著者
新田 和宏
出版者
近畿大学
雑誌
Memoirs of the School of Biology-Oriented Science and Technology of Kinki University = 近畿大学生物理工学部紀要 (ISSN:13427202)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.67-80, 2007-03-31

本稿は、日本のNGO・NPOの弱点と指摘され続けられてきたアカウンタビリティ(説明行為)とアドボカシー(政策提言)について取り上げる。アカウンタビリティとアドボカシーは、ともに外部マネジメントの範疇に入る表出行為(extension act)にあたる。また、アカウンタビリティにおける説明様式(explanation style)とアドボカシーにおける提言様式(proposal style)は、意外にも、極めて近似しており、その思考方法は通底し合っているといえる。そうすると、アカウンタビリティとアドボカシーの両者がNGO・NPOにおいて弱いのは、これは単なる偶然ではなく、必然の所産ともいえる。思うに、NGO・NPOのアカウンタビリティおよびアドボカシーの強化は、「市民社会の強化」の要諦といえるだろう。それ故に、NGO・NPOにとって、弱いと認識されているアカウンタビリティやアドボカシーを強化することは、「市民社会の強化」という点において、極めて重要な課題なのである。しかもまた、アカウンタビリティやアドボカシーは、NGO・NPOから外部へ向けて、戦略的に表出されなければ、所期の成果を期待することはできない。決して、アカウンタビリティはその説明責任を受動的に果たすものでもないし、アドボカシーは「言いたいことを言う」というような類のレベルのものではない。本稿は、NGO・NPOがアカウンタビリティおよびアドボカシーを行うにあたり、必要とされるべき戦略的な表出方法を、アカウンタビリティにおける説明様式およびアドボカシーにおける提言様式として確定するとともに、改めて、何故にNGO・NPOのアカウンタビリティやアドボカシーの強化が「市民社会の強化」に連動するのか、この重要な論点についても併せて考察することを目的とする。
著者
小津 草太郎 木原 一郎 太治 大輔 若林 紀乃 山崎 晃 千代 章一郎 關 浩和
出版者
広島大学大学院教育学研究科附属幼年教育研究施設
雑誌
幼年教育研究年報 (ISSN:03883078)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.13-22, 2007-06-07

Recently, increasing the activities for city planning or renovation that citizen participated in the world. In this study, focus on Hiroshima ECO-PEACE-MAP activity, the one of Japanese GREENMAP proposed by Wendy Brawer, researched developmental changes of schoolchildren's adjective images for their life city and corresponded to their icons use in environment map design. The children in 4th and 5th grade completed a questionnaire composed of 18 pairs of adjectives such as noisy-quiet or dark-light. Their profiles of image in part changed through 4th-5th or before-after activities, and its might be reflected cognitional development for the components of city environment as their icons use.
著者
宮里 心一
出版者
金沢工業大学
雑誌
KIT progress : 工学教育研究 (ISSN:13421662)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.51-60, 2011-03-15

産学共同研究の一部が、工学設計IIIの研究プロジェクトになる場合がある。すなわち、学生は教員ならびに共同研究先の企業人とチームを組み、プロジェクトが推進される。したがって、その結果として研究成果が挙がるとともに、学生にとっては教員のみならず企業人からも教育的指導を受けることによる能力向上が期待できる。本論文では後者に注目し、産学共同研究プロジェクトに参画した5人の4年生に関する教育効果を整理した。すなわち、教員のみならず企業人も、学生のエンジニアリングデザイン能力(2点)と人間力(3点)の計5つの観点に関して3度に亘り評価し、その後に学生も自己評価する教育システムを試行した結果を分析した。その結果、共同研究プロジェクトを通じた産学連携による教育は、学生の能力向上に大いに役立つことが明らかになった。
著者
鯉沼 葉子
出版者
研究・イノベーション学会
雑誌
研究技術計画 (ISSN:09147020)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.369-382, 2010-12-17

日本では,理工系分野の女性研究者が少ないことに注目が集まり,大学進学の際に理工系を選択する女子が少ない原因の究明や,増やすための政策的取り組みなどが始まっている。しかし,では理工系を選択した女性が大学でどのような環境に置かれているか,研究者の道に進む意欲を高めるような環境にあるか,といった検討はまだあまりなされていない。工学系に焦点を絞った検討となると,さらに少ない。A工業大学は,女性研究者登用推進を目指す第一歩として,女子の学部生・院生と過去10年間の卒業生・修了生を対象に意識調査を実施し,結果を公表した。そこで,この公表された結果を分析して,同校の女子学生の多くはなぜ大学院前期・後期へ進学しないのか,その原因を明らかにし,同校における女子学生を取り巻く環境が彼らのその後の進路選択にどのような影響を与えているかを考察した。その結果,A工業大学の女子学生,とりわけ学部学生では,女性は進学すると就職が難しくなるとの風説の影響を受け,将来像を描くための十分な材料も時間もないまま就職へと流れていく者が多いこと,博士前期の女性では,研究室とそこで行われている研究活動に魅力を感じず大学を出ていく者が少なくないことなどが明らかになった。この調査に見る限り,同校における女子学生を取り巻く環境は,女性工学修士・博士の誕生を奨励する方向にあるとは言いがたい。
著者
出口 康夫
出版者
京都大学
雑誌
京都大學文學部研究紀要 (ISSN:04529774)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.A41-A84, 2005-03-31

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
関 喜一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.58, pp.87-90, 2011-05-13

電子情報技術を活用した視覚障害者のための歩行支援技術の変遷を概説する.1960年代より,電子技術を活用した歩行補助装置なるものの開発が始まった.この時代の歩行補助装置は主に超音波センサを用いた障害物探知機であった.これらの機器は視覚障害リハビリテーションへの導入が試みられたが,やがて下火になった.その後,障害物探知機ではなく,視覚障害者のナビゲーションシステムがさかんに開発された.やがて,互換性のないナビゲーション技術が乱立する状態になった.現在,これらの技術の標準化が進められている.