著者
合田 明生 佐々木 嘉光 本田 憲胤 大城 昌平
出版者
東海北陸理学療法学術大会
雑誌
東海北陸理学療法学術大会誌
巻号頁・発行日
vol.28, 2012

<b>【目的】 </b>近年、運動が認知機能を改善、または低下を予防する効果が報告されている。運動による認知機能への効果を媒介する因子として、脳由来神経栄養因子(Brain-derived Neurotrophic Factor;BDNF)が注目されている。BDNFは、中枢神経系の神経活動によって神経細胞から刺激依存性に分泌される。そこで本研究では、BDNFと交感神経活動の関係に着目し、運動ストレスによる交感神経活動が、神経活動亢進を介して中枢神経系におけるBDNF分泌を増加させる要因であると仮説を立てた。よって本研究の目的は、健常成人男性を対象に、運動の前後でBDNFを測定し、運動が交感神経活動を亢進させることで、中枢神経系の神経活動を引き起こし、末梢血流中のBDNFを増加させるという仮説を検証することである。その結果から、運動によるBDNF分泌メカニズムの解明の一助とすることを最終目標とする。<br><b>【方法】 </b>健常成人男性10名を対象に、30分間の中強度有酸素運動(最高酸素摂取量の60%)を実施した。運動の前後で採血を実施し、末梢血液中のBDNF、ノルアドレナリン(Noradorenaline:NA)を測定した。運動中の交感神経活動指標としてNAを用いた。また運動中の中枢神経活動指標として、前頭前野領域の脳血流量を用いた。以上の結果から、運動前後のBDNF変化量、交感神経活動の変化(NA)、大脳皮質神経活動の変化(脳血流量)の関連性を検討した。各指標の正規性の検定にはShapiro-wilk検定を用いた。血液検体の運動前後の比較には、対応のあるT検定を用いた。各指標の相関の分析には、Pearsonの相関係数を用いた。いずれも危険率5%未満を有意水準とした。<br><b>【結果】 </b>中強度の有酸素運動介入によって、10人中5名では運動後に血清BDNFが増加したが、運動後のBDNFの値はバラつきが大きく、運動前後のBDNF量に有意な差は認められなかった(p=.19)。またBDNF変化量と交感神経指標の変化の間(BDNF-NA r=.38, p=.27)、中枢神経活動指標と交感神経指標の変化の間(脳血流量-NA r=-.25, p=.49)、BDNF変化量と中枢神経活動指標の変化の間(BDNF-脳血流量 r=-.16, p=.66)には有意な相関は認められなかった。<br><b>【考察】 </b>本研究では、健常成人男性を対象に、30分間の中強度運動の前後でBDNFを測定し、運動が交感神経活動を亢進させることで、中枢神経系の神経活動を引き起こし、末梢血液中のBDNFを増加させるという仮説の検証を行った。その結果、中強度の運動介入によって、10人中5名は運動後の血清BDNF増加を示したが、運動前後のBDNF量に有意な差は認められなかった。この要因として、刺激依存性のBDNF分泌を障害するSNP保有が考えられた。また、BDNF変化量と交感神経指標の変化の間、交感神経指標と中枢神経活動指標の変化の間、BDNF変化量と中枢神経活動指標の変化の間には、有意な相関は認められなかった。この要因として、交感神経活動が急性BDNF増加に直接的には関与しないことが考えられる。<br><b>【まとめ】 </b>健常成人男性における30分間の中強度有酸素運動は、末梢循環血流中のBDNFを有意に増加させず、運動によるBDNF変化には、交感神経活動や中枢神経活動は関連しないことが示唆された。
著者
桝井 昇一 手塚 耕一 佐々木 和雄
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会誌 (ISSN:13405551)
巻号頁・発行日
vol.140, no.7, pp.436-439, 2020-07-01 (Released:2020-07-01)
参考文献数
5
被引用文献数
1

1.はじめに富士通(株)は,国際体操連盟・日本体操協会との連携により,体操競技における正確かつ公平な採点の実現を目指して,採点支援技術の開発に取り組んでいる。採点支援技術は,LiDAR(Light Detection and Ranging)方式の3Dレーザセンサによって取得された3次元点群から,Deep
著者
古村 沙智代 佐々木 宣介 橋本 剛 飯田 弘之
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.27(2001-GI-007), pp.33-39, 2002-03-15

将棋種の起源に関する研究はたくさんなされているが,文献上の記述があいまいで,実際にどのようにプレイされていたのかを正確に知ることはできない.そのような中で,将棋種の進化論的変遷を解明するためにゲーム情報学的アプローチと呼ばれる,コンピュータ解析を用いたゲーム比較が注目されるようになった.本稿では,その過程と,今後の課題,そして,現時点で取り組むべき,重要な課題について述べる.本稿で焦点を当てる2点は,将棋種の進化の過程で盤サイズの大きい将棋種はほぼ絶滅したにもかかわらず生き残っている中将棋,そして,詰めの概念が導入された経緯,についてである.
著者
丹波 寛子 高橋 久美子 大倉 雅絵 佐藤 栄子 佐々木 司郎 伏見 悦子 竹内 雅治 高橋 俊明 関口 展代 林 雅人
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 第54回日本農村医学会学術総会 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
pp.68, 2005 (Released:2005-11-22)

[はじめに]たこつぼ型心筋障害(以下TAKO)は冠動脈攣縮やカテコラミン上昇など種々の原因が想定されているが、その詳細は不明であり、また経過中に心尖部肥大(以下APH)様を呈した報告は非常に稀である。我々は、TAKO経過中にAPH様を呈した2症例を経験したので報告する。[症例]〈症例1〉76歳女性。平成16年8月冷や汗を伴う胸痛が出現し前医を受診。心電図(以下ECG)のV3-4でST上昇、心エコー図(以下UCG)で心尖部領域に壁運動異常があり急性心筋梗塞(以下AMI)あるいはTAKOが疑われ、当院へ救急搬送された。緊急冠動脈造影(以下CAG)で有意病変は認められなかったが、左室造影(以下LVG)では心尖部がakinesisであることからTAKOと診断された。胸部X-pで心拡大、肺うっ血像、胸水は認められなかった。peak CK 279IU/l、CK-MB 9.9ng/ml。UCG所見として初診時は、乳頭筋レベルの前壁中隔から心尖部でakinesis 、壁の菲薄化と内腔拡大があった。また左室基部が過収縮なため、左室流出路では60mmHg程の圧較差が認められ、左室全体の収縮能としてはEF20-30%に低下していた。血圧低下があり少量のβ遮断薬が使用された。第16病日、内腔が縮小、EF87%と改善され、左室流出路の圧較差も消失していた。しかし、心尖部短軸断面では急性期のakinesis部に一致して壁が肥厚し、拡張期の内腔狭小化と拡張障害の所見があり、心尖部肥大型心筋症様の形態を呈していた。6か月後のUCGでは肥厚はみられず、収縮拡張ともに良好に改善されていた。ECG変化として、初診時はV2-6の軽度ST上昇のみで、第16病日にはI,II,III,aVL,aVF,胸部誘導に陰性T波、特にV3-5は巨大陰性T波を示したが6か月後には消失していた。〈症例2〉65歳女性。前医にて平成14年12月くも膜下出血術後、約1か月後にV-Pシャント術を施行。術後よりECGのV3-6でST上昇があり、AMI疑いで当院へ救急搬送された。緊急CAGでは有意病変は認められなかったが、LVGでは心基部が過収縮で、中部から心尖部にかけてdyskinesisであった事より、TAKOと診断された。胸部X-pで心拡大、肺うっ血像、胸水は認められなかった。peak CK 276IU/l、CK-MB 29ng/ml。UCG所見として初診時、基部の収縮は良好だったが乳頭筋レベルから心尖部でakinesis、壁の菲薄化も認められた。第4病日、心尖部側は縮小していたが、心尖部短軸断面では肥厚があり、内腔の拡張期狭小化と収縮拡張能の低下があった。また乳頭筋レベルの前壁中隔も厚い印象をうけた。ECGは初診時、I,II,III,aVL,aVF,V2-6でST上昇があり、第4病日には同誘導は陰性T波へ、特にV2-4では巨大陰性T波と変化した。第10病日には前医へ転院し、5か月後のECGでは発症前にほぼ戻っていたが、その後、不慮の事故により他界されたため改善後のUCGのfollowはされていない。[考察]今回報告した症例は、一例はくも膜下出血術後、もう一例はβ遮断薬が奏功したことより内因性カテコラミンの過剰分泌状態であったことが示唆される。一方、心尖部肥大型心筋症においては、心尖部の交感神経受容体異常が知られ、その成因に内因性カテコラミンの関与が報告されている。以上より、今回の2症例が経過中にAPH様を呈したことにおいて、カテコラミンの過剰分泌の関与が強く疑われた。[結語]TAKO経過中にAPH様を呈する2症例経験したが、その原因は不明である。今後多数例の検討を重ね、その病態および原因を追究していく必要がある。
著者
佐々木 土師二
出版者
関西大学出版部
巻号頁・発行日
2000-03-31

第1章 「旅行者行動の心理学」に向けて……………………………… 1第2章 旅行者モチベーションの特性と機能…………………………… 27第3章 旅行目的地の魅力要因とその認知……………………………… 83第4章 旅行目的地の選択過程…………………………………………… 125第5章 旅行訪問地における活動・経験………………………………… 161第6章 旅行経験についての評価と満足………………………………… 203第7章 旅行者行動への類型論的アプローチ…………………………… 253第8章 旅行商品に関する心理学的考察………………………………… 309終章 ふたたび「旅行者行動の心理学」に向けて………………………377
著者
佐々木 恵理
出版者
現代日本語研究会
雑誌
ことば (ISSN:03894878)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.17-35, 2018

<p>女性への性暴力への抗議と性被害を告発する「#MeToo」運動をきっかけとして、日本でもセクシュアルハラスメント(セクハラ)の議論が活発になっている。報道の姿勢や世論の反応から、セクシュアルハラスメントは重大な人権侵害であるという認識が浸透していることがわかる。一方、セクシュアルハラスメントが正しく理解されているとは言いがたい状況もある。セクシュアルハラスメントは、職場や労働の場で権力関係を背景に起きると定義されるが、日常で起きる性暴力や性被害を「セクハラ」と表現したり、性的な発言や身体接触の様子を象徴的に「セクハラ」と描写したり、ふざけたりからかったりする意図で「セクハラ」が使われたりしている。本論では、まずセクシュアルハラスメントの定義を確認し、次に、さまざまな場面での誤用・誤解例を示す。さらに、こうしたことばの混乱が起きた源泉を探り、セクシュアルハラスメントの問題解決のためのよりよい表現を考えたい。</p>
著者
石橋 靖子 佐竹 將宏 塩谷 隆信 佐々木 誠 高橋 仁美 菅原 慶勇 笠井 千景 清川 憲孝 渡邊 暢 藤井 清佳 河谷 正仁
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.469-473, 2005-05-31 (Released:2017-11-10)
参考文献数
17

吸気筋トレーニングによる吸気筋力の増強が期待される低負荷量を調べるために,健常成人を対象に,最大吸気口腔内圧の20%,15%,10%負荷にて1回15分間,1日2回,4週間にわたって吸気筋トレーニングを行った.結果,いずれのトレーニングでも,呼吸筋力は有意な増強を示したが,肺機能検査値には変化がみられなかった.本研究では,健常成人による低負荷量吸気筋トレーニングの効果がみられたことから,今後,臨床的な応用が示唆された.
著者
劉 璐 佐々木 和郎 椿 郁子
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿 画像電子学会第285回研究会講演予稿
巻号頁・発行日
pp.303-306, 2018 (Released:2020-07-01)

本研究は、MAD動画による二次創作の手法を活用して、クラシック映画などの古いコンテンツの普及に役立てる方法を提案し検証するものである。まず各種MAD動画の事例を収集しそれらを世界観や創作手法によって整理分類する。従来、MADムービーは、アニメのファン層などによる娯楽として作成される存在だった。現在では、音楽コンテンツの鑑賞手段として、世界の音楽ファンに広がっている。一方で、拡大する映像コンテンツ市場の中で古典的映画作品を鑑賞する人口が減少しているという問題がある。本稿では、この現状を改善するために「MADムービー」という二次創作物を手段として、古典的作品の再活用することで商業価値を高め、現代にも通用する方式で紹介し普及することを目指した。
著者
谷村 圭哉 谷田 彩花 田中 美子 佐々木 大樹 松本 耕三 Keiya TANIMURA Ayaka TANIDA Yoshiko TANAKA Daiki SASAKI Kozo MATSUMOTO 京都産業大学総合生命科学部動物生命医科学科 京都産業大学総合生命科学部動物生命医科学科 京都産業大学ミツバチ産業科学研究センター 京都産業大学生物工学研究科 京都産業大学総合生命科学部動物生命医科学科
出版者
京都産業大学先端科学技術研究所 ; 2002-
雑誌
京都産業大学先端科学技術研究所所報 (ISSN:13473980)
巻号頁・発行日
no.15, pp.13-32, 2016-07

これまでにハチミツが血糖値をあまり上昇させないという報告や、砂糖と比較して体重をあまり増加させないという報告がされている。しかし、その真偽やメカニズムについては、まだ明らかにされていない。本研究は、肥満性2型糖尿病動物を用い、ハチミツが糖尿病に与える影響とそのメカニズムを解明することを目的としている。 本研究では、肥満性糖尿病マウスを用い、ハチミツと各種糖を長期間投与し、血糖値、インスリン値を測定し、糖尿病に及ぼすハチミツの影響を調べ、さらにその影響に関与する遺伝子の探索を行った。 各種糖を投与した結果、ハチミツ群では、グルコース群やスクロース群に対して体重や脂肪量が増加していなかった。また、投与4週間後、12週間後の経口糖負荷試験(Oral sugar tolerance test(OSTT))では、グルコース投与群やスクロース投与群に対し、ハチミツ投与群は相対的に低い血糖値を示した。血中脂肪関連物質に関しては、遊離脂肪酸において、ハチミツ群で他の群と比較して有意な減少が認められた。血中インスリン濃度を測定したところ、 各種糖投与60分後において、ハチミツ投与群はPBS投与群、グルコース投与群と比較して有意に低い値を示した。ハチミツの影響をさらに調べるために、肝臓においてインスリンシグナル経路について調べてみたが、影響は見られなかった。そのため、肝臓において脂質代謝に関わるタンパクについて調べたところ、AMPK‒activated protein kinase(AMPK)のリン酸化がPBS群とハチミツ群では高くなっていた。 本研究において、NSYマウスへのハチミツは、スクロースの投与と比較して体重や血糖値の上昇を抑え、血中遊離脂肪酸濃度を減少させることが確認された。そして、その要因の一つとして、ハチミツはAMPKのリン酸化を亢進させていると考えられる結果を得た。
著者
佐々木 市夫
出版者
日本農業経営学会
雑誌
農業経営研究 (ISSN:03888541)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.83-88, 2013-06-25 (Released:2016-06-01)
参考文献数
13
著者
古谷 良輔 岡田 保誠 稲川 博司 小島 直樹 石田 順朗 佐々木 庸郎 吉村 幸浩
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.106-112, 2008-02-15 (Released:2009-06-09)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

今回われわれはフェノバルビタール合剤を大量服用し,初期治療によりいったん意識レベルの改善を認めたものの再度意識障害が再燃するという特異な臨床経過をたどったために治療に難渋した症例を経験した。症例は31歳の男性。統合失調症で他院通院治療中であった。自室でベゲタミン®を大量服用し昏睡状態に陥っていたため当院に搬送された。到着時の意識レベルはE1V1M1/GCS,両側縮瞳・対光反射あり,努力様呼吸30/min,血圧107/60mmHg,脈拍111/min,SpO2 95%,気管挿管人工呼吸管理下で治療を開始した。服薬後,長時間が経過していたため当初活性炭投与は施行しない方針であったが,自発呼吸と脳幹反射の消失を認めたこと,カテコラミン抵抗性の遷延性低血圧が顕在化したこと,血中フェノバルビタール濃度が122.8μg/mlと致死的濃度であったこと,さらに胸腹部レントゲン写真で胃内に薬物塊様の像を認めたことから,胃洗浄,活性炭の反復投与,さらに活性炭吸着カラムによる血液吸着療法(DHP)を施行した。DHPを 3 回施行後,血中フェノバルビタール濃度は22.5μg/mlと低下,意識レベルはE3VTM6/GCSまで回復した。しかし12時間後血中濃度は101.2μg/mlと再上昇,意識レベルは再び低下し脳幹反射も消失した。この現象は,過量服用した製剤に含有されるクロルプロマジンとプロメタジンの抗コリン作用と,活性炭反復投与によって麻痺性イレウスとなり,腸管内に残存した活性炭-薬物複合体から腸管内へフェノバルビタールが遊離し,さらに腸管内と血中の濃度勾配の拡大に伴う受動拡散・再吸収が生じたことによると思われた。そのため,腸管洗浄を併用下で,DHPをさらに 4 回施行し,その後フェノバルビタール濃度は中毒域以下となった。ベゲタミン®製剤の致死的過量服用症例に対して,活性炭を反復投与する場合には,活性炭による腸管閉塞を回避するばかりでなく,活性炭-薬物複合体の排泄を促進するためにも,下剤の同時投与や,投与後12時間で活性炭便の排泄がない場合は全腸管洗浄の併用を考慮すべきである。
著者
佐々木 理 岩下 智洋 木元 克典 鹿納 晴尚 木原 辰之
出版者
日本古生物学会
雑誌
化石 (ISSN:00229202)
巻号頁・発行日
vol.99, pp.63-72, 2016-03-31 (Released:2019-04-03)

The planktonic foraminifera are distributed across the world’s oceans, of which the shells are preserved in the ocean sediments, forming one of the most complete fossil records on earth. The record is used to date sedimentary rocks and study evolutionary processes, and is one of the most important archives of the past ocean condition. The appearing micron resolution X-ray CT (MXCT) can bring new information into the micropaleontology by the innovating data acquisition, visualization, measuring, morphometry, modeling and data shearing of foraminifera specimens. Anthropogenic CO2 changes the carbonate chemistry and the pH of the surface ocean. The ecological effects of the change are largely unknown and need to be quantified. The quantitative CT method with MXCT has become possible to measure the mineral density and visualize the density distribution in the micron-scale shell of foraminifera. The application to the living and fossil foraminifera might provide novel information about the ocean acidification ongoing in the modern ocean and occurred in the past one. The advent of molecular biological techniques has led to the discovery of previously unrecognized genetic diversity of the modern species recognized based upon the shell morphology. However, until recently the best information on shell shape was only obtained through SEM images, giving limited measuring accuracy of 3D shell shape. The reverse technology with MXCT has upgraded the morphometry of this group by shifting the data from SEM images to CT data. The famous models made by 19th Century paleontologist d’Orbigny shows clearly that it has been difficult to shear the morphological information of specimens because of its micron size. Instead of such handcrafted models, the Internet delivery of the virtual model generated from MXCT images has become possible to shear the high-precise morphological data of taxonomic type specimen. The applications here illustrate the possibilities of computational micropaleontology, which has established in a new interdisciplinary field between the state-of-the-art three-dimensional imaging technology and the biogeoscience.
著者
野田 拓斗 坂本 理々子 佐々木 誠
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.421-424, 2020 (Released:2020-06-20)
参考文献数
13

〔目的〕身体活動量の多さが運動耐容能の高さや運動後の心拍数の回復過程(Heart Rate Recovery:HRR)に影響するかを明らかにすること.〔対象と方法〕健常学生18名を対象に身体活動測定器を着用させ,身体活動指標として運動量,歩数を求めた.また,運動負荷試験を実施し,最高酸素摂取量(peakVO2/kg),運動終了後5分まで1分ごとに心拍数の回復値を測定し,運動量,歩数との相関関係の検討を行った.〔結果〕身体活動指標とpeakVO2/kgとの間に相関関係はなかった.運動量とHRRの間には相関関係がなかったが,歩数とHRRとの間には相関関係があった.〔結語〕身体活動量は運動耐容能と関連しないこと,身体活動指標のうち,運動強度を反映する運動量はHRRと関係しないが,運動強度を反映しない歩数がHRRの早さに寄与していることが示唆された.
著者
佐々木 孝二
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.1-12, 1984-04-10 (Released:2017-08-01)

The outstanding characteristics of the medieval stories are that they were regarded as the narratives told by the spirits of the dead and that they served as requiems. So in spite of being fiction, they have a close connection with historical realities. And the narratives were transmitted mostly by psychic medi-ums who belonged to the low class and had close relationships with the rural people. The transmitters picked up a lot of rural legends and drew them into their narratives, as well as spreading the stories to many districts. I've discussed these characteristics of the medieval narratives through a couple of stories which have something to do with the transmission in the nor-thern part of Ou district.