著者
入江 崇 福士 雅也 坂口 剛正 酒井 宏治
出版者
広島大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2019-06-28

センダイウイルスは、ヒトに病原性、遺伝毒性を持たず、蓄積された基礎研究成果に基づいた様々な性能改変が可能であり、iPS細胞作製用ウイルスベクターとしても広く利用されている。本研究では、我々の保有する様々なSeV株、変異クローン、組換え変異体などを基に、他のウイルス増殖に対して単独または相互干渉作用を示すウイルスを探索し、干渉性能をレポーターウイルスなどを作成して詳細に評価するとともに、ベクターの半生化や性能の改良を行う。これらの検討は、当初は培養細胞系を中心に行うが、マウス実験系での評価も行う。
著者
平野 篤 亀田 倫史 白木 賢太郎 田中 丈士
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2018-04-01

本研究では、独自技術によって得られた超高純度カーボンナノチューブを用いて、カーボンナノチューブとタンパク質からなる複合体であるタンパク質コロナの形成機構を解き明かすことを目的としている。カーボンナノチューブなどのナノ粒子が環境中から生体内に取り込まれた直後に形成されるタンパク質コロナの構造は、ナノ粒子の生体内動態を決定づける極めて重要な因子であり、ナノ粒子の安全性と深く関わっている。本年度は、昨年度に引き続き、タンパク質コロナ形成におけるカーボンナノチューブの骨格構造や電気的性質の影響を明らかにするとともに、アミノ酸とカーボンナノチューブの相互作用を調べることで、タンパク質とカーボンナノチューブの相互作用を要素還元的に理解することを目指した。分子動力学計算によって得られる相互作用の熱力学的な物性値に対するカーボンナノチューブの曲率依存性を調査した結果、曲率の増加によって相互作用が減少することが明らかになった。また、昨年度、タンパク質とカーボンナノチューブの化学的な相互作用である酸化還元反応が、カーボンナノチューブの原料に残存する夾雑物に由来する金属イオンの影響を受けることを明らかにしており、本年度は、タンパク質以外の生体分子(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドなど)とカーボンナノチューブの間の酸化還元反応における遷移金属イオンの効果を調査することで、酸化還元反応の多角的な理解を目指した。結果として、カーボンナノチューブに含まれる微量の鉄イオンによって引き起こされるタンパク質とカーボンナノチューブの間の酸化還元反応は金属キレート剤であるエチレンジアミン四酢酸(EDTA)によって十分に抑制される一方、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドとカーボンナノチューブの間の酸化還元反応はEDTAによって抑制されないことが明らかになった。
著者
川上 彰
出版者
国立研究開発法人情報通信研究機構
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

中赤外光を直接整流して電力抽出を行う光レクテナの開発を目指し、マイクロストリップ線路および分布定数型Metal-Insulator-Metal (MIM)トンネルダイオードの研究を行った。電子線描画装置を用いた金属薄膜の微細加工プロセスを開発し、中赤外光領域におけるマイクロストリップ共振器を作製した。分光器を用いて共振器を評価することで、中赤外光領域におけるマイクロストリップ線路の位相定数の評価を行った。更にMIMダイオードの試作を行い、正負非対称の非線形特性を観察した。
著者
葉山 杉夫 中務 真人
出版者
関西医科大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1991

二足起立姿勢をとらせたニホンザルに対するX線写真撮影の結果,猿まわしの調教をうけたサルの脊柱にはヒト的な特徴である腰椎前弯が発生していることが判明した。ニホンザルをはじめヒト以外のほとんどの霊長類の脊柱には胸腰部を通じ後弯しか存在しない。四肢性歩行者である彼らの胸腰椎は腹側に凸な曲げモーメントに耐える構造になっている。一方,調教ザルに認められた腰椎前弯の機能的意義は二足性起立時に,1)腰椎に発生する曲げモーメントを減少させる,2)体幹を起立させる固有背筋のテコ比を高め,効率的な筋活動を可能にする,3)体の重心を背側方向に移動させ,体重を支える後肢の負担を軽減させる,ことにあると考えられる。さらに,腰椎前弯の発達度と,調教期間,調教方法との関係について検討した。一般に,調教期間が長いサル(3年以上)は,短いサル(約1年未満)よりも顕著な弯曲を示す。また前者では,四肢性姿勢時でも腰椎前弯が認められるが,後者では弯曲は失われ通常のニホンザルに近い状態を示す。しかしながら,調教期間の長い個体群についてみると,調教期間が必ずしも前弯度と相関をしていない。腰椎前弯の発達の程度には第一に調教期間,第二に個体が潜在的に持っている能力の程度が関係していると考えられる。三番目の要因として,二足歩行のための調教方法の違いが示された。調教の初期段階で二足起立姿勢を維持する訓練を受けたサルは,始めから立って歩く訓練を受けたサルに比べ,同程度の調教期間の経過後,より顕著な脊柱の代償性弯曲を示す。
著者
佐々木 貴信 永吉 武志 荻野 俊寛 後藤 文彦
出版者
秋田県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

秋田県の豊富な地域資源である秋田スギと男鹿石を使い、多自然型護岸工法を開発した。本研究で提案する護岸工事の実現により、河川空間の景観形成や生態系保全のみならず、工事に伴うCO2排出量の削減や、建設資材の地産地消など、環境面や産業振興の面での貢献も期待される。本研究では、秋田県内の農業用水3カ所で試験施工を実施し、開発した工法の施工性や安全性の検証、施工後のモニタリングを実施し、得られた成果を基に最終的に設計手法の検討を行った。
著者
皆月 昭則
出版者
釧路公立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本年度の研究は,未解決であったマタニティの通院・買い物など移動時の見守りおよび破水の知識学習の支援機能を開発し検証した.見守り支援では非都市部・都市部のマタニティに限らず,1人ひとりの居住地域から店舗や病院までの移動経路が異なるため,移動中においては,各マタニティに合わせた移動における異常データを1つの正解データとして設定することが困難である.そこで深層学習の理論で移動時の異常データを導出し判定する機能を開発した.異常が判定された場合は,マタニティのスマートフォンに安否確認を促し(アプリのポップアップが表示),ポップアップに1分以内にタッチしなければ,あらかじめ登録しておいたマタニティ以外(家族)へ自動通知するように実装した.検証方法は,医療者・妊娠経験者を対象としてアプリの機能の使用感検証・アンケート調査を実施した.使用感検証においては,アプリのデバイス使用者30人,アンケート調査は44人に対して実施した.デバイス使用者の使用感検証の質問では,長距離移動中のQ1.見守り機能についての評価,Q2陣痛の計測・記録機能について評価した.評価方法は【満足・ほぼ満足・普通・やや不満足・不満足】の5段階評価で回答を得た.結果は,Q1.およびQ2.に対して,肯定的な回答が74.9%と高い評価が得られた.次に,Q3.破水の知識,Q4.前駆陣痛・分娩陣痛の知識の認知を質問した.評価方法は【用語を説明できる・用語のみ認知・知らない】の3段階評価で回答を得た.結果は,「用語のみ認知」という回答が,Q3.で70.5%,Q4.で46.3%の結果であった.使用感検証の結果から,開発した見守り支援能が肯定的で高い評価であり,有用性が確認できた.アンケート調査の結果では,医療者および妊娠経験者を対象としても,半数近くが重要な用語に対して,用語の認知段階であることが明らかになった.
著者
山田 正 萬矢 敦啓 安田 浩保 藤田 一郎 山田 朋人 清水 義彦 長坂 俊成
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では、経験的要素を排除した数理科学的な河川計画のあり方を提示した。従来型の河川計画では、基本高水位や計画高水位は、決定論的に一つの値が決められ、それに基づいて計画が立案されてきたが、水文諸量には観測手法の違いやその精度といった不確実な要素を内包している。本研究の成果である不確実性を考慮した極値統計理論と流出解析手法より得られる水位の分布(不確実性)は、洪水時の避難情報発令タイミングを議論する素材として極めて有用であることを示した。さらに、従来は経験的に取り扱っていた流砂量や河道形状の抵抗を、不確実性として河川計画に取り込むことで、新たな社会認識に対応した数理科学的な計画手法を提示した。
著者
田所 摂寿
出版者
作新学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

公認心理師法が制定された現在、カウンセラー養成において理論や知識の教育だけでなく、臨床実践におけるカウンセリングコンピテンス(態度・姿勢、技術、能力)の教育が喫緊の課題となっている。本研究の重要なテーマは,ゲートキーピングでである。これは,カウンセリング学習者の資質と能力を評価し,必要な改善策を提供するシステムである。 日本においてゲートキーピングシステムを導入するために、カウンセリングコンピテンシーの概念を明確にし、カウンセラーのアイデンティティを再定義し、カウンセラーの教育内容を検討を行った。 これらの調査に基づき、最終的に日本におけるゲートキーピングに関する調査を実施した。
著者
宮崎 徹 新井 郷子 新井 郷子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

AIM に結合するタンパク質の候補が複数得られた。ヒト血中AIM 濃度測定系(ELISA 法)を確立した。これにより、動脈硬化あるいは大動脈瘤や脳心臓血管障害など動脈硬化を基盤とする疾患や、他のメタボリックシンドロームと血中AIM 濃度の関連性、もしくは疾患の進行度と血中AIM 濃度の関連性を解析することが可能となった。適時不活性化が可能なAIM コンディショナルノックアウトマウスのターゲティングベクターの構築を行った。
著者
新井 郷子 宮崎 徹
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

マクロファージが産生する分泌タンパク質AIM (apoptosis inhibitor of macrophage) は肥満やそれに伴うインスリン抵抗性惹起等の生活習慣病に深く関る分子であり、体内AIMの機能や量の制御は、AIMが関る疾患の予防や病態進行の制御に有効である可能性がある。本研究では、AIMの機能および量的制御方法の探索を行い、また肥満由来の自己抗体産生および脂肪肝由来肝がんについてAIMと疾患の関連性を明らかにした。さらにヒトにおいて健常者および肝疾患患者における血中AIM値測定を大規模に行うことで、AIMによる疾患の制御の可能性および疾患マーカーとしての有用性を見出した。
著者
千葉 篤彦 飯郷 雅之
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

1.時計遺伝子のcDNAクローニングを縮重プライマーを用いたPCR法により試み、イモリからPer2、アユからPer2,Per3,Clock, BmallをコードするcDNA断片の塩基配列決定に成功した。両生類や魚類の脳における時計遺伝子の発現部位やリズムを調べることは脳内概日時計の所在の検索に有力な手段となることが期待される。2.イモリでは毎日定時刻のメラトニン投与は行動の概日リズムだけでなく、松果体自身の概日リズムも同調させることが松果体光受容細胞のシナプスリボンの数の概日リズムを指標とした実験で明らかになった。3.イモリの血中メラトニン濃度は夜間に上昇するが最大でも100pg/ml以下とかなり低いレベルであること、また、眼あるいは松果体のどちらかを摘出した個体では血中メラトニンは顕著に減少し日周リズムが消失することがわかった。イモリのメラトニン受容体は視床下部、中脳など脳内に広く分布していた。4.アユとニジマスの血中メラトニン濃度は明暗条件下で暗期に高く明期に低い明瞭な日周リズムを示した。このリズムはアユでは恒暗条件下でも存続し概日リズムを示したが、ニジマスでは常に高値を示し、概日リズムは観察されなかった。恒明条件下では両種とも低値を示した。5.明暗サイクル下でイモリの頭蓋にアルミホイル片を貼って松果体を遮光し、その直後に明暗サイクルを逆転させた。その結果、シナプスリボンの数のリズムを指標とする松果体の時計の位相は大きく変化しなかったが、行動リズムは数日の移行期を経て新しい明暗サイクルに同調した。このことは明暗サイクル下では脳内概日時計が松果体を介さずに直接明暗サイクルに同調できることが示唆された。6.ニジマスの自発摂餌活動を指標として検討した結果,松果体除去はニジマス脳内概日時計に影響を与えないことが判明した。
著者
宇根 ユミ 野村 靖夫
出版者
麻布大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

1)「ヒョウモントカゲモドキ由来のクリプトスポリジウムのヘビへの感染性と病原性」第137回日本獣医学会(日本大学・神奈川)申請者はヒョウモントカゲモドキ(LG)由来のクリプトスポリジウム(Cr)の宿主域とその病原性を確認するためヘビへの感染実験を行った。先の報告と同様にLG由来C.saurophilumを接種したLGの腸内容および糞便をナミヘビ科レッドコーンスネーク(Elaphe guttata guttata.CS)幼体3匹、アオダイショウ成体2匹、ボア科ボールパイソン(Python regius.BP)幼体3匹、キューバボア(Epicrates angulifer)若齢1匹計9匹に経口接種し、一部を除き各4,6,9週後(PIW)に剖検、病理学的に検索した。なお、CSとBP各1匹を無処置対照群として実験開始前に剖検した。結果、CSのみで感染が成立した。臨床症状は見られなかったが、原虫は小腸に感染し、経過とともにその数は増加した。PIW4では原虫は食道にもみられた。組織学的に粘膜上皮の過形成、絨毛の萎縮、リンパ・プラズマ細胞性炎症や腸上皮の弧在性壊死が観察され、経過とともに緩慢に進行していた。これらの病変はLGと同質であったが、Crの増殖はLGより高度で、炎症反応は軽度であった。牛のC.parvumを除けば、一般的にCrは宿主特異性が強く、種を超えて感染しないとされているが、今回、国内で分離されたLG由来Crは、トカゲ類に留まらず一部のヘビにも感染性と病原性を示した。今回感染が成立したCSはナミヘビ科のヘビで、在来種のほとんどがこの科に属していることから、広宿主域を持つCrによる飼育下爬虫類の損失と在来種への影響が懸念される病原体と考える。2)「爬虫類におけるCryptosporidiumの保有状況」第37回日本原生動物学会(山口大学・山口)3)「誌上剖検・外科病理シリーズ トカゲのデルマトフィルス症」小動物臨床(23(6):396-398,2004)4)第3回爬虫類と両生類の臨床と病理のための研究会ワークショップ「トカゲ」を2004年10月30日に麻布大学で開催し、本研究室から口頭1題(トカゲのウイルス)、ポスター6題(ヒガシウォータードラゴン(Physignathus lesueuri)の心筋症の2例 グリーンイグアナの全身性細菌性肉芽腫性炎の1例 マラカイトハリトカゲの真菌症Nannizziopsis vriesii(anamorph : Chrysosporium sp.)トカゲ類にみられたDermatophilosisツリーモニターのヘルペスウイルス感染症、フトアゴヒゲトカゲPogona vitticepsの胃原発カルチノイドの2例)を発表した。また、ワークショップで使用するテキストの作成も行った。
著者
新田 哲夫 下地 理則
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、福井県安島方言に見られる特異な重子音の研究、および風位語彙の体系について重点的に取り扱った。重子音については、その共時的・通時的な現象に関して、(1) 安島方言と標準語の対応関係を明らかにし(2) 重子音の歴史的な変化を推定し(3) 琉球宮古方言との類似性を指摘し、琉球語の歴史研究に寄与することを述べたまた、風位語彙については、「風の移ろい」という概念を導入することにより、風位語彙の内容を詳しく具現化できることを明らかにした。
著者
太田 邦史 岡田 泰和
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

同じゲノムの個体が種々の表現型を示す表現型の可塑性は、生物全体に見られる現象であるが、その機構はわかっていない。本研究では、表現型可塑性が武器形質に見られる昆虫オオツノコクヌストモドキを用いて、発生時の栄養と武器形質を結びつけるエピゲノム分子機構を明らかにした。RNA-seqにより未同定のエピゲノム因子を多数同定し、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)などの遺伝子をノックダウンしたところ、大顎形質が特異的にHDAC摂動の影響を受けることを見出した。また、HDAC摂動により翅では大顎と反対方向にサイズ変化が生じることも明らかになった。以上から表現型可塑性にはエピゲノム制御が重要なことがわかった。
著者
土田 健次郎 丸谷 晃一 沢井 啓一 黒住 真 野村 真紀 遠山 敦
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1997

伊藤仁斎の全集はその盛名にもかかわらず一度も刊行されたことはなかった。本研究はその全集作成の基礎作業を企図したものである。本研究ではまず資料の調査と収集から着手し、天理図書館の古義堂文庫所蔵の仁斎自身の諸稿本、定評のある林景范筆写本(林本)の焼き付けをはじめとする多数の基礎資料を入手した。また仁斎の刊本には東涯の手が入っていると言われ、仁斎研究は同時に東涯の資料の調査を必須とするが、東涯の基本資料の収集も精力的に行った。本研究では、収集した資料をもとに、まず仁斎全集の基礎作業として、『論語古義』の一部の訳注と、『中庸発揮』の諸稿本の対校表を作成した。また従来の研究においては仁斎の五経観はその四書観に比して明らかに手薄であったが、この方面の成果として、仁斎の『易経』観と『春秋』観についての論文二篇を作成した。さらに仁斎の思想分析に関する論文二篇、日本近世思想史上の重要なテーマである仁斎から荻生徂徠への展開に関する論考二篇も発表した。これらは全て報告書に登載してある。本研究では収集した資料をもとに仁斎の代表作の最良のテキストのデータベース化にも取り組んだ。そのうち『論語古義』、『孟子古義』、『大学定本』、『中庸発揮』、『童子問』、『語孟字義』、『古学先生文集』、『古学先生詩集』はほぼ完成し、『仁斎日札』、『古学先生和歌集』についても2001年中にできあがる予定である。報告書にはそのサンプルを載せた。また仁斎・東涯、古義堂に関する研究文献目録のデータベースも作成し、試行版をインターネットに流した。これは統一方針のもとに新たにキーワードを採集しなおしたものであって、質量ともに従来のものをこえ、さらに作業を継続中である。報告書にはそのデータのプリントアウトしたものを載せた。