著者
前田 久美子 佐藤 美保子
出版者
湘北短期大学
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.41, pp.147-161, 2020

本稿では、2 年間2名の非常勤講師がインテリアデザイン教育を本学129 教室と図書館においてクリスマスディスプレイをテーマに、プロジェクト学習として取り組み考察している。その結果、実践的な学習であるアクティブラーニングが学習活動の意欲やコミュニケーション能力の発達に効果をもたらすと考えられた。今後のインテリアデザイン教育の授業運営と研究について、継続的に考察することとする。
著者
前川 智 新澤 真理 原田 大
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.460-466, 2021-04-20

【ポイント】◆内視鏡的胃内バルーン留置術は,BMIが27 kg/m2以上の肥満患者に対する減量を目的として,内視鏡を用いて胃の中に直径が約10 cmのバルーンを留置する術式のことである.◆物理的な胃内容量の減少と機能的な胃内容の排泄遅延によって,摂食量を減少させることで減量効果を期待する治療法であり,穹窿部にバルーンを留置することが望ましい.◆完全に可逆的な治療法であるため,十分な効果が得られるためには,バルーン留置中および留置後の食事指導が重要となる.*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2024年4月末まで)。
著者
片岡 裕雄 中村 明生 井上 中順 前田 英作
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2019-04-01

2010年代になり画像認識の精度が飛躍的に向上したことで「自然画像とは何だろうか?」そして「その画像カテゴリとは?」という問いがより重要になっている。本研究課題では自然の形成原理に即し能動的に生成した画像パターンとその画像カテゴリを教師ラベルとした機械学習方法を網羅的に探索することで両者の問いに迫る。さらに、従来の画像認識で問題とされていた人手による膨大な画像ダウンロードや画像カテゴリ付与が不要であるだけでなく、個人情報保護法や著作権法などに依らず大規模画像データベースを構築可能である。
著者
西村 甲 前嶋 啓孝 荒浪 暁彦 渡邉 賀子 福澤 素子 石井 弘一 秋葉 哲生 渡辺 賢治
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.867-870, 2007-09-20 (Released:2008-09-12)
参考文献数
6

背景 : 2002年以降, メディア, 出版, インターネットなどを通して様々な活動を行ってきたが, その効果あるいは外来患者の特徴について検討することがなかった。目的と方法 : 当漢方クリニック受診患者の特徴とこれまでの広報活動の効果を調査し, 将来のクリニックのあり方について検討した。平成16年11月から1年間に当クリニックを初診した患者791例 (男229, 女562) を対象に受診に至る紹介・情報源, 年齢性構成, 疾患領域について調査した。結果 : 紹介・情報源に関しては, インターネットによるものが最も多く, 他施設からの紹介が極めて低かった。女性は男性の3倍前後を占めた。患者数は女性では30歳代が最も多く, 男性では全年齢で同様であった。16歳未満と70歳以上の患者数に男女差がみられなかった。疾患領域では, 内科, 産婦人科, 皮膚科疾患が66.9%を占めた。結論 : インターネット・ホームページによる漢方診療に関する情報提供が, 患者数増加に有用であることが示唆された。紹介率が極めて低いことから, 内科, 皮膚科, 産婦人科を中心に病診連携機能を高めていく必要がある。
著者
前岩 幸 斉藤 美貴子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.181-186, 2021-04-01 (Released:2021-04-01)

企業の調査部門は,事業部門から依頼を受け,情報を収集することがある。そして収集した情報を整理し,可視化して依頼者へ提供する。そこで,依頼者(事業部門)が新しい事業を探索すると仮定し,そのための事前調査として,調査部門が新事業の未来を予想し,事業化における課題を可視化する手法を模索した。
著者
篠島 直樹 前中 あおい 牧野 敬史 中村 英夫 黒田 順一郎 上田 郁美 松田 智子 岩崎田 鶴子 三島 裕子 猪原 淑子 山田 和慶 小林 修 斎藤 義樹 三原 洋祐 倉津 純一 矢野 茂敏 武笠 晃丈
出版者
日本外科代謝栄養学会
雑誌
外科と代謝・栄養 (ISSN:03895564)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.235-242, 2019 (Released:2019-11-15)
参考文献数
14

【背景・目的】当院では難治性てんかんの患児に「ケトン食」を40年以上提供してきた.その経験に基づきIRB承認の下,悪性脳腫瘍患者を対象にケトン食の安全性,実行可能性,抗腫瘍効果について検討を行った. 【対象・方法】2012年11月から2018年10月までの悪性脳腫瘍患者14例(成人10例,小児4例).栄養組成はエネルギー30~40kcal/kg/日,たんぱく質1.0g/kg/日,ケトン比3:1のケトン食を後療法中ないし緩和ケア中に開始し,自宅のほか転院先でもケトン食が継続できるよう支援を行った. 【結果】ケトン食摂取期間の平均値は222.5日(5‐498日),空腹時血糖値および血中脂質値はケトン食摂取前後で著変なかった.有害事象は導入初期にgrade1の下痢が2例,脳脊髄放射線照射に起因するgrade 4の単球減少が1例でみられた他,特に重篤なものはなかった.後療法中に開始した10例中9例が中断(3例は病期進行,6例は食思不振など),緩和ケア中に開始した4例中3例は継続し,うち2例は経管投与でケトン食開始後1年以上生存した. 【考察】後療法中にケトン食を併用しても重篤な有害事象はなく安全と考えられた.長期間ケトン食を継続できれば生存期間の延長が期待できる可能性が示唆された.中断の主な理由として味の問題が大きく,抗腫瘍効果の評価には長期間継続可能な美味しいケトン食の開発が必要と考えられた.
著者
中澤 肇 木村 和久 前田 秀彦
出版者
日本言語聴覚士協会
巻号頁・発行日
pp.66-76, 2021-03-15

【はじめに】言語聴覚士は,住民運営の通いの場などで地域支援を行っているが,聴覚に関しては講話にとどまっている現状がある.今回,タブレットオージオメータを用いて,施設内で簡易に難聴のスクリーニングを行い,必要な支援につなげられるかを検討した.【方法】研究1)当院で言語聴覚療法を受けていた7名を対象に,防音室内での聴力検査結果と病室でのタブレットオージオメータの聴力検査結果を比較した.研究2)高齢者サークルで支援の要望があった21名を対象に,タブレットオージオメータでの聴力検査と事後アンケートを実施・分析した.【結果】研究1)両条件下での聴力検査結果に強い正の相関(r=.91〜97)がみられた.研究2)軽度以上と判定された難聴者が76%であり,このうちの21%はアンケートより耳鼻科受診や補聴器を検討するとの回答が得られた.【考察】タブレットオージオメータの導入は,高齢者の適切な支援に結び付く可能性が示唆された.
著者
前尾 直子 中塚 和夫 酒井 義生 山之内 夘一
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.131-133, 1991-02-15

水晶体嚢のtrue exfoliationの1例を経験したので報告した。症例は78歳男性で両眼の前房中に薄い透明なセロファン様の膜を認めた。この膜は水晶体前嚢と連続性があり眼球運動に際して可動性を有していた。Pseudo-exfoliativematerialとは明らかに異なる様相を呈しており,隅角所見は両眼とも正常で緑内障の合併もなかった。職歴から強い熱への暴露が原因と考えられた。

1 0 0 0 OA 張衡と占術

著者
前原 あやの
出版者
関西大学東西学術研究所
雑誌
関西大学東西学術研究所紀要 (ISSN:02878151)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.67-80, 2012-04

Zhang Heng was a Chinese astronomer who lived during the Eastern Han Dynasty of China. Zhang was promoted to grand historian (太史令), and his job was to record heavenly observations. Zhang believed that any observable phenomenon could be explained by scientific means and he tried to seek a rational explanation for such phenomena. Zhang submitted a report entitled 請禁絶図讖疏 to the emperor about his controversial ideas, and criticized the prognosticatory character of fortune-telling called Tuchen (図讖; prediction, prophecy). On the other hand, Zhang accepted 占術 (divination), which he specifically official. In fact, some kinds of divination, for example, Boshi (卜筮; scapulimancy and divination), and oneirocritics (夢占い) were used and described in the books entitled 思玄賦 and 霊憲 written by Zhang. The fact that Zhang criticized Tuchen (図讖) is widely known, but no specific study has been done regarding Zhang's criteria of judgment as to "wha". This article discusses the divination that appeared in books written by Zhang and reviews his critique on Tuchen (図讖), which clarify his thoughts on a close relationship between heavenly bodies and divination. The author provides an account of Zhang's philosophy and evaluates Zhang's philosophy both from the point of view as a literary man and as a scientist against the background of the history of thought in the Eastern Han Dynasty.
著者
青山 一真 安藤 英由樹 櫻井 悟 宮本 靖久 古川 正紘 前田 太郎
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.219-228, 2015-09-30 (Released:2017-02-01)

Galvanic Vestibular Stimulation (GVS) can present left/right, front/back and left/right yaw acceleration sensation. It is known that the acceleration is produced towards anode from cathode. However, presenting superior-inferior directional acceleration sensation is not reported. It seems that current path in the head is not well understood and that gravity acceleration masks the perception of weak acceleration sensation even though it evoked superior-inferior acceleration within the GVS safety guideline. Therefore, we invented the stimulation method that can make subjects feel inferior-superior acceleration sensation within the safety guideline by applying inferior-superior direction countercurrent that can present strong inferior-superior directional acceleration sensation passing through the holes of temporal bone. The effects of inferior-posterior directional countercurrent were investigated by measuring subjective acceleration perception and body sway.
著者
宮前 翔一 池田 朋弘 橋田 規子
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.66, 2019

<p>プラモデルに施される加工によって生まれる感性的な効果を調査することで、プラモデルのより良い表現方法を探る。また、架空のロボットの「らしさ」を解明することを目的とする。</p><p>それぞれ表面加工が違うプラモデル(ガンプラ)を5点用意し、それぞれの加工の全体的な印象について感性評価を行なった。</p><p>次に新たに2点用意し、それぞれに対し加工の全体的な印象、部分的な印象について感性評価を行なった。</p>
著者
前田 舞子
出版者
鳥取看護大学・鳥取短期大学
雑誌
鳥取看護大学・鳥取短期大学研究紀要 = MEMOIRS OF TOTTORI COLLEGE OF NURSING AND TOTTORI COLLEGE (ISSN:21898332)
巻号頁・発行日
no.80, pp.35-43, 2020-01-10

本研究は,現代ドイツの教育学者モレンハウアーの思想を中心として,陶冶=人間形成論と「美的経験」との関係を検討するものである.彼の思想の背景を,「美的経験」と「陶冶=人間形成」の点から概観し,彼が子どもの陶冶過程の現実に目を向け,その解明に乗り出した経過を整理する.その上で,彼が実際に行った分析や考察を検討することにより,その理論の教育学的意義に迫る.
著者
弘瀬 冬樹 前田 憲二
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.70, pp.21-40, 2017-05-10 (Released:2017-09-07)
参考文献数
32
被引用文献数
1 1

Frequency-magnitude distributions are generally expressed by the Gutenberg-Richter (G-R) law. However, frequency-magnitude distributions are sometimes a convex-upward curve rather than a straight line, departing from the G-R law. An η value originally introduced by Utsu (1978) is an indicator that represents the degree of deviation from the G-R law. We investigate η values before and after six M7-9 class mainshocks off the Pacific coast of eastern Japan. The η values tend to become small (i.e., the distribution deviates from the G-R law) before the mainshocks, and then increase (i.e., recovering to the G-R law). Taking this characteristic into account, we suggest a simple and challenging earthquake forecast model based on η values. Probability gain of the optimized forecast model by a retrospective test becomes 2.24-3.03, and the alarm rate and the truth rate become 100% and 0.14-0.47%, respectively. According to the result of the forecast model applied to the latest seismicity, we should pay attention to seismicity off the coast southeast of Kanto district.
著者
前田 康二 篠塚 雄三
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.414-421, 2003-06-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
24
被引用文献数
1

非金属固体中でも光化学反応と類似した原子移動現象(原子変位・移動,欠陥の生成・分解,拡散,表面原子の脱離など)が,レーザー光や放射光のようなフォトン照射,電子線照射,イオン照射,電流注入などに伴う様々な電子励起によって誘起される.この電子励起による原子移動現象は,高い制御性(選択性)と効率を有するため,その積極的利用は,原子分子を操作して新しい機能を持った物質構造を創成しようとするナノテクノロジーに,大きなブレークスルーをもたらす可能性がある.この分野の現状と将来展望について解説する.
著者
チィーピモンチャイ ウィモンラット 院多本 華夫 石川 豊 前川 孝昭
出版者
The Society of Agricultural Structures, Japan
雑誌
農業施設 (ISSN:03888517)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.87-94, 2000-09-25 (Released:2011-09-05)
参考文献数
25

緑豆・大豆タンパク質を原料とした生分解性フィルムの特性を検討した。抽出した緑豆タンパクのタンパク質含有量は81.93%であった。緑豆および大豆タンパク質5%にグリセロールを添加し, テフロンプレート上に塗布し・乾燥することによりフィルムを作成した。グリセロール添加の増加により両製品とも引張強度は低下したが, 伸び率および水蒸気の透過性は増大した。緑豆タンパク質は生分解性フィルムの原料として使用できる。
著者
藤井 俊朗 前田 真
出版者
日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.593-600, 1988

絨毛癌に対する新しい治療法の確立を目的として, 新しい制癌剤である Etoposideの基礎的臨床的検討を実施した. I. 基礎的検討 1) 5種類のヒト絨毛癌培養細胞株 (BeWo, SCH, HCCM-5, JEG, SMT-CCl) を用いてクリスタルヴァイオレットの取り込みを指標とした制癌剤感受性試験を8種類の薬剤 (MTX, Act-D, CPA, CDDP, BLM, Etoposide, ADM, VCR) について実施した. 2) 各薬剤の濃度設定は, SMT-CC1の細胞生存率を50%に低下せしめる濃度を基準濃度としてその1/10倍量, 10倍量の3段階とした. 3) Etoposideはすべての絨毛癌培養細胞に対して, CPAやAct-Dと同様に強い細胞障害能を示した. II. 臨床的検討 1)絨毛性疾患 (絨毛癌15例, 侵入奇胎14例)に対して行なつたMTX単独療法23コース, Act-D単独療法4コース, Etoposide単独療法35コースについて, 各治療前後における尿中hCG値の推移から各コース毎に効果を判定したところ (one log以上低下を有効とする), Etoposide療法は従来のMTX療法(21.0%)やAct-D療法(50%)に比べて93.3%と高い有効率を示した. 副作用については, EtoposideはMTX, Act-Dに比べて脱毛のみ強くみられ, 他は軽度であつた. 2) ハイリスクと判定 (Bagshawe prognostic score 95点以上) された繊毛癌症例に対して行なつた従来の多剤併用MAC療法と新しく Etoposideを加えたMECA療法を比較検討した. 絨毛がんの化学療法直接効果判定基準を用いPR以上を奏効と判定し, 奏効率を求めたところ, 従来のMAC療法では6例中3例 (PR 3例, NC 2例, PD 1例) の50%であるのに対して, MECA療法では5例中5例 (CR 3例, PR 2例) の100%であつた. 副作用に関しては両者間に差は認められなかつた. 以上のことより, Etoposideが絨毛癌に対して非常に効果のあることが基礎的, 臨床的に証明され, 今後EtoposideがMTXなどにかわり, 絨毛癌治療の第一選択剤となり得ることが判明した.