著者
佐々木 儀広 松村 真宏
出版者
一般社団法人 人工知能学会
巻号頁・発行日
pp.3F63, 2007 (Released:2018-07-29)

本研究では,アンケートの分析結果とメールの分析結果を統合して,NPO法人ドットジェイピーにおけるリーダーとスタッフの協調行動の分析を行った.
著者
佐々木 誓子 岡部 孝生 岡田 耕平
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.E1104, 2007

【はじめに】<BR> 本邦における脳卒中患者の平均復職率は約30%とされる。しかし、脳卒中患者の復職率は、地域により社会情勢及び医療状況が異なるため、国別はもちろん国内においても地域格差がある。そこで今回、当院における復職状況を把握することを目的にアンケート調査とカルテより後方視的に調査を行った。<BR>【対象】<BR> 対象は2001年1月~2005年12月までの過去5年間に当院を退院した脳卒中患者のうち、退院時年齢が60歳以下の256名(男性187名、女性69名、年齢は53.0±6.1歳)とした。<BR>【方法】<BR> まず、予め作成した調査用紙を用いて復職に関するアンケート調査を郵送法により行った。次に、対象者の入院カルテより1)診断名、2)障害側、3)Brunnstrom stsge(Br-Stage:下肢)、4)感覚障害の有無(下肢)、5) 高次脳機能障害の有無、6)歩行自立度(屋内)、7)Barthel index(BI) の7項目について抽出した。なお、今回は各項目とも退院時のものを採択した。アンケート回収後、対象者を復職群と非復職群の2群に分け、前述 した7項目について、カイ2乗検定、対応のないT検定を用い比較検討した。<BR>【結果】<BR> 有効回答数は114名(有効回答率=46%)であった。その中で、発症前に就労していなかった者12名を除外した102名中の復職者は43名(42%)であった。まず、1)診断名は復職群が脳出血20名、脳梗塞26名、クモ膜下出血4名、非復職群は脳出血37名、脳梗塞26名、クモ膜下出血8名となり有意差は認めなかった。2)障害側は、復職群が右片麻痺17名、左片麻痺20名、その他5名、非復職群は右片麻痺24名、左片麻痺24名、その他12名となり有意差は認めなかった。3)Br-stageは、復職群がI・II 2名(5%)、III・IV 6名(14%)、V・VI 34名(81%)、非復職群はI・II 5名(8%)、III・IV 35名(58%)、V・VI 20名(33%)となり有意差を認めた(p<.05)。4)感覚障害は、復職群が正常23名、鈍麻19名、脱失0名、不明0名、非復職群は正常22名、鈍麻33名、脱失1名、不明4名と有意差は認めなかった。5)高次脳機能障害は復職群で高次脳障害を認めた者6名(14%)、認めなかった者36名(86%)、非復職群で認めた者33名(55%)、認めなかった者27名(45%)となり有意差を認めた(p<.01)。6)歩行自立度は復職群自立40名、介助2名、非復職群自立46名、介助14名となり退院時に有意差は認めなかった。7)BIに関して復職群は98.0±6.2点、非復職群87.8±22.5点となり有意差を認めた(p<.01)。<BR>【考察】<BR> 今回の結果は脳卒中患者の復職率が42%と、本邦の平均値より高い結果であった。復職に至ったものは、身体機能面はもちろん移動だけでなく日常生活動作等の能力面においても能力が高い者が復職していることが考えられた。<BR>
著者
新納 浩幸 佐々木 稔
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.20, no.5, pp.707-726, 2013-12-13 (Released:2014-03-13)
参考文献数
29
被引用文献数
3 4

本論文では語義曖昧性解消 (Word Sense Disambiguation, WSD) の領域適応に対する手法を提案する.WSD の領域適応の問題は,2 つの問題に要約できる.1 つは領域間で語義の分布が異なる問題,もう 1 つは領域の変化によりデータスパースネスが生じる問題である.本論文では上記の点を論じ,前者の問題の対策として学習手法に k 近傍法を補助的に用いること,後者の問題の対策としてトピックモデルを用いることを提案する.具体的にはターゲット領域から構築できるトピックモデルによって,ソース領域の訓練データとターゲット領域のテストデータにトピック素性を追加する.拡張された素性ベクトルから SVM を用いて語義識別を行うが,識別の信頼性が低いものには k 近傍法の識別結果を用いる.BCCWJ コーパスの 2 つの領域 PB(書籍)と OC(Yahoo! 知恵袋)から共に頻度が 50 以上の多義語 17 単語を対象にして,WSD の領域適応の実験を行い,提案手法の有効性を示す.別種の領域間における本手法の有効性の確認,領域の一般性を考慮したトピックモデルを WSD に利用する方法,および WSD の領域適応に有効なアンサンブル手法を考案することを今後の課題とする.
著者
大村 健二 金平 永二 佐々木 正寿 疋島 寛 橋爪 泰夫 林 外史英 山田 哲司 北川 晋 中川 正昭 瀬川 安雄 林 守源
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.266-271, 1988-02-25 (Released:2009-03-31)
参考文献数
8

肝動脈塞栓術(TAE)施行例を, TAE施行前にあらかじめ胆摘を行った群(A群, 8例)と,胆摘を行わなかった群(B群, 50例)に分け, TAE後の生化学検査値の変動および不快な臨床症状と胆嚢梗塞の関係を検討した. TAE後のGOT, GPT, LDHの変動は両群間に差を認めなかった. B群においてTAE後γ-GTP, Al-pはそれぞれ16例(32%), 9例(18%)で上昇したが, A群では1例も上昇しなかった.また,両群ともTAE後高頻度に発熱を認めたが,腹痛はB群で38例(76%)と高率であるのに対し, A群ではわずかに1例に認めたのみであった. B群の8例に対しTAE後に胆摘を行ったが,そのうち6例に胆嚢梗塞の所見をみた. TAE後の血中の胆道系酵素上昇には, TAEによる胆嚢梗塞が関与していることが推測された. TAE後の不快な臨床症状を予防するために,初回手術時に胆嚢摘出術を施行することが有用と思われた.
著者
佐々木 聡
出版者
東北大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2013-08-30

一年半の研究期間の中で、天文五行占書を所蔵する国内外の機関を中心に、調査を実施し、テキストの伝存状況を把握すると共に、六朝から清朝までの勅撰系の天文五行占書の流れを整理することが出来た。また、民間占書との比較から、両者の比較の性格の相違も明らかとなった。勅撰系天文五行占書は、儒教理念を下敷きとしており、鬼神の祟りや呪術による凶兆の回避などはあまり言及されない。それに対し、民間占書では、鬼神の祟りや呪術による対応が豊富に説かれる。その他、調査では、勅撰占書と民間占書の中間に位置付けられる非勅撰系の天文五行占書の伝本も見つかっており、その成立背景や社会的意義の解明が今後の課題として見えて来た。
著者
松香 芳三 萩原 芳幸 玉置 勝司 竹内 久裕 藤澤 政紀 小野 高裕 築山 能大 永尾 寛 津賀 一弘 會田 英紀 近藤 尚知 笛木 賢治 塚崎 弘明 石橋 寛二 藤井 重壽 平井 敏博 佐々木 啓一 矢谷 博文 五十嵐 順正 佐藤 裕二 市川 哲雄 松村 英雄 山森 徹雄 窪木 拓男 馬場 一美 古谷野 潔
出版者
公益社団法人 日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科学会誌 (ISSN:18834426)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.281-290, 2013 (Released:2013-11-06)
参考文献数
3
被引用文献数
2 1

目的:(社)日本補綴歯科学会は病態とその発現機序の把握に基づく適切な補綴歯科治療を国民に提供するために,補綴歯科治療における新たな病名システムを提案した.これは患者に生じている「障害」を病名の基本とし,この障害を引き起こしている「要因」を併記して病名システムとするものであり,「A(要因)によるB(障害)」を病名システムの基本的な表現法としている.本研究の目的は考案した方法に従って決定した補綴歯科治療における病名の信頼性と妥当性を検討することである.方法:模擬患者カルテを作成し,(社)日本補綴歯科学会診療ガイドライン委員会で模範解答としての病名(以下,模範病名)を決定した.その後,合計50 名の評価者(日本補綴歯科学会専門医(以下,補綴歯科専門医)ならびに大学病院研修歯科医(以下,研修医))に診断をしてもらい,評価者間における病名の一致度(信頼性)ならびに(社)日本補綴歯科学会診療ガイドライン委員会による模範病名との一致度(妥当性)を検討した.結果:評価者間の一致度を検討するための算出したKrippendorff’s αは全体では0.378,補綴歯科専門医では0.370,研修医では0.401 であった.Krippendorff’s αは模範病名との一致度の高い上位10 名の評価者(補綴歯科専門医:3 名,研修医:7 名)では0.524,上位2 名の評価者(補綴歯科専門医:1 名,研修医:1 名)では0.648 と上昇した.日常的に頻繁に遭遇する病名に関しては模範病名との一致度が高かったが,日常的に遭遇しない病名は模範病名との一致度は低い状況であった.さらに,模範病名との一致度とアンケート回答時間や診療経験年数の関連性を検討したところ,相関関係はみられなかった.結論:全評価者間の一致度を指標とした本病名システムの信頼性は高くはなかったが,模範病名との一致度の高い評価者間では一致度が高かった.日常的に遭遇する補綴関連病名については模範病名との一致度が高かった.以上から(公社)日本補綴歯科学会の新しい病名システムは臨床上十分な信頼性と妥当性を有することが示唆された.
著者
佐々木 敏 柳堀 朗子
出版者
The Japanese Society of Nutrition and Dietetics
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.327-338, 1998-12-01 (Released:2010-11-26)
参考文献数
29
被引用文献数
2 2

Cardiovascular disease, which progresses by many risk factors with their interactions, has different causes at an individual level. The strategy required against it is also different among the subjects. An assessment of a patient's lifestyle in detail and strategy focused on the specific problems should, therefors, be performed. However, the methods to assess lifestyle in detail and to use the results for patient education have not yet fully been established for the health education programs carred out in Japan. A health education program against hypercholesterolemia, which is one of the cardiovascular risk factors, also has the same problem. A self-administered diet history questionnaire (DHQ) was used to assess dietary habits, especialy nutrient intake, at an individual level and the results applied for brief dietar ycounselling, in addition to conventional group-education during a 4 -month health education program performed in Hikone city, Shiga prefecture, Japan. A control group with only con-ventional group-education was established for comparison. After the program had been completed, statistically significant favorable changes in the intake level of saturated fatty acids, P/S rati, and Keys score were apparent for only the case group. The cholesterol intake level also declined, although no statistically significant difference was apparent between the groups. There was no significant change in any other nutrients in both groups. The results indicate that an individual dietary assessment and brief counselling based on DHQ might be effective for dietary modification with a community-based health education program in which group-education has normally been used.
著者
高田 大輔 安永 円理子 田野井 慶太朗 中西 友子 佐々木 治人 大下 誠一
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.61, no.10, pp.517-521, 2012 (Released:2012-10-26)
参考文献数
6
被引用文献数
9 9

放射性核種の降下時に土壌表面を被覆していた鉢植え樹体と非被覆の鉢植え樹体を比較することにより,土壌由来の放射性Csのモモ樹体中への移行を検討した。土壌中の放射性Csは被覆処理により6分の1に低下した。被覆の有無にかかわらず,根の放射性Csは検出限界値以下であった。地上部の放射性Cs含量は地下部に比べて多いが,被覆の有無による差は見られなかった。以上のことから,事故当年において地上部の放射性Cs濃度に対する土壌中の放射性Csの寄与は極めて少ないことが示唆された。
著者
池田 香織 富田 雅彦 新堀 香織 尾股 丈 馬場 洋徳 高橋 奈央 佐々木 崇暢 堀井 新
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.121, no.10, pp.1279-1287, 2018-10-20 (Released:2018-11-21)
参考文献数
25

嗄声や嚥下障害など急性発症の下位脳神経麻痺が Ramsay Hunt 症候群の随伴症状として出現する場合があり, その診断や治療方法の決定は比較的容易である. しかし, 水痘-帯状疱疹ウイルス (varicella-zoster virus; 以下 VZV) が原因の下位脳神経麻痺の中には顔面神経麻痺を伴わない例もあり, 球麻痺や悪性腫瘍との鑑別など確定診断に時間を要し, 治療開始の遅れから後遺障害を残した例も報告されている. 今回われわれは血清抗体価および疱疹から VZV 再活性化が原因と考えられるものの, 顔面神経麻痺を伴わずに急性発症した下位脳神経麻痺2例を経験した. 渉猟し得た22例と合わせ, 考察を加え報告する.
著者
長沼 亮滋 矢部 一郎 高橋 育子 松島 理明 加納 崇裕 佐々木 秀直
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.83-87, 2018 (Released:2018-02-28)
参考文献数
27
被引用文献数
2

3,4-diaminopyridine(3,4-DAP)を投与した9例のランバート・イートン筋無力症症候群患者の治療効果について後方視的に検討した.3,4-DAPは筋力低下と自律神経異常症に対し有効である一方,傍腫瘍性小脳変性症の小脳性運動失調に無効であった.有効例8例の投与期間は15~149ヵ月であった.3例が10年以上投与しており,長期間安全に投与できた.2例が小細胞肺癌(small cell lung carcinoma; SCLC)により死亡し,1例がSCLCの悪化で投与中止した.副作用が生じた2例のうち1例は投与中止したが1例は減量し投与継続した.維持用量や副作用の生じた用量には個人差があり,慎重な用量決定を必要とした.
著者
佐々木 逵
出版者
金澤醫學專門學校十全會
雑誌
十全會雜誌
巻号頁・発行日
no.48, pp.4-10, 1907-11-16
著者
佐々木 逵
出版者
金澤醫學專門學校十全會
雑誌
十全會雜誌
巻号頁・発行日
no.52, pp.1-4, 1908-12-25
著者
沼崎 誠 天野 陽一 高林 久美子 石井 国雄 麻生 奈央子 佐々木 香織 長田 眞由子
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

ステレオタイプと偏見の機能-特にシステム正当化機能-と自己ステレオタイプ化に注目して,ジェンダー・システムの再生産過程における,ジェンダー・ステレオタイプと性役割的偏見の役割について実証的研究を行った.システム正当化機能に関しては現システムへの脅威や死すべき運命や異性愛が顕現化した状況で,自我正当化機能に関しては自尊心への脅威状況で,集団正当化機能に関しては特定の自己表象が活性化した状況で,ステレオタイプ化や偏見が強まることを見いだした.ジェンダー・システムを再生産の観点からこれら結果について考察した.
著者
渡辺 光太郎 藤堂 謙一 奥野 龍禎 佐々木 勉 望月 秀樹 岡崎 周平 谷口 茉利子 柿ヶ野 藍子 北野 貴也 秀嶋 信 石倉 照之 中野 智仁 神野 隼輝
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
2019

<p>要旨:可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)は稀ながら周産期脳卒中の原因として重要な疾患である.症例は37 歳の初産婦,妊娠40 週に緊急帝王切開で第一子を出産した.産褥3 日目に,頭痛,めまい,左手の使いにくさが出現し,当院に搬送された.頭部MRI で左小脳半球と橋に急性期脳梗塞,右前頭葉に皮質下出血を認めた.来院時のMRA では主幹動脈に異常を認めなかったが,第8 病日に脳底動脈・両側椎骨動脈に高度狭窄が新たに出現し,basi-parallel anatomical scanning(BPAS)および3 dementional-T1 weighted imaging(3D-T1WI)の所見から血管攣縮と考えられた.カルシウム拮抗薬で治療を行い,次第に狭窄は改善し,数カ月の経過で正常化した.本例では,MRA に加え,BPAS および3D-T1WI を経時的に撮影することにより,非侵襲的にRCVS の診断が可能であった.</p>
著者
楠 比呂志 木下 こづえ 佐々木 春菜 荒蒔 祐輔
出版者
日本野生動物医学会
雑誌
日本野生動物医学会誌 (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.37-50, 2009 (Released:2018-05-04)
参考文献数
35

人間活動に起因する全球レベルでの自然改変や環境破壊により,地球史上過去に類をみない速度で,完新世の大量絶滅が進行中であり,その回避は我々人類の急務であると筆者らは考えている。そこで我々は,国内各地の動物園や水族館などと共同して,希少動物の生息域外保全を補完する目的で,それらの繁殖生理の解明とそれに基づいた自然繁殖の工夫や人工繁殖技術の開発に関する研究を展開している。本稿では,我々のこうした保全繁殖研究の内容について概説する。