著者
窪田 悟 岸本 和之 合志 清一 今井 繁規 五十嵐 陽一 松本 達彦 芳賀 秀一 中枝 武弘 馬野 由美 小林 雄二
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.65, no.8, pp.1215-1220, 2011-08-01 (Released:2011-11-01)
参考文献数
23
被引用文献数
1 3

The preferred viewing distances for high definition television LCDs were measured as a function of the screen size, screen luminance and content of the displayed pictures. Although the screen size is the most dominant parameter, both it and the screen luminance significantly influence the preferred viewing distance, while the content of the displayed pictures does not. The ratio of the viewing distance preferences to the screen height (H) decreases with the size of the screen. The preferred viewing distance for a 24-inch display is a 5.9 H for a screen luminance (peak white luminance) of 200cd/m2. Similarly, that for a 65-inch display is a 3.9 H. The preferred viewing distance for a screen luminance of 200cd/m2 can be described Using the following empirical equation: D = (2.73 S + 75) /S. This is where D is the preferred viewing distance in screen height and S is the diagonal screen size in inches, where S is larger than or equal to 24 and smaller than or equal to 65. In this paper, these results are compared with the field survey data of the practical viewing distances in home environments. We also discuss the optimum screen size and viewing conditions of high definition television LCDs in actual home environments.
著者
丸谷 充子 市川 美恵子 大久保 秀子 伊志嶺 美津子 櫃田 紋子 菅野 陽子 船木 美佳 五十嵐 裕子 柴田 崇浩 マルヤ ミツコ イチカワ ミエコ オオクボ ヒデコ イシミネ ミツコ ヒツダ アヤコ サガノ ヨウコ フナキ ミカ イガラシ ユウコ シバタ タカヒロ Mitsuko Maruya Mieko Ichikawa Hideko Okubo Mitsuko Ishimine Ayako Hitsuda Yoko Sugano Mika Funaki Yuko Igarashi Takahiro Shibata
出版者
浦和大学・浦和大学短期大学部
雑誌
浦和論叢 (ISSN:0915132X)
巻号頁・発行日
no.48, pp.63-82, 2013-02

こどもコミュニティセンターでは、親子のひろば「ぽっけ」の参加者である親子を対象に、学生による保育付きのプログラムを実施してきた。今回、新たに親子それぞれが並行してプログラムに参加する親子並行プログラムを実施した。親プログラムは、名称を「My Own Time~わたしの時間~」とし、参加者である母親にひとときの子どもと離れた自由時間を提供する内容とした。子どもプログラムは名称を「おにいさんおねえさんと遊べるタイム」とし、親から離れて1人で学生と一緒に遊ぶ内容とした。終了後のアンケートでは、親プログラムは気持ちがリフレッシュし、子どもへの気持ちを再確認できる機会となり、子どもはプログラムへの参加が社会的経験となり、親子で共に成長する機会となった等の感想が得られた。アンケートの内容、子どもプログラムの観察と学生への聞き取り、その後の親子の様子から、プログラムの内容について考察し、大学でプログラムを行うことの意義を検討する。At the Child Community Center, the programs for parents with childcare by college students have been held since it was found. This time new programs were conducted as parents and children could join separately in the different programs at the same time. The name of the programs for the parents was "My Own Time", designed for giving them two-hours free time away from their children. Another program for children was called "Playing with Big Brothers and Sisters" which was planned for enabling the children to play with college students in the drop-in"Pokke" as they were separated from their parents. According to the results of the questionnaires, parents gained a relaxation time and found an opportunity to rediscover how they love their children. Consequently, the programs have supported the growth of both parents and children. We will examine the meanings of these programs by analyzing the results of the questionnaires, observing the children' program, listening to the students voices, and investigating continually to the relationship between parents and children.
著者
五十嵐 悠紀 五十嵐 健夫
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.1119-1127, 2012-03-15

初心者のユーザがステンシルを楽しむためのインタラクティブなドローソフト"Holly"を提案する.ステンシルとは穴の開いたステンシル型版を用いて上からインクなどを使って図柄をデザインする表現手法である.このステンシル型版はつねに1枚につながっているという制約を満たすようにデザインしていかなくてはならないため,オリジナルなステンシル型版を自らデザインすることは子どもや初心者には難しく,既存デザインのステンシル型版を利用して楽しむか,自らデザインするにしてもサンプルパターンの組合せでのデザインにとどまっている.そこで我々はステンシル型版を生成するための手法を提案する.ユーザは通常のドローソフトのように自由に図柄をデザインしていく.システムはユーザの描いた線をもとに制約に基づいてインタラクティブにステンシル型版を生成する.システムの内部ではベクタ形式とラスタ形式のハイブリッドの実装になっている.ステンシル型版はベクタデータとして出力できるため,カッタプリンタなどを用いて実世界のステンシル型版を作成することができる.ユーザはそれを用いて自由に布や手紙,ポストカードなどにステンシルをすることができる.我々は実際に子どもや初心者のユーザに使用してもらうことで本システムの有効性を示したので報告する.We introduce an interactive system that allows nonprofessional users to design their own stencil plates. The design of an original stencil is very difficult because of the specific physical constraint requiring that all positive regions are connected. We present a method for generating expressive stencils in which the user simply uses standard drawing operations and the system automatically generates the appropriate stencil plate that satisfies the constraint. The user obtains the physical stencil plate by sending the result to a cutting plotter when available. Otherwise the user can print out the final tracing outlines using a standard printer and cut these lines using a cutter knife. Finally the user decorates the target object (e.g., fabric, letter, or postcard) using the stencil plate. In a workshop for novices, we observed that even children can design their own stencil using our system.
著者
五十嵐 悠紀
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.109-113, 2013-01-15

本稿ではディジタルデザイン技術を活用した工作や手芸に関する研究を紹介する.具体的には紙を用いた工作としてポップアップカード,ペーパークラフト,布を用いた手芸として,ぬいぐるみや衣服デザインなどを取り上げて解説する.従来の工業分野におけるCAD(computer-aided design)システムは専門家向けであったが,本稿で紹介するシステムは,初心者を対象としたものであることにも注目したい.物質の紙や布という素材の特性を熟知していない初心者でも簡単にデザインできるようにコンピュータで支援し,これまで熟練者しかデザインできなかったオリジナルな工作・手芸作品を初心者でもデザインできるようになった.一般ユーザ向けワークショップの様子も紹介する.
著者
五十嵐 悠紀
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.109-113, 2013-01-15

本稿ではディジタルデザイン技術を活用した工作や手芸に関する研究を紹介する.具体的には紙を用いた工作としてポップアップカード,ペーパークラフト,布を用いた手芸として,ぬいぐるみや衣服デザインなどを取り上げて解説する.従来の工業分野におけるCAD(computer-aided design)システムは専門家向けであったが,本稿で紹介するシステムは,初心者を対象としたものであることにも注目したい.物質の紙や布という素材の特性を熟知していない初心者でも簡単にデザインできるようにコンピュータで支援し,これまで熟練者しかデザインできなかったオリジナルな工作・手芸作品を初心者でもデザインできるようになった.一般ユーザ向けワークショップの様子も紹介する.
著者
五十嵐 悠紀 五十嵐 健夫
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.1119-1127, 2012-03-15

初心者のユーザがステンシルを楽しむためのインタラクティブなドローソフト“Holly”を提案する.ステンシルとは穴の開いたステンシル型版を用いて上からインクなどを使って図柄をデザインする表現手法である.このステンシル型版はつねに1枚につながっているという制約を満たすようにデザインしていかなくてはならないため,オリジナルなステンシル型版を自らデザインすることは子どもや初心者には難しく,既存デザインのステンシル型版を利用して楽しむか,自らデザインするにしてもサンプルパターンの組合せでのデザインにとどまっている.そこで我々はステンシル型版を生成するための手法を提案する.ユーザは通常のドローソフトのように自由に図柄をデザインしていく.システムはユーザの描いた線をもとに制約に基づいてインタラクティブにステンシル型版を生成する.システムの内部ではベクタ形式とラスタ形式のハイブリッドの実装になっている.ステンシル型版はベクタデータとして出力できるため,カッタプリンタなどを用いて実世界のステンシル型版を作成することができる.ユーザはそれを用いて自由に布や手紙,ポストカードなどにステンシルをすることができる.我々は実際に子どもや初心者のユーザに使用してもらうことで本システムの有効性を示したので報告する.
著者
五十嵐 悠紀 五十嵐 健夫 鈴木 宏正 Yuki Igarashi Takeo Igarashi Hiromasa Suzuki 東京大学大学院工学系研究科 東京大学大学院情報理工学系研究科:JST ERATO 東京大学大学院工学系研究科 Dept. of Engineering The University of Tokyo Dept. of Information Science and Technology The University of Tokyo:JST ERATO Dept. of Engineering The University of Tokyo
雑誌
コンピュータソフトウェア = Computer software (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.51-58, 2009-01-27

"あみぐるみ"は毛糸を使って作るぬいぐるみであるが,毛糸の編み方によって形状をデザインしていくため,初心者にはデザインすることが困難である.我々は3次元モデリングプロセスにインタラクティブな物理シミュレーションを組み合わせることであみぐるみを効率的にデザインできるモデラーを作成した.本システムは自動で編み目を計算してあみぐるみモデルをシミュレーション結果として提示するため,初心者にでも直感的にデザインでき,編み図も容易に得ることができる.また,初めてあみぐるみに挑戦する初心者でも製作手順を容易に理解できるようにするために,製作手順を視覚的に提示する製作支援インタフェースも備えた.あみぐるみ初心者でも容易にオリジナルなあみぐるみを作成できることを確認したので報告する.
著者
中本 宏 杉沢 肇 佐藤 友彦 島田 和基 五十嵐 孝義 深瀬 康公 西山 實
出版者
社団法人日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.1084-1089, 1996-12-01
参考文献数
5
被引用文献数
3

歯冠修復物マージンの支台歯フィニッシュラインに対する適合性の良否は,その予後を左右する重要な因子である.本研究は,研究者によりまちまちに分類,表現されているこの適合状態を,その観察および測定するための方法,装置の進歩に伴い,これらを整理,統合し,より合理的に分類,命名することと,修復物の適合状態の観察,測定のために走査型レーザー顕微鏡の有用性を検討することを目的とした. 適合状態は,(1) Ideal,(2) Open-Closed,(3) Extra-Lined-Intra,(4) Overlapped,の4つの評価基準で,(1) Ideal,(2) Open-Extra,(3) Open-Lined,(4) Open-Intra,(5) Open-Extra-Overlapped,(6) Closed-Extra,(7)Closed-Intra,(8) Closed-Extra-Overlappedの8つの適合状態に分類,命名した.また,走査型レーザー顕微鏡はきわめて合目的性の装置であることが実証された.
著者
鷲田 基 五十嵐 健夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.11, pp.115-120, 2007-02-10

現在、複雑なタスクを管理するために紙や PAD にタスクを記録することが行われている。こうしたタスク管理はタスクを文書化するための手間がかかることが欠点である。一方、デスクトップ上ではウィンドウの管理が行われているが、これはデスクトップ上で行われている「もう一つのタスク管理」であると我々は考えている。しかし従来のウィンドウ管理ツールではタスク管理ツールとしての側面があまり考慮されてこなかった。本稿では、文書によるタスクとウィンドウの両方を一元管理する手法を提案する。本システムでは、開いているウィンドウの情報をタスク管理に利用することにより、タスクを文書化する手間を省き、タスクの全体像を見やすくすることができる。また、開いているウィンドウに関するタスクの表示や閉じたウィンドウの復帰を行うこともできる。ウィンドウとタスクを一元管理することは、従来のタスク管理とウィンドウ管理の双方の面で有効であると期待される。We propose a new method to manage both of written tasks and windows. People manage many tasks by writing notes into the paper or PDA in the present days. Problems of those managing methods are the efforts to write down their tasks. On the other hand, open windows are managed on the PC environment. We think that managing windows are another kind of task management, but conventional window management tools were not designed well as task management tools. Our system can reduce the effort to describe tasks and show easy overview by using informations of windows. It can also make users easy to remember tasks about the windows and recover closed windows. We believe managing both of tasks and windows in an integrated fashion is effective for both of task management and window management.
著者
五十嵐 悠紀 高岡 詠子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.108-109, 2014-12-15
著者
五十嵐 悠紀 高岡 詠子
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.56, no.01, pp.108-109, 2014-12-15
著者
黒沢 元博 五十嵐 康 宮地 良樹
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.82, no.10, pp.1620-1626, 1993

マスト細胞は生体内に広く分布するが,その形態,機能には臓器差と種属差が存在する.ヒトマスト細胞は,顆粒内エンドペプチターゼの種類により,トリプテース含有マスト細胞とトリプテース,カイメース含有マスト細胞に分類可能である.マスト細胞はIgEを介する特異的刺激の他,多彩な刺激因子により活性化され,多彩なメディエータを遊離する.活性化マスト細胞における細胞内生化学的機構は,刺激により異なる.
著者
高野 伸栄 五十嵐 日出夫
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.245-252, 1991-11-15 (Released:2010-06-04)
参考文献数
8

This paper aims at the evaluation method for the alternative of District Planning by AHP (Analytic Hierarchy Process). In AHP, the evaluation structure is very clear and it's suitable for the District Planning. However, the evaluation criteria must be independent each other. And the weight of the alternative which is final output by AHP is the average evaluation. So the evaluation is apt to be one side.In this paper, the new evaluation index (U, N, L index) which is based on fuzzy measure theory is adopted. And we examine its validity for the independent constraint and the versatile evaluation.
著者
小牟田 清 五十嵐 敢 舛谷 仁丸 前田 恵治 元村 卓嗣 小林 知加子
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.69-74, 1992-02-20 (Released:2011-08-10)
参考文献数
14

CDDPを中心とする化学療法を施行後腎機能障害を来した肺癌症例に対し, 腎機能障害の指標としてBUN. Cr. Ccrを測定しPGE1の治療効果を検討した. 化学療法には, CDDP, VDS, MMCまたはCDDP, VP-16が用いられた.PGE1は60μgを一日2回10日ないし14日間点滴投与した. その結果, 7症例中6症例に於て腎機能の改善が認められた. PGE1の治療効果を明らかにするため動物実験を行った. CDDPが投与されたICR系マウスは血清BUN, Crの高値が認められ, 組織学的に尿細管障害も明らかであった.しかし, PGE1投与はこれらの障害を防止または軽減した.以上より, CDDP投与後の腎障害に対しPGE1が治療効果を示すことが明らかとなった.今後, CDDPの投与量の改善を含めた投与方法の改良の可能性が示唆された.
著者
五十嵐 隆夫
出版者
THE JAPANESE SOCIETY OF PEDIATRIC ALLERGY AND CLINICAL IMMUNOLOGY
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.57-65, 1998

小児アレルギー性疾患のコストエフェクトを研究する目的で, 気管支喘息の診療コストを調査した. 診療所, 総合病院, 大学病院の小児科外来を受診した0から20歳の気管支喘息患者の1ヶ月間の外来診療コストを, 受診回数, 処置薬剤料, 処方薬の種類と薬剤料, 検査料について調べた. 外来診療費は, 診察料が, 6,000~7,000円 (病院4,000円減), 処置薬剤料が600円, 処方薬剤料が11,000円であり, 処方箋料が1,800円, 検査料が, 2,700円, 総計で22,000円であった. 処方薬剤料の内訳は, DSCGが30%, 抗アレルギー剤が28%, テオフィリン製剤が24%, β<sub>2</sub>刺激剤内服が7%, BDPが4%, β<sub>2</sub>刺激剤吸入が2%, その他が5%であった. 処方薬剤料は, 医療機関別あるいは年齢層別に差は認めなかったが, 重症度別では, 軽症と重症で2~3倍の差が認められた. 気管支喘息の診療コストの削減を考えるポイントは, 抗炎症作用が強力な吸入性ステロイドを軽症例から導入するか否か, 長期的副作用や薬物依存性も考慮して判断する必要がある.
著者
村越 伸行 許 東洙 西連地 利己 五十嵐 都 入江 ふじこ 富沢 巧治 夛田 浩 関口 幸夫 山岸 良匡 磯 博康 山口 巖 大田 仁史 青沼 和隆
出版者
一般社団法人 日本不整脈心電学会
雑誌
心電図
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.236-244, 2016

【目的】一般住民における上室期外収縮の長期予後については,いまだ不明である.本研究の目的は,一般住民健診における上室期外収縮の診断的意義を調べることである.【方法と結果】われわれは1993年の年次一般住民健診を受診し,2008年まで経過を追えた63,197名(平均年齢58.8±9.9歳,67.6%女性)を解析した.一次エンドポイントは平均14年のフォローアップ期間中の脳卒中死亡,心血管死亡,または全死亡,二次エンドポイントは心疾患あるいは心房細動(AF)のない解析対象者における最初のAFの発生とした.上室期外収縮のない解析対象者と比較して,上室期外収縮のある解析対象者のハザード比(95%信頼区間)は,脳卒中死亡:男性1.24(0.98~1.56),女性1.63(1.30~2.05),心血管死亡:男性1.22(1.04~1.44),女性1.48(1.25~1.74),全死亡:男性1.08(0.99~1.18),女性1.21(1.09~1.34)であった.AFはフォローアップ期間中386名(1.05/1,000人年)に発生した.ベースラインでの上室期外収縮の存在は,AF発症の有意な予測因子であった〔(ハザード比(95%信頼区間):男性4.87(3.61~6.57),女性3.87(2.69~5.57)〕.傾向スコアマッチング解析でも,上室期外収縮の存在が交絡因子の補正後もAFの発症および心血管死亡のリスク上昇に有意に関連していた.【結論】一般住民における12誘導心電図での上室期外収縮の存在は,AF発症の強い予測因子であり,心血管死亡リスクの上昇に関連している.
著者
齋藤 大地 五十嵐 大貴
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2015, 2016

【はじめに,目的】昨今,重篤な症状や高医療依存の小児が増え,これまで施設・病院から外来,入院の形態で提供されることが殆どであった小児のリハビリテーション(以下リハ)は,在宅にも拡がりをみせている。医療及び発達,訪問リハを複合した高い専門性を要求される在宅小児リハは,成人の在宅リハを転用したり,施設・病院で提供している小児リハを家庭に持ち込むだけでは,その役割は十分に果たせない。そこで我々は,以下を理念として小児系在宅理学療法研究会を平成22年7月31日に発足した。・小児が生活し育つ家庭において展開される理学療法及びリハを考え,学び合う場を作る。・小児,在宅医療に関連する職種(在宅・施設のリハ職,教職,福祉職,工房技師等)が顔を合わせて話す機会を作り,機能的なネットワークの構築を行って,在宅で要求される問題解決を共有する。・会員相互の自己研鑽及び支援による小児系在宅セラピストの育成を行う。発足から平成27年3月までの5年間,計10回の活動についての報告を通じて,草創期の稀少な分野をどう作り育てて行くかを考察した。【方法】活動としては,年2回のセミナーを開催して,在宅小児の独自性,特殊性を研究すると共に参加者相互の情報交換を行う。運営は有志の理学療法士が行い,基本的には在宅リハの関連職が参加するが,職種の制限は特に設けない。セミナー開催時にはメール登録した参加希望者に日時,場所,企画等を配信し周知する。セミナー当日は参加者にアンケート調査を行い,企画への感想や意見を求め以降の企画・運営に反映させた。また,終了後は使用した資料及びアンケート結果などを付加した報告資料集を,PDFファイルにて作成している。【結果】これまでの総参加人数は397人,1回あたりの平均参加人数;39.7人である。延べ参加職種の内訳は,理学療法士243人,作業療法士80人,言語聴覚士12人,看護師22人,教員26人,その他の職種14人であった。企画としては,講演10題,調査・研究の報告4題,症例検討12題,討議企画8題を行った。本会での活動,報告に関連した学術発表は13題あった。作成した報告資料集は,開催地の北海道のみならず全国の地域を対象にメール登録者及び希望者に配信している。横に繋がりが出来にくい性質の訪問業務だが,この事を通じ広範に活動を伝えられた。【結論】当初の理念については,これまでの活動を通して一定の成果を上げられたのではないかと思われる。また,報告資料集のメール配信により遠方の地域とも知り合うことができ,相互に情報交換する機会に繋がった。小児の在宅リハは訪問事業所に所属するリハ職のみでは完了出来ず,広義においては家庭を取り巻く入所・通所施設,かかりつけ病院,教育機関,福祉用具関連等全て在宅関連職と言える。今後も活動を継続し,在宅小児の環境を改善し整えていきたい。