著者
上野 隆登 吉田 一郎 犬塚 裕樹 堀田 まり子 鳥村 拓司 安陪 等思 香野 修介 林 明宏 渡邊 誠之 赤木 禎治 松尾 和彦 淡河 善雄 高城 喜典 宮崎 洋 佐田 通夫
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.303-308, 2004-10-25 (Released:2011-02-07)
参考文献数
8

医学部4年生の基本的臨床技能実習時に実施するOSCEと筆記試験, 5年生の臨床実習終了時に実施するOSCEと筆記試験, 6年生に実施する卒業試験を各1年ごとすべて受験した96名の医学部学生を対象に各学年次の成績に関する解析を行い, 卒業できた6年生と留年した学生間, および医師国家試験合格者と不合格者間の各年次における試験の合計点の平均値の比較検討, 卒業と国家試験への各学年試験成績の関連性の検討も行った. 各学年次試験成績は各学年間で有意な正の相関を示した. 卒業できた6年生と卒業できなかった学生間の各学年次試験成績の平均値は卒業生の方が卒業できなかった学生群に比較して有意に高い点数であった. また, 国家試験合格者群と不合格者群との各学年次試験成績の比較では, 各年次共に国家試験合格者群の方が高い点数であり, 6年次成績では有意差が見られた. これらの結果より, 医学部4年生に実施する基本的臨床技能実習と5年生の臨床実習が6年生の卒業試験成績に繋がり, ひいてはその成績が医師国家試験の結果に影響を及ぼすことが示唆された.
著者
三輪 清三 上野 高次 桜井 稔 小林 章男 鈴木 重一
出版者
社団法人 日本感染症学会
雑誌
日本傳染病學會雜誌 (ISSN:00214817)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.10-20, 1964-04-20 (Released:2011-11-25)
参考文献数
32

Tularemia in Izu Peninsula in Shizuoka Prefecture was investigated epidemiologically and1. All the tularemia cases collected by us occurred locally in the southern parts of Izu Peninsula; 25 cases in Minamiizumachi of them 20 cases infected each by separate hares, 7 cases in Shimoda-machi 6 infected each by separate hares, and 1 case in Matsuzaki machi.2. Among these cases, the first case occurred in 1932 and the majority of cases occurred in 1949. Thereafter occurrences of a few cases continued to 1962.3. Most cases occurred from December to March.4. Almost all the cases were infected from skinning and processing the meat of hares found dead or weak.5. The rate of inapparent infection of hunters group in each region in Izu area was as follows; South coast of the Peninsula 20.2%, Central part 19.4%, West coast 9.7%, and North part 8.3%, paralleing the number of the tularemia cases in each region of Izu Peninsula.6. In retrospect, agglutination test that is positive above 1: 32 was advisable for the diagnosis.7. Characteristics of the prevalence of tularemia in Japan was discussed.
著者
内山 成人 上野 友美 鈴木 淑水
出版者
公益財団法人 日本ビフィズス菌センター
雑誌
腸内細菌学雑誌 = Journal of intestinal microbiology (ISSN:13430882)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.217-220, 2007-07-01
参考文献数
16
被引用文献数
3

大豆イソフラボンのエストロゲン様作用/抗エストロゲン作用による健康ベネフィットが期待されているが,最近はその代謝物であるエクオールの生理作用が注目されている.エクオールは,腸内細菌により産生される活性代謝物であるが,その生成には個人差が存在し,エクオールを産生できない非産生者がいる.エクオール非産生者では,大豆イソフラボンを摂取しても十分な効果が期待できないと考えられる.そこで,我々は,食品として利用可能なエクオール産生菌を探索することを目的として,ビフィズス菌と乳酸菌(ラクトバチラス属)についてスクリーニングを行い,さらにヒト糞便中からの単離を検討した.ビフィズス菌と乳酸菌(ラクトバチラス属)の登録株213株のエクオール産生能を評価したが,いずれの菌株にもエクオール産生能は認めなかった.健常成人の糞便よりエクオール産生菌として新たに3菌株を単離し,1菌株に乳酸生成を認めたため16S rDNAシークエンス解析により同定した.その結果,<i>Lactococcus garvieae</i>と同定され,菌株名を"ラクトコッカス20-92"とした.ラクトコッカス20-92によるエクオールの生成は,増殖後の菌数が定常状態になって発現するという特徴を示した.我々は,エクオール産生菌として食品に利用可能と考える乳酸菌(ラクトコッカス20-92株)を単離することに初めて成功した.これにより,今後,ラクトコッカス20-92株の食品への応用が期待できるものと考える.<br>
著者
上野 雄己 鈴木 平 清水 安夫
出版者
一般社団法人 日本健康心理学会
雑誌
健康心理学研究 (ISSN:09173323)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.20-34, 2014 (Released:2014-08-22)
参考文献数
48
被引用文献数
1 1

This study aimed to develop a psychological resilience model for university athletes (PRMUA). University athletes (N=377; 188 men and 189 women, Mean age=19.70 years, SD=1.20) participated in the study. They completed a questionnaire comprising of socio-demographic questions and questions on resilience, resilience efficacy, stressors, stress response, and self-esteem. Structural equation modeling was used to examine the hypothetical mediation model of PRMUA, which indicated that fit indices of the model satisfied statistical requirements (GFI=.99, AGFI=.94, CFI=.99, RMSEA=.08, AIC=48.32, BCC=48.93). Moreover, each path of PRMUA had a significant influence on each variable. Findings of this study partially supported our hypotheses regarding PRMUA. Further research is needed to clarify the nature of resilience. Moreover, longitudinal research is needed to develop practical uses for the model, such as increasing and predicting the resilience of athletic club members.
著者
上野 芳久
出版者
湘南工科大学
雑誌
湘南工科大学紀要 (ISSN:09192549)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.117-133, 2003-03-18

In 1999, the Child Protection Law against Child Prostitution and Child Pornography was enacted. It was epochmaking in some respect but controversial in others. This article addresses the positive and negative aspects of this law and provides some suggestions on how to improve the law to better protect children.
著者
上野 未貴 末長 寿規 井佐原 均
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

人は漫画をどのように理解しているのか.筆者らはこれまで,漫画の感情や順序に着目したクラスを定義し,計算機手法による識別を試みてきた.しかし,漫画理解には,画像,言語特徴,背景知識など多くの情報が複雑に関連しており,計算機的手法のみで意図を理解するには未だ大きな壁がある.本研究では,人がストーリーを理解する過程を詳細に調査し,漫画を計算機上で扱うためのストーリーの感情クラス,時間軸を改めて定義する.
著者
木坂 恭子 上野 智美 芦田 真由美 石川 佳代子 小川 千鶴 奥本 真史 片山 博恵 金永 千恵子 向井 恵子
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.35-40, 2006 (Released:2006-07-11)
参考文献数
3

近年,早期母子接触の有効性が見直される中,母と子の双方に対する効果を期待し,出生直後の正常新生児にカンガルーケアを導入している。そこで,カンガルーケアが母親にどんな良い影響を与えるのかをあきらかにするためにこの研究に取り組んだ。 当院で分娩した母親への郵送アンケート調査や今回の出産で初めてカンガルーケアを行なった経産婦の感想を述べてもらった。その結果より,産んだ実感や感動は,より大きく,しかもカンガルーケアを始めてからは,分娩後早い時期から,また長い時間わが子とともにいたいと希望する母親が増えている。親子の相互作用により,安心感や信頼感が確立されると考えられる。今回の研究から,出生直後のカンガルーケアは母親の感情・行動に良い結果を与えることが分かった。
著者
石崎 睦雄 上野 清一
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.30, no.5, pp.447-451_1, 1989
被引用文献数
5

天然及び合成食品添加物21品目のDNA損傷活性をDNA修復試験 (Spore rec-assay) で検討した. その結果, 天然添加物のアーモンド油, スターアニス油, セイボリー油, ディル油及び合成添加物の安息香酸ナトリウム並びに合成添加物のカリウム塩である安息香酸カリウム, クエン酸一カリウムの7品目には, 弱いながらDNA損傷作用が認められた. また, クエン酸三ナトリウム (二水和物) とそのカリウム塩クエン酸三カリウム (一水和物) は明瞭な陰性を示したが, 残り12品目は, 最高用量においてもなおM45, H17両株に増殖阻害が観察されず未確定陰性であった.
著者
上野 陽子
出版者
日経BP社 ; 2002-
雑誌
日経ビジネスassocie (ISSN:13472844)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.46-49, 2015-02

「TEDカンファレンス」(以下TED)は、ビジネス、芸術、学術など様々な分野の第一線で活躍する人々が、自分の仕事や研究内容、考え方を英語でプレゼンテーションするイベント。過去にはアル・ゴア元米副大統領、ロックバンドU2のボノ、ウィキペディ…