著者
佐々木 伸
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1170, pp.127-130, 2002-12-09

米映画のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」を巡っては、今年の夏以降いくつもの不祥事が表面化しました。 そのため、USJの運営会社であるユー・エス・ジェイ社長だった阪田晃社長が辞任し、代わりに私が10月23日付で社長となりました。従って、私の使命は、一にも二にも失墜してしまったUSJに対するお客様の信頼を回復することだと思っています。
著者
遠藤 秀紀 横畑 泰志 本川 雅治 川田 伸一郎 篠原 明男 甲能 直樹 佐々木 基樹
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

旧食虫類における多系統的な形質を機能形態学的に検討した。筋骨格系、消化器系、泌尿生殖器系、感覚器系、皮膚・表皮系などを旧食虫類の諸目間で形態学的に比較検討を行った。その結果、それぞれの器官において、形態学的類似や差異を確認することができ、真無盲腸目、皮翼目、登攀目、アフリカトガリネズミ目などの旧食虫類諸群間の多系統的進化史理論を確立することができた。
著者
倉知 徹 川北 健雄 相良 二朗 佐々木 宏幸 谷口 文保 Tohru KURACHI Takeo KAWAKITA Jiro SAGARA Hiroyuki SASAKI Fumiyasu TANIGUCHI
出版者
神戸芸術工科大学
雑誌
芸術工学2010
巻号頁・発行日
2010-11-24

兵庫県播磨町では、2007 年以降住民主体のまちづくり組織、旧播磨北小学校施設運営協議会(以下協議会)が中心となった地域づくり活動が行なわれている。2009 年度に兵庫県立東はりま特別支援学校が開校し、公立学校とまちづくり組織の協働による取り組みが開始された。本報告は、2009 年度に取り組まれた協議会が中心となった協働によるアートワークショップについてのプロセスデザインの報告である。アートワークショップでは、県立播磨南高校芸術類型の生徒と県立東はりま特別支援学校の生徒が作業を分担し、協力して絵を描いた。描かれた絵は、多くの人に見てもらうためにギャラリーでの展示が行なわれた。また、成果を参加した人に配布することと、より多くの人に配布するために別の媒体に加工することとした。描かれた絵の一部を取り出し、ポストカードとクリアファイルに加工し、地元住民等に配布された。このアートワークショップのプロセスを通じ、それまで交わることのなかった人同士が協力し、協力して創作活動を行うことができた。また、このプロセスを通じ、多主体が協働する際のきっかけと内容を明らかにすることができた。The community building activity led by the Machizukuri organization called ex-Harima North Elementary school Facilities Management Conference (NE-FMC)) has been implemented in Harima town, Hyogo prefecture since 2007. In 2009, Hyogo prefectural East Harima Special Needs Education School (EHSNES) was founded, and the collaborations of community building activities began. This paper reports the process design of the art workshop thorough the collaborations implemented in 2009.In the artwork shop, four paintings were drawn through the collaboration by students of the Harima South high school and students of EHSNES. The paintings were processed to postcards and clear files, and distributed to a lot of people. Through the collaboration, student could interact each other, and the process clarified the chances and the contents of collaborations between multi-groups.
著者
久保 孝市 池田 敦 佐々木 雅彦 鳥谷部 純行 竹川 政範 松田 光悦 西村 泰一 北 進一 奈良 潤一郎 池畑 正宏
出版者
Japanese Society of Oral and Maxillofacial Surgeons
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.45-47, 1997-01-20
参考文献数
6
被引用文献数
7 2

We clinicostatistically studied 102 cases of external dental fistula at the Department of Oral and Maxillofacial Surgery, Asahikawa Medical College during the past 18 years (from 1977 through 1994). The following results were obtained:<BR>1) The 102 patients comprised 49 males and 53 females. As for age, patients, in their twenties and thirties were most frequently encountered.<BR>2) The period from the onset of disease until the first visit at our clinic tended to be relatively long. The longest period was 13 years and the shortest several days. The average period was 16.9 months.<BR>3) The cheek area (48.0%) was the commonest site of external dental fistulae.<BR>4) External dental fistula arose more often in the mandibular region than the maxillary region, and was especially frequent in the mandibular molars and incisors.<BR>5) In many patients the involved teeth and the fistula were concurrently treated by surgery.
著者
松村 実美子 今井 恵理 多田 真奈美 加藤 麻美 濱野 直人 佐々木 絵美 勝木 俊 勝馬 愛 柴田 真希 日ノ下 文彦
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.387-393, 2014 (Released:2014-06-28)
参考文献数
29

症例は73歳女性. 69歳のとき腎硬化症による慢性腎不全のため, 腹膜透析を導入した. 73歳のときランソプラゾールの内服を開始し, 3か月後, 3回目の腹膜炎で入院となった. セファゾリンとセフタジジムを経静脈, その後腹腔内投与に切り替え計2週間投与し, 軽快退院した. 入院中に軟便であったが便Clostridium difficile抗原は陰性であった. 退院後から水様~泥状便が持続し, 外来にて便Clostridium difficile抗原陽性となり, 偽膜性腸炎の診断でメトロニダゾールを14日間内服した. その後も下痢は持続し, 食思不振, 炎症反応高値を認めたため, 精査加療目的に当科入院となった. 絶食・中心静脈栄養を開始した. 大腸内視鏡検査を施行し, 肉眼で上行結腸に炎症瘢痕を認めた以外は異常所見を認めなかったが, 直腸, 盲腸, および結腸の粘膜生検で粘膜表層上皮下にリンパ球浸潤を認め, Masson Trichrome染色で特徴的なcollagen bandの形成を認めたため, collagenous colitis (CC) と診断した. CCは慢性水様性下痢の原因として知られ, 本邦での報告数はまだ少ないが, 年々増加傾向にある. 原因は不明だが, 薬剤や自己免疫の関与などが考えられている. 本例では被疑薬であるランソプラゾールを休薬し下痢が消失したことから, その関与が考えられた. 透析患者は消化管出血のリスクが高いためプロトンポンプインヒビター (proton pump inhibitor : PPI) を内服していることが多いが, 文献上, 国内外において腹膜透析患者におけるCCの報告はなく, 慢性下痢の鑑別疾患の一つとして念頭におくことが重要であると考え, 報告した.
著者
佐々木 弘 吉永 春馬
出版者
日本放射線影響学会
雑誌
Journal of Radiation Research (ISSN:04493060)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.117-127, 1971-09
被引用文献数
1 3

The fate of HeLa cells irradiated with X-rays and fast neutrons was followed by cine and continual photographic procedures. The following interestings were made through detailed analysis of the films. (1) No differences could be observed between X- and neutron irradiated cells as to the types of cell abnormalities as well as modes of cell disintegration. (2) Cell fusion played an important role in reproductive cell death. Furthermore, cell fusion was observed between cells other than sisters, cousins, aunts or nieces. (3) In the pedigree of cells with colony-forming ability, these was a tendency for both cell death and normal cell division to occur in clusters of closely-related cells.
著者
佐々木 浩一 越崎 直人
出版者
北海道大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2009-07-23

液相レーザーアブレーションを固相(ターゲット),液相(アブレーション媒質),気相(キャビテーションバブル),および超臨界相(アブレーションプラズマ)の多相混在プラズマを生成する方法と位置づけ,そこにおいてナノ粒子が生み出される過程に関係する学理を探求した。ターゲットから放出された原子群が液相からキャビテーションバブル内の気相に輸送され,凝集によりナノ粒子化する過程に関して学術的成果が得られた。また,キャビテーションバブルの制御を通じてナノ粒子の構造に影響を与えられることを示した。応用創出面では,ブルッカイト型チタニアの合成およびサブミクロンサイズ球状粒子の合成において成果が得られた。
著者
佐々木 享
出版者
日本高等学校教職員組合
雑誌
民主的高校教育シンポジウムの記録(第14回、第15回)
巻号頁・発行日
pp.1-9, 1989-12-10 (Released:2014-03-10)

第14回民主的高校教育シンポジウム (1987年10月12日~13日、東京)
著者
佐々木 義隆
出版者
北海道立総合研究機構さけます・内水面水産試験場
雑誌
地方独立行政法人北海道立総合研究機構さけます・内水面水産試験場研究報告 (ISSN:21858012)
巻号頁・発行日
no.1, pp.1-47, 2011-03

本研究ではまず天塩川水系に生息するヤマトシジミの生殖終期および人工産卵誘発条件を明らかにする目的で軟体部および生殖巣指数の変化および生殖巣の組織像から推定した(第II章)。次に,石狩川に生息するヤマトシジミの早期採卵技術を開発することを目的に,水温および光周期を調節した飼育環境下のもとで,軟体部指数,生殖巣指数,精子の運動能および人工産卵数から影響を調べた(第III章)。続いて,人工産卵によって得られた浮遊幼生および初期稚貝に対する最適な餌料の種類,給餌法および量を明らかにする目的で,腐葉土,粉末珪藻,C. calcitorans,C. gracilis,P. lutheriおよびクロレラを与えた際の生残率および平均殻長を調べた(第IV章)。最後に,人工種苗の餌料試験を行った際に(第III章),得られた稚貝を主に天塩パンケ沼で育成し,人工種苗の大型選抜育種効果を確認することを目的に,最小成熟サイズの確認および選抜効果について調べた(第V章)。以下に得られた知見について要約する。(以下略)
著者
佐藤 雅美 島 礼 田沼 延公 野村 美有樹 佐々木 希
出版者
宮城県立がんセンター研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

(1)プロテインホスファターゼによる、mRNAスプライシング、KIF3モーターを介した細胞内輸送、および細胞増殖(ERK)経路におけう制御機構に関して重要な知見を得た。(2)肺癌サンプルにおけるプロテインホスファターゼ遺伝子発現の異常に関して重要な知見を得た。
著者
佐瀬 竜一 児玉 健司 佐々木 雄二
出版者
駒澤大学
雑誌
駒澤大学心理学論集 : KARP (ISSN:13493728)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.43-50, 2005

The purpose of this study was to examine the relationship among the subjective rating of Daily hassles, Type A behavior pattern (Type A), and Alexithymia. The participants were 155 university students in Japan. They were asked to complete 3 questionnaires: Gotow Alexithymia Questionnaire (Galex), KG's Daily Life Questionnaire and Daily Life Stressor Scale for university students. It was shown that there were significant correlations among Type A, Alexithymia and Daily hassles and that the participants of Type A felt higher Daily hassles than ones of Type B. It was suggested that the subjective ratings of Daily hassles increase as the tendency of Type A and Alexithymia heighten and that there is the specific relationship between Type A and Alexithymia. More studies are needed regarding the relationship between Type A and Alexithymia.
著者
石川 博將 石川 博将 (1992) WENG George KREMPL Erhar STEIGMANN Da ELLYIN Ferna 佐々木 克彦 但野 茂 村上 澄男 野口 徹 STEIGMANN David F.
出版者
北海道大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1991

1 国際共同研究実施案の作成:研究分担者EIIyin教授のKrempl教授が平成3年8月に国際材料学会のため来日した機会をとらえ,第1回研究会を北海道大学で開催した。そして,本国際学術研究計画の研究内容や研究分担,研究交流日程等の綿密な打合せを行い,具体的実施案を作成した。2 複合材料の力学的特性に関するデータ収集と総括的な検討:平成3年12月に,カナダ・アルバータ大学で本国際学術研究の第2回研究会を開催した。従来からなされてきた複合材料の力学的データを集計・整理した。さらに,各共同研究者がこれまで行ってきた均質材料の弾塑性挙動,繰返し塑性挙動,破壊挙動,粘性挙動,疲労ダメージの累積,疲労挙動等の研究成果を報告し,それらの複合材料への適用性を討論した。そして,今後の共同研究方針を明確にした。3 複合材料の力学に関する先端研究状況の調査:平成3年12月にアメリカ合衆国・アトランタで開催されたアメリカ合衆国機械学会の冬季通常総会に,本研究組織の研究者全員が出席した。本会議に於て複合材料の力学に関する先端研究が多数報告された。各共同研究者は,研究発表すると共に,複合材料の非弾性力学に関し,多数の著名な研究者と討論及び情報交換を行った。そして,当該分野における今野の課題や動向を調査した。4 複合材料の巨視的力学特性の検討:本研究組織の各研究者がこれまで行ってきた均質材料の弾塑性挙動,繰返し塑性挙動,破壊挙動,粘性挙動,疲労ダメージの累積,疲労挙動等の手法を複合材料に適用したさまざまな実験や解析を行った。複合材料の巨視的力学的挙動という観点から,材料力学の体系を総合的に再検討した。5 微視的構造の力学的評価:複合材料特有のマトリックス材と補強材の相互作用を明らかにするために,微視的構造への弾塑性力学,粘塑性力学,破壊力学,損傷力学の適用を試みた。まず,複合材料の力学的挙動を微視的観点から,弾塑性・粘塑性力学により捕らえるために,マトリックス材と補強材の相互作用を,モデル実験等によりその特徴をより詳細に把握した。そして,弾塑性・粘塑性力学により,マトリックス材と補強材の相互作用を説明できる可能性を見いだした。さらに,複合材料の破壊・損傷のメカニズムを微視的に探るために,破壊力学・損傷力学の適用を試みた。マトリックス材と補強材の相互作用を破壊力学・損傷力学で十分解明できる可能性を見いだした。6 微視的構造の疲労評価:微視的構造に対する疲労特性を拡大モデル物験によって行った。微視的構造に対する疲労特性は,巨視的構造の疲労特性に類似することが明確となった。しかし,巨視的構造の疲労特性に比べ微視的構造の疲労特性にはばらつきが見られ,微視的構造の疲労特性に対する各構成材料の依存性を明確にし,疲労ダメージの累積則を適用するためには,実験データの統計的な処理が必要であると推察された。7 微視的力学特性と巨視的力学特性の統一化:上記の結果を踏まえて,巨視的力学的特性がどのような微視的構造に起因するか,また,微視的構造変化が巨視的力学特性にどのような影響を与えるかを検討した。微視的構造変化を弾塑性力学,粘塑性力学,破壊力学,損傷力学的観点からの解明により,微視的力学的特性と巨視的力学特性の統一化の可能性を見いだした。8 第3回研究会の実施及び共同研究成果の取りまとめ:各共同研究者が行った研究成果を持ち寄り,情報交換および研究討論のために,平成4年9月に北海道大学に於て第3回研究会を実施した。そして,共同研究の成果を取りまとめ,複合材料の破壊と強度評価に関する将来の展望を行った。また,同時期に関催された日本機械学会材料力学部門講演会インターナショナルセッションで本共同研究の成果を各研究者により発表し,多数の研究者と本成果について討論した。
著者
佐々木 雅寿
出版者
大阪市立大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1999

(1)カナダの憲法学者・行政法学者・裁判官から研究のレヴューを受ける平成12年9月17から同月27日まで、カナダオンタリオ州のトロント市に赴き、トロント大学法学部のH.ジャニッシュ教授(行政法の専門家)およびP.マツクレム教授(先住民法・憲法の専門家)から、そして、オンタリオ州控訴裁判所R.シャープ裁判官(憲法訴訟の専門家)およびオンタリオ州上級裁判所K.スウィントン裁判官(憲法・労働法の専門家)からそれぞれ研究のレヴューを受けた。カナダにおける環境保護に関する最近の動きとしては、先住民の自治政府による環境保護政策を連邦および州レベルでどの程度法律上組み込むかが争点の一つとなっていることが指摘された。(2)日本の環境訴訟に関する検討わが国の現行の実体法・訴訟法体系が個人の権利利益を保護することを主要な目的として構築されているため、訴訟提起の段階、裁判所の審査の段階、そして、救済の段階のすべてにおいて、公益を裁判所によって保護することはかなり困難である。しかし、行政事件訴訟法のいわゆる客観訴訟において行政行為の適法性といういわば公的な利益の保護が裁判所の重要な機能の一つとして認められていることからすれば、現行の枠内においても裁判所が公的な利益を保護する機能を持つことを禁じられていると解することはできない。(3)日本における裁判所の役割とカナダにおけるそれとの相違上記のように日本の裁判制度は基本的には個人の私的な利益を保護するためのものと観念されている。それに対しカナダの裁判所は、個人の私的利益の保護を主要な機能と捉えつつも、副次的ないしは第二次的には、法律の規定に従って公益を保護する機能も重視している。これは議会が法律により特定の公益を保護する機能を裁判所に与えたことが主な根拠となっていると考えられる。(4)若干の提言わが国の裁判所の機能は少なくとも憲法上個人の私的な利益の保護に限定されておらず、裁判所が法律の要請に従って一定の公益を保護することは可能であると考えられる。法の支配の要素に個人の私的権利利益の保護のみならず、法律に従った公益保護もありうることの研究が今後必要となろう。
著者
佐々木 聡
出版者
静岡県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

本研究では,三菱重工名古屋航空機製作所で生産された100式司令部偵察機の生産システムの全体像と,そのシステム設計の構想過程,およびシステムの戦後への連続的側面の可能性を明らかにすることが目的であった。この目的を達成するために,旧三菱名古屋航空機製作所のOBや関係者へのヒヤリング調査と所蔵資料の調査を実施するとともに,名古屋・東京の三菱重工での調査,国会図書館・日本経営史研究所・東京商工会議所図書館で,所蔵文献・資料の調査を実施した。調査と分析の結果,明らかにされた主な成果の概要は,次の通りである。まず生産システムの全体像についてみると,とくに内製部品工程と組立部品工程との連動について,当時,かなりの創意と工夫が施された経過が明らかにされた。いわゆるカンバン方式への方向性をもったシステム観があったことが確認できた。次に,そのシステムの構想と具体化の過程においては,当時の日本能率協会を中心とする科学的管理の運動とのつながりや,技術者と職人的技能者との連携があったことも,部分的ながら知ることができた。いわゆるJモード型の情報交換システムの潮流を確認できたといえる。第3に,戦後との連続・非連続との面については,具体的な方法論での連続面を析出するにはいたらなかったが,戦後の自動車生産などへ人材面での連続性があったことも部分的ながら確認できた。今後の成果発表については,以上の成果をとりまとめて,さらに追跡調査をもって補い,学会誌などへの投稿を考えている。
著者
森 隆 永田 和哉 石田 卓夫 佐々木 富雄 濱田 香理 仁礼 久貴 大網 弘 桐野 高明
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.581-586, 1993-08-15
被引用文献数
2

実験的クモ膜下出血(SAH)後に起こる脳血管攣縮(VS)の病理発生と, 免疫学的反応の関与を明らかにするために, 犬のSAHモデルを用いて, Streptomyces tsukubaensisから分離された, 細胞性免疫抑制剤, FK-506のVSに対する効果を調べた. 実験的SAH後の無処置対照群の脳底動脈では, 典型的なVSを認めた. しかし, そのVSは, FK-506投与群及びステロイド剤とFK-506を併用投与した群のいずれにおいても, 無処置群との間で攣縮血管の収縮率に有意差を認めなかった. 免疫組織化学的並びに病理形態学的検索では, 無処置群の脳底動脈周囲の軽微なリンパ球浸潤以外に, FK-506投与群と無処置対照群との間に, 病変の性質に差を認めなかった. 病理組織学的に, クモ膜下腔の攣縮血管周囲に, FK-506によって抑制されない好中球の明らかな炎症反応を認めた. さらに, 攣縮血管壁の様々な収縮性あるいは退行性変化も認めた. 免疫組織化学的に, 攣縮血管の内膜, 中膜側及び脳幹実質内の毛細血管にIgG, IgM及びC_3の沈着を認めた. これらの沈着はVSにおける血管透過性充進によるものと思われた. 以上の様に, 細胞性免疫抑制剤, FK-506投与により, 血管攣縮あるいはリンパ球浸潤以外の病理学的変化が抑制されなかったことより, SAH後のVSの発生に細胞性免疫の関与が乏しいものと考えられた.
著者
佐々木 陽一 LAMPRECHT G. SYKES A.G. 馬越 啓介 市村 彰男 永澤 明 SYKES A.Geoffrey SAYSELL Dabi 阿部 正明 今村 平 LAMPRECHT Ge MCFARLANE Wi A.GEOFFREY S
出版者
北海道大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1996

本研究の目的は,レニウム錯体について,酸化状態の違いと配位子置換反応性の関連および金属間の相互作用と酸化還元反応性の関連を明らかにすることである。レニウムは周期表の中でも最も多くの酸化状態をとる元素であり,これらの反応性を調べるのに適している。本研究は,日本側で研究に適した新レニウム錯体の合成,英国のSykes教授の研究室でそれらの反応性の速度論的研究という大まかな役割分担で行なった。また,2年間に英国よりSaysell博士,南アフリカよりBotha博士がそれぞれ3ケ月間北海道大学を訪問,精力的に研究を行ない理想的な共同研究成果をあげた。Re(V)錯体のキレート環形成過程を,N,N,N,O型の4座キレート配位子およびN,N,O型の3座キレート配位子を用いて調べた。Re中心へのキレート環形成過程を,中間過程の化学種を単離,構造決定することにより明かに出来た。これにより高酸化数に伴うオキソ基の配位が多座配位子のキレート環形成過程に及ぼす効果を視覚的に明かに出来た。これは,置換活性な金属イオンでは不可能な成果であり,レニウム錯体以外にも広く適用できる重要な知見である。レニウム(III)六核錯体の特異な反応性が明かとなった。硫黄架橋レニウム(III)六核骨格,Re_6S_8は最近機能性物質や,生体内鉄硫黄クラスター骨格の基礎的な構造モデルとして,注目されつつあるものであるが,その基礎的な反応性はほとんど調べられていなかった。主にRe-Re間に多重結合をもつ複核錯体を新たに合成し,その構造や酸化還元反応性を明らかにした。本研究では,この化合物を,レニウム金属間結合を持つ典型的な化合物と捉え,配位子置換反応性と酸化還元反応性を調べた。その結果,異常に置換不活性であることと,これまでの見解に反し,酸化還元活性であることとが明かとなった。Re複核錯体ではその酸化数が,(III,IV)および(IV,IV)の二つの状態の錯体の構造解析により,両者のRe-Re距離の比較から,金属間結合に関わる結合軌道の性質を初めて明かにした。
著者
白井 裕泰 小野 泰 林 英昭 藤田 香織 栗子 岳大 奥山 智也 大西 裕也 大関 貴史 榎本 将紀 佐々木 雄也 菊池 智也 清水 元紀 山田 悠人 谷川 弘子 齋藤 嘉一 朝光 拓也 高橋 定信 高橋 和弘 高橋 直弘 千葉 恒介
出版者
ものつくり大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

阮朝フエ王宮における昭敬殿の上部構造を以下の方法によって復原した。①昭敬殿と隆徳殿の柱間寸法の比較および基壇構造の比較によって昭敬殿が隆徳殿と同一規模、同一形式であることを明らかにした。②昭敬殿の復原は、隆徳殿の寸法計画、建築技法、細部意匠を踏襲することによって実施した。③隆徳殿と同様に復原設計に倣って原寸図を作成し、その寸法を基準に施工した。④昭敬殿の基壇は、地盤の地耐力を考慮して、隆徳殿基壇修理と同様に、各柱礎石下にレンガ積独立基礎を新設した。⑤昭敬殿の軸部および屋根の組立は、隆徳殿の施工に倣って行われた。⑥昭敬殿復原の参考資料として、復原図、基壇詳細図、原寸図、竣工写真などをまとめた。
著者
佐々木 正己
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.35-40, 1975
被引用文献数
3 3

12時間明,12時間暗の光周期,恒温条件下で,ウリキンウワバの諸行動にみられる日周期性の有無位相と強度を調べた。その結果,孵化と幼虫の摂食行動には周期性が認められず,4令から最終令への脱皮には弱い,蛹化と羽化には比較的強い日周期性が観察された。蛹化と羽化の位相は逆の関係にあり,蛹化が暗期の終り付近に,羽化は明期の終りにそのピークを示した。<br>成虫は顕著な3山型の夜間活動性を示した。雌雄共通の飛翔ピークが1日に2回,消灯後と点灯時にみられた。残るピークは消灯約7時間後に始まり,雌では3時間にわたって継続的に性フェロモンを放出,雄ではこれに同調して,しかし雌の性フェロモンの存在とは無関係に,1&sim;1.5時間の激しい飛翔ピークを示した。これらのリズムの生成は遺伝的に組み込まれたものである可能性が強い。