著者
石川 和彦
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.761, pp.84-87, 2004-01-12

壁に黒いカビが広がり、ガラス窓の枠がびしょびしょに──。住宅で後を絶たない結露被害をなくすにはどうすればよいか。この連載では、リフォーム現場で結露解消に取り組んできた技術者たちが、原因と対策を5回にわたって解説する。第1回は、建物周辺の冷気だまりが原因で生じる結露への対策だ。
著者
Kobayashi Yoshitsugu Tomida Yukimitsu Kamei Tadao Eguchi Taro
出版者
国立科学博物館
雑誌
National Science Museum monographs (ISSN:13429574)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.i-121, 2006

中期更新統の大阪層群から発見されたマチカネワニ(Toyotamaphimeia machikanensis)の模式標本について,本論文で詳細な再記載を行った.系統解析は,48分類群(2外群)の165形質を使って行った.その結果,420ステップで323個の最節約樹が得られた.厳密合意樹は,マチカネワニが明らかにマレーガビアル亜科(Tomistominae)に含まれることと,同亜科の唯一の現生種(マレーガビアルTomistoma schlegelii)の姉妹群であることを示している.さらに,系統樹の樹形は,マレーガビアル亜科がヨーロッパで起源したあとマチカネワニとマレーガビアルの分岐群が40万年前までに東アジアに拡散してきたことを支持し,これまでの研究と整合性を持つ.マチカネワニの定義についても改定した.従来は上顎の最大の歯は7番目と言われていたが,実際には12,13番目の方が7番目より大きい.上顎の7番より後方の歯はそれより前方の歯に比べてより密に並ぶ.上顎の8番から12番の歯は,かみ合ったときに下顎の歯の外側に位置するが,13番から16番の歯は対応する下顎歯と噛みあうことから,後方の歯は破砕の用途に使われたと考えられる.岸和田市から発見された類似のマレーガビアル亜科のワニ化石は,以前にはマチカネワニと考えられていたが,マチカネワニとは異なる分類群で,より原始的な種の可能性がある.
著者
小林 徹
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.67-77, 2002-01-31

1994年9月下旬に岐阜県八尾津において,杉原千畝(1941年リトアニア日本外務省職員として勤務中,ユダヤ難民に日本通過ビザを発行して避難の手助けをした人物として知られる)の業績を讃える式典が挙行された。参加者の中には日系元米兵及び救出されたユダヤ人や子孫が含まれており,その式典に著者も参加する機会を得て,以来7年間にわたり日系米人(多くは二世の世代)との交流を通じて様々な歴史的知見を得ることができた。本論は小林がまとめた日系米人年表である。第2次大戦後の日米関係の改善にあたって,二世,三世を中心とする日系米人の果たした力の源泉をこの年表からくみとっていただけたら幸いである。若干のまとめは年表の末尾に記述する。
著者
永田 諒一
出版者
岡山大学大学院文化科学研究科
雑誌
文化共生学研究 (ISSN:18809162)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.31-52, 2007-03-31

1.問題の所在 2.「小氷期」の存在とその定量的データを示す自然科学研究の成果 3.気候以外の要因が考えられない事象の例=アルプスの氷河の進出 4.気候が有力な要因と考えらる事象の例=ブドー栽培あるいはワイン醸造 5.「小氷河期」の原因を太陽活動の盛衰に求める自然科学研究 6.まとめと展望

4 0 0 0 OA 風雲漫録

著者
徳富猪一郎 著
出版者
民友社
巻号頁・発行日
1895
著者
豊田 弘司
出版者
奈良教育大学教育研究所
雑誌
奈良教育大学教育研究所紀要 (ISSN:13404415)
巻号頁・発行日
no.35, pp.71-75, 1999-03-01

549名の大学生を対象に「女性から嫌われる男性」「女性から嫌われる女性」「男性から嫌われる男性」及び「男性から嫌われる女性」の特徴としての適合性に関する評定尺度を用いた調査を行った。その結果、異性から嫌われる特徴として「不潔」が男女ともに嫌われる特徴として共通するものであった。また、「暴力的」である男性が女性から嫌われる傾向が顕著であることが示された。同性から嫌われる特徴としては、「性格に裏表がある」が男女に共通する特徴としてあげられ、女性同士の関係においては「異性の前で態度が違う」ことが嫌われる特徴として強く意識されていることが示された。
著者
石戸 拓朗 森山 敦子 池谷 和浩
出版者
日経BP
雑誌
日経アーキテクチュア = Nikkei architecture (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.1187, pp.10-15, 2021-03-11

「10年前は、この部分はほとんど壊れなかったのだけれど……」。JR郡山駅近くに立つ郡山市中央図書館で片付けなどに当たっていた小野浩幸館長は、残念そうにつぶやいた。 2月13日の地震により、この施設では前面道路に面した南側を中心として鉄筋コンクリー…
著者
鎌田 道彦
出版者
仁愛大学
雑誌
仁愛大学研究紀要 (ISSN:13477765)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.33-42, 2006-12-30

プロスポーツを職業にする人間の職業期間は短く,引退することによって第二の人生の選択を迫られる.今年度引退を行ったZINEDINE ZIDANEと中田英寿の両プロサッカー選手の引退エピソードについて考えた結果,両者とも体力的な衰えの要因は認められ,自分のイメージと実際のプレーとのズレが本人に不全感を生じさせていた.そして,このプロセスをプロサッカー選手としてのアイデンティティの混乱や危機として捉えることができた.この解決法として,プロサッカーを引退するプロセスを通じて,イメージと身体のズレを受け入れることによって,この危機に適応していけると考えられる.そのために,この引退の時期というものを自覚しつつ,サッカー以外の面での自己理解の促進や将来のビジョンの確立が重要と考えられる.今後,引退問題に対してカウンセラーの導入など,サポートシステムを充実していくことの重要性が示唆された.