著者
熊倉 一英 廣木 正伸 牧本 俊樹 小林 直樹
出版者
日本結晶成長学会
雑誌
日本結晶成長学会誌 (ISSN:03856275)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.89-95, 2003
参考文献数
13

We investigated the characteristics of GaN grown by metalorganic vapor phase epitaxy on SiN or Al_2O_3 masked substrates. The masks were formed by electron cyclotron resonance plasma deposition at room temperature. For regrown GaN using a SiN mask, threading dislocations from the underlayer GaN were terminated by the mask or were bending at the interface between regrown GaN and the mask from the transmission electron microscope (TEM) observation, resulting in the reduction of dislocation from 2×10^9 to 1.7×10^8cm^<-2>. Furthermore, no diffusion or segregation of Si atoms form the SiN mask was observed in secondary ion mass spectroscopy. For regrown GaN using a Al_2O_3 mask, the dislocations were also terminated at the mask. However, the horizontal dislocations were newly formed in the same manner for direct GaN growth on sapphire substrate. Moreover, the lines, similar to the structures observed as the inversion domain boundary in GaN by TEM observation, were also observed. To achieve higher quality regrown GaN using Al_2O_3 mask, it is necessary to clarify the formation mechanism for these dislocations.
著者
伊藤 茅 清原 修二 田口 佳男 杉山 嘉也 小俣 有紀子 倉島 優一 滝川 浩史
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学学術講演会要旨集
巻号頁・発行日
vol.30, pp.312, 2010

室温で高粘性であり空気中の水分と反応し、徐々に硬化する特性を有するポリシロキサンを転写材料として提案し、マイクロラインパターンを有するガラス状炭素モールドを用いて室温硬化インプリントした。その過程で、湿度が転写パターンに与える影響について検討した。その結果、高湿度(80%)~低湿度(50%)において転写パターンに影響はなく、高精度にインプリントできることが分かった。
著者
倉田 実
出版者
大妻女子大学
雑誌
大妻国文 (ISSN:02870819)
巻号頁・発行日
no.26, pp.p1-19, 1995-03
著者
前之園 信也 田口 友彦 向井 康治朗 高倉 正博 和栗 聡 松村 和明
出版者
北陸先端科学技術大学院大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

磁性-プラズモンハイブリッドナノ粒子(Ag/FeCo/Agコア/シェル/シェル型ナノ粒子)を創製し、このナノ粒子を用いてオートファゴソームの磁気分離に挑戦した。ハイブリッドナノ粒子を哺乳細胞にリポフェクションし培養したところ、30分後にはナノ粒子がVps26と共局在し、その後LC3と共局在する様子が観察された。最適なタイミングで細胞膜を温和に破砕し磁気分離に供した。磁気分離分画にはLC3-II、トランスフェリン受容体、及びLAMP2が濃縮されていたが、LC3-Iは含有されていなかった。これらの結果はオートファゴソームが単離できたことを示している。
著者
安井 眞奈美 中本 剛二 遠藤 誠之 倉田 誠 松岡 悦子 澤野 美智子 伏見 裕子 木村 正
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究の概要は、現代の妊娠・出産・産後を危機的状況にあると捉え、医療、女性の身体、子供の命といったさまざまな切り口から、妊娠・出産・産後の現状を総合的に解明することである。現状を変えていくための処方箋を提示する、緊急を要した実践・応用人類学の研究と位置づけられる。現代の妊娠・出産・産後の現状をインタビューも含めた文化人類学の参与観察によって解明し、エスノグラフィーを作成する点に特徴がある。
著者
浅川 満彦 富倉 忠義 本川 雅治 原田 正史
出版者
日本生物地理学会
雑誌
日本生物地理学会会報 (ISSN:00678716)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.29-33, 1998-12-01
参考文献数
11

The parasitic nematodes of Apodemus speciosus [As: Abbreviation of host name] and A. argenteus [Aa] (Murinae: Muridae: Rodentia) collected on Yaku-shima I., Tanega-shima I., and Kuchinoerabu-jima I., southern part of Japan, were investigated. Total number of the mice examined is 38 individuals of As and 36 individuals of Aa collected on Yaku-shima I., 27 individuals of As and 5 individuals of Aa collected on Tanega-shima I., and 2 individuals of As collected on Kuchinoerabu-jima I., respectively. Nine nematode species were obtained from Yaku-shima I., viz., Heligmonoides speciosus [Hosts: As, Aa], Syphacia emileromani [Aa], Syphacia sp. [larval form] [Aa], Heterakis spumosa [As], Subulura (Murisubulura) suzukii [As], Rictularia cristata [As, Aa], Mastophorus muris [Aa], Rhabditis (Pelodera) orbitalis [3rd larva] [As], and Capillariidae gen. sp.[Aa]. On the other hand, 6 nematode species were obtained from Tanega-shima I., viz., H. speciosus [As, Aa], S. emilerornani [Aa], S. (M.) suzukii [As, Aa], R. cristata [As, Aa], M. muris [As, Aa] and Gongylonema (Gongylonema) neoplasticum [As], and only 1 species, H. speciosus, was obtained from Kuchinoerabu-jima I. [As]. There are several studies on the parasitic nematodes of the genus Apodemus of Kyushu and its surrounding offshore islands. However, this is the first report of the nematodes from Yaku-shima I., Tanega-shima I. and Kuchinoerabu-jima I.. These nematodes are common with those of mainlands of Japanese Islands although Ohsumi Is. are thought to have been isolated from Kyushu between 100,000 and 130,000 years ago.
著者
山下 円香 田原 旭 武内 康浩 片倉 律子 種村 留美
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.363-371, 2014-09-30 (Released:2015-10-01)
参考文献数
20

左角回の陳旧性梗塞に加え新たに生じた右中心後回から上頭頂小葉の一部に及ぶ梗塞により失計算を呈した 1 症例を報告した。患者は当初 Gerstmann 症候群を呈したが, 構成失書と失計算以外の症状は早期に消褪した。Calculation process は発症後1 ヵ月, arithmetical fact の再生は 4 ヵ月までに回復したが, transcoding の障害のうちsyntactic error としての「0」の位どりの障害は 22 ヵ月後も残存した。構成失書は発症後 4 ヵ月までに大幅に回復した。本例の失計算の病態とその回復過程を working memory のサブシステムの観点から検討し, 右中心後回の損傷に関連したvisuo-spatial sketch pad の機能低下による心内表象の形成・操作障害, および, 同損傷による対側の機能解離 (diaschisis) と陳旧性の左角回損傷に関連した一過性の phonological loop の機能低下による音韻処理障害や言語性短期記憶障害が失計算をもたらしたものと考察した。
著者
三田 修三 長倉 弘幸 勝見 則和 堀田 滋 川合 清行 村上 元一
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.799-804, 2014 (Released:2018-01-25)
参考文献数
8

シリンダボアのクロスハッチ形状を考慮した潤滑モデルを開発し,ピストンリング列-シリンダボア間の摩擦特性予測に適用した.クロスハッチ角の縮小(30°→10°)に伴い,油膜形成が促進されて摩擦平均有効圧が1kPa 以上低減できることを予測し,実部品を用いたラボ計測および浮動ライナ法での実動時測定により効果を確認した.

1 0 0 0 IR 岡倉秋水伝

著者
岡倉 日出夫
出版者
茨城大学五浦美術文化研究所
雑誌
五浦論叢
巻号頁・発行日
no.16, pp.17-47, 2009
著者
安倉 良二
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.173-197, 2007-06-30 (Released:2017-05-19)
被引用文献数
5

本研究は,地方中小都市における中心商店街の再生について,愛媛県今治市の仲間型組織である「今治商店街おかみさん会」(以下,今治おかみさん会)を事例に選び,その設立背景となる商業環境の変化と活動実態の分析から考察を進めた.高度経済成長期に工業の好況を背景に隆盛を極めた今治市の中心商店街は,1990年代後半以降,大店法の運用緩和に伴う郊外地域での大規模な商業集積の形成としまなみ海道開通の影響を受け,その衰退が決定的となった.今治商工会議所,今治市役所,今治商店街協同組合は大規模な再開発構想や空店舗対策など,様々な再生策を打ち立てたが,その多くは不調に終わり,中心商店街の再生は行き詰まりをみせていた.このような状況からの打開策として,松山市で女性による商店街のまちづくりに関する実践を知った今治市役所商工労政課の提案を受けて2000年11月に設立されたのが今治おかみさん会である.今治おかみさん会は,既存の商店街組織である今治商店街協同組合とは独立しており,話題性の高い共同事業を独自で継続的に展開することで中心商店街の再生に寄与する組織のひとつとなっている.しかし,行政からの補助金削減と会員店舗の減少により,今治おかみさん会の運営は厳しい状況にある.今治市の事例からは,商業活動の衰退が進む地方中小都市の中心商店街では,規模の縮小を前提に,既存の枠にとらわれない仲間型組織が再生の一翼を担う可能性をもつことが明らかになった.
著者
倉光 ミナ子 福田 珠己
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2020, 2020

<p><b>1. はじめに</b></p><p> アジア女性資料センター(2020)はCovid-19と呼ばれる新型ウィルスの感染拡大が社会において、より弱い立場に置かれている女性や子どもたちに多大な負の影響を及ぼす可能性を指摘し、ジェンダー視点に基づいたCovid-19の影響を分析・考察し、それに基づいた提言を行う重要性を論じている。Covid-19のさらなる感染拡大を防ぐために、多くの先進諸国では「Stay at home」(日本では「#Stay home」や「#うちで過ごそう」)という呼びかけが行なわれ、それに基づき、様々な政策が展開されてきた。「ホーム(home)」の重要性については、1970年代には人文主義地理学の立場から主張されていたが、学際的な潮流ともかかわりながら「ホーム」の地理学研究が本格化したのは、1990年代以降、フェミニズムの影響を受けてからのことである。Covid-19の下で突如として現れた「ステイホーム」は何をもたらすのか。フェミニスト地理学の視点から考察・分析することは必要不可欠であると考える。</p><p><b>2.Covid-19によって再確認された点</b></p><p> 2011年の東日本大震災の折に、災害や危機というものが、第一に「平常時からの意思決定における女性の不在や、社会的・経済的なジェンダー不平等が、危機への対応において強く現れ、危機が過ぎ去ったあとにも、女性・少女の権利に長期的に影響をおよぼすこと」(アジア女性資料センター 2020)、第二にもともとそこの地域が抱えていた問題を先鋭化あるいは深刻化させることが指摘されている。同様のことは「ステイホーム」においても確認される。</p><p> まず、先進諸国政府等が「ステイホーム」と呼びかけた際には、フェミニスト地理学が批判してきたように、「ホーム」に暗黙のうちに「両親と子どものそろっている温かい家庭」(異性愛カップルによる家庭、近代家族)や「居心地のよい空間」というイメージが付与されていた。イメージの一面性や、これらがもたらす違和感は、企業やインターネットが使用したロゴ、特別定額給付金が世帯主に支給されたこと、そして、ホームレスや非正規就労者で仕事ともに住処を失った人や、家に帰ることのできない少女たちが行き場を失う報道からも明らかだろう。</p><p> 次に、先進諸国、とりわけ都市の「ホーム」が公私二元論に基づく、「プライベート」、「ケア」の空間であり、その管理・維持がたいてい女性によって成り立っていることである。2020年2月末の日本政府による全国一律の一斉休校や在宅勤務により「ケア」を一手に引き受けざるをえなかった女性たちの嘆きや怒りは様々なところで報道された(その一方で、狭い自宅では仕事ができず、車の中でオンライン会議に参加する夫の話もある)。</p><p> さらに、フェミニスト地理学が指摘してきたように、「ステイホーム」は、ホームが誰にとっても等しく安全な場所でないことも明らかにした。</p><p><b>3.さらなる「ホーム」の展開へ向けて</b></p><p> 「ステイホーム」はすでにフェミニスト地理学が論じてきた点だけでなく、さらなる「ホーム」の展開の可能性を示している。「ステイホーム」を通して、だれもが「ホーム」の意義を再考し、これまでの公私二元論や異性愛規範に基づいた「ホーム」とは別の次元の「ホーム」が想像され、つくられるのか、今後に期待したい。</p><p><参考文献リスト></p><p>アジア女性資料センター 2020.COVID-19とジェンダー: 分断と差別ではなく権利と連帯にもとづく対応を.http://jp.ajwrc.org/3808(最終閲覧日2020年7月17日)</p>
著者
倉田 淳之助
出版者
東洋史研究会
雑誌
東洋史研究 (ISSN:03869059)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.247-257, 1943-11-25
著者
中島 基樹 小倉 昭弘 関口 宗男 和田 浩明
出版者
国士舘大学理工学部
雑誌
国士舘大学理工学部紀要 = TRANSACTIONS OF THE KOKUSHIKAN UNIVERSITY SCHOOL OF SCIENCE AND ENGINEERING (ISSN:18824013)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.77-80, 2017-11-30

This article reports an attempt of a new experimental program of the quantum physics for a basic course in university. Our program does not require advanced knowledges and experimental skills for the students. We investigate a simple way for measurements of correct value of Plank's constant. We also hope our experimental program will be used in the advanced physics course in high school.
著者
倉田 祥一朗
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.126, no.12, pp.1213-1218, 2006-12-01 (Released:2006-12-01)
参考文献数
37
被引用文献数
1 3

One of the fundamental questions in innate immunity is how a large battery of invading pathogens is recognized by a limited number of germ line-encoding receptors. In Drosophila, peptidoglycan recognition protein (PGRP) family members have a crucial role in recognizing invading bacterial pathogens and in inducing immune reactions. PGRP-SA, -SD, and -SC1a are involved in recognizing gram-positive bacteria and in activating the Toll pathway to produce antimicrobial peptides. PGRP-LC and -LE recognize diaminopimelic acid (DAP)-containing peptidoglycans, which are cell wall components of many gram-negative bacteria and some gram-positive bacteria, and activate the imd pathway to produce antibacterial peptides. In addition to the extracellular function of PGRP-LE to activate immune reactions in the hemolymph, PGRP-LE acts as an intracellular receptor for monomeric DAP-type peptidoglycans. Moreover, a version of PGRP-LE containing only the PGRP domain functions extracellularly as a CD14-like accessory factor, capable of enhancing PGRP-LC-mediated peptidoglycan recognition. Subsequent intracellular signaling is transduced through the RHIM-like motif found in PGRP-LC and -LE.
著者
川本 真一 足立 吉広 大谷 大和 四倉 達夫 森島 繁生 中村 哲
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.250-264, 2010-02-15
被引用文献数
2

視聴者の顔をCGで再現し,CGキャラクタとして映画に登場させるFuture Cast System(FCS)を改良し,視聴者から収録した少量の音声サンプルを用いて,視聴者に似た台詞音声を生成するため複数手法を統合し,生成された台詞音声をシーンに合わせて同期再生することで,視聴者の声の特徴をキャラクタに反映させるシステムを提案する.話者データベースから視聴者と声が似た話者を選択する手法(類似話者選択技術)と,複数話者音声を混合することで視聴者の声に似た音声を生成する手法(音声モーフィング技術)を組み合わせたシステムを構築し,複数処理を並列化することで,上映準備時間の要求条件を満たした.実環境を想定してBGM/SEを重畳した音声によって,従来手法である類似話者選択技術より得られる音声と,提案法で導入した音声モーフィング技術より得られる音声を主観評価実験により評価した結果,Preference Scoreで56.5%のモーフィング音声が目標話者の音声に似ていると判断され,音声モーフィングを組み合わせることでシステムが出力する台詞音声の話者類似性を改善できることを示した.In this paper, we propose an improved Future Cast System (FCS) that enables anyone to be a movie star while retaining their individuality in terms of how they look and how they sound. The proposed system produces voices that are significantly matched to their targets by integrating the results of multiple methods: similar speaker selection and voice morphing. After assigning one CG character to the audience, the system produces voices in synchronization with the CG character's movement. We constructed the speech synchronization system using a voice actor database with 60 different kinds of voices. Our system achieved higher voice similarity than conventional systems; the preference score of our system was 56.5% over other conventional systems.