著者
金 基民 李 濬煥 中川 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.719, pp.63-68, 2005-03-08

本稿では、直交周波数分割多重(OFDM)変調方式に複数のアンテナを利用するMIMO(Multi Input Multi Output)を適用した無線システムにおいて、時間/周波数同期とチャネル推定を検討し、新しいプリアンブルを提案する。MIMO-OFDMでの同期は複数の信号が混ざった状態において時間/周波数の同期が行われ、同期処理してからチャネル推定は送信アンテナから受信アンテナまでの各々チャネル分離し行う。そのため、プリアンブルは相関特性がよく、各送信アンテナからの信号が分離できるように設計する必要がある。計算機シミュレションで従来プリアンブルと提案プリアンブルの同期特性とチャネル推定特性を比較した。計算機シミュレションの結果により、提案方式は同期特性で同程度、残留周波数オフセットの条件でチャネル推定ではよい特性を得られることが確認された。
著者
甲斐 充彦 中野 崇広 中川 聖一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.12, pp.81-86, 1998-02-05
被引用文献数
15

近年、wwwブラウザは携帯情報端末などをはじめ、様々な用途・環境で用いられつつある。そこで、音声入力を用いたWWWブラウザ操作システムを試作し、音声による効率的な操作の実現方法について検討した。本システムは、閲覧中のホームベージ文書中のリンクに対応しているキーワードやその一部の発話により、リンク先へのジャンプをはじめとするWWWブラウザの操作を実現した。ユーザが発話する可能性があるキーワード断片をHTMLテキストの形態素解析結果を用いて抽出すると同時に、文書構造も含めたキーワードの指定を許すような言語制約を自動生成するようにした。本システムは、ユーザが種々の計算機環境で利用できることを想定し、ネットワークベースで動作する音声認識サーバを用いてクライアント・サーバ構成で実装し、ユーザが比較的容易に利用できるWWWブラウザの音声操作システムを実現した。Recently, the WWW browser has been used by many kinds of people and with various computational environments such as the personal digital assistant. In this study, we developed a voice-operating WWW browser and investigated the methods which make the best use of the property of speech for operating a WWW browser. Our system allows a user to utter a voice command for jumping to a desired link without using a keyboard and/or mouse. The user only need to utter a keyword or its fragment which corresponds to the desired link. The keywords are dynamically extracted from a HTML file on a last-specified URL and their meaningful fragments from the output of a Japanese morpheme analyzer are added to the system's lexicon. Some additional expressions for specifying keywords are automatically added by using the structural information of a HTML document. This system is implemented by a client-server architecture and thus a user can effectively use this system on standard PCs.
著者
河並 崇 日置 雅和 堤 利幸 中川 格 関川 敏弘 小池 汎平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RECONF, リコンフィギャラブルシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.288, pp.31-36, 2005-09-09
被引用文献数
13

Flex Power FPGAはトランジスタのしきい値電圧を電気的に制御することにより, 高速化と低消費電力化を可能とした新しいアーキテクチャである.本稿では, Flex Power FPGAにおいて最適なしきい値電圧を設定する低消費電力探索アルゴリズムの検討を行う.
著者
加藤 直樹 中川 正樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:03875806)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.1536-1546, 1998-05-15
参考文献数
8
被引用文献数
15

本論文は, 表示一体型タブレットとペンを使用する環境におけるペンの操作性を検討し, ペンの特徴やペンUIを設計するときに考慮すべき点を明らかにする.現状のペンUIの多くはマウスUIで用いられてきた対話技法を流用しており, ペンの良さを引き出しているとはいえない.ペンはマウスとは異なったデバイスであり, ペンにふさわしいUIを構築する必要がある.そこで我々は, ペンとマウスの操作性を比較する実験を行った.実験は, ドラッギングでオブジェクトを移動するタスクと, 2つの対象をドラッギングとポインティングで選択するタスクについて行った.その結果, ほとんどの場合ペンはマウスより速く操作できるが, ドラッギングで正確さが要求される操作を行うとき操作回数が多くなること, 長い距離をドラッグする操作や, 右利きの人の場合, 右, 右下の方向への移動をともなう操作では操作時間が長くなるという欠点が明らかになった.このことから, 右・右下方向へ頻繁に移動する対話技法, たとえば従来のドラッギングで選択するプルダウンメニューなどは, ペンには向かないことが予想される.また, ペンはマウスより, 次の操作があらかじめ分かっているとき, 操作がより速くできるようになることが示された.
著者
澤田 伸一 坂東 宏和 深尾 百合子 中川 正樹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, 1997-09-24
被引用文献数
1

留学生か日本語を学ぶとき, まず最初に学習するのが平仮名と片仮名である. 我々は, マルチメディアパソコンとタブレットを用いて, 平仮名・片仮名を書く練習と音声を聞き取って文字化する練習を行えるシステムを試作した.
著者
田中 宏 中島 健次 石垣 一司 秋山 勝彦 中川 正樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.98, no.489, pp.31-38, 1998-12-17
被引用文献数
11

PDA、ペンPC等でキーボードに代わる文字入力手段として、高精度な手書き文字認識が求められている。今回、文字パターンを2次元イメージとして扱うオフライン認識と、座標点の時系列情報として扱うオンライン認識とを融合することにより、それぞれの欠点が補完された高精度な認識エンジンを実現した。オフライン認識はストロークの重ね書きや塗り潰しなどの影響を受けにくく、認識速度が速いという利点があるが、字形の大幅な変形にはあまり強くない。一方オンライン認識は続け字・崩し字には強いがちょっとしたノイズにも敏感である。これらの相補的な認識傾向を利用して性能を向上させた実用的な認識エンジンを実現した。本発表では、まずオンライン・オフライン認識の相補的な認識傾向について触れた後、タブレット等で入力された文字パターンについてオフライン認識を行う方法について述べる。次にオンライン認識とオフライン認識の認識結果を統合する方法をいくつか提案し、実験結果を含めて考察を行う。
著者
秋山 勝彦 中川 正樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.651-659, 1998-04-25
被引用文献数
48

本論文では, オンライン手書き日本語文字認識を対象に, 二つの特徴点列の長さの和に比例した処理の手間で済む伸縮パターンマッチング手法を提示する.この手法は, 決定論的な特徴点列対応付けと限定的な場合に起動する浅いバックトラックからなる.また, 本マッチング手法によって生じる重複した対応を除去して特徴点列を1対1に対応づける処理, それぞれの対応間の局所類似度からパターン間全体の類似度を算出する処理についても述べる.本手法を大分類, 文脈後処理, そして漢字の部首パターンを共有する構造化字体表現辞書と組み合わせ, 筆順違いや略字などに統一的に対処でき, 筆画の続けに対応したオンライン手書き日本語文字認識システムを構成した.JIS第1水準の漢字と平仮名, 片仮名, 大小英文字, 数字, 記号などからなる文章を筆記制限なしで収集したオンライン手書き文字パターンデータベース, TUAT Nakagawa Lab.HANDS-kuchibue_d-96-02のデータ80セットに対して, 認識率88.0%, 平均認識速度0.21秒をPentium 100MHz上で達成した.本手法による文字認識は, 特徴点列長の積に比例した処理の手間が掛かるビーム付きDPマッチングを用いた場合と比較して, 同程度の認識率を保持しながら6倍以上高速であることが確認できた.
著者
中川 道夫 海老原 祐輔 江尻 全機 福田 真実 平田 憲司 門倉 昭 籠谷 正則 松坂 幸彦 村上 浩之 中村 智一 中村 康範 並木 道義 小野 孝 斎藤 芳隆 佐藤 夏雄 鈴木 裕武 友淵 義人 綱脇 恵章 内田 正美 山上 隆正 山岸 久雄 山本 幹生 山内 誠
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.75-90, 2009-02

オーロラX線イベントの2 次元イメージを得ることと,30keV から778keV の領域でエネルギースペクトルを得ることを目的として,大気球を編隊飛行させ観測を行うバルーンクラスター計画の下に,2003 年1 月13 日にPPB8 号機とPPB10 号機の2機が南極の昭和基地より放球された.両機は大気深さ9-12 g / cm^2を保ち,磁気緯度55°.5-66°.4 の範囲を飛翔し南極大陸を半周した.両機はフライト中に多くのオーロラX線イベントを観測した.特に,1月22 日から1 月25 日には,数例のイベントが両機で同じ時間帯に観測されている.2003 年1 月23 日には,始めに10 号機,218sec. の間隔をあけて8 号機でイベントが観測された.このとき8 号機は10 号機の西650km に位置していた.このことはオーロラX線源が速さ約3.0km / sec.で西に向かって移動していたことを示唆している.本論文では同じ時間帯に観測された,オーロラX線イベントについてその描像を述べる.
著者
東 恒人 古川 暢隆 高山 和敏 中川 紀美男
出版者
岡山理科大学
雑誌
岡山理科大学紀要. A, 自然科学 (ISSN:02857685)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.271-279, 1996

This paper describes characteristics of whispered by compearing with voiced sound in case of plosive consonant. The following characteristics are shown. (1) Formants of back vowel almost agree with those of isolated vowel. (2) Back vowels influence on formants of constnant and attributes of synthesis sounds.
著者
坂東 宏和 福島 貴弘 加藤 直樹 中川 正樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.43, no.6, pp.1996-2005, 2002-06-15
被引用文献数
2

本論文は,表示一体型タブレット上での文字記入枠を用いない枠なし手書き認識方式における誤認識の訂正インタフェース,および,認識結果の表示インタフェースを提案する.枠なしの手書き認識方式は,筆記者に自然で円滑な手書き入力を提供する反面,文字の誤認識は枠あり認識より起こりやすく,文字間の区切り判定でも誤りが発生する危険がある.そこで本論文では,各文字の誤認識訂正方法,文字区切り位置の訂正方法,および,認識結果の表示方法を複数提案し,それらの比較実験について報告する.実験の結果,各文字の誤認識訂正は訂正候補を手書き文字の上にメニュー表示し選択させる方法が適切であること,文字の分割操作は区切りジェスチャ,文字の結合操作は文字が小さく書かれている場合には囲みジェスチャ,文字が大きい場合には接続ジェスチャが適切であることが示された.また,認識結果の表示は,文字が小さいなどの理由により読みにくくなる場合には離れた場所にまとめて表示する方法が,結果と手書き文字が読みにくくならなければ手書き文字の上に認識結果を重ねる方法が適切であることが示された.This paper presents user interfaces for writing-box-free handwriting input on a display-integrated tablet.The writing-box-free handwriting recognition is natural and smooth to input text, but character recognition errors may happen more frequently than the writing-boxed recognition and character segmentation errors may also occur. Therefore, this paper proposes various user interfaces for correcting character recognition and segmentation errors as well as those for displaying recognition results, and then compares them. In consequence of comparative experiments, the followings are suggested: for changing character recognition results, showing recognition candidates above each handwritten character pattern and accepting selection is efficient; for correcting mis-divided character segmentation into one, cutting pen-gesture is superior; for correcting mis-combined character patterns into two or more, encircling pen-gesture is preferred when small characters are written densely, while connecting pen-gesture is effective when large characters are written sparsely; for displaying character recognition results, showing resulting text apart from handwritten patterns is preferred when characters are written small and densely, while overlaying the recognition result on top of each handwritten pattern is preferred when characters are written large and sparsely.
著者
江口 悠利 中川 智尋 太田 賢 竹下 敦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムLSI設計技術(SLDM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.32, pp.215-220, 2008-03-28

携帯電話の高機能化と共に最近ではPCのようにユーザが自由にネイティブコードのアプリを追加して端末をカスタマイズ可能なオープン端末(スマートフォンと呼ぶ)も増加している.一方で,そのオープン性の代償としてスマートフォンには情報漏洩等の懸念があり,通常の携帯電話と同等の安全性を保つことは難しい.オープン性と安全性を両立する手段として,マルチOS技術があるが,本稿では性能面に優れ,既存OSの修正インパクトが少ない,OSのサスペンド機能を利用したOS切り替え方式に着目する.この方式は,一方のOSが実行状態の際には,他方のOSは全て休止状態となる特徴がある.休止状態のOSはメール着信,電話着信不能であるため,携帯電話に適用する際には,実行中のOSと協調して着信を処理する機構,OS間の通信機構が必要となる.しかし,従来のOS間通信方式はOSの並行動作を想定しているため,OS切り替え環境には適用できないOS切り替え環境に対応したOS間通信方式を設計,評価ボードに実装した.遅延・スループットの評価の結果,提案方式は着信通知等の少量データ転送に適用可能であること,インタラクティブな通信には不適であることを確認した.Cellular equipment gets high-performance, and smartphone gets attention in customizations to add-on native code applications like a PC. Unlike cell phone, it is difficult to avoid threats of compromising smartphone. We use multiple-OS technology to combine open environment like smartphone and secure environment like cell phone. As a result of comparison of several technologies in terms of performance, development cost and power consumption, we select OS Switching that uses Suspend/Resume function. This has a restriction that whenever an OS executed, any other OSes are suspended. Suspend OS cannot receive any mails and phone calls. Cellular equipment must be able to receive mails and phone calls to redirect them from application in executing OS to application in suspend OS by using Inter-OS Communication. However, existing Inter-OS communication method is not suitable for OS switching. Therefore, we propose an Inter-OS communication method to cooperate with application programs in OS Switching. As a result of experimentation, our method is not suitable interactive communication, but suitable for a small mount of data communication without switching OS to notificate incoming mails.
著者
山本 泰則 中川 隆
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.76, pp.47-54, 2005-07-29
被引用文献数
6

人文科学系のデータベースを構造のちがいを越えて、また分野横断的に検索するために、すべてのデータをDublin Coreメタデータで記述するという方法をとってきた。しかし、Dublin Coreは博物館の標本資料のような物理的な実態を記述するには、必ずしも適しているわけではない。本稿では、国立民族学博物館の民族標本資料を例に、その情報をDublin Coreへ変換方法を提案し、その有効性と課題について議論する。We are investigating the cross-domain retrieval system for studies in humanities where the cross-database search is realized by converting the fields of each databases to the Dublin Core metadata elements. But the Dublin Core is not necessarily suitable to describe the physical objects like in the museum. This report proposes an example to map the information of ethnographic objects in the National Museum of Ethnology to the Dublin Core, and discusses the feasibility of the mapping for cross-database search in humanities.
著者
中川 環 下内 昭
出版者
日本結核病学会
雑誌
結核 (ISSN:00229776)
巻号頁・発行日
vol.82, no.10, pp.765-769, 2007-10-15
被引用文献数
6