著者
上野 清一郎 東条 順子
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.18, no.12, pp.547-551, 1977

人間の視覚イメージに合うような被服図形を創り出すため, 既成の被服の概念からはなれ, 乱数を用いて直折線のつながりから図形を求めた.そしてこの中から視覚イメージによって被服図形と認知できるものをえらび, 同一イメージに属する図形のグループ化を試みた.<BR>因子分析法を用いて解析した結果, 一部の図形に関しては, 図形作成のための要因・水凖とイメージとの対応, すなわち直折線の乱数系列において, どの要因・水準を組ませればどのようなイメージ群にまとまるかということがわかったが, 大部分の図形では必ずしも明らかな対応は得られなかった.しかし要因・水準の組合せ, ならびにイメージ用語の選定如何によっては, 乱数を用いて視覚イメージに合う被服図形を創り出せるという手がかりは得られた.
著者
澤田 浩二 松村 飛志 上野 直樹
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究. 研究発表大会概要集 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.54, pp.116-117, 2007-06-20

Minor musicians have utilized various technologies and spaces such as web and a livehouse in order to distribute their music and in order to make a network among musicians and audiences. However, since these technologies and spaces were independently used, these musicians' activities were not visible enough to audiences. Thus, I arranged and implemented GoogleMaps and Blog sites that make minor musicians activities visible. I conducted interview with some minor musicians along with utilizing these GoogleMaps and Blog sites. The result of interview shows that these sites has possibilities of making minor musicians activities visible and of constituting a network among musicians and audiences.
著者
真行寺 由郎 上野 直樹 小池 星多
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究. 研究発表大会概要集 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.54, pp.112-113, 2007-06-20

Traditionally, in the domain of interface design, design of scheduler has focused only on functional aspects of the artifact itself without analyzing everyday collaborative activities where scheduler and the other resources are utilized for identifying time and schedule. However, historically, design of scheduler has been not separable from design of activities, institutional organizations, and of modern division of labor. Thus, in this research, I attempt to design a scheduler as part of redesign of collaborative activities.
著者
夏原 由博 堀内 康生 木寺 克彦 志野 和子 尾崎 元 舟本 仁一 上野 成子 吉村 彰友 菅原 猛行 藤谷 宏子 玄 俊孝 更家 充 中島 理 一色 玄
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.305-309, 1991
被引用文献数
2 2

高密度織物を寝具カバーとして使用した場合にダニ汚染を防ぐ効果の試験を行った。試験は22人の喘息患児の寝具を対象とした。寝具を2群にわけ, 一群の敷布団, 掛け布団, 枕を高密度織物製のカバーでおおい着用群とし, もう一群はカバーでおおわず非着用群とした。寝具はさらに供試カバーの上から木綿のシーツでおおい, 同じシーツをコントロールにも使用した。ほこりはカバー着用前と着用4週間後に木綿シーツの上面2m^2から採取した。検出されたダニは主にヒョウヒダニ属であった。カバー使用の結果, ダニ個体数は生死体とも有意に減少した。着用4週間後に多数のダニに汚染されていた敷布団(ダニ生体10個体以上/2m^2)はカバー着用群(0/8)で非着用群(2/14)より少なかった。多数のダニ死体による汚染も着用群は非着用群よりより少なかった(1/8および9/14)。
著者
谷岡 哲也 浦西 由美 山崎 里恵 松本 正子 倉橋 佳英 多田 敏子 眞野 元四郎 山崎 正雄 友竹 正人 松下 恭子 上野 修一 大森 美津子 大浦 智華
出版者
香川大学
雑誌
香川大学看護学雑誌 (ISSN:13498673)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.65-74, 2007-03
被引用文献数
1

スティグマと疎外が精神疾患の治療と精神障害者の社会復帰を妨げていることが,精神保健上の問題として明らかにされている.地域住民の精神障害者との出会いの経験と精神障害者に対するイメージについて明らかにする目的で,郵送法による質問紙調査を行った.その結果,20代と30代の回答者の約50%が,精神障害者を意識した時期が小学校から高校であったと回答した.その当時の精神障害者のイメージは,否定的イメージが多かった.またその内容は,「変わっている」「こわい」が上位にあり,「普通の人と変わらない」は1割以下であった.回答者らが,実際に会ったことのある精神障害者は認知症のみであった.精神保健福祉施策は入院医療から地域ケアへと移行している.したがって,精神障害者やその障害について地域住民が理解する機会を我々は増やしていかなければならない.今後は,さらに若い年代から病院や施設等で精神障害者と日常的に交流を持てるような,ふれあいの場を作ることが重要である.また若い年代に対する精神障害者や精神障害に対する固定観念やスティグマを緩和ないし減少させるためのさらなる啓発活動が求められることが示唆された.
著者
上野 亮 飯島 泰裕
出版者
一般社団法人社会情報学会
雑誌
社会情報学会(SSI)学会大会研究発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.253-256, 2012-09-14

In late years the cases which a local government introduces social media such as Twitter into increase. Therefore, in this study, I defined Twitter which a local government managed as "local government official Twitter". I analyzed fixed-quantity data including the number of the establishment and the number of the tweet. In addition, I analyzed contents of the tweet. As a result, I understood that introduction advanced around Tokyo, Kanagawa, Saitama, Chiba. And, I understood that there were many accounts to treat overall local information.
著者
上野 徳美
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.31-37, 1991-07-20 (Released:2010-02-26)
参考文献数
14
被引用文献数
1

本研究は, 説得メッセージの反復提示と圧力 (自由への脅威) が説得の受容と抵抗の両側面にどのような影響を及ぼすかについて検討することを目的とした。本研究で用いられた要因は, メッセージの提示回数 (1, 3, 5回) と圧力 (大小) の2要因であり, 2×3の要因計画のもとに実験が実施された。実験では順態度的メッセージが用いられ, 被験者にはテープ・レコーダーを通してメッセージが提示された。メッセージの効果は質問紙によって多面的に測定された。本研究では, 説得メッセージの圧力の主効果が生じるとともに, メッセージの反復提示と圧力との交互作用効果 (反復提示の効果はメッセージの圧力の大きさによってかなり異なった様相を呈する) が得られるであろう, と予測した。実験の結果, まずメッセージの圧力の主効果が認められた。圧力の小さいメッセージにおいては説得の肯定的な効果が生じたのに対して, 圧力の大きいメッセージにおいては反対に説得への抵抗や否定的効果が生じた。また, メッセージ評価や意見といった測度において, メッセージの反復提示と圧力の要因の交互作用効果が得られた。すなわち, 圧力小のメッセージでは, 提示回数と説得効果の間に逆U字型 (3回提示の時に肯定的効果が最大) の傾向が生じ, 過度な反復 (5回提示) は否定的効果を引き起こした。他方, 圧力大のメッセージでは反対にU字型の傾向が認められ, 3回提示の時に否定的効果が最大であった。後者のU字型のパターンに関しては予測と一部異なったものの, それ自体注目すべき結果を示した。以上の結果は, メッセージの反復という要因が説得の受容や抵抗を規定する重要な要因になりうることを示した。また, メッセージ反復による説得の受容や抵抗の生起過程は, リアクタンス理論とELM (Elaboration Likelihood Model: 精緻化可能性モデル) をもとに考察された。
著者
佐谷 修 水越 正人 羽野 卓三 有田 幹雄 上野 雄二 西尾 一郎
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.110-113, 1997-02-25 (Released:2009-11-24)
参考文献数
20

永久ペースメーカーを植え込んだ連続297例について, 高齢者と非高齢者における臨床的特徴とペースメーカー管理上の問題点を検討した. 平均年齢は67±13歳で75歳以上が30.9%を占めていた.原因疾患は洞機能不全症候群36.7%, 房室ブロック58.9%, 徐脈性心房細動4.4%であった. 植え込み時の電圧閾値, 心内R波と年齢には明らかな相関を認めなかった. ペースメーカージェネレーター交換時には非高齢者において初回に比べ電圧閾値の上昇, リード抵抗値の低下を認めたが両者ともに心内R波には明らかな変動は認められなかった. 術後の長期経過中にはテレメトリーを行い慎重な対応が必要ではあるが, 高齢者においても永久ペースメーカーは安全に管理できると考えられた.
著者
上野 満雄 中桐 伸五 谷口 隆 有沢 豊武 三野 善央 小寺 良成 金澤 右 雄山 浩一 小河 孝則 太田 武夫 青山 英康
出版者
公益社団法人日本産業衛生学会
雑誌
産業医学 (ISSN:00471879)
巻号頁・発行日
vol.26, no.6, pp.483-491, 1984-11
被引用文献数
1

日本国有鉄道の新幹線は,早朝から深夜まで過密ダイヤのもとで,高速度を出して走行している.したがって,新幹線車両の清掃労働者は主に,深夜労働に従事することを余儀なくされ,頻回な夜間勤務を行っている.本研究は,新幹線車両清掃労働者の健康に及ぼす夜間勤務の影響を検討したものであり,特に,連続夜勤の回数と健康障害の関係について評価を行った.本研究は二つの調査研究から成っている.最初の研究では,勤務実態と健康実態を明らかにするため,1か月間の夜勤の頻度,連続夜勤の回数,自覚症状を調査した,調査は,大阪駅で働く246人の男性清掃労働者に対して,日本産業衛生学会交代勤務委員会作成の質問用紙を配布する方法を用いて,1981年に実施した.調査結果は,勤務形態別に3グループに分けて比較検討を行った,グループAは,夜勤専従者であり,勤務編成は,週に5回の連続夜勤を基本とする102人のグループである.グループBは,一昼夜交代で週3回勤務をする124人のグループである.グループCは,週6回勤務の日勤者20人である.これら勤務の形態別比較の結果,グループAにおける胃腸障害,全身疲労感の訴え率が最も高く現われていた.最初の研究結果にもとづいて,2番目の研究では,連続夜勤の回数と健康障害の関係について検討を行うため,ケース・コントロールスタディを行った.研究対象は,最初の研究で対象とした夜勤労働者の中から60人を5歳階層ごとに無作為抽出し,3グループに分け各グループ20人ずつとし,方法は,産業衛生学会疲労研究会作成の疲労自覚症状を勤務の前後で1労働週にわたって自記させた.3グループは,グループA20人,グループB20人,グループD20人である.グループAとBは,最初の研究の同じ勤務形態であるが,グループDは,グループAのコントロールとして,夜勤3日目を非番日に変えた勤務に従事させた.調査の結果,グループAとBでは最後の勤務後に疲労自覚症状の訴え数が第1日目の勤務前と比べて有意に増加していたが,コントロールのグループDでは訴え数の有意な増加は認められなかった.これら二つの研究結果から,夜間勤務の形態と労働者の健康状態の間に密接な関連があり,5連続夜勤の3日目を非番日にすることは,労働負担を軽減するうえで効果的であることが明らかとなった.したがって,5回以上の連続夜勤に就労する新幹線清掃労働者の職業的健康障害を防止するためには,連続夜勤回数の頻度や労働時間に関する勤務条件の改善がなされるべきであると考えられた.
著者
森沢 知之 岩田 健太郎 上野 勝弘 北井 豪 福田 優子 高橋 哲也
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.10-17, 2016

【目的】回復期リハビリテーション(リハ)病院における心臓リハ実施状況および実施にかかわる問題点を明らかにすること。【方法】全国の回復期リハ病院194施設に対し郵送法にてアンケート調査を実施した。【結果】アンケートの回収率は61.9%で,心臓リハ実施率は7.5%(9施設)であった。心臓リハ非実施の理由は「循環器専門医の不在」や「心臓リハ経験者の不在」など人的要因が半数以上を占めた。今後の心臓リハ拡大には「回復期リハ病棟入院対象者患者の基準緩和」,「心臓リハに関する卒後教育体制の充実」,「心臓リハ施設基準の緩和」が必要とする意見が多かった。【結論】回復期リハ病院での心臓リハ実施施設の増加のためには急性期-回復期病院の連携システムの構築,心臓リハにかかわるスタッフの教育体制の充実などが今後の課題であると思われた。
著者
竹越 智 赤松 陽 山田 誠一 杉山 明 清水 正明 木元 好一 佐瀬 和義 石橋 晃睦 久津間 文隆 桂 雄三 石垣 忍 本間 岳史 上野 一夫 滝田 良基 久家 直之 川畑 昭光 関根 勇蔵 藤井 克治
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.13, pp.299-311, 1976-12-30
被引用文献数
3

The geology of the south-western region of the Tanzawa massif has remained unresearched except the horizons higher than the Pliocene series. After the writers' previous study on the geology of the crystalline schist region on the Tanzawa massif, the above mentioned area was surveyed. In this area the following formations are distributed; that is the Miocene series (so-called Misaka series) which consists largely of volcanic and pyroclastic rocks, the Pliocene series (the Ashigara group) of conglomerate and sandstone, the Pleistocene series (the Yufune formation or the Suruga gravel bed) of fluvial deposit, and the Alluvium of thick volcanic ash and river bed deposit. The Miocene series is divided, in ascending order, into the Kurokura formation, the Yozuku formation, the Hirayama formation and the Shirakurazawa member. The former three formations correspond to the westward extensions of those in the crystalline schist region, and they are superposed one upon the other conforrnably. They strike from NE to SW and dip northward, but are overturned. The Shirakurazawa member is distributed only in the surveyed area. Though it is contiguous to the Yozuku and the Hirayama formations with faults, it may be, judging from its lithofacies, the uppermost horizon of the Miocene series in this area. It strikes E-W and shows a synclinal structure as a whole. It is overturned near the northern marginal fault. The Kurokura formation and the lower part of the Yozuku formation are changed into crystalline schists with bedding schistosity. The fault, which separates the Miocene series from the Pliocene series, has been considered to be one continuous reverse fault and was named the Kannawa fault. But it may be a complex of two or three systems of fault judging from the phenomena observed at several very points and also from the geometry as a whole.
著者
福山 勝彦 小山内 正博 関口 由佳 上野 詠子 根岸 康至 矢作 毅 二瓶 隆一
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, 2005-04-20
被引用文献数
1

【目的】腰痛を主訴に整形外科外来を受診する患者に、浮き趾を呈している症例が多くみられる。浮き趾は立位時に足趾が地面に接していない状態、つまり歩行時に足尖まで体重移動が行なわれず、地面に対する踏み返しが適正に行なわれない状態である。このような場合、後方荷重となり骨盤、腰椎の正常なアライメントが崩れることで傍脊柱筋の緊張が高まり、腰痛の原因になるものと推察する。我々は浮き趾治療の一つとして、浮き趾治療用の草履を着用させている。本研究は、この草履が歩行時、筋活動にどのように影響しているか検討することを目的とした。<BR>【対象】浮き趾を呈する成人女性20名(20~25歳、平均21.3歳)を対象とした。浮き趾に関しては、改良型PedoscopeならびにFoot printにて検出した。<BR>【方法】裸足歩行、我々の作製した草履を1趾と2趾の根元まで鼻緒を挿入して着用した歩行、1趾と2趾の間で浅く挟みつまむようにして着用した歩行、また市販のサンダルを着用した歩行をメトロノームを用い、同じ速度で歩行させた。測定前に草履に慣れさせるよう、十分練習を行なった。脊柱起立筋、大殿筋、腹直筋、大腿直筋、下腿三頭筋、足趾屈筋を導出筋として、電極を運動点中心に30mm幅で貼付し、足底にフットスイッチを装着した。各筋活動を表面筋電計(Mega Electronics社製 ME―3000)にて導出、AD変換しパーソナルコンピューターに保存、波形解析ソフト(Mega-win)にて解析した。1歩行周期における各筋の積分値を正常歩行100%として正規化し、各歩行における筋活動量について比較検討した。<BR>【結果】サンダル歩行に比べ草履を浅く着用した歩行では、脊柱起立筋で有意に筋活動量が低下し、大腿直筋、下腿三頭筋、足趾屈筋では有意に増加した(p<0.01)。大殿筋では、減少傾向がみられた(p<0.05)。草履を深く着用した歩行に比べ浅く着用した歩行でも、脊柱起立筋で有意に筋活動量が低下し、大腿直筋、下腿三頭筋、足趾屈筋では有意に増加した(p<0.01)。大殿筋では、減少傾向がみられた(p<0.05)。<BR>【考察】我々が作製した草履は、底の部分に「アメ底」と呼ばれる塩化ビニール製の硬めな材料を使用することで、柔らかい素材を使ったビーチサンダルのように勝手に折れ曲がり、不適切なToe breakがおこるのを防止している。また、適度にヒールアップさせることで趾尖に体重が乗りやすくしている。履き方として、足趾の根元まで挿入せず浅めに履いて、1趾と2趾で鼻緒を挟み、つまむようにして歩くようにしている。これにより、Toe break時に足趾で床を踏み込むようになり、下腿三頭筋や足趾屈筋の筋活動量が増加したものと考える。また、後方にあった重心が前方に移動したことで、骨盤、腰椎のアライメントが矯正され、歩行時、傍脊柱筋の緊張が軽減され、筋活動量も減少したものと考える。以上の点から、草履を使用した浮き趾の改善は、腰痛治療にも効果的なことが示唆された。
著者
上野 貴紀 野津 亮 本多 克宏
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第29回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.110, 2013 (Released:2015-01-24)

強化学習の問題点として,状態,行動空間の爆発に伴う必要メモリ,学習時間の増大が挙げられる.これを防ぐために,近年様々な手法を用いた研究が行われている.本研究では強化学習の一種であるQ 学習の価値推定値表にファジィクラスタリングを適用しメンバシップ値を考慮に入れた学習法を提案し,学習済エージェントからの圧縮された情報によってどの程度の学習が行えるかを検討する.
著者
高橋 豊美 上野 元一 島崎 健二
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.39, no.7, pp.759-764, 1973-07-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
11

Though many biological studies have been made on the commercial-sized herring, Clupea harengus pallasi, in the northern part of the Okhotsk Sea in summer, knowledge on the dis-tribution and biological characteristics of the juvenile in the same period is inadequate even today. The authors studied informations obtained from the measurements of about 2400 samples. The samples were obtained by surface gill nets, varying in mesh size from 30mm to 82mm, used for capturing juvenile salmon, and the samplings were conducted on the research vessel “Oyashio Maru” in the northern part of the Okhotsk Sea from August 17 to September 3, 1971. The results obtained are summarized as follows: 1) The shoals, composed of middle and large-sized fish (20-33cm) were found in the area off the Koni Peninsula, the small-sized fish (12-15cm) in the area off the Okhotsk, and the medium-sized fish (18-26cm) in the area off the Ayan. The area, where each shoal appears, seems to vary yearly. 2) The fish of 2-3 age were observed in comparative warm waters (13-14°C) in 1971, 12-13°C in 1970 (Unpublished data). 3) Samples of the 4 age, caught in the area off the Ayan, were smaller in their average fork length, and heavier in the ratio of body weight to fork length, and higher in the mean maturity index {gonad weight×102/(body weight-gonad weight)} than those from the area off the Koni Peninsula. There is a possibility that the fish in the area off the Ayan may not belong to the Okhotsk population.
著者
森田 直明 荻野 雅史 上野 貴大 戸塚 寛之 強瀬 敏正 高木 優一 須永 亮 佐々木 和人 鈴木 英二
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.DbPI1345-DbPI1345, 2011

【目的】高齢者の廃用症候群は多岐にわたり、筋力低下や可動域制限のみならず呼吸機能の低下も認め容易にADLの低下に繋がってしまう。呼吸機能の低下は、予てから体幹筋力、胸郭可動性等の体幹機能低下の関連性が示唆され、その重要性は周知の通りである。朝倉らによると、肺弾性収縮力の低下、呼気筋力、気道抵抗の増加、声門閉鎖不全及び中枢気道彎曲や偏位によって高齢者の咳嗽力が低下するとされている。よって、加齢による呼吸機能低下に加え、脳血管疾患等の疾病による身体機能低下が加わった高齢者においては、より呼吸機能の低下を生じ易い状況となる。このような例に対する理学療法介入をより効果的に行うために、特にどのような体幹機能に関連性が強いかを検討する必要がある。これについては過去にいくつかの報告を認めるが、依然として検討段階にある課題と考える。Kang SWらによると最大咳嗽力(Peak Cough Flow以下PCF)160ℓ/min以下では普段でも排痰困難や誤嚥を認め、それによる誤嚥性肺炎、急性呼吸不全、窒息の危険性を呈するといわれている。よって今回はPCF160ℓ/minを境界として、体幹可動域、筋力等の体幹機能の差について検討したので報告する。<BR>【方法】対象は、平成20年3月1日から平成21年2月28日までの期間で当院に入院しリハビリテーションを施行した70歳以上の脳血管疾患の既往を有する例のうち廃用症候群を呈した19例(男性7例、女性12例、平均年齢81.5±6.9歳)とした。対象に対し、胸椎、胸腰椎の屈曲、伸展可動域、体幹屈筋群と体幹伸筋群の筋力、PCFの測定を行った。測定は、それぞれ3回施行し、最大値を採用した。体幹の可動域は、Acumar Technology製、ACUMAR DIGITAL INCLINOMETERを使用し胸椎(Th3~Th12)の屈曲、伸展可動域、胸腰椎(Th12~S1)の屈曲、伸展可動域測定を自動運動、他動運動共に施行した。体幹筋力は、オージ-技研社製、MUSCULATORを使用し、椅子座位にて大腿部と骨盤帯を固定し、足底が浮いた状態での筋力測定を行った。PCFは、松吉医科機器株式会社製、Mini-WRIGHT Peak-flow Meterを用いて測定した。対象をPCFの結果から160ℓ/min以上をA群、160ℓ/min以下をB群に分類し、各群間での各体幹機能について比較検討をした。統計的検討にはSPSS for windows10を用い、Mann-WhitneyのU検定を行い、有意水準5%とした。<BR>【説明と同意】対象またはその家族に研究の趣旨を説明し、同意を得た上で検討を行った。<BR>【結果】各群の内分けは、A群10例(男性6例、女性4例、平均年齢82.8±7.9歳)、B群9例(男性1例、女性8例、平均年齢80.0±5.7歳)であった。各測定結果は、以下に示す。PCFでは、A群280.0±90.2ℓ/min、B群97.8±22.8ℓ/min、可動域測定では、胸椎自動屈曲、A群10.9±7.8°、B群18.2±21.0°、胸椎自動伸展、A群10.0±8.3°、B群17.3±21.2°、胸腰椎自動屈曲、A群11.7±8.5°、B群17.0±16.5°、胸腰椎自動伸展、A群12.8±8.8°、B群15.3±7.7°、胸椎他動屈曲、A群13.3±7.4°、B群18.3±20.0°、胸椎他動伸展、A群18.8±14.9°、B群25.0±17.9°、胸腰椎他動屈曲、A群17.1±11.8°、B群18.7±16.7°、胸腰椎他動伸展、A群19.6±5.3°、B群19.7±5.8°であった。筋力測定では、体幹屈筋群、A群3.0±1.1N/kg、B群2.0±0.5N/kg、体幹伸筋群、A群3.6±1.9N/kg、B群3.0±0.7N/kgであった。各群間における測定結果の比較検討では、体幹屈筋群の筋力に有意差を認める結果となった。体幹可動域の屈曲と伸展、体幹伸筋群の筋力には有意差を認めなかった。<BR>【考察】結果より、PCFが160ℓ/min以下の例は160ℓ/min以上の例よりも体幹屈筋群の筋力が低下していることが明らかになった。今回の検討では、対象を脳血管疾患の既往を有する例としたことで、脳血管疾患による咳嗽力の低下を起因として体幹屈筋群の筋力低下をきたしたのではないかと推察される。この体幹屈筋群の筋力低下を生じる可能性は、咳嗽力の強さに由来すると考えられ、その境界はPCF160ℓ/minとなっているのかもしれない。一般的に呼吸機能に対する理学療法介入では、呼吸筋や体幹のリラクゼーション、胸郭の柔軟性向上、腹圧強化、骨盤腰椎の運動が重要と考えられるが、今回の研究結果からは、体幹屈筋群の筋力強化がより重要であることが示唆された。<BR>【理学療法学研究としての意義】今回の研究より、呼吸機能の1つの指標となる咳嗽力が著明に低下している高齢者で、なおかつ脳血管疾患や廃用症候群を呈した例に対する理学療法介入に示唆を与える意味で意義あるものと考える。今後は、更なる可能性の呈示、適応等についての示唆を得るため治療方法等の検討をしていきたいと考える。<BR>