著者
畔上 泰治
出版者
筑波大学現代語文化学系
雑誌
言語文化論集 (ISSN:03867765)
巻号頁・発行日
no.65, pp.53-100, 2004

X.ヴェルナー布告案 10.1各省庁の見解:1941年6月に閣議決定のために提出された「共同体異分子の処遇に関する法律」案は、更に修正が加えられた後、理由書と執行命令案とともに1942年3月19日に再び官房長官のもとに送付された。...
著者
井上 泰浩 Brislin Tom INOUE Yasuhiro BRISLIN Tom イノウエ ヤスヒロ ブリスリン トム
出版者
広島市立大学国際学部
雑誌
広島国際研究 (ISSN:13413546)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.179-194, 2005

This study examines the underlying values and practices in journalistic policies and decision-making between Japan and the United States on whether to identify youth offenders in serious, capital crimes. Benchmarks in youth crime coverage, particularly in Japan, are examined. Comparative data is presented from a survey of U. S. and Japanese journalists on factors that might influence naming of youth offenders, and on opinions regarding the handling of specific youth crime cases. The findings confirm the conventional wisdom that Japanese journalism remains consistent in its collective policy to not name juveniles under the age of 20 in any crime story, regardless of the severity of the crime. U. S. journalists, on the other hand, are constant in their inconsistency in terms of a policy on naming juveniles and seem to have adopted no policy, or no minimum age, as their policy. The distinction could be attributed to the difference in legal systems, journalistic values, and realities of juvenile crime between Japan and the U.S.
著者
井上 泰夫 石川 直人 中島 真人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.626, pp.67-72, 2002-01-22
参考文献数
6
被引用文献数
6

近年の交通量増加に伴い, 交通事故の多発が深刻な社会問題となっている.交通事故の要因の多くは運転者の不注意によるものである.そこで本研究では, 運転者の不注意による事故防止を目的とし, 動画像処理による道路標識の自動検出・認識の新たな手法を提案する.本研究では, 標識の特徴となる部分に注目し, 標識以外の情報を画像上から除去することによって, 精度の良い標識検出を実現した.また高精度な標識検出・認識を保ちつつ, 計算コストを抑えることによりソフトウェアベースでのリアルタイム処理を実現した.
著者
堂ヶ崎 知格 角野 洋一 川上 泰 山本 裕介
出版者
麻布大学
雑誌
麻布大学雑誌 (ISSN:13465880)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.203-206, 2005

ヤーコンの塊根部は流通や貯蔵の過程で褐変化することによって商品価値が低下することがしばしば問題となる。これはヤーコンに含まれているポリフェノール化合物が酵素的反応によって重合体となり,褐変現象を引き起こすためである。しかしながら,この重合体はVesiculogenと呼ばれ,食品の色,香りと強く関係するのみならず,免疫賦活効果と関連することが指摘されるが,生理活性に関する研究報告は少なく,その生成機序などにも不明な点が多い。また,Vesiculogenはその生成過程で様々な要因(食品中の成分,温度,反応時間など)の影響を受けるため,食品中で既に生成したVesiculogenの構造解析や機能性の直接的な検討は困難であるため,本研究ではヤーコンに含有されるものと同等の市販のポリフェノール標準試薬を用いてVesiculogenの合成を試みるとともに,マウスリンパ細胞を用いたマイトジェン活性試験によりVesiculogenの生理活性を検討した結果,以下のとおりであった。1)ヤーコンに含まれる各種成分の分析ヤーコンを塩酸濃度が2Nになるように加えて調製された50%メタノールで抽出し,抽出物をさらに酢酸エチルで分配抽出した。抽出物はHPLC(ODS-C18カラム10.Omm×250mm,溶離液0.05%TFA/メタノールを用いた)で分離し,それぞれの分離ピークをFT-IR,LC-MS,NMR等の分析機器を用いて構造解析を行った。その結果,ヤーコン抽出液中から,フマル酸,クロロゲン酸及び3種類のジエン系化合物が検出された。フマル酸の定量値は可食部100gあたり537.2mgであった。また,ヤーコンにフマル酸が含有されることは未報告であり,ヤーコンには新たに疲労回復の効果が期待されることがわかった。ジエン系化合物については,いずれも文献等に未記載であり,新規化合物の可能性が強く示唆された。2)褐色色素群の合成と生理活性ヤーコンに含有される主なポリフェノールはクロロゲン酸のみであったことから,市販のクロロゲン酸標準品を用い,同じく西洋ワサビ由来の市販の酵素(HRP)並びに少量のH_2O_2を添加して室温で反応させ,Vesiculogenを合成した結果,クロロゲン酸50mg,HRP20mgおよびH_2O_2(市販品100倍希釈液)5mlを添加した場合に最も褐変濃度の高いVesiculogenを得た。次いで,生理活性の一つして免疫賦活効果を検討するために,マウスリンパ細胞を用いたマイトジェン活性試験を行い,リンパ球幼若化能を検討した。その結果,分子量が50kDa以上の高分子なVesiculogen画分にのみ顕著な活性が認められた。以上より,酵素的褐変色素はヤーコンをはじめとするポリフェノール含有食品において容易に生成されることが推測され,免疫賦活効果に深く関与することが示唆された。
著者
下田 学 福永 哲夫 金久 博昭 川上 泰雄
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.87-97, 2008-06-30 (Released:2008-09-13)
参考文献数
33

The purpose of the present study was to investigate the effect of varying inter-contraction intervals on central and peripheral muscle fatigue during intermittent contractions. Six healthy men carried out maximal unilateral isometric plantar flexions 50 times, separated with an interval of 2, 4, 10, or 30 s. Supramaximal electrical stimuli (twitches) were imposed percutaneously on the tibial nerve during and after every 10th contraction to assess the level of voluntary activation. The surface electromyogram (EMG) was recorded from the medial and lateral gastrocnemius (MG and LG) and soleus (Sol) muscles. Plantar flexion torque and other parameters were maintained over contractions with 30-s intervals, while the torque as well as EMG activity of the MG, LG and Sol and the level of voluntary activation decreased significantly under conditions using 2-, 4-, and 10-s intervals. The amount of decrease in the parameters was greater for shorter intervals. With 2-s intervals, the twitch torque decreased significantly, the half-relaxation time of the twitch torque increased significantly, and the EMG mean power frequency of the MG and LG shifted significantly toward lower frequencies, whereas no significant changes were found under other conditions. These results indicate that there are differences in the contributions of central and peripheral fatigue, both of which are a function of inter-contraction interval.
著者
武村 重和 バビリオ・ウマンカ゛イ マ 池田 秀雄 小原 友行 小篠 敏明 中山 修一 溝上 泰 MANZANO Virgilio U.
出版者
広島大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1990

本研究では、オ-ストラリア、ニュ-ジーランドの文部省の担当官の要請と協力で、両国の11ー15歳の児童・生徒を対象に、日本の児童・生徒向きに作成された日本の文化・社会、科学技術、日本人の生活様式などの視聴覚メディアを、解説しながら視聴させ、学校レベルでの国際理解の推進を図ることをねらいとした。さらに、日本に関する教育用教材として何が求められているかを調査し、ニ-ズアナリシスを行うこににより、これからの海外向けの教育用視聴覚ソフト開発の基本方針を究明することを目的にした。小篠敏明は、「異文化コミュニケ-ションに関する教育情報とソフト教材」について、オ-ストラリアのカンベラのテポベア・パ-リ中学校、ブリスベンのケドロン中学校の生徒たちに視聴したい日本文化の内容を調査した。5月5日、3月3日の子供の日、忍術使い、柔道、剣道などの武道、相撲、茶道、華道、歌舞伎、盆栽、四季、桜、武士道、伝統音楽、日本食、着物、日本建築、生活様式、宗教、祭り、庭、舞踊、文化行事などをあげている。日本の現代については、交通、通信、電子・電気機械、コンピュ-タ-産業、自動車・カメラ産業、建築、スポ-ツ、学校、家庭生活、若者の日常生活、食べ物、余暇の利用、婦人の社会進出、両親と子供の関係、日本の近代化の過程、教育、田園生活、環境問題、文化の保存、東京、旅行、ビジネス生活、新旧生活スタイルなどをあげている。教育委員会の職員や教師たちは、日本の急速な、社会、文化、経済、科学技術の変化に注目し、日本人の現代の生活様式の変化に関する視聴覚教材に関心をもっていることがわかった。画面については、カラフルで、美しく、自然と人間の調和があり、言葉少なく、適切な英語で興味・関心を持続するものがよい、という意見が多かった。武村重和は、オ-ストラリアのカンベラとメルボルンで教育関係者や一般人にインタビュ-を行い、国際理解の教育で視聴覚教材の編集の視点を導き出すことに努めた。その結果、(1)自然、歴史、社会、文化、生活、言語、宗教、価値観などの自国と他国の違いの理解と尊重、(2)国家間の対立・環境汚染、人口増加、富の遍在、などの国際問題の把握と解決への協力参加、(3)国際化によるコミュニケ-ションと交流の活性化、(4)貿易等による相互依存関係と共存の認識、(5)平和、自由、平等、人権、正義、人類愛などの世界共通の思想や地球共同社会という世界意識の育成に関する教材こそが、国際理解に通じるという視点を得た。溝上泰らの社会班は、ニュ-ジ-ランドの10〜17歳の児童・生徒及び小・中学校の教師を対象に、日本で作成された市民生活、歴史や伝統文化、生活様式などを中心に日本の都市・広島市の社会生活を紹介するビデオ教材を視聴させ、日本学習に関する経験の有無とその内容、ビデオ教材に関する興味・関心の程度とその内容、異文化理解に関する実態、日本学習に求める内容と方法などを調べる調査を行い、解答を得た。調査の集計結果に基づいて、児童・生徒及び教師はどのような日本学習を求めているのか、日本学習に関する教育用教材として何が求められているのか、ニュ-ジ-ランドにおけるニ-ズアナリシスを行った。その結果、日本の歴史、伝統文化、人間生活、日本と海外の国々との関係などの教材化の要請が強く、気候、自然、宗教、観光、産業などの日本の実情については小中学生・教師の間で関心が低いことがわかった。さらに、事実認識やデ-タ・情報の提供だけを意図したものではなく、現状や問題点の背景にある条件や原因を究明するような、また、問題解決のための判断を行うような問いを発見することができる教材の開発を要求した。さらに、貿易や文化やスポ-ツなどの相違点や共通点の両面を取り入れた教材の要請があった。また、日本人の立場から日本の社会や文化を理解させたいという教材が現地に少ないことがわかった。池田秀雄は、海外向けの環境教育用視聴覚教材ソフトを開発する目的で、英語版のビデオ環境教材を持参して、多面的な調査を11〜15歳の生徒に行った。その結果、特定地域の環境汚染に目を向けることだけではなく、グリ-ンハウス効果、オゾン層の破壊など全地球レベルで理解、ロ-カルな環境問題に各国相互の共通理解の必要、環境破壊や保全の社会的、歴史的背景の理解が重要である。
著者
川上 泰雄 宮本 直和 栗原 俊之 若原 卓 岩沼 聡一朗 佐久間 淳 平山 邦明 鈴木 克彦 神田 和江
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、2つの動作速度でカーフレイズ運動を行い、筋疲労の程度と遅発性筋肉痛(DOMS)および筋損傷マーカーの量の変化、筋の機能変化の関係ついて、運動前後および運動後7日間にわたって調査した。その結果、(1)筋疲労の程度は動作速度によって異なり、速い動作ほど疲労が少ないこと、(2)筋疲労の程度と遅発性筋肉痛・筋損傷マーカーの量が関係し、これには筋特異性が存在するが、筋疲労の程度によらず筋の機能は速やかに回復すること、(3)運動中の筋線維動態はこれらの変化と連動して変化する可能性があることが示された。
著者
井上 泰浩
出版者
広島市立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究では、日本の外務省でパブリック・ディプロマシーをつかさどる文化広報部、イギリス政府(内閣府、外務省=FCOなど)、ならびに英外務省のシンクタンクである外交政策研究所(Foreign Policy Centre)、また、東京のアメリカ大使館など政府機関において調査を実施するとともに、メディアではロンドンのBBCとアラブ首長国連邦のドバイに本部を置く中東の衛星テレビ局、アル・アラビアなどで調査を実施した。外交というものが、外交官や政治家、国家代表団による密室協議で方向づけられ、決定される時代は既に終わっているということを、米英の外務省は十分認識していることが調査から分かった。国際ニュースを世界に伝えるCNNやBBCの役割はいうまでもなく、特に大衆文化レベルのコンテンツは一般市民に対する対外国意識形成において非常に大きな影響力を持っていること、また、政治家や外交官のレベルでの「外交」においても、時として非常に重要な決定要因足りえることが分かった。例えば、日本のアニメが放送される国において日本イメージ形成に与える影響では、人びとの日本に対する好感度を高めるばかりか、実際に日本語学習を始めるという行動面への影響もある。しかし、米英の外務省と比べると、日本の外務省においてはパブリックディプロマシーの重要性の認識は多分にリップサービス的な部分が多く、果たしてキャリア外交官の多くが本当に重要性を認識し、取り組んできるかについては大きな疑問があることが調査の結果わかった。もはや経済力や軍事力だけで、ある国の「価値」や強さを示すことは時代遅れであり、国家ブランディングと合わせてパブリックディプロマシーに国家事業として取り組んでいく必要があるというのが、本調査の結論である。
著者
畔上 泰治
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

第二次世界大戦後のドイツにおける教育は、戦争に対する深い反省から出発した。取り分けアメリカ合衆国やイギリス、そしてフランス占領地区においては、ナチ政権がユダヤ人やシンティ・ロマなどを「共同体異分子」とし、暴力を用いて排除したことに向きあい、徹底した脱ナチ化政策が実行された。こうした中において宗教や言語など文化を異にする人々との共存を目指した異文化・他民族理解教育は大きな位置を占めていた。その重要性は、東西分裂後の西ドイツにおいては、「奇跡的な経済復興」にともなう「外国人労働者」およびその子弟の増加を前に、ますます高まっていった。その中においては、非キリスト教文化圏出身者、取り分けトルコ人労働者・子弟との共存が大きな課題であった。1990年の東西ドイツ統一後は、厳しい社会的な現実に対する不満が次第に顕在化するようになった。統一にともなうインフラ投資のための増税、経済不況による高い失業率などを背景に、ネオナチ等の極右勢力の不満は外国人や東欧からの帰国移住者、難民など社会的弱者に向けられ、暴力行為が頻繁に起こるようになった。これは戦後一貫しで脱ナチ化を唱えてきたドイツの教育界にとって、大きな衝撃であった。その中でまた、マルチメディアの発達が青少年の行動に与える影響も大きなテーマとして登場してきた。即ち、インターネット等を通した外国メディアとの接触は、異文化理解教育に大きな貢献をなしうる一方で、他方においては犯罪の助長という負の側面をも露呈した。いま、インターネット、コンピュータゲーム、CD、DVDなどのメディア・ソフトを通した多量の情報を前にして、如何に若年者を保護するかという課題が突きつけられている。
著者
井上 泰山
出版者
東方書店
雑誌
東方 (ISSN:09108904)
巻号頁・発行日
no.300, pp.12-15, 2006-02
著者
志津木 健 小川 郁 井上 泰宏 神崎 仁
雑誌
Audiology Japan (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.242-249, 2000-08-31
被引用文献数
7
著者
村上 泰子 大城 善盛 生嶋 圭子
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
図書館学会年報 (ISSN:00409650)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.17-31, 1998-03
被引用文献数
1

本稿は, 小規模大学の図書館で実施されているグループ(学生)を対象とした, 利用者教育の実態調査報告である。過去2年にわたって規模別に実施してきた一連の調査のしめくくりにあたる。これまで同様アンケート調査法を採用し, オリエンテーションとそれ以外の利用指導に二分し, それらの指導内容, 方法, 規模, PRの方法等ついて調査した。結果は268館中105館が図書館独自のオリエンテーションを実施し, 132館がオリエンテーション以外の利用指導を実施していた。大規模大学, 中規模大学の調査結果との比較により, 小規模大学の特徴として次の2点が明らかになった。ひとつは図書館ツアーの実施率が高いことであり, もうひとつはオリエンテーション以外の利用指導で, 中規模大学に見られたオリエンテーションのレベルと専門的指導のレベルとの両極化傾向が見られなかったことである。この他, 国公立と私立, 関東と関西, 首都圏および京阪神地区とその他, 医歯薬系とその他の比較も試みた。