著者
佐藤 公俊 吉川 友子 野口 一英
出版者
長岡工業高等専門学校
雑誌
長岡工業高等専門学校研究紀要 (ISSN:00277568)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.35-42, 2012-11

本稿は,長岡高専インターアクトクラブと沖縄高専WSBとのお互いの地域を行き来しての文化・世代・国際交流を紹介し,その意義と課題を検討した.長岡高専インターアクトクラブは,1965年に長岡ロータリークラブの認証による創設され,それ以来の福祉施設の双葉寮訪問などの社会貢献活動と,この20年来,スキー研修,バーベキュー,長岡大花火見物,餅つきなど本校や他校の留学生との文化・国際交流活動を行ってきた.メンバーは多数の留学生を含めて40人前後である.沖縄高専国際交流委員会WSBは,2010年4月に顧問が全沖縄高専生に呼びかけて集まったうちの2名を発起人として同好会設立を届け出た.6月からは週1回の定例会活動を始め,7月には沖縄高専初の留学生歓迎会などの行事を実施した.メンバーは留学生を含めて平成24年5月現在で31人である.2011年3月から長岡高専インターアクトクラブと沖縄高専WSBとは,3月の国際交流スキー研修と9月の沖縄交流平和研修で,お互いに行き来してのホームアンドアウェイの遠隔地間の交流をし,留学生とのロータリアンも交えての多文化・多世代交流を始めた.これらの行事の実施に当たり,国際ロータリー第2560地区ガバナー,第2580地区ガバナー,長岡ロータリークラブ,那覇ロータリークラブ,那覇西ロータリークラブから様々な形で大きな支援を受けたことに感謝したい.
著者
Aoki S. Fukugita M. Hashimoto S. Ishikawa K.-I. Ishizuka N. Iwasaki Y. Kanaya K. Kaneda T. Kaya S. Kuramashi Y. Okawa M. Onogi T. Tominaga S. Tsutsui N. Ukawa A. Yamada N. Yoshié T.
出版者
American Physical Society
雑誌
Physical review D (ISSN:05562821)
巻号頁・発行日
vol.62, no.9, pp.094501, 2000-10
被引用文献数
14 18

We present a study for the pion decay constant fπ in the quenched approximation to lattice QCD with the Kogut-Susskind (KS) quark action, with the emphasis given to the renormalization problems. Numerical simulations are carried out at the couplings β=6.0 and 6.2 on 323×64 and 483×64 lattices, respectively. The pion decay constant is evaluated for all KS flavors via gauge invariant and noninvariant axial vector currents with the renormalization constants calculated by both the nonperturbative method and perturbation theory. We obtain fπ=89(6) MeV in the continuum limit as the best value using the partially conserved axial vector current, which requires no renormalization. From a study for the other KS flavors we find that the results obtained with the nonperturbative renormalization constants are well convergent among the KS flavors in the continuum limit, confirming restoration of SU(4)A, flavor symmetry, while perturbative renormalization still leaves an apparent flavor breaking effect even in the continuum limit.
著者
蒲生 郷昭
出版者
The Society for Research in Asiatic Music (Toyo Ongaku Gakkai, TOG)
雑誌
東洋音楽研究 (ISSN:00393851)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.73, pp.43-61, 2008

本稿は、絵画資料にもとづきながら、「三曲合奏」はいつごろから行われていたのか、という問題を考察するものである。<br>明暦元年 (一六五五) 刊の遊女評判記『難波物語』には、床に並べて置かれた三味線、箏、尺八を描いた挿絵がある。年代の明確な資料としては、箏の加わった三楽器の組み合わせの初見である。<br>しかし、それより早い「元和~寛永年間初期」の作とされる相国寺蔵『花下遊楽図屏風』には、三味線と胡弓による合奏と、三味線と箏、胡弓による合奏とが、描かれている。さらに、ほぼおなじ時期の合奏を示すと考えられる、つぎの資料がある。<br>すなわち、『声曲類纂』巻之一に「寛永正保の頃の古画六枚屏風の内縮図」として掲げられている二つの挿絵のうちの、遊里の遊興を描いているほうの挿絵である。これは模写であり、「古画六枚屏風」は現存しない。しかし、かつて吉川英史が『乙部屏風』として紹介した模本が別に存在する。二つの模写は構図と人物配置が違っていて、その点では『乙部屏風』のほうが、原本に忠実であると考えられる。<br>『乙部屏風』でいえば、遊里場面の中ほどにいる十一人は、一つのグループを形成している。つまり、三味線、胡弓、尺八が伴奏する歌に合わせて踊られている踊りを見ながら、客が飲食している様子が描かれているのである。踊りを度外視すれば、そこで演奏されている音楽も、後の三曲の楽器による合奏にほかならない。<br>すなわち、これらの楽器による合奏は、こんにちいうところの「三曲」が確立するよりかなり前の寛永ごろには、すでに行われていたことがわかる。これらの楽器をさまざまに組み合わせた絵はその後も描かれ、こういった合奏が早い時期から盛んに行われていたことをよく示している。その流れをうけて、こんにちの三曲合奏につながる合奏が行われるようになるのである。
著者
宇田 忠司 阿部 智和
出版者
北海道大学大学院経済学研究科地域経済経営ネットワーク研究センター
雑誌
地域経済経営ネットワーク研究センター年報 (ISSN:21869359)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.113-143, 2017-03-29

本稿の目的は,質問票調査にもとづき,国内の共有・共創型ワークスペースの実態を明らかにすることにある。まず,ウェブ調査を実施し,国内で稼働している施設の全数に近い(2016年9月30日時点)と考えられる750スペースのうち,308スペースから回答を得た。ついで,収集したデータのうち268スペースの回答を分析し,①施設,②運営組織,③戦略,④活動,⑤利用者,⑥成果,という6つの包括的視点から記述統計を示した。そのうえで,本調査にもとづく共有・共創型ワークスペースの実態に関する知見を提示した。
著者
田中 則仁 Tanaka Norihito
出版者
神奈川大学経営学部
雑誌
神奈川大学国際経営論集 = Kanagawa University international management review (ISSN:09157611)
巻号頁・発行日
no.52, pp.91-101, 2016-10

2016年8月に、第3次安倍政権の第2次改造内閣が発足した。再登場以来4年半になる安倍政権は、内外の課題に取り組んでいるが、地方創生の分野ではまだ目立つた成果が出ていない。全国各地の地場産業や特産品がある中で、それが世界的なブランドとして定着した例は数少ない。その中でも、愛媛県今治市の地場産業であるタオル製造は、長い歴史の中でいくつもの盛衰を経験して世界的なブランドに成長した事例として、特筆できよう。今治タオルが歩んできた道のりは、他の地域産業の振興にとっても大変参考になる。特に、国際経営の視点から、為替変動による価格競争力の低下、それに連動する安い海外製品の流入と国際市場での競争激化。さらにブランド価値を維持するための商標登録とそれをめぐる外国企業や各国政府の特許政策との訴訟事件など、知的財産権の紛争なども避けられない課題である。日本各地の地場産業振興にとって、参考になる事項が多い。さらの今後の課題を検証し、また企業はどのような視点で新たな局面に対応すべきかを考察していく。研究ノート
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.604, 2014-11-24

オリエンタルコンサルタンツは、千葉県柏市と共同で、公用車にドライブレコーダーを設置して、安全運転教育や道路の危険箇所の発見を可能にする実証実験を11月に開始した。2016年3月末までの約1年半にわたって進める予定だ。 使用する公用車は、消防車や清掃…

2 0 0 0 OA 編集後記

出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.8, pp.440-440, 2017-08-01 (Released:2017-08-01)
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.227, pp.86-90, 1999-03-12

ここで紹介するビオトープは,「ビオトープ」という言葉さえ知らなかったサッポロビールの社員の手によってつくられた。同社静岡工場総務部の新出幸雄課長は,「子供のころに遊んだ風景を思い出しながら自然の広場をつくったまでで,それをビオトープと呼ぶことは後から知った」と言って笑う。
著者
張 輝陽 星野 准一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.5, pp.1-4, 2014-03-10

ビデオゲームにおいて,AI キャラクタの行動がプレイヤのプレイ体験に大きい影響を与えるため,ゲーム AI の開発が非常に重要とされている.しかし,Multiplayer Online Battle Arena(MOBA) のようなゲームではチェスなどのボードゲームより複雑で,可能なゲーム場面数が厖大な故,ゲーム AI の開発コストも高くなると考えられる.ゲーム AI の開発コストを削減に関連する手法として,機械学習手法を用いた AI キャラクタの行動を自動的に生成する研究はあった.しかし,実際のゲームデータの中にあるプレイヤの行動には必要がない行動つまりノイズ行動も入っていると考えられる.本稿では MOBA ゲームにおいて自己増殖ニューラルネットワーク SOINN を用いた AI キャラクタの行動ルールの自動生成及びノイズ行動除去の効果について検討する.In video games, for AI characters' behavior will greatly impact on players' play experience, developers paid a lot of attention to the development of game AI. However, games like Multiplayer Online Battle Arena which are considered to be much more complex than board games such as chess have a great number of game situation and the development of game AI for these games is quite costly. Aimed saving cost of developing game AI, there are some researches on automatic generating behavior rules for AI characters by using machine learning. However, it is needed to take into account of players' behavior in real games' data that are not necessary. These behaviors are also called as noisy data. This paper will presents a method of automatic generating AI characters' behavior rules and discusses about the noisy excepting result of Self-Organizing Incremental Neural Network.
著者
吉川 茂
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告 音楽情報科学(MUS) (ISSN:21862583)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.1-5, 2011-02-04

東大寺の正倉院に保存されている唐より伝来した尺八 (正倉院尺八) の音響的特性を歌口端および指孔開孔端での補正長さに着目して検討した。ベースとした定量的データは昭和期の調査における各運指における発音周波数の測定記録である。正倉院北倉の竹製尺八の寸法図面を基に、数値計算用モデルを設定し、歌口における入力アドミッタンスのピーク値より発音周波数を計算できるようにした。この計算周波数と吹鳴調査における発音周波数が一致するとして歌口端補正長さを推定した。また、この発音周波数が与える波長から、指孔開孔列がもたらす補正長さも求めた。これらの結果より、2 つの補正長さの周波数 (運指) 依存性、オクターブ・バランス、クロス・フィンガリングと音律異常、尺八とベーム・フルートなどについて考察した。One of the Shousouin Shakuhachis, that were transmitted from the T'ang dynasty and have been preserved in the Shousouin of the Toudaiji, is acoustically investigated focusing on the length corrections at the embouchure hole and the open-hole lattice. Quantitative data as the research basis are the records on the sounding frequencies that were measured at the investigation in the Shouwa period. Based on a geometry figure of the bamboo-made shakuhachi in the north warehouse, a physical model is constructed to calculate the sounding frequency from the maximum magnitude of the input admittance at the embouchure hole. The length correction at the embouchure hole is estimated by assuming that this calculated frequency corresponds to the blown frequency measured at the Shouwa investigation. Also, another length correction at the open-hole lattice is derived from the wavelength of the blown sound. These numerical results conducted some discussions on the frequency (fingering) dependence of the length corrections, the octave balance, the cross fingerings and the associated intonation anomaly, the Japanese shakuhachi and the western flute.