光世
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.125, no.4, pp.297-305, 2019-04-15 (Released:2019-08-08)
参考文献数
38
被引用文献数
1

本研究では,青森県深浦台地の北一鉱床に認められる層状マンガン鉱床の地質年代を解明することを目的に放散虫化石層序の検討を行った.その結果,層厚50cmの酸化マンガン層およびその下位の凝灰質砂岩層はE. inflatum帯の上部に相当すると考えられる(中期中新世後期:12.9~11.8Ma).一方,酸化マンガン層の上位の凝灰質砂岩はL. pylomaticus帯からH. parviakitaense帯(鮮新世:5.4~2.7Ma)に形成された地層であると推測される.酸化マンガン層とその上位の凝灰質砂岩の間には,約700万年間の無堆積があったと考えられる.従来,北一鉱床の酸化マンガン層および凝灰質砂岩は下部中新統上部の田野沢層に対比されてきた.しかし本研究の結果は,年代的に周辺地域に分布する大童子層,赤石層,および舞戸層相当であることを示している.
著者
西山 彰子 村上 匡孝
出版者
日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.213-221, 2003-06-30 (Released:2010-04-30)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

ステロイド治療で不変, もしくはステロイド減量に伴って聴力閾値上昇を認めた急性感音難聴112例にイソソルビド投与を行い, 改善が認められた54例について以下の結果を認めた。 1) 26例が急性低音障害型感音難聴であった。 2) 28例は低音3周波数の合計が70dB以上でかつ高音域の閾値上昇も認めた。 3) イソソルビド開始後, 平均3日で自覚症状改善を認めた。 4) イソソルビド減量に伴う聴力変動を40%に認めた。 5) 減量時の聴力変動はイソソルビド増量のみで改善する場合とステロイド併用が有効である場合があった。
著者
Shuntaro Machida Katsuichi Saito Mamoru Nishimoto Motomitsu Kitaoka
出版者
The Japanese Society of Applied Glycoscience
雑誌
Journal of Applied Glycoscience (ISSN:13447882)
巻号頁・発行日
pp.jag.JAG-2021_0012, (Released:2022-02-25)
被引用文献数
1

Lacto-N-biose I (LNB) is supposed to represent the bifidus factor in human milk oligosaccharides, and can be practically produced from sucrose and GlcNAc using four bifidobacterial enzymes, 1,3-β-galactosyl-N-acetylhexosamine phosphorylase, sucrose phosphorylase, UDP-glucose-hexose 1-phosphate uridylyltransferase, and UDP-glucose 4-epimerase, recombinantly produced by Escherichia coli. Here the production of LNB by the same enzymatic method without using genetically modified enzymes to consider the use of LNB for a food ingredient was reported. All four enzymes were produced as the intracellular enzymes of Bifidobacterium strains. The mixture of the crude extracts contained all four enzymes, with other enzymes interfering with the LNB production, namely, phosphoglucomutase, fructose 6-phosphate phosphoketolase, and glycogen phosphorylase. The first two interfering enzymes were selectively inactivated by heat treatment at 47 °C for 1 h in the presence of pancreatin, and glycogen phosphorylase was disabled by hydrolyzing its possible acceptor molecules using glucoamylase. Finally, 91 % of GlcNAc was converted into LNB in the 100-mL reaction mixture containing 300 mM GlcNAc.