著者
中野 真衣 小川 慶一 古賀 秀徳
出版者
日本官能評価学会
雑誌
日本官能評価学会誌 (ISSN:1342906X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2-2, pp.107-111, 2007-10-15 (Released:2012-12-28)
参考文献数
14

Potatoes, eggplants, and tomatoes, the members of the Solanaceae plant family include glycoalkaloid. Glycoalkaloid is in the family of alkaloids that has a bitter taste. The process of making potato chips decreases the amount of glycoalkaloid by about 90%. Also, glycoalkaloid makes potatoes bitter, so the amount of glycoalkaloid affects the taste of potato chips. In this study, we examine by sensory test the relationship between the amount of glycoalkaloid and the taste of potato chips. We found that the amount of glycoalkaloid affects the bitter taste, but does not affect the density.
著者
有馬 健一郎 井上 亮 中野 茂夫
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.705-710, 2014-10-25 (Released:2014-10-25)
被引用文献数
3

大規模な面積を必要とする野球場の整備は、様々な都市計画的な検討事項を包含していると考えられる。プロ野球で使われる専用球場は大規模で、集客力も多いため、そうした課題が顕在化すると考えられる。そこで、フランチャイズ制度導入後のプロ野球専用球場を対象に、専用球場の変遷と管理・運営体制について整理し、各球場の立地特性に着目し、球場および周辺整備の経緯・計画と照らし合わせて考察を行う。そこで明らかになったことの一つとして、球場の立地は、野球規則によって推奨される方位が示されているものの、規則を遵守した専用球場はなかった。
著者
小海 宏之 岡村香織 中野明子 鈴木博子 岸川雄介 園田薫 石井博 成本迅 Hiroyuki KOUMI OKAMURAKaori NAKANOAkiko SUZUKIHiroko KISHIKAWAYusuke SONODAKaoru ISHIIHiroshi NARUMOTOJin 花園大学社会福祉学部 藍野花園病院 藍野病院臨床心理科 阪本病院 藍野病院老年心身医療センター 藍野病院老年心身医療センター 藍野病院老年心身医療センター 京都府立医科大学大学院医学研究科精神医学教室 Faculty of Social WelfareHanazono University Ainohanazono Hospital Department of Clinical PsychologyAino Hospital Sakamoto Hospital Center of Geriatric Medicine and Psychiatry Aino Hospital Center of Geriatric Medicine and Psychiatry Aino Hospital Center of Geriatric Medicine and Psychiatry Aino Hospital Department of Psychiatry Kyoto Prefectural University of Medicine
巻号頁・発行日
vol.19, pp.37-44,

本研究は、高齢統合失調症者の表情認知における特徴を検討することにより、高齢統合失調症者の情動機能に関する今後の神経心理学的研究の基礎資料にすることを目的とした。対象は高齢統合失調症者7名(平均年齢71.7±6.4歳)と健常高齢者10名(67.4±6.6歳)である。方法は対象者にMini-Mental State Examinationおよび小海ら(2007)が SuperLab Pro V.2.04でプログラミング作成した Emotion Recognition Testを個別実施した。その結果、高齢統合失調症者は健常高齢者と比較して、全般的認知機能の低下が認められ、また、怒りや悲しみなど不快情動の表情認知を誤る率が高く、反応時間も遅いことが明らかとなった。これらの特徴から、高齢統合失調症者は、とくに右側前帯状皮質、扁桃体や島皮質周辺領域における機能の低下を示唆すると考えられ、また、これらのことが対人関係上の問題となる可能性を示唆するとも考えられる。
著者
貴治 康夫 沓掛 俊夫 中野 聰志 西村 貞浩 澤田 一彦 杉井 完治 多賀 優 竹本 健一 天白 俊馬
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.114, no.2, pp.53-69, 2008-02-15 (Released:2009-02-21)
参考文献数
67
被引用文献数
13 7

東西6 km・南北7 km規模の比叡花崗岩体は,琵琶湖周辺の白亜紀末山陽帯花崗岩体のうちで,最も西寄りに位置する.これまで琵琶湖コールドロン形成に関係した琵琶湖南部環状花崗岩体の西端部の岩体と考えられてきた.比叡花崗岩体は,中心相と考えられる中粒斑状黒雲母花崗岩とそれを取り囲むように分布している中粒等粒状黒雲母花崗岩からなる.両者は漸移関係にあり,活動時期は100 Ma頃と推定される.比叡花崗岩は,年代値,岩相,化学的性質において琵琶湖南部の他の花崗岩類とは異なるので,およそ70 Maの琵琶湖コールドロン形成に直接関与した環状岩体を構成するものとしては考えられない.本岩体中には,岩体西縁部で南北方向に貫入している花崗斑岩脈と花崗閃緑斑岩脈のほかに,優白質微花崗岩,流紋岩,玄武岩,ランプロファイアの小岩脈が岩体全体に点在している.そのうちの花崗斑岩と花崗閃緑斑岩の岩脈は,琵琶湖コールドロンの外縁を画する環状岩脈の一部であると考えられる.
著者
加藤 泰久 喜多 敏博 中野 裕司 鈴木 克明
出版者
教育システム情報学会
雑誌
教育システム情報学会誌 (ISSN:13414135)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.200-211, 2013-07-01 (Released:2018-04-25)
参考文献数
26
被引用文献数
1

This paper describes an evaluation to verify the reliability, sensitivity, and effectiveness of the checklist. An improvement of the checklist is also described. The checklist, based on flow theory, was developed as a support tool for teachers and courseware designers to redesign learning materials and environments from the view point of motivational design. After the literature review of the applied research on flow theory to the educational field, it is found that there are few practical tools proposed. This paper focuses on the formative evaluation of the flow-theory-based checklist, which has been already proposed, and the verification of its reliability, sensitivity, and effectiveness. To carry out the whole evaluation experiment, the e-learning materials were developed and the preliminary experiment, the expert review, and the evaluation experiment were performed. As a result, the checklist is found to be practical enough and the future tasks are clarified.
著者
駒澤 伸泰 寺﨑 文生 中野 隆史 河田 了
出版者
日本シミュレーション医療教育学会
雑誌
日本シミュレーション医療教育学会雑誌 (ISSN:21879281)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.76-78, 2020 (Released:2021-10-22)

継続的な変化を続ける医療環境において医療安全を担保し、患者予後を改善するためには、多職種協働が必要である。円滑な多職種協働推進のためには、適切な多職種連携教育が必要不可欠である。しかし、多職種連携教育導入では、倫理的問題、参加人数制限、教育空間確保が課題となる。本稿では、1. 多職種連携教育の課題、2.多職種連携教育におけるシミュレーション教育法の可能性について述べる。
著者
中野 雅徳 藤島 一郎 大熊 るり 吉岡 昌美 中江 弘美 西川 啓介 十川 悠香 富岡 重正 藤澤 健司
出版者
一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会
雑誌
日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌 (ISSN:13438441)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.240-246, 2020-12-31 (Released:2021-04-30)
参考文献数
17

【目的】聖隷式嚥下質問紙は,摂食嚥下障害のスクリーニング質問紙であり,15 の質問項目に対して重い症状:A,軽い症状:B,症状なし:C の3 つの選択肢がある.「一つでも重い症状A の回答があれば摂食嚥下障害の存在を疑う」という従来の評価法は,高い感度と特異度を有している.本研究では,回答の選択肢をスコア化し評価する方法を新たに考案し,従来の評価法と比較する.また,本法を健常者に適用し,嚥下機能が低下した状態のスクリーニングツール開発のための基礎資料を得ることをあわせて行う.【方法】聖隷式嚥下質問紙開発時に用いた,嚥下障害があるが経口摂取可能な脳血管障害患者50 名,嚥下障害のない脳血管障害患者145 名,健常者170 名を対象に行った調査データを使用した.選択肢を,A:2 点,B:1 点,C:0 点,およびA の選択肢に重みをつけ,A:4 点,B:1 点,C:0 点としてスコア化した場合の合計点数に対して,カットオフ値を段階的に変えそれぞれについて感度,特異度を算出した.ROC 分析により最適カットオフ値を求め,このカットオフ値に対する感度,特異度を従来の方法と比較した.また,健常者170 名のデータについて,年齢階層ごとの合計点数に解析を加えた.【結果】ROC 分析の結果,A:4 点としてスコア化し,8 点をカットオフ値とする評価法が最適であることが示された.本評価法は,感度90.0%,特異度89.8% であり,従来法の感度92.0%,特異度90.1% に匹敵するものであった.健常者における年齢階層別の比較では,75 歳未満と75 歳以上で明確なスコアの差が認められた.【結論】スコア化による聖隷式嚥下質問紙の評価法は,A の回答が一つでもあれば嚥下障害の存在が疑われるという従来の評価法とほぼ同程度の感度,特異度を有していた.一般高齢者では,75 歳以上になるとスコアが有意に高くなることが確認され,嚥下機能が低下した状態を評価するためのスクリーニングツール開発の基礎資料が得られた.
著者
中野 光花 篠原 宏 清水 啓成 松田 帆 池園 哲郎
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.465-471, 2021 (Released:2022-06-25)
参考文献数
13

外リンパ瘻はあぶみ骨直達外傷や鼻かみ等により外リンパ腔と中耳や頭蓋内の間に瘻孔が生じ,めまいや難聴をきたす疾患である.我々は当院を受診した急性感音難聴症例,くり返す難聴・めまい症例全例,計121例125耳にcochlin-tomoprotein(CTP)検査を行い,CTP陽性例がどの程度存在するか検討した.全症例に詳細な問診を行って,診断基準に従い外リンパ瘻を起こす誘因のある症例を外リンパ瘻疑い,誘因の無い症例は特発性症例とした.CTP陽性症例は全125耳中,外リンパ瘻疑い27耳中の4耳のみで,外傷によるカテゴリー1の3耳と内因性圧外傷によるカテゴリー3の1耳であった.特発性症例98耳は全て陰性であった.高齢者は蝸牛窓膜などの内耳構造が脆弱であるとの報告もあるが,60歳以上の高齢者の特発性例51耳は中間値の1耳を除き,全て陰性であった.以上より,急性感音難聴やめまい症例の中で外リンパ瘻を疑う明らかな誘因のない特発性症例では外リンパ瘻の可能性は低いと考えられた.
著者
清水 星香 江口 幸臣 森脇 典弘 中野 貴文 池内 忠宏 兼重 晋 神村 英利
雑誌
日本薬学会第142年会(名古屋)
巻号頁・発行日
2022-02-01

【目的】現在,福岡大学病院でのEnterococcus faecium(E. faecium)感染症に対するバンコマイシン(VCM)の投与は,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcus aureus; MRSA)感染症に対する投与方法を基に設計されている。しかしながら,E.faecium感染症に対するVCMの有効性および安全性を評価する指標は検討されていない。そこで、E. faecium菌血症に対するVCMの適切な投与方法を後方視的に検討するため,薬物血中濃度と有効性、安全性の関連を調査した。【方法】2010年4月~2020年12月に血液培養でE. faeciumが分離された患者のうち,VCMが投与された症例を対象とした。有効性の指標は,体温,白血球数,C-reaticve protein値とし,改善かつE. faeciumが消失した場合を有効と判定した。一方,安全性の指標は,血清クレアチニン値の変化量とした。VCMのarea under the blood concentration-time curve(AUC)およびE. faeciumに対するminimum inhibitory concentration(MIC)を用いてAUC/MICを算出し,治療成績との関連を調査した。AUCはVCMのトラフ濃度を基にTDM解析ソフトウェアを用いて算出した。【結果】E. faecium感染症に対してVCMが使用された32例のうち,発熱がみられなかった4例とVCM血中濃度測定が未実施であった1例を除いた27例を対象とした。対象患者のうち,5例が有効と判定された。有効例のうち,4例はAUC/MICが1000以上であり,このうち2例に腎障害がみられた。【考察】本研究によりVCMのE. faecium菌血症に対するPK/PD指標としてAUC/MIC≧1000が必要である可能性が示された。一方で,高用量のVCMによる腎障害のリスクを考慮する必要があり,TDMの重要性が示唆された。
著者
中野美代子著
出版者
講談社
巻号頁・発行日
2010
著者
山本 良太 池尻 良平 中野 生子 山内 祐平
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.31-49, 2022 (Released:2022-10-07)
参考文献数
20

本研究では,プロジェクト学習においてクラウドのアプリケーションを用いて教員がどのように学習者にフィードバックを与えているのか詳細を把握し,その結果から具体的方略を考察することを目的とした。Google スプレッドシートを活用したプロジェクト学習を実践した教員のフィードバックとその意図を分析した結果,生徒が記入したセルへの【色付けによる全生徒への即時フィードバック】および【生徒間の相互参照促進】というクラウドの高い同期性を生かした方略によって,教室全体のモニタリングとフィードバックを行っていた。また,教員は実践前には想定していなかったフィードバック方略を即興的に生成し,より踏み込んだフィードバックを行っていた。このことから教員はクラウドの高い同期性を生かすこと,またクラウドの特徴を踏まえつつ学習者との相互作用を通じて適切なフィードバックを探索し実践することが重要であることが分かった。
著者
中野 博民 内藤 雅将 近藤 良
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.118, no.7-8, pp.1122-1129, 1998-07-01 (Released:2009-10-02)
参考文献数
11

Usually, analysis of a conventional symmetrical 3-phase feed-back control system can be done using a single-phase conventional transfer function. However, analysis of 3-phase system having rotating coordinate transformations is difficult by the conventional transfer function. Because, the conventional transfer function cannot deal with the control system having the rotating coordinate transformation inserted in the feed-back loop. Therefore, in this paper, the authors propose a novel extended transfer function with the rotating coordinate transformations and analyze the system having a rotating coordinate transformations.
著者
中野 愛理
出版者
日本倫理学会
雑誌
倫理学年報 (ISSN:24344699)
巻号頁・発行日
vol.70, pp.119-132, 2021 (Released:2021-06-14)

Although Kant repeatedly states that religion is an inevitable consequence of morality, few people take this seriously. Traditionally, it has been maintained that his ethical system and his theory of religion are theoretically disconnected and that the latter is merely an addendum from outside of his critical philosophy. However, if it is shown that the ethical system involves a teleological conception that necessarily presupposes religious notions such as God, church, and grace, the suggested disconnection cannot be accepted any longer. In this paper, I examine the inner connection between the ethical system and religious notions from such a teleological perspective. In the first section, I outline four possible variants of a teleological conception. In order to get a criterion for discussing which conception best fits Kant’s ethical system, I show that the final end of the system is the highest good in section 2. Based on this result, I indicate that for the sake of the realization of the highest good, it is necessary that I have two beliefs whenever I act towards this end in section 3; the first is the belief that no obstacles can fundamentally prevent the realizability of the highest good, and secondly, the belief that it is possible for a person to make progress towards the highest good. Finally, in sections 4 and 5, I give an answer to the title question: a strong teleological conception is required for Kant’s ethical system. Throughout this paper, I shall conclude not only that Kant’s ethical system is internally connected to the theory of religion, but also that an acknowledgement of this inner connection is necessary for our everyday moral behavior.