著者
横尾 広美 江本 晶子 中野 行孝 藤戸 博
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.182-188, 2013-03-10 (Released:2014-03-10)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

Sulfamethoxazole-trimethoprim (ST) is used in the prevention and treatment of Pneumocystis carinii pneumonia (PCP) infection today. However, the relevance of dosing regimens of ST and the preventive effect have not yet been clarified. Therefore, we retrospectively reviewed the medical records of patients who had been treated with ST for the prevention of PCP at Saga University Hospital to investigate the rates and the types of adverse events, and analyzed the factors influencing the adverse events.We compared group A (2 tablets twice-weekly) and group B (1 tablet once-daily). As a result of multivariate analysis and the relationship between background factors (age, sex, doses, concomitant drugs) and adverse events, the incidence of adverse events in group A was significantly lower than in group B (Odds ratio = 6.185, 95% confidence intervals 1.128-33.900, P = 0.036). However, there was no difference in the prophylactic effects of PCP between the two groups.In conclusion, ST should be reduced or discontinued early before adverse events develop, when selecting an ST regimen of 1 tablet once-daily as PCP prophylaxis.
著者
中野 由章
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.10, pp.933, 2018-09-15

2003年度から高等学校に「情報科」が新設された.普通教科(現共通教科)の開設状況は,情報活用が中心の「情報A」が80%,情報科学が中心の「情報B」が5%,情報社会が中心の「情報C」が15%と,情報活用に偏重していた.2013年度からの現行学習指導要領においても,共通教科は,「社会と情報」が80%,「情報の科学」が20%程度と,やはり情報科学が軽視されている.2022 年度からの次期学習指導要領では,必履修科目が「情報I」に一本化され,発展科目として「情報II」が設定された.しかし,情報科専任の教員はわずか20%程度であり,約50%が他教科との兼務,残る約30%は情報科の教員免許を持たない免許外教科担任や臨時免許という状況にある.
著者
葛迫 剛 村田 伸 合田 明生 中野 英樹 白岩 加代子 堀江 淳 野中 紘士
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.122-128, 2023-08-20 (Released:2023-08-20)
参考文献数
30

【目的】本研究は,1年後に骨量が低下した高齢女性における身体機能および生活機能の影響要因を明らかにすることを目的とした。【方法】骨量低下はTスコアが−2.5以下とし,ベースライン時点で骨量が低下していない高齢女性85名を対象とした。1年後に骨量が低下した者を骨量低下群,骨量を維持していた者を対照群として群分けし,ベースライン時点の基本属性,身体機能,基本チェックリストを比較した。【結果】骨量低下の影響要因として,Body Mass Index(以下,BMI)(オッズ比0.761, 95%信頼区間0.612–0.945),基本チェックリストの「運動器の機能」(オッズ比1.995, 95%信頼区間1.020–3.901)が抽出された。【結論】1年後に骨量が低下する高齢者は,ベースライン時点でBMIが低いこと,「運動器の機能」が低下していることに影響を受けることが示唆された。
著者
小谷内 範穂 安達 弘典 中村 達也 中野 栄二
出版者
The Robotics Society of Japan
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.11, no.6, pp.918-928, 1993-09-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
17
被引用文献数
3 6

A self-contained type hexapod walking robot was developed in Mechanical Engineering Laboratory. It is called MELCRAB-2. This hexapod has specific features both in the mechanical design and in the control way. This paper provides a few significant guideline to design the self-contained hexapod walking robot from the point of view about the stair climbability, turning mobility, efficient foot force delivering based on the two decoupled actuation ways, GDA (Gravitationally Decoupled Actuation) and MDA (Motion Decoupled Actuation) . An approximately straight line linkage is used in the leg mechanism of the MELCRAB-2 to satisfy both of GDA and MDA. The inverse kinematics of the approximately straight line linkage was solved for position control. Tactile sensors and proximity sensors are installed on the front side and back side of each foot to detect obstacles and walking environments. Control algorithm with many motion procedures to negotiate the stairs and walking environments was developed. MELCRAB-2 could climb up the experimental stairs with the same dimensions as the real buildings by using that algorithm. MELCRAB-2 is the real self-contained hexapod robot actuated by electric motors, and it can walk with the fast speed owing to GAD and MDA. compared with the past developed walking machines.
著者
辰己 丈夫 稲垣 俊介 角田 博保 久野 靖 佐久間 拓也 高橋 尚子 中野 由章 和田 勉
巻号頁・発行日
vol.2023, pp.261-268, 2023-08-11

筆者らは、情報処理学会情報入試委員会の委員として、情報入試の問題案や、過去に出題された情報関係基礎の問題の解説などを掲載する情報処理学会会誌note 「教科「情報」の入学試験問題って?」に関わってきた。この連載を通して、筆者らは、情報科の入試問題について、経験的な知見などを得た。過去に出題された「情報関係基礎」の問題、大学入試センターから発表されている試作問題等、その他の各問題について述べ、また、学習と試験の観点、情報科の内容との関係、問題の評価観点との関係、他教科・他科目における状況、他国における状況を議論した。入試で問うべき観点は、「思考力・判断力・表現力」を重視すべきであり、学習指導要領の範囲であっても、範囲外であっても、知っていると簡単に正解を得ることができるような問題は好ましくない、との結論を得た。
著者
中野正博 松浦弘幸 玉川雅章 行正 徹 石川耕介 山中 真
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.87-99, 2017-12-28 (Released:2021-03-15)

転倒などで生じる複数の損傷が及ぼす深刻度を示すための総合評価指数を提案し,その指数を用いて転倒の保護防具の有効性を示す.転倒実験は,衝突試験用人体模型(人体ダミー)を用いて,日本自動車研究所(JARI)において行った.人体ダミーは,頭部,胸部,腰部に加速度センサが,首部には,力とモーメントの計測センサが設置されており,転倒時に計測された物理量のデータに基づいて分析を行う.これらの物理量のデータは連続量であり,これをもとに,連続量の身体各部の損傷の程度(AIS)を連続関数として定義し,それらを総合する評価指数としての生存確率Ps をより精密な指標として系統的に計算できるように拡張した.生存確率Ps を各種のヘルメットやジャケットなどの保護防具を着て転倒した場合で計算し,保護防具の有効性を示した.
著者
辰己 丈夫 稲垣 俊介 角田 博保 久野 靖 佐久間 拓也 高橋 尚子 中野 由章 和田 勉
巻号頁・発行日
vol.2023, pp.262-269, 2023-08-11

筆者らは、情報処理学会情報入試委員会の委員として、情報入試の問題案や、過去に出題された情報関係基礎の問題の解説などを掲載する情報処理学会会誌note 「教科「情報」の入学試験問題って?」に関わってきた。この連載を通して、筆者らは、情報科の入試問題について、経験的な知見などを得た。過去に出題された「情報関係基礎」の問題、大学入試センターから発表されている試作問題等、その他の各問題について述べ、また、学習と試験の観点、情報科の内容との関係、問題の評価観点との関係、他教科・他科目における状況、他国における状況を議論した。入試で問うべき観点は、「思考力・判断力・表現力」を重視すべきであり、学習指導要領の範囲であっても、範囲外であっても、知っていると簡単に正解を得ることができるような問題は好ましくない、との結論を得た。
著者
中野 明正 安 東赫
出版者
養賢堂
巻号頁・発行日
vol.91, no.10, pp.997-1004, 2016 (Released:2017-04-06)

1 0 0 0 回春秘話

著者
中野江漢著
出版者
萬里閣書房
巻号頁・発行日
1930
著者
李 卓 中野 豪雄
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.1_31-1_40, 2023-07-31 (Released:2023-08-03)
参考文献数
37

「内景図」という人体図像が,中国に古代より伝わる多領域の印刷物に掲載されてきた。本稿は,現存する印刷物にある「内景図」を中心に,版式や図像要素の変化を分析することにより,「内景図」の視覚伝達デザインの特徴を検討したものである。古代の印刷物における「内景図」の変遷,印刷文化の背景,「内景図」に関連する印刷物の紙面的特徴を探究することにより,以下の諸点を明らかにした。(1)「内景図」は印刷文化の発展とともに,最初に道教の書物に掲載され,医学の書物と日用類書に普及した。(2)現存する「内景図」を載せた書物には,4つの版式が存在することを明確化した。なお,「内景図」が木版の半分即ち書物の1ページを占める掲載の版式が最も頻度が高い。(3)「内景図」を構成する情報要素は,文字,象徴記号,具象的な図像に分類される。道教の書物における「内景図」の図像要素が最も複雑であり,医学の書物と日用類書における「内景図」の図像要素は次第に簡略化されていった。
著者
中野 正子
出版者
札幌医科大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究では、65歳以上の一般高齢者に対しマインドフルネスに行い、認知機能への影響および血中エクソソームに含まれるmicro RNAの変化を検索する。マインドフルネスは、ボディースキャン・ヨガ・静座瞑想から構成される瞑想法で、認知症発症を抑制することが知られているが、そのメカニズムは明らかとなっていない。本研究によって、マインドフルネスによる認知機能向上とmicro RNAとの関連が証明できれば、エビデンスの確立した認知症予防法として提言できると考えられる。
著者
中野 元太 矢守 克也 クラウ ルイザ
出版者
日本自然災害学会
雑誌
自然災害科学 (ISSN:02866021)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.23-38, 2022-05-31 (Released:2023-07-31)
参考文献数
24

ソフトな介入・干渉によって行動変容を促すナッジ論を生産的に防災・避難領域に導入するための方策を提案することが本研究の目的である。ナッジ論は,その概念を突き詰めれば,縦軸に「合理的・意識的人間モデル/本能的・反射的人間モデル」という二項対立軸を置き,横軸に「選択の強制/選択の自由」という二項対立軸を置いた概念図により整理可能である。概念図上方が合理的な選択に基づくジャッジ領域とし,下方をヒューリスティックな選択に基づくナッジ領域と位置づけた。同概念図に基づいて,現在の防災・避難対策をジャッジ領域とナッジ領域とで概観した。その上で,ナッジ論を用いることの批判等も検討しながら,ナッジの有効な活用のためには,介入者と行為当事者との合意形成や,ナッジ領域とジャッジ領域との間の相互利用が重要であることを指摘した。
著者
中野 吏 吉川 雄一郎 浅田 稔 石黒 浩
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.27, no.7, pp.814-822, 2011 (Released:2011-11-15)
参考文献数
26

In this paper, we propose a method for simultaneous learning of multi-modules for joint attention: gaze-driven attention and word-driven attention. Inspired from child language acquisition, mutually exclusivity bias is utilized for mutual facilitative learning both in an intra- and inter-module manner by extending a modified Hebbian learning rule. Experiments on a human-robot interaction and on the computer simulations, we analyzed that the proposed method enabled mutually facilitative learning of a mapping for gaze-following and a label-to-object mapping by which the learner performs multimodal joint attention with its caregiver. Finally, through a computer simulation resembling mother-infant interaction, we argued a possibility of the proposed learning mechanism as a constructivist model for infant's cognitive development.
著者
中野 幸夫
出版者
東京学芸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

気相ヨウ素分子が大気中に放出されるとヨウ素エアロゾル生成を引き起こす。この気相ヨウ素分子の大気中への生成の新たな過程として,海洋中のヨウ化物イオンの光分解が一つの候補として考えられる。しかし、この生成過程が大気環境に与える影響の評価は未だ行えていない。本研究では,この過程による気相ヨウ素分子生成量の水素イオン指数,溶存酸素量,ヨウ化物イオン濃度など海洋条件における各パラメータ依存性について高感度分光測定法を用いた実験的決定の研究を行った。その結果を用い、この過程が実際の大気環境へ与える影響力についてのモデル計算を行い評価した。
著者
葛迫 剛 村田 伸 合田 明生 中野 英樹 白岩 加代子 堀江 淳 野中 紘士
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.12382, (Released:2023-06-30)
参考文献数
30

【目的】本研究は,1年後に骨量が低下した高齢女性における身体機能および生活機能の影響要因を明らかにすることを目的とした。【方法】骨量低下はTスコアが−2.5以下とし,ベースライン時点で骨量が低下していない高齢女性85名を対象とした。1年後に骨量が低下した者を骨量低下群,骨量を維持していた者を対照群として群分けし,ベースライン時点の基本属性,身体機能,基本チェックリストを比較した。【結果】骨量低下の影響要因として,Body Mass Index(以下,BMI)(オッズ比0.761, 95%信頼区間0.612–0.945),基本チェックリストの「運動器の機能」(オッズ比1.995, 95%信頼区間1.020–3.901)が抽出された。【結論】1年後に骨量が低下する高齢者は,ベースライン時点でBMIが低いこと,「運動器の機能」が低下していることに影響を受けることが示唆された。
著者
中野 勝章 渡辺 魁 中沢 実
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.64, no.7, pp.1164-1172, 2023-07-15

近年,カメラ動画像から画像認識技術を用いて道路交通量調査を行う研究が活発になっている.交差点におけるカメラ画像を用いた交通量調査では,単路環境に比べてカメラでとらえるべき範囲が広いため,従来の固定型カメラ(CCTVカメラ)ではなく,可搬性を有する携帯型のカメラを用いることで交差点内の複数位置に設置することができる.複数位置から最適なカメラ設置位置を決めることで計測精度の向上が見込める.しかしながら,実際問題として交差点内に設置した携帯型カメラに対して,現地で最適なカメラ設置位置を評価する基準がなく,人手による経験的または直感的なカメラ配置となっている.そこで,本研究では,短時間のカメラ動画像から交差点における車両の流入口の位置関係に基づき,計測精度に影響を与える指標を算出し,それを利用することで最適なカメラ設置基準の判定を行う手法を提案する.さらに,提案指標とOpenDataCamのカウンターライン機能を用いた計測精度との比較を実地検証を行い,提案した指標の妥当性を評価した.