著者
佐藤 正崇 今井 潤一
出版者
一般社団法人 日本金融・証券計量・工学学会
雑誌
ジャフィー・ジャーナル (ISSN:24344702)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.63-88, 2020 (Released:2020-05-16)
参考文献数
27

本研究では,マーク付き多次元Hawkes過程を用いて高頻度注文板内で観測される複数イベントを表現し,それぞれの自己励起性および相互励起性を検証するとともに,イベントにおけるマークの大きさがHawkes過程の強度関数に与えるインパクトの大きさについて分析を行う.具体的には,価格の上昇及び下降を伴う約定に加えて,中心価格の変動を伴うビッド及びアスク注文を4系列のイベントとして定義し,そのときの取引数と注文数をマークとしたマーク付き4次元Hawkes過程を提案している.そしてこのモデルを東証一部上場の複数銘柄に当てはめ,それぞれのパラメータ推定を行う.次に,推定されたパラメータを利用して時系列と銘柄間の比較を行い,各イベントの自己励起性,及びイベント間の相互励起性についての特徴を明らかにする.さらに,マークがHawkes過程の強度関数に与える影響の有無とその大きさについて分析を行う.
著者
佐藤 正明
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1373, pp.8-14, 2007-01-08

トヨタとフォードは赤い糸で結ばれているかもしれない。結ばれた糸はまだ目に見えないが、磁力作用が働きお互い知らず知らずに結びつこうとしている。両社が過去六回も提携交渉をしてきたことが何よりの証拠である。 「われわれはただ漫然と自動車を作るのではない。
著者
松下 一郎 大野 淳 佐藤 正壽 吉原 佐知雄 白樫 高史
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.9, pp.603-608, 1997
被引用文献数
1

本研究では,水晶振動子マイクロバラソス(QCM)法をエマルションの調製過程における経時変化のモニタリングに使用することを試みた.W/O型エマルションの場合,試料として,水相には塩化ナトリウム水溶液,油相には流動パラフィン:ケロシン=9:1の混合油を,また,乳化剤にはソルビタンセスキオレアートを用いた.O/W型エマルションの場合,水相には蒸留水,油相には流動パラフィン,乳化剤にはテトラオレイン酸ポリ(オキシエチレン)ソルビトールを用いた,油相または水相と乳化剤中に白金QCM電極と撮牟器のプロペラを挿入し,撹拝しながら,水相または油相をビュレットを用いて滴下していく過程に対してQCM法を用いて,その共振周波数を測定した.W/O型エマルションにおける共振周波数変化は,乳化初期から一時的に上昇を示し,その後は,水相滴下終了(水相比率60vol%)まで減少を示し,その後は緩やかな減少を示した.O/W型エマルションにおける共振周波数変化は,油相滴下終了までは上昇を示し,その後はわずかな減少を示した.一般的に,共振周波数は,その接する液体の密度の上昇により減少し,その接する液体の粘度の上昇により減少することが知られている.よって,本研究における周波数変化は,油相に水相を滴下していくことによるパルクの密度上昇,または,水相に油相を滴下していくことによるバルクの密度減少による効果およびエマルションの乳化の進行に基づくバルクの粘度上昇の効果によると考えられる.
著者
小倉 敏裕 佐藤 正規 柳井 和也 佐々木 勇 福田 和也 長島 宏幸 中村 保子 川島 康弘 高橋 稔 下村 洋之助
出版者
群馬県立県民健康科学大学
雑誌
群馬県立医療短期大学紀要 (ISSN:13403893)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.83-90, 2005-03
被引用文献数
3

目的 : 腹腔内脂肪の評価を行うために, 多列検出器型CT (MDCT) によって撮影されたCT横断画像データを用い腹部脂肪の可視化を行う. 方法 : 横断画像はスライス幅2.5mm, 再構成間隔1.25mmで撮影し, 脂肪データは-140HUから-40HUのCT値を有するボクセルとし, 腹部横断画像から抽出した. 連続面カッティングセミオート抽出法を用い皮下脂肪と腹腔内脂肪の分離を行い, 皮下脂肪と腹腔内脂肪の3D-CT画像の構築を行った. 結果 : 皮下脂肪や腹腔内脂肪の三次元構築画像が様々な方向から観察でき, 脂肪体積も容易に計測することができた. 結論 : 腹部脂肪の可視化により腹部の脂肪分布が視覚的に評価することが可能となった.
著者
佐藤 正明
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.960, pp.84-87, 1998-10-05

ビクターのVHSとソニーのベータマックス。家庭用ビデオの主導権争いは、いかに多くの家電メーカーを自陣営に引き込めるかに勝負の行方がかかってきた。ビクターが7社連合を結成すると、ソニーはすかさず、その切り崩しにかかる。その後、海外メーカーをも巻き込んだ規格争いは、ソニーの巻き返しが激しくなり、ついに東芝と三洋電機がベータマックスの正式採用を発表することとなった。
著者
佐藤 正道
出版者
鳴門生徒指導学会
雑誌
鳴門生徒指導研究 = Journal of Naruto School Guidance and Counseling (ISSN:09175180)
巻号頁・発行日
no.9, pp.100-121, 1999

日本の不登校の問題を考える上で,常に世界の研究に目を向け続けることは必要である。筆者は1980年から1990年までの研究の概観を行い,その継続研究として1991年から1年毎に ERIC および PSYCHOLOGICAL ABSTRACTS の不登校との関連が考えられるキーワード school attendance,school dropouts,school phobia,school refusal を持つ文献を分類してきている。その継続研究として1998年の文献51件について取り上げ分類し検討を加えた。
著者
佐藤 正明
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.976, pp.9-11, 1999-02-01

トヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業、三菱自動車工業、そしてマツダ。日本を代表する自動車メーカー5社の運命は、1979年に決まったように思えてならない。20年前といえば、イラン革命に端を発した第2次石油ショックが発生した年である。 日本経済は73年秋に発生した第1次石油ショックで、高度経済成長に別れを告げた。
著者
加藤 亮 河合 隆史 池下 花恵 二瓶 健次 佐藤 正 山形 仁 田代 泰典 山崎 隆
出版者
日本デジタルゲーム学会
雑誌
デジタルゲーム学研究 (ISSN:18820913)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.67-75, 2008 (Released:2021-07-01)
被引用文献数
1

本研究では、ビデオゲームの与える生理・心理的影響について、人間工学的な手法を用いて評価実験を行った。ビデオゲームの生体影響は多岐に渡るといえるが、筆者らは短期的・直接的なものとして、気分の変化に着目した。実険では、携帯ゲーム機用ソフト 5種類の15分間のプレイを求め、プレイ中の皮膚電気活動、プレイ前後の気分プロフィールおよび唾液中アミラーゼ活性を測定した。実験は、10例の被験者に対して、ゲームソフトの習熟前と習熟後の 2度行い、ソフト間の差異や習熟度、プレイ内容等の観点から比較・検討を行った。
著者
佐藤 正惠
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.12, pp.537-539, 2021-12-01 (Released:2021-12-01)

2020年からのCOVID-19流行により,学会・研究会や会議はZoom等のWeb配信またはハイブリッド形式が主流になった。筆者は東京のJSTとWeb配信のハイブリッドで開催されたINFOPRO2021に参加し,2021年7月2日に口頭発表を行った。プレゼンテーション・ツールとして初めてMorressier(モレシエ)を使用したので,その体験を述べる。Morressierは会場参加に即したイメージで作られており,発表者は事前に登録したMorreierのシステム上で,直前までUpdateが可能である。また,研究者情報のORCIDのIDと連動しているのも研究者にとって利便性が高い。課題として,運営側で使用するにはまだ日本語でのサポートが十分でないため,事前のレクチャーや説明を十分に行う必要がある。
著者
佐藤 正志 Masashi SATO
雑誌
経営情報研究 : 摂南大学経営情報学部論集
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.89-104, 2013-02

行政による「地域ブランド」開発が積極的に推進されている。「地域ブランド」化に成功した農産物商品のなかで、現在、地鶏の生産数でトップブランドである徳島県の「阿波尾鶏」は、同県の畜産試験場が開発し、県を中心にJA やローカルインテグレイターである養鶏業者などで構成された「徳島県阿波尾鶏ブランド確立対策協議会」が出荷・流通体制の整備をはじめ、販売店の指定など、厳格なブランドの維持、管理を行い、消費拡大をめざし多様な事業を行ってきた。小規模経営と従事者の高齢化という課題を抱えた同県の中山間部の養鶏農家の経営にとって、「阿波尾鶏」の導入は、熟練した飼養技術を生かせるもので極めて適合的であった。しかし、今後も「阿波尾鶏」ブランドの維持・発展を可能とするには、養鶏家・農業者の収入が安定し、魅力ある農業経営として後継者が育ち、意欲ある新規の若い農業者が参入することと、さらに「地域住民に認知され愛着を持たれること」が不可欠である。
著者
篠田 喜一 佐藤 正喜 輿石 義雄 長根 尉 中尾 正明 西村 寧 小出 桂三 越川 昭三 山根 至二 日高 三郎
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.2, pp.215-223, 1987-02-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
45

尿毒症の原因について,化学物質の面から探求する目的で,腎不全患者血漿中の特異成分の解明を試みた。すでに報告したように,薯者らは水系高速液体クロマトグラフィーにより,腎不全患者血漿中に特異的に検出されるピーク(ピーク2a)を見いだし,これが,尿毒症毒素を含む可能性のあることを示した。本報では2a画分について,紫外吸収成分をさらに分離し,その構成成分の同定に供した。その結果,表1に示した10成分を解明するとともに,これらの尿毒症毒素としての可能性について考察した。2-デオキシ-2,3-デヒドロ-N-アセチルノイラミン酸,N2-フェニルアセチルグルタミン,キノリン酸はヒトの代謝産物であり,その生物学的活性から,尿毒症毒素としての可能性が示唆された。そのほか,4-[[(カルボキシメチル)アミノ]カルポニル]フェニルβ-グルコピラノシドウロン酸は,そのオルト異性体が尿毒症毒素としての可能性が指摘されており,注目すべき物質と考えられた。
著者
上田 正勝 工藤 郁二 高間 玉城 佐藤 正昭 居城 勝四郎 濱田 幸博
出版者
社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
巻号頁・発行日
vol.74, no.12, pp.1083-1087,a1, 2006

斜網地域は, ばれいしょ・てんさい・小麦を主な輪作作物とした大規模畑作地帯であるが, 年間降水量800mmの全国有数の寡雨地帯であり, 農業生産性の向上, 高収益作物の導入, 防除・施肥・洗浄等の多目的用水の確保および散水労力節減等のため, 大規模な畑地灌漑システムの導入が期待されていた。<BR>大規模畑地灌漑システム導入に際しては,(1) 散水の省力化,(2) 圧力と流量の安定供給,(3) 供給過剰の抑制,(4) 維持管理費の公平負担,(5) 建設コスト縮減, の課題を克服するため, 仏国の自動定圧定流量分水栓・自走式散水機等について検証を行い, その有効性を確認してわが国で初めて導入を決定した。<BR>本報では, わが国最大の18千haの畑地を対象とした大規模畑地灌漑システムの探求について報告する。