2 0 0 0 OA [日本図]

出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
1600

図のみで、地図上に図名、刊記等の記載はない。裏面に「元禄年中絵図」との墨書がある。国名、街道および沿海里程入りの行基図風の簡略な日本図。図の四周に国別に領主名、石高を列記する。海中に「うみなきわ山城大和伊賀河内云々」の和歌入り。和歌の向きに合わせると南を上とする図。筑後は海に接するが、行基図では内陸に描かれていたため、和歌では海なき国に数えられている。
著者
岡本 託
出版者
史学研究会 (京都大学大学院文学研究科内)
雑誌
史林 (ISSN:03869369)
巻号頁・発行日
vol.98, no.3, pp.467-500, 2015-05

本稿では、近代フランス公務員制度の枠組みが確立されようとしていた一九世紀後半、上級行政官養成において先駆的役割を果たした、コンセイユ・デタ傍聴官の養成について分析をおこなった。そこでは、第二帝政期から第三共和政期という性質の異なる二つの政体を跨いで、登用、出自、経歴形態において、受容と変容という要素を含みながら傍聴官職の性質が変化していったことを明らかにした。そして、一九世紀後半の傍聴官制度が、中央集権的行政制度を人的側面から支えることを可能とし、また、他の行政機関における行政官登用制度に対しても影響を与え、若手官僚職の門戸開放を推し進める要因となった。このように、一九世紀後半の傍聴官制度は、国家政策と官僚制度の双方においてインパクトを与えるものであった。
著者
日本大学校友会 編
出版者
日本大学校友会
巻号頁・発行日
vol.昭和7年4月現在, 1933
出版者
小学館
雑誌
週刊ポスト
巻号頁・発行日
vol.38, no.20, pp.188-191, 2006-05-05
著者
本多 正純
出版者
総合研究大学院大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

本年度は、M2ブレーンの低エネルギー理論の候補であるABJM理論と呼ばれる3次元の超対称性理論を数値的に解析することにより、M2ブレーンの場合のAdS/CFT対応を直接検証する研究を行った。この超対称性理論の数値的な解析は今まで大変難しいと考えられてきた。そこで我々はまず、最近発展してきた局所化と呼ばれる解析的手法とモンテカルロ法を組み合わせることにより、ABJM理論の物理量を数値的な解析を行った。このシミュレーションによりM2ブレーンの場合のAdS/CFT対応を直接検証すると共に、対応する重力理論に関して幅広いパラメータ領域での予言を行った。また、ABJM理論と並んでM2ブレーンを記述していると考えられているBLG理論と呼ばれる理論があるが、両理論の超共形指数を計算することによりあるパラメータ領域ではこの理論がABJM理論と等価であるという強い証拠を提示した。さらに、様々な次元のDブレーンの低エネルギー理論である極大超対称ヤン・ミルズゲージ理論に対して、この理論が様々な曲がった時空上で定式化された際に超対称性の性質がどのように変化するかを詳細に解析した。
著者
河島 茂生
出版者
一般社団法人 社会情報学会
雑誌
社会情報学 (ISSN:21872775)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.1-14, 2019-06-30 (Released:2019-07-10)
参考文献数
18

本論文は,AIやロボットが社会に普及している状況下において,また複数のAIが通信ネットワークにおいて接続していく状況下において,いかに倫理的責任の帰属を位置づけるかを検討している。ネオ・サイバネティクスの理論に依拠しつつ,EU議会における電子人間の提言への懸念を示し,AIネットワーク環境下の集合的責任ともいうべき考え方を支持した。電子人間確立の提案は,オートポイエティック・システムでないものに人格という位置を与えることであり,それは,実情に合わないのに加えて倫理的問題を引き起こしかねない。電子人間を制度的に確立しなくとも,集合的責任の制度構築により補償は可能である。近年のコンピュータ技術の動向を鑑みるに,特定の人や組織に責任を帰属できない場合が想定される。その場合は,被害者を救済し,開発者・利用者の萎縮を引き起こさないために集合的責任の導入が求められる。ただしAIネットワーク状況下における責任のありようは,集合的責任のみだけは不足である。特定の人や組織の瑕疵が明確である場合は,そこに責任を帰属させることが望まれる。これは近代以降の慣習になっており容易に変えることが難しいうえ,開発者・利用者の故意の過失もしくは怠慢,責任感の減退を防ぐためには,また技術を改善する動機の維持のためには必要であると考えられる。
著者
久保田 さゆり
出版者
日本倫理学会 ; 1952-
雑誌
倫理学年報 (ISSN:04830830)
巻号頁・発行日
vol.63, pp.231-244, 2014
著者
奥 直也 桑原 重文
出版者
富山県立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

両生類や爬虫類は、体表の分泌腺から悪臭や毒を出して捕食者から身を守ると考えられているが、実験的に証明されていない。そこで苦味と悪臭でヘビからの捕食を防ぐと考えられるツチガエルを材料に、ヘビ捕食作用の物質的実体と考えられる苦味物質と悪臭物質の同定に取り組んだ。カエルへの影響を極力抑えた非侵襲的な体表分泌物の採取法及び新臭気捕集法“ドライヘッドスペース法”を開発し、苦味物質としてrugosamarin Aと命名したペプチドを、また悪臭を構成する成分の一部としてイオノン誘導体と2種のアルデヒドを同定した。
著者
太田 淳
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.827-831, 2008-06-01 (Released:2010-06-01)
参考文献数
18
被引用文献数
2
著者
上野 邦一
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文報告集 (ISSN:09108017)
巻号頁・発行日
vol.389, pp.125-135, 1988-07-30 (Released:2017-12-25)
被引用文献数
1

There are two drawings of great fires at 1832 in Takayama local museum. In two drawings, I can get many informations on Takayama at 1832, for example, a shape of the town, a site of house, a distribution of "Kashiya" (houses of rent) and its owners. Three south-north roads were main streets and there were some esat-west paths that connected them. Along even three main street, there were "Kashiya" s over fifty percent, and "Kashiya" s made a row in both sides of east-west paths. There were fields on the west side of Katahara-machi, however they were not found in the map at 1873. There were seven merchants who had more than ten "Kashiya"s. There were some "Kashiya" owners who lived outside of Takayama. Some "Kashiya" owners employed "Yamori", the person who managed lands and building instead of the owner. I can not find "Yamori" in two drawings, however, I can find "Yamori" in a kinds of cencus register contemporary with drawings. After the great fire, it is often found the case that the renter rebuilt the houses. The big fire was the opportunity that owners disposed of lands and houses. Almost part of Takayama was destroyed again by the great fire at 1876. After twice great fires, Takayama kept the former road pattern and the former shape of house. This had maken Takayama into the traditional town. I think that Takayama kept the shape of the town till the end of the second War.
著者
松浦 健治郎
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.583-588, 2012-10-25 (Released:2012-10-25)
参考文献数
13

本稿では、巡行型祝祭の代表例として日本三大曳山祭の一つである岐阜県高山市の秋の高山祭りを対象として、都市空間と祝祭空間との関係性を都市形態学的に明らかにすることを目的とする。明らかとなったのは、第1に、都市空間の変化に応答するように祝祭空間も柔軟に変化してきたこと、第2に、高山祭の特徴のひとつとして、建築の内部空間と街路空間とを簾や垂れ幕により明確に分離することにより、ハレの空間(街路空間)とケの空間(建築の内部空間)を演出していること、第3に、祝祭空間を都市空間と祭行事の内容により類型化することにより、特徴的な都市空間に合わせて効果的に祝祭空間を演出していることを理解できること、第4に、都市空間整備の一部は祝祭時の利用も考慮して行われていたこと、である。
出版者
兵書刊行会
巻号頁・発行日
vol.輜重兵科 (輜重兵操典・戦闘綱要・陣中要務令・軍隊符号), 1930
著者
吉田 郁政
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A2(応用力学) (ISSN:21854661)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.93-104, 2011 (Released:2011-08-19)
参考文献数
21
被引用文献数
1 3

波動伝播から破壊現象までを一貫して解析できる地震応答解析手法としてMPS法に注目しその開発を行った.MPS法は波動方程式を粒子を用いて数値的に解く方法であるが,その定式化は結果的にDEMに極めて近いという特徴をもつ.DEMにおいて粒子の配置が破壊挙動に影響を与えることが知られており,同様のことがMPS法においても確認されたため乱数を用いて粒子をランダムに配置する方法について提案を行った.また,せん断,引張に関する破壊基準の導入,初期状態から大きく変形して新たに接触する粒子の扱い方についての提案を行った.落下や自重による崩壊解析,圧縮による破壊解析を行い,これら提案した定式化の有効性を確認した.