著者
富山 眞吾 五十嵐 敏文 井伊 博行 髙野 日出男
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
Journal of MMIJ (ISSN:18816118)
巻号頁・発行日
vol.132, no.5, pp.80-88, 2016-05-01 (Released:2016-05-14)
参考文献数
30
被引用文献数
6

The understanding of source and flow path of the groundwater provides important strategy for the environmental management of mines. Thus, groundwater samples from the shaft and level in the Shimokawa mine and the surrounding river water samples were taken and the stable isotopes of hydrogen and oxygen and water quality of the samples were analyzed. The results indicate that shallow groundwater starts mainly from mountain-sides and passes through rocks above ore bodies. The simulation of groundwater flow was also conducted. The distribution of velocity vector of the simulated result showed that down streamlines which flows more than 2×10-3 m per day from mountain-sides to the ore bodies were observed. By considering the altitudes of mountain-sides range from 300 to 550 m, these results correspond well with the altitudes estimated from δD and δ18O values of samples.
著者
五十嵐 千里 友成 恵 税所 信子 杉谷 邦子
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.78-82, 1994-12-31 (Released:2009-10-29)
参考文献数
4

3歳から13歳までの不同視弱視20例に対し,アイパッチ等による遮蔽により患眼視力が0.5に達した段階を開始点とし,患眼に比べ四段階健眼の視力を低下させる漸増遮蔽膜(Ryser社製)を眼鏡に貼り終日遮蔽を試みた.(0.1)遮蔽膜から貼り,患眼の視力向上に伴い遮蔽膜の程度を漸減していった.診断後まもなくこの方法で治療したA群は順調に視力が向上した.これまでアイパッチでの遮蔽を拒んでいた比較的年齢の高いB群も本方法を受入れ,視力が向上し始めた.患眼視力1.0に達した10例の平均治療期間はA群で16.3月(6~29ヵ月),B群で30.5ヵ月(30~31ヵ月),そのうち遮蔽膜での平均治療期間はA群で11.9月(5~17ヵ月),B群で20ヵ月(17~23ヵ月)であった.
著者
中村 亮一 五十嵐 辰男 川平 洋
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究では,治療部位への精密誘導治療を行う「軟組織に対応したリアルタイムナビゲーション技術」と,外科的手技における組織臓器へのダメージを低減する革新的な内視鏡下手術「水中手術 “WaFLES”」の技術を統合的に研究開発し,「効用の最大化と副作用の最小化」を実現した次世代の超低侵襲精密外科医療技術を開発した.具体的には①術前CT画像と術中3D超音波画像の術中レジストレーション法の開発とナビゲーションへの実装,②内視鏡画像処理による臓器運動計測・補償を用いた精密レーザ照射システム,③治療工程分析技術による手術環境・技能評価法と臨床教育手法の開発を達成した.
著者
帆苅 真由美 倉井 佳子 五十嵐 恵 児玉 直子 金子 史代 Hokari Mayumi Kurai Yoshiko Ikarashi Megumi Kodama Naoko Kaneko Fumiyo
出版者
新潟青陵学会誌
雑誌
新潟青陵学会誌 (ISSN:1883759X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.39-47, 2016-03

In this study we looked at the team approach taken to provide rehabilitation care, whereby nurses, physical therapists, and occupational therapists work together to support acute phase stroke patients to regain their independence and improve their performance of activities of daily living (ADL). The aim ofthe research was to clarify the factors affecting the team approach from nurses’ perspective. Ten nurses who are engaged in acute phase stroke rehabilitation took part in semi-structured interviews regardingcollaboration between nurses, physical therapists, and occupational therapists. The results were analyzed using a qualitative synthesis method (KJ method). It was found that collaboration was promoted by “ensuring achievement of the team objective by fulfilling professional duties and reaching a cooperative relationship,” based on “ providing support to stabilize the medical condition,” “ demonstrating empathetic understanding and providing support to patients with paralysis, aphasia, or other disabilities” and “providing support in prioritizing patient’s physical and mental security,” and that nurses’ recognition of the factors that affect the team approach included “ selecting appropriate methods to ensure smoothinformation-sharing,” “ reaching consensus in decision making based on proactive suggestions” and “coordinating work and providing support of ADL.” The findings suggested that information-sharing and consensus in decision making between the different professions are important factors to fulfill professional duties of each profession and to promote the cooperative relationship. 急性期脳卒中患者の日常生活動作の自立と向上を支援する看護師、理学療法士、作業療法士によるチームアプローチの要因を看護師の視点から見出すことを目的に、急性期脳卒中患者のリハビリテーションに関わる看護師10名に看護師、理学療法士、作業療法士の連携について半構成的面接を行い、質的統合法(KJ法)を用いて分析した。看護師が認識するチームアプローチに影響する要因には、【病状の安定に向けた支援】【麻痺や失語等の障害に対する共感的理解と支援】【心身の安全を最優先にした支援】を基盤にして、【目標を達成するための各職種の業務の遂行と補完の関係】により連携を図っており、【円滑な情報共有のための手段の選択】【主体的な意見提案による判断の一致】【看護業務の調整とADLの支援】が影響要因となっていた。職種間の情報共有と判断の一致が各職種の業務の遂行と補完の関係を推進する重要な要因となることが示唆された。
著者
相馬 正之 五十嵐 健文 工藤 渉 中江 秀幸 安彦 鉄平
出版者
日本ヘルスプロモーション理学療法学会
雑誌
ヘルスプロモーション理学療法研究 (ISSN:21863741)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.59-63, 2012 (Released:2012-11-20)
参考文献数
22
被引用文献数
7

本研究は,足指把持力トレーニングが Functional Reach Test(以下,FRT)や最大1歩幅などの平衡機能や歩行能力に与える影響について検討した。対象は,健常な若年者36名とし,トレーニング群24名とコントロール群12名に分類した。トレーニング群は,タオルギャザー,ビー玉掴み,足指歩行など1日10~20分間程度の運動を1週間に4回,3週間実施した。コントロール群には,特別な運動をしないように指示した。測定項目は,足指把持力と FRT,最大1歩幅,10?最大および10?至適歩行下の速度,歩幅,歩行率とし,トレーニング前後の2回計測した。その結果,トレーニング群は,左右合計足指把持力,最大歩行下の速度,FRT,最大1歩幅が有意に高値を示した。足指把持力トレーニングは,足指把持力の向上とともに,FRT や最大1歩幅などの平衡機能に影響を及ぼすことが示唆された。
著者
小林 直樹 篠原 歩 佐藤 亮介 五十嵐 淳 海野 広志
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2015-05-29

本課題では、高階モデル検査の(1)理論的基盤の強化とそれに基づく高階モデル検査アルゴリズムの改良、(2)プログラム検証への応用、(3)高階モデル検査の拡張とそのプログラム検証への応用、(4)データ圧縮への応用、の4つを柱に研究を進めている。以下、それぞれの項目について、平成28年度(およびその繰越として遂行した平成29年度の一部の結果)について述べる。(1)理論的基盤の強化:HORSモデル検査とHFLモデル検査という2種類の高階モデル検査の間に相互変換が存在することを示すとともに、HFLモデル検査問題を型推論問題に帰着できることを示した。後者の結果に基づき、HFLモデル検査器のプロトタイプを作成した。また、高階文法の性質について調べ、語を生成するオーダーnの文法と木文法を生成するオーダーn-1の文法と間の対応関係を示した。さらに、高階モデル検査アルゴリズムの改良を行い、値呼びプログラムに対して直接的に高階モデル検査を適用する手法を考案、実装した。(2)プログラム検証への応用:プログラム検証で扱える対象プログラムや性質の拡充を行い、関数型プログラムの公平非停止性の検証、コード生成プログラムの検証、動的なスレッド生成を伴う高階並列プログラムの検証、などを可能にした。(3)拡張高階モデル検査:HORSに再帰型を加えて拡張したμHORSに対するモデル検査アルゴリズムの改良を行い、その有効性をJavaプログラムの検証を通して示した。(4)データ圧縮への応用:データをそれを生成する関数型プログラムの形に圧縮する方式(高階圧縮)について、圧縮後のプログラムをビット列に変換する部分の改良を行った。また、高階圧縮のための様々な要素技術について研究を進めた。
著者
村松 治 五十嵐 羊羽 花田 一臣 吉田 晃敏
出版者
メディカル葵出版
雑誌
あたらしい眼科 = Journal of the eye (ISSN:09101810)
巻号頁・発行日
vol.21, no.9, pp.1229-1232, 2004-09-30
被引用文献数
2

雑誌掲載版角膜移植術を行い6ヵ月以上経過した97例108眼について検討した.全層角膜移植術は99眼に行い,内訳は角膜白斑45眼,水疱性角膜症29眼,角膜潰瘍9眼,円錐角膜5眼,ヘルペス後実質混濁4眼,外傷5眼,その他2眼であった.表層角膜移植術は6眼に行い,角膜輪部デルモイド4眼,周辺部角膜潰瘍2眼であった.深部表層角膜移植術は角膜脂肪変性3眼に行った.全層角膜移植術の透明治癒率は全体で85%,視力改善は69%で認められた.表層角膜移植術,深部表層角膜移植術では全例に透明治癒が得られ,視力改善は深部表層角膜移植術の全例で得られたが,表層角膜移植術例はいずれも不変であった.術後合併症は全層角膜移植術の20眼に認め,うち拒絶反応が11%を占めた
著者
恩田 裕一 山本 政儀 山田 正俊 北 和之 竹中 千里 浅沼 順 中島 映至 篠原 厚 神田 穣太 五十嵐 康人
出版者
筑波大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2012-06-28

1.領域内の相互啓発と情報共有:全計画研究班の研究が円滑に進むよう統括を行った。WEB中継会議システムを活用して全構成員間のより緊密な連携を図った。 2.研究支援活動:「データベースワーキンググループ」を統括し、事故発生以降の環境データ、モデリングデータ、分析データを使いやすい形で整理し、関係研究者に提供した。また「分析チーム」を統括し、分析がIAEAスタンダードになるようproficiency testの結果を反映させた。3.公募:各計画研究の補完・推進を目的として採択した第ニ期公募案件について研究支援を行った。

1 0 0 0 小児科学

著者
五十嵐隆編集
出版者
文光堂
巻号頁・発行日
2011
著者
千田 浩司 五十嵐 大 高橋 克巳
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.2137-2145, 2013-09-15

セキュアマルチパーティ計算(MPC: Secure Multi-Party Computation)はPrivacy Preserving Data Mining(PPDM)の主要技術の1つとして近年注目されているが,通常の計算と比べ膨大な処理をともなうことが実用の障壁となっている.MPCの処理を軽減させる手法の1つに,数値からビット列への変換を暗号化したまま行う「ビット分解プロトコル」がある.SchoenmakersとTuylsはEurocrypt 2006でPaillier暗号を用いたビット分解プロトコルを提案しているが,MPCの高速処理に適した暗号として期待される加法準同型ElGamal暗号を用いた方式は我々が知る限り実現できていない.本論文では,従来のビット分解プロトコルでは加法準同型ElGamal暗号への適用が困難であることを述べ,従来とはまったく異なるアプローチにより,semi-honestモデルにおける,加法準同型ElGamal暗号を用いたビット分解プロトコルをいくつか構成する.特に事前処理を許す2パーティ限定の提案方式は,従来と比べ大きく処理削減できることを示す.またビット分解プロトコルが特に有効となるいくつかの具体的なMPCの応用方式を提案する.
著者
五十嵐 悠紀
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.66-68, 2015-12-15
著者
原田 直樹 本島 彩香 五十嵐 和輝 野中 昌法
出版者
Japan Radioisotope Association
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.64, no.10, pp.613-619, 2015

2012年に桑の葉茶から100Bq kg<sup>-1</sup>を超過する放射性セシウムが検出された。これを受け,本研究では二本松市内の桑園でクワにおける<sup>137</sup>Csの濃度分布を調査した。その結果,食用となる先端から30cmまでの上位葉において下位葉より<sup>137</sup>Cs濃度が高いこと,樹幹の表面に放射性核種が偏在していることなどが明らかとなった。また,樹幹へのカリ液肥の散布は,食用とされている上位葉(0~30cm)の<sup>137</sup>Cs濃度を有意に低下させたが,実用技術とするには不十分と判断された。
著者
塩野 裕 岸本 幸一 古田 希 三木 健太 波多野 孝史 五十嵐 宏 大石 幸彦 清田 浩
出版者
一般社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.93, no.6, pp.707-709, 2002-09-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1 2

症例は3歳, 男児. 生下時より左停留精巣を指摘されていたが, 精巣の下降を認めないため, 手術目的に当科を紹介受診された. 左停留精巣の診断で手術行ったところ, 左側に精巣を2個認め多精巣症と診断された. 術中の生検では悪性所見を認めなかったため, 重複精巣を陰嚢皮下に固定し, 手術を終了した. 多精巣症は自験例が本邦21例目であった.