著者
小林 聖 風間 宏志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信
巻号頁・発行日
vol.98, no.114, pp.19-24, 1998-06-18

本論文はランダムアクセス衛星通信用スペクトル拡散復調回路を提案している.提案する構成は, ディジタルマッチトフィルタ出力の包絡線検出前および後に巡回積分器を設け, これらに適切な時定数を配分することにより周波数誤差による劣化を抑え低い拡散符号誤検出率を達成する.シミュレーションおよび実験により提案方式を評価した結果、Eb/No=-1dBにおける拡散符号誤検出率は10^<-10>以下であることを示した(検出区間50シンボル).さらにランダムアクセス信号の周波数誤差を抑えるため, サプライリンク信号を端末および中央地球局で周波数基準に用いる新たな周波数同期方式を提案している.提案方式は周波数誤差を大きく低減することを理論的に示した.
著者
立松 英子 太田 昌孝
出版者
東京福祉大学・大学院
雑誌
東京福祉大学・大学院紀要 (ISSN:18837565)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.123-131, 2012-03

保育や特別支援教育では、発達過程をふまえた指導計画の作成や実践が強く求められている。本研究は、シンボル機能と視覚-運動機能を指標とした独自の評価法「LDT-TOB」の発達的意義を確認しつつ、認知発達と日常行動との関係を明らかにすることを目的とした。対象は、定型発達児481名(平均年齢4歳4ヶ月)と知的障害児615名(11歳11ヶ月)で、知的障害児群には自閉症スペクトラム(ASD)を伴う対象が約半数含まれていた。LDT-TOBと「改訂行動質問票(CBQ-R)」、「本郷一夫版『気になる』行動質問票」を実施し、シンボル機能の5Stage、視覚-運動機能の6タイプと年齢、言語表出、診断、行動との関係を検討した。LDT-TOBの結果と年齢や言語表出等の発達指標とは強く関係していた。また、それらの水準と行動との強い関係が明らかになった。
著者
三品 和広
出版者
神戸大学
雑誌
國民經濟雜誌 (ISSN:03873129)
巻号頁・発行日
vol.193, no.5, pp.43-56, 2006-05
著者
佐藤 幸治 但木 啓一 本林 徹 藤川 忠宏 丸島 俊介 古口 章 大出 良知
出版者
東京経済大学現代法学会
雑誌
現代法学 : 東京経済大学現代法学会誌 (ISSN:13459821)
巻号頁・発行日
no.29, pp.85-139, 2015-11

出席者(肩書(本文中も含め当時)) : 佐藤幸治(元司法制度改革審議会会長・京都大学名誉教授) , 但木敬一(元検事総長・弁護士) , 本林徹(元日本弁護士連合会会長・弁護士) , 藤川忠宏(元日本経済新聞論説委員・弁護士) , 丸島俊介(元司法制度改革審議会事務局員・前日本弁護士連合会事務総長・弁護士) , 古口章(元司法制度改革推進本部事務局次長・静岡大学法科大学院教授・弁護士) , 大出良知(司会・東京経済大学現代法学部長) ; 目次 , はじめに , 国民の期待に応える司法制度の構築 , 司法制度を支える法曹の在り方 , 国民的基盤の確立 , まとめ
著者
井田 好治
出版者
Historical Society of English Studies in Japan
雑誌
英学史研究 (ISSN:03869490)
巻号頁・発行日
no.30, pp.93-123, 1997

What kind and level of English and American books were used and taught by the professors of English at the Government High Schools in the latter period of the Taisho era? This question urged the writer of the present paper to investigate and analyze the English textbooks used at the prestige high schools giving college level education under the control of the Ministry of Education in the prewar days.<BR>Fortunately, the writer happened to come across the lists dealing with the textbooks, their authors, teachers' names, their classes, etc. They were published in a series by <I>The Rising Generation</I> (『英語青年』) from June the 1st to December the 15th, 1921.<BR>In this report, the lists are introduced as Part I including what they called 'Number Schools', such as the First High School, and Part II including 'Local High Schools' which had place-names such as the Matsumoto High School.<BR>In Part I, the textbooks are shown in the Table classified by their subjects : poetry, drama, essays, novels, grammars, composition books, and so on. Moreover, some enumeration of the textbooks taught by the noted, well-known professors is made appropriately. Furthermore, the numbers of the textbooks are counted up according to each subject or genre and shown in percentages.<BR>The writer hopes this paper will be in some measure helpful to the researchers who are interested in the history of English studies in this country.
著者
宮本 義己
出版者
国学院大学出版部
雑誌
国学院雑誌 (ISSN:02882051)
巻号頁・発行日
vol.76, no.7, pp.p18-30, 1975-07
著者
源川 暢子
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.393, pp.64-68, 2008-01

「空前のパティスリーブーム」と言われて、はや数年。"カリスマ"と呼ばれるパティシエが続々と登場し、その人の名を冠した店には、オリジナリティに富んだ美味しいスイーツを求めて連日、お客が行列を作る。海外からも、実力派のパティシエがオーナーを務める有名店が数多く進出して、その度に話題を呼ぶ……。
著者
山中 すみへ 太田 薫 野村 登志夫 高江洲 義矩
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.186-194, 1999-04-30
被引用文献数
6

水銀やクロムなど歯科用金属によるアレルギー発現を調べるための検査法として,パッチテストが一般的であるが,刺激性と感作性の判別は容易ではない。本論文では,モルモットを用いて,歯科用金属の皮膚刺激性および感作性を評価した。まず皮内注射により皮膚刺激性を調べたところ,水銀が最も刺激性が強く,次いで白金や銅,クロムが強く,銀やニッケルは比較的刺激性が弱かった。また感作性試験では,感作陽性対照物質のDNCBや銀,スズ,クロムは,Buehler法よりもMaximization法で鋭敏な感作性を示したが,水銀はBuehler法でのみ感作陽性を認め,試験法による差異がみられた。貼付惹起の際に,アルミニウム製Finn Chamberを用いて水銀や白金の感作性試験を行うと,アルミニウムとの反応で刺激性が増強されるので不適当であった。さらに銀とパラジウム,クロムとニッケルの間では交叉感作性が認められたが,スズとパラジウム,水銀と金,水銀と白金との間では交叉性はみられなかった。水銀を連続繰り返し惹起すると,陽性率が上昇したことから,水銀との繰り返し接触で感作性が強くなることが考えられた。しかし惹起の間隔が長くなると,陽性率の低下傾向から水銀の感作性は持続的ではないことを示した。金属の皮膚刺激性および感作性を評価し,水銀とクロムは「中等度」,銀とスズは「弱」の感作性物質に分類できた。
著者
安宅 未央子 小南 裕志 吉村 謙一 深山 貴文 谷 誠
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.127, 2016

日本の森林に多くみられる斜面林では、林床面に供給される有機物(主に落葉)の不均質な分布によって、落葉分解呼吸量は空間的に変異する。さらに、温帯林においては、落葉層含水比のダイナミックな変動に従って、落葉分解呼吸速度は時間変動する。本研究は、複雑地形が特徴的な山城試験地(京都府)において3つのスケール(①プロット・②トランセクトライン・③流域スケール)を対象に、落葉量の空間的・時間的な変動が落葉分解呼吸速度・量に与える影響を定量化した。 まず、①では、320cm<sup>2</sup>区画での落葉の含水比と分解呼吸速度の連続測定によって、落葉量がこれらの変動特性に与える影響を評価した。次に、②では、1斜面37地点(1m毎)で毎月測定された落葉量とそれを基に推定した落葉分解呼吸量の空間分布と季節変動を評価した。さらに、③複雑地形の試験地流域全体へと拡張し、流域全体(1.7ha)での落葉堆積量の観測を行うことによって、落葉分解呼吸量の代表値を推定した。以上より、落葉分解呼吸は、落葉の量とその含水比の不均質な分布を通じて、土壌呼吸の時間的・空間的な変動の重要な制御因子になることを明らかにした。
著者
Ezenwa Ike Jacob Ayuba Francis
出版者
日本熱帯農業学会
雑誌
熱帯農業 (ISSN:00215260)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.300-305, 1999-12-01

Enterolobium-ギニアグラス草地の造成時における同伴作物栽培の実用性を調査するため, ナイジェリア南西部のイバダン(北緯7度20分, 東経3度50分, 標高200m)において試験を行った.作付け期間の初期(1997年5月)にEnterolobiumを植栽した後, 4m間隔の並木の間に, 次のような作付け方法で第1/第2シーズンに同伴作物を栽培した.処理1 : 作付無/ギニアグラス及びササゲ(カウピー, Vigna unguiculata(L.)Walp.), 処理2 : トウモロコシ/ギニアグラス及びササゲ, 処理3 : トウモロコシ及びギニアグラス/ギニアグラス, 処理4 : 作付無/作付無.総飼料用収量(トウモロコシ稈及びササゲ残渣, 子実は含まない)は, 処理1及び2でそれぞれ5.35及び5.68tDM/haで最も高く, 処理2では, さらに総穀物収量(トウモロコシ及びササゲ)が1.60t/haで最大であった.処理2及び3では, 同伴作物は, 第2シーズンにはEnterolobiumの成長を有意に抑制した.植栽後36週のEnterolobiumの樹高は, 処理1が最も高く, 次いで4,2,3の順で, それぞれ98.6,94.6,62.6,36.0cmであった.Enterolobium-ギニアグラス草地造成時には, 第1シーズンにはEnterolobiumの単作で, 第2シーズンにギニアグラスとササゲを導入する(処理1)か, 第1シーズンにEnterolobiumとトウモロコシの混作で, 第2シーズンにギニアグラスとササゲを導入する(処理2)作付方法が有利なことが明らかとなった.第1の作付方法ではEnterolobiumの成長が最大に, 一方, 第2の作付方法では総穀物収量が最大となった.