著者
楽詠灝 BreannanSmith ChristopherBatty ChangxiZheng EitanGrinspun
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.13, pp.1-6, 2014-11-13

本稿では,極小の泡から構成された密泡 (フォーム,foam) のためのシミュレーション手法を考慮する.提案法では,個々の泡 (バブル,bubble) を別々に扱わず,バブルの集合を連続体として扱い,物質点法 (material point method) を用いてハーシェル・バークレーモデルに基づく超弾性の構成方程式を離散化する.ハーシェル・バークレーモデルは非ニュートン性塑性流動を扱うモデルの一つであり,フォームの挙動をよく近似できることが知られている.提案法の評価として,様々なフォームについて提案法が適用できることを示し,また実世界のフォームの挙動との比較を行う.

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著者
朝日新聞社 [編]
出版者
朝日新聞社
巻号頁・発行日
1941
著者
楠 正
出版者
日本行動計量学会
雑誌
行動計量学 (ISSN:03855481)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.8-21, 1985-03-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
14
被引用文献数
1

SLTA(Standard Language Test of Aphasia)was administered to a total of 313 aphasic subjects and the test records were analyzed by means of factor analysis and scalogram analysis. Factor analysis gave a simple structure which allowed a classification of test variables into three groups representing three language modalities; group A of writing, group B of speech and group C of comprehension. Separate scalogram analyses of these groups A, B and C revealed an almost ideal unidimensionality for scaling in respective groups. Distribution of the subjects was displayed by three axes of comprehension, speech and writing corresponding to three edges of a cuboid. The subjects were laid along the three edges, jointing each other to form a“gzigzag way”in the cuboid. Thus an ordering of comprehension, speech and writing, from severe impairment to mild, was found along the“zigzag way”which represented a continuous3-dimension structure.
著者
犬童 健良
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2003年度春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.11, 2003 (Released:2003-08-01)

論理プログラミング言語Prologは知識処理の代表的な手段として知られる。Prologは他の手続き的言語や表計算では厄介な離散的領域でのモデリングに適している。また少々の数学的ユーティリティを作成することにより、動学的最適化を含む意思決定技法や情報システムのモデリングに幅広く適用できる。筆者は、決定木分析、最適探索、線形代数、協力ゲーム、信念関数、最短路アルゴリズム、関係代数などのProlog化を試み、実際にうまくいくことを確かめた。
著者
犬童 健良
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第17回全国大会(2003)
巻号頁・発行日
pp.248, 2003 (Released:2004-02-03)

Prologはゲーム理論の各種モデルと解概念、およびゲームプレイヤーの知識推論について比較的素直に表現できるプログラミング言語である。またゲーム理論や社会選択理論を操作的にモデル化することにより、限界合理性の下でのふるまいを理解するのにも役立つ。本論文では筆者が行ったモデリング事例をいくつか紹介する。
著者
高橋 浩一 松本 伸 大河内 保彦 龍岡 文夫
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 = Proceedings of JSCE (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
no.777, pp.53-58, 2004-12-20
被引用文献数
4

りんかい線大井町駅部は, 用地上の制約から, シールドトンネルのセグメントの一部を撤去し, 隣接する立坑間を地中開削し, 接合して構築した. この際下部シールドトンネルが, 水圧300kN/m<sup>2</sup>を超える東京礫層に位置するため, 止水対策が最重要視された. 工期上の制限から, 薬液注入工法を採用し, 注入を1次, 2次, 補足注入の三段階とし万全を図るとともに, 注入効果を比抵抗トモグラフィ等で確認した. 確認試験結果は注入の良好性を示し, 補足注入も1次注入の1/10以下であった. さらに, 漏水のリスク低減のためのディープウェルを計画し, 三次元浸透流解析で事前検討を行なった. その結果, 大きな漏水もなく, ウェルの水位低下量, 地表面沈下等も予測と矛盾のない範囲で安全な施工が達成された.
著者
本田 正美 梶川 裕矢
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:21888906)
巻号頁・発行日
vol.2018-DPS-176, no.6, pp.1-6, 2018-09-06

自由に二次利用可能な形式でデータを公開するオープンデータの取り組みが広がりを見せている.日本での取組済の自治体数は,2018 年 7 月時点で 300 を超える.そのような中で,実際に提供されているオープンデータについては,その量や内容に相違が存在している.本研究では,かような自治体におけるオープンデータの取り組みにつき,自治体としてどのような契機でその着手に至り,その結果としてどのような自己評価を行っているのか事例分析を通して明らかにする.
著者
北村 正敬
出版者
山梨大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

喫煙は潰瘍性大腸炎の寛解因子として知られている。本研究は「喫煙は芳香族炭化水素受容体(AhR)の活性化を介して潰瘍性大腸炎の発症進展を抑止する」という仮説を実験的に検証することを目的に行った。その結果、タバコ煙を曝露させたマウスでは肺および肝臓等で AhRの活性化が生じること、高濃度のタバコ煙への曝露により大腸でも AhR 活性化が起こること、また AhR の活性化物質の経口投与により大腸での AhR 活性化マーカーの発現上昇が認められ、実験的潰瘍性大腸炎の発症進展を抑止できること、を明らかした。
著者
米川 智
出版者
九州大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、気管支喘息などのアトピー性疾患の患者さんの一部は手足のしびれ感、痛みを訴えることがあるが、その原因は明らかでない。私たちは、気管支喘息モデルマウスを作成し、そのマウスでも実際の患者さんと同様の痛みに対する過剰な反応(=アロディニア)が起こっていることを見出した。このマウスを解析すると、脊髄のグリア細胞という非神経細胞が活性化し、神経細胞の活性化を誘導してアロディニアを引き起こしていることがわかった。これらのグリア細胞はEDNRBという特殊な受容体を発現していたため、この受容体に対する選択的阻害薬をマウスに投与したところ、アロディニアを完全に抑制した。
著者
斉藤 貴志 西道 隆臣
出版者
(公社)日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.144, no.5, pp.250-252, 2014 (Released:2014-11-10)
参考文献数
10
被引用文献数
1
著者
李 旉昕 宮本 匠 矢守 克也
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
pp.1608, (Released:2018-09-19)
参考文献数
27
被引用文献数
2

災害復興に関する課題として,復興に対する支援が十分に提供されるために,かえって復興の当事者たるべき被災地住民から「主体性」を奪ってしまう課題を指摘できる。支援者と被災住民の間に〈支援強化と主体性喪失の悪循環〉が生じてしまうという課題である。ここで「主体性」とは,当事者が抱える問題や悩みを外部者が同定するのではなく,当事者が自ら問い,言語化し,解決しようとする態度のことである。本研究では,東日本大震災の被災地である茨城県大洗町において,「クロスロード:大洗編」という名称の防災学習ツールを被災地住民が自ら制作することを筆者らが支援することを中心としたアクションリサーチを通して,この悪循環を解消することを試み,浦河べてるの家が推進する「当事者研究」の視点から考察した。第1に,「クロスロード」を作成する作業を通じて,一方に,〈問題〉について「主体的に」考える被災地住民が生まれ,他方に,当事者とは切り離された客体的な対象としての〈問題〉が対象化されている。第2に,「クロスロード」として表現された〈問題〉は,多くの人が共有しうる,より公共的な〈問題〉として再定位される。最後に,一連のプロセスに外部の支援者である筆者らが果たした役割と課題について考察した。
著者
堀口 知子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.207-212, 1966-08-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
4

1.豆腐は加熱するとゼリー強度が増し、重量が減る。その傾向は温度が高く、時間が長い程著しい。また加熱条件によっては(例えば90℃、30分以上)すだちを生じる。2. 豆腐は食塩、重炭酸ソーダ、グルタミン酸ソーダ、でんぷん糊溶液中で加熱(90℃ 15分)することによっていずれも水だけの場合同様ゼリー強度を増し、重量が減るが、濃度が高くなると水だけの場合に比べてゼリー強度は低くなり、重量は大きくなる傾向がある。すなわちこれらの溶液の使用により加熱によるゼリー強度の増加を抑えることができる。すだちは食塩、重炭酸ソーダの高濃度で認められるので、すだちがおこらずゼリー強度の増加を防ぐ実用的使用量は食塩0.5~1%溶液、1%でんぷん糊溶液で加熱するのが適当であろう。重炭酸ソーダ0.05%溶液、グルタミン酸ソーダ0.05%溶液はゼリー強度の増加をわずかにおさえる傾向を示している。醋酸溶液で加熱したものも加熱によってゼリー強度を増すが、濃度の高い場合には水だけの場合より更にゼリー強度を増す傾向がある。3.豆腐から重炭酸ソーダおよび苛性ソーダ、醋酸溶液によって熱抽出される窒素の量はpH4.0~5.0で最低となりそれよりpHが高くても、また低くても増加する。食塩溶液で抽出される窒素は濃度の増加と共に多くなる。これらの溶解度の増減が豆腐の加熱によるゼリー強度の増減に関係あるものと考えられる。
著者
古谷 勝則
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.669-674, 1998-03-30

人が風景を体験し,強い感動を受けるような思い出に残る自然風景を調査した。一般社会人にアンケートを送付して183名から回答を得た。体験年齢,視点場と視対象,体験した状況を整理・分析し,以下の成果が得られた。1)視点場は,山頂や海岸,草原だけでなく,道路や展望台,橋も重要である。2)視対象の構造は,対象物の空間分布を視知覚で認識しているのに加え,時間や季節の変化要因が自然風景に彩りを加えている。3)季節は夏と秋が多く,体験時間は午前中に72%が体験している。空は晴れていて,陽射しが強く,明るい場合に,感動することが多い。一方,朝や夕方の風景も感動することが多い。温度や風の影響は少ない。
著者
瀧川 真也 仲 真紀子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
認知心理学研究 (ISSN:13487264)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.65-73, 2011-08-31 (Released:2011-09-07)
参考文献数
24
被引用文献数
1

本研究の目的は,音楽により喚起される懐かしさ感情が自伝的記憶の想起に及ぼす影響を検討することであった.参加者は大学生57名であり,小学校高学年時と中学校時の記憶,および小学校高学年時に聴いていた音楽の記述を求めた.1カ月後,参加者に,画面に提示されたエピソードが参加者の小学校と中学校のどちらの記憶かを判断させ,その反応時間を測定した.反応時間を懐かしさあり音楽条件,懐かしさなし音楽条件,音楽なし条件の3条件で比較検討した.その結果,懐かしさを感じた時は,懐かしさを感じさせる時期の自伝的記憶のみが想起されやすくなることが明らかになった.また,小学校高学年の時に聞いた音楽に対し,より懐かしさが喚起されると,中学校の記憶に対する誤反応が増加することが示された.