著者
前田 敦子 中森 千佳子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.11, 2002

地域通貨の参加者は、貨幣経済とは異なった経済システムで、人と人を結びつける「関係の媒体」という貨幣のもともとの機能を体験することになる。そこで、本研究では、地域通貨を例に経済システムのありようが生活者の意識と生活の質に及ぼす影響を明らかにすることを目的にする。まず、第1報では、地域通貨の実践地域での現状と地域通貨参加者の意識の変化について調査した結果を報告する。調査は、日本を代表する地域通貨であるおうみ(滋賀県草津市)とクリン(北海道夕張郡栗山町)の運営グループ関係者と参加者を対象に、2000年7月∼11月に面接法による聞き取り調査を実施した。参加者の意識の変化は、(1)金銭意識の変化、(2)無償労働の評価と自分の能力の再確認、(3)人間関係の重視、などにみられた。
著者
柳川 久 前田 敦子 谷崎 美由記 赤坂 卓美
出版者
森林野生動物研究会
雑誌
森林野生動物研究会誌 (ISSN:09168265)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.19-24, 2003

A bat survey was carried out during July, August and September 2002, at Kitafushiko (42°52'N;143°8'E), Memuro-cho, in central Hokkaido. Five species of bats were caught in mist nets: Myotis macrodactylus, M. daubentonii, M. frater, Eptesicus nilssonii and Nyctalus aviator. M. frater used tree hollows for their daytime and maternity roosts during July and August.
著者
前之園 信也 田口 友彦 向井 康治朗 高倉 正博 和栗 聡 松村 和明
出版者
北陸先端科学技術大学院大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

磁性-プラズモンハイブリッドナノ粒子(Ag/FeCo/Agコア/シェル/シェル型ナノ粒子)を創製し、このナノ粒子を用いてオートファゴソームの磁気分離に挑戦した。ハイブリッドナノ粒子を哺乳細胞にリポフェクションし培養したところ、30分後にはナノ粒子がVps26と共局在し、その後LC3と共局在する様子が観察された。最適なタイミングで細胞膜を温和に破砕し磁気分離に供した。磁気分離分画にはLC3-II、トランスフェリン受容体、及びLAMP2が濃縮されていたが、LC3-Iは含有されていなかった。これらの結果はオートファゴソームが単離できたことを示している。
著者
前田 清 吉川 和彦 寺尾 征史 山本 祐夫 梅山 馨
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.87, no.7, pp.1525-1531, 1990
被引用文献数
12

大阪社会医療センターにて過去5年間に経験した10例の赤痢アメーバ症の臨床的検討を行つた. 性別は全例男性で, 平均年齢は41歳であつた. 既往歴では海外渡航歴は全例認められず, 7例 (70%)に男性同性愛好者を認めた. 各種血清学的検査ではアメーバ抗体 (ゲル内沈降反応) 100% (6/6), 梅毒反応 (TPHA法) 60% (6/10) の陽性率を呈したが, AIDS抗体は0% (0/3) であつた. 赤痢アメーバの検出率は便中で70% (7/10), 肝膿瘍膿汁中で50% (2/4), 直腸生検粘膜で25% (1/4) であつた.<br>以上, 本症の診断には血清アメーバ抗体の測定が有用で, また, 感染経路としてホモ行為による感染が疑われた.
著者
三田村 茂宏 坂前 浩 河合 政夫 藤田 真 林 広司 副島 啓義
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学講演大会講演要旨集 第25回表面科学講演大会
巻号頁・発行日
pp.107, 2005 (Released:2005-11-14)

これまで結晶型電子源としてはLaB6がもっとも優れているとされていた。 しかし、その後の結晶製作技術、測定技術、真空技術の進歩の中でCeB6の特性がLaB6の特性に劣らないものであることが見出された。 本発表ではLaB6とCeB6の特性比較を行った上で、CeB6を電子線プローブマイクロアナライザー(EPMA)に搭載したときの特性評価に関して報告する
著者
中尾 優人 麻山 智信 小山 大貴 桜井 浩登 佐々木 拓良 杉田 裕汰 廣瀬 健太 前田 聖也 石坂 正大 貞清 香織 久保 晃
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.439-442, 2017 (Released:2017-06-23)
参考文献数
10
被引用文献数
2

〔目的〕健常者における円背姿勢が体組成成分の計測値に及ぼす影響を明らかにする.〔対象と方法〕50名の健常男性で,通常計測(通常条件),円背指数19.4 ± 2.0の擬似円背装置を用いた円背姿勢かつ通常身長値での計測(円背条件),円背姿勢の身長値かつ円背姿勢での計測(円背・身長補正条件)の3条件で体組成成分を計測した.〔結果〕通常条件と円背条件では,全ての計測値において有意差はみられなかった.円背・身長補正条件は,他条件と比較し,体脂肪量が有意に高値,除脂肪量,四肢骨格筋量,骨格筋指数が有意に低値を示した.〔結語〕円背による身長低下は体組成成分の計測値を変化させ,高度な変形の場合は身長の推定式が推奨される.
著者
前山 祥一 大矢 晃久 油田 信一
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.3_69-3_76, 1998-09-01 (Released:2008-10-03)
参考文献数
11

We introduce our researches about mobile robot navigation in real world. We have about 30 self-contained and autonomous mobile robots as experimental research platforms who are named “Yamabico”. The objective of our research is to realize a mobile robot, which can robustly navigate itself a long distance autonomously in a real environment. For navigation, a robot must recognize work space and have enough knowledge about environment. Since the information processing, sensors and actuators of the robot are very different from ones of human, the suitable representation of knowledge or the recognition of environment for the robot are also quite different. In this paper, we report some experiments on the navigation of autonomous robot being done in Intelligent Robot Laboratory of University of Tsukuba.
著者
佐川 元保 中山 富雄 芦澤 和人 負門 克典 小林 健 櫻田 晃 佐藤 雅美 澁谷 潔 祖父江 友孝 竹中 大祐 西井 研治 原田 眞雄 前田 寿美子 丸山 雄一郎 三浦 弘之 三友 英紀 村田 喜代史 室田 真希子
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.60, no.7, pp.929-935, 2020-12-20 (Released:2020-12-28)
参考文献数
2
被引用文献数
1

「肺がん検診の手引き」は2020年に大幅な改訂を行った.この稿では特に重要と思われる「胸部X線検診の読影医の条件」と「症例検討会の実施」に関して背景とねらいを解説する.2017年版の読影医の基準はわかりにくいという批判が多くの自治体職員から寄せられており,改訂が必要であった.2020年版では,「症例検討会等におおむね年に1回以上参加すること」を条件とするとともに,上級医には読影経験も条件とした.「症例検討会」を実施する場合の留意点に関しても併せて述べた.本稿が今後の肺がん検診の精度管理に役立つことを望みたい.
著者
前田 規秀 伊藤 健吾 田所 匡典 加藤 隆司 渡辺 一功 根来 民子 麻生 幸三郎 羽賀 淑子 鬼頭 正夫 Shylaja Nuguri 大木 隆史 佐久間 貞行
出版者
一般社団法人 日本てんかん学会
雑誌
てんかん研究 (ISSN:09120890)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.224-232, 1992

小児期発症の局在関連性難治てんかん患者24例 (側頭葉てんかん12例, 後頭葉てんかん6例, 前頭葉てんかん6例) にMRI, SPECT, PETを施行し, その病態について検討した。全体では, MRIでは14例, SPECTでは15例, PETでは20例で大脳皮質に局在する異常を認めた。側頭葉てんかん12例では, MRIで10例に側頭葉に異常を認め, 5例は側頭葉内側硬化が, 他の5例では側頭葉内側硬化以外の病変が疑われた。SPECTでは9例で, PETでは11例で側頭葉に異常を認めた。後頭葉てんかん6例では, MRIでは4例で, SPECTでは5例で後頭葉に異常を認めた。PETでは6例全例で後頭葉に異常を認め, 視覚発作を伴う4例で1次視覚中枢の異常を認めた。前頭葉てんかん6例では, MRI, SPECTでは全例異常を認めなかったが, PETでは3例で局在する異常を認め発作焦点と考えられた。PETは焦点部位の検出に極めて有用であった。
著者
鈴木 絢子 秋山 今日子 西尾 陽平 田丸 精治 亀尾 由紀 中野 仁志 野口 慧多 寺田 豊 下田 宙 鈴木 和男 渡部 孝 吉澤 未来 後藤 慈 佐藤 梓 池辺 祐介 佐藤 宏 前田 健
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
no.39, pp.1-12, 2012 (Released:2014-01-30)

イヌジステンパーウイルス(Canine distemper virus;CDV)は食肉目動物に致死的な感染を引き起こす。イヌでの致死的な感染はワクチン接種により減少しているが,野生動物での流行は拡大している傾向さえ見受けられる。更には,中国ではヒトと同じ霊長類であるサルに流行し,多くのサルが犠牲となったばかりか,国内の検疫所でも見つかっている。本項では最近国内の野生動物で発生した事例を中心に紹介する。
著者
鈴木 絢子 秋山 今日子 西尾 陽平 田丸 精治 亀尾 由紀 中野 仁志 野口 慧多 寺田 豊 下田 宙 鈴木 和男 渡部 孝 吉澤 未来 後藤 慈 佐藤 梓 池辺 祐介 佐藤 宏 前田 健
雑誌
山口獣医学雑誌 (ISSN:03889335)
巻号頁・発行日
no.39, pp.1-12, 2012-12

イヌジステンパーウイルス(Canine distemper virus;CDV)は食肉目動物に致死的な感染を引き起こす。イヌでの致死的な感染はワクチン接種により減少しているが,野生動物での流行は拡大している傾向さえ見受けられる。更には,中国ではヒトと同じ霊長類であるサルに流行し,多くのサルが犠牲となったばかりか,国内の検疫所でも見つかっている。本項では最近国内の野生動物で発生した事例を中心に紹介する。
著者
Wolfgang Jagodzinski Hermann Duelmer 稲垣 佑典 前田 忠彦
出版者
日本分類学会
雑誌
データ分析の理論と応用 (ISSN:21864195)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.25-46, 2019-06-01 (Released:2019-11-22)
参考文献数
29

Yamagishi & Yamagishi は,アメリカと比べて日本では一般的信頼が低いことを示したうえで,日本社会で広く見られる長期的なコミットメント関係が,一般的信頼の欠如をもたらしたと考察した. これに対して本研究は,「日本人の国民性調査」の二次分析を通じて,日本におけるコミットメント関係への選好が過去35 年ほどの間に一般的信頼の水準に強い影響を及ぼしたという仮説に疑問を投げかけるものである. なお,分析からは,一般的信頼と以下のような事柄との関連性が示唆された. ①一般的信頼は「年齢」によって弱い正の影響を受けるが,「教育」によって強い正の影響を受ける.したがって,教育機会の拡大と政治的関心の広がりによる「認知動員」の上昇や日本社会の高齢化の過程は,一般的信頼の向上をもたらした可能性がある.②都市化の影響については,依然としてあいまいなままであった. ③「性別」について、初期の調査時点では女性の一般的信頼は低かったが,1990 年頃になるとこのような性差は消失した. ただし上記の変数は,いわゆる「失われた10 年」や2008 年の世界的な経済危機の影響によって生じたと考えられる,1990~2008 年の一般的信頼の低下を説明するものではなかった.
著者
前田 弘人 高鍋 隆一 武田 篤徳 松田 祥伍 加藤 智久
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2014年度精密工学会秋季大会
巻号頁・発行日
pp.751-752, 2014-09-01 (Released:2015-03-01)

高品質・低コストの大口径SiCウェハの実現に向けて、高能率かつ高精度の切断加工技術の開発が求められている。切断速度と切断精度はトレードオフの関係にあるが、本研究ではワイヤーソーの高線速化を実現し、4インチの単結晶SiCインゴットに対して切断時間が4時間(6インチのインゴットを9時間で切断する速度に相当)にも関わらず、切断ウェハのSORIが約25μmという高速・高精度切断加工を実現した。