著者
竹内 俊彦 加藤 由樹 加藤 尚吾
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会全国大会研究発表論文集
巻号頁・発行日
vol.22, pp.100-105, 2007

筆者らは新たなWeb2.0 的な学習形態を示すものとして、Web2.0 的なサービス「人力検索 はてな」に注目した。本稿では記号論理学を「理屈パズル」というクイズ形式で出題することで、記号論理学に興味を持つ「はてな」の会員が集まり、自然発生的にコミュニケーションが行われ、コミュニティが形成された過程を報告する。このコミュニティ形成をひとつの学習形態として考察し、新たな学習スタイルを提案した。
著者
竹内 俊彦 加藤 由樹 加藤 尚吾
出版者
東京福祉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

研究者らはクイズは教育に有効な方法と考え、クイズ作者にインタビューした後、クイズに特化した掲示板を作成した。またクイズが教育に有効かどうかに興味を持った。そこで我々はクイズの教育効果を検証するため、最大で60名程度の学生に、クイズを「作らせる」「解かせる」「作らせた後に良問を選び、解かせる」という3種類の実験を行った。さらに、3実験に共通した質問項目を分析した。以上はすべて学会で発表済みである。
著者
有吉 慶介 松澤 暢 矢部 康男 長谷川 昭 加藤 尚之
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.309-324, 2007-03-25 (Released:2013-08-05)
参考文献数
48

A two-dimensional (2D) numerical simulation of seismic cycles on the plate boundary in a subduction zone is performed based on a rate- and state-dependent friction law to obtain insight into complicated cycle of interplate earthquakes off Miyagi Prefecture and to investigate possible precursory sliding behavior. Assuming that the complexity of seismic cycle such as the off Miyagi Prefecture Earthquake is mainly due to the heterogeneity of frictional properties, we divide the plate boundary into five segments along dip direction: three frictionally stable segments and two (shallower and deeper) seismogenic segments are placed alternately. From many trial simulation results, we find that the frictional parameters (b-a)and dc in the deeper seismogenic segment should be smaller than those in the shallower segment in order to generate earthquakes in the deeper segment more frequently than in the shallower segment. The simulation results show that preseismic, coseismic, and postseismic slip in a seismogenic segment tends to become larger when it occurs just after the earthquake in the other seismogenic segment, because the previous earthquake in the other seismogenic segment keeps on forward slip through the intermediate aseismic segment. We also find that the stress rate in the down-dip direction in the vicinity of the lower edge of the deeper seismogenic segment is compressional for the period of about one year prior to the occurrence of the earthquake in the segment while it is tensional prior to the event in the shallower segment. This result suggests that seismic activity change in a slab can be a clue to the intermediate-term prediction of large interplate earthquakes.
著者
加藤 尚吾 加藤 由樹
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.23, pp.248-249, 2007-08-20

本研究は、大学生を対象に、携帯メールで、立場の異なる相手から4種類の感情(怒り、罪悪、悲しみ、喜び)を生じる内容のメッセージを受け取った際に、どのようなメディア(携帯メール、PCメール、電話、手紙、対面)を使って返信をするかを調べた。さらに、どのようなメディアを使ったとき、自分の生じた感情を相手にどの程度伝わると思っているか、についても分析した。その結果、学生が、返信の際に使用するメディアと自身の感情がより伝わると思ってるメディアの間にずれがあることがわかった。
著者
杉田 正樹 竹内 整一 加藤 尚武 沖田 行司 香川 知晶 篠澤 和久 直江 清隆 菅野 孝彦 小山 嚴也 加藤 泰史 井上 厚史 田中 智彦 九鬼 一人
出版者
関東学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

明治以降、今日にいたる日本の起業家たち、具体的には、渋澤栄一、大原孫三郎、武藤山治、波多野鶴吉、から、現代の稲盛和夫(京セラ)、中村俊郎(中村ブレイス)、大山健太郎(アイリスオーヤマ)、小倉昌男(ヤマト運輸)、大山康夫(日本理科学工業)などについて、インタビューなどを含めて、かれらの公益志向を作り出した、気概、精神、背景にある倫理思想を明らかにした。これは、伝統思想である、儒教や神道、仏教に解消できない、独自の思想であることがあきらかとなった。
著者
栗原 隆 加藤 尚武 座小田 豊 尾崎 彰宏 野家 伸也 伊坂 青司 山内 志朗 鈴木 光太郎 佐藤 透 城戸 淳
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

「主体」は空間の中で、形の認知に感応する中でこそ自覚されるものであって、自我の自己措定のような機序によって成り立つものではないことが確認された。
著者
加藤 尚吾 古屋 雅康 赤堀 侃司
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.1-14, 2004
参考文献数
25
被引用文献数
8

不登校児童生徒11名を対象に,電子メールカウンセリングを実施し,実施前と後で不登校状態を比較したところ,ほぼすべての児童生徒に改善がみられた.そこで,電子メールカウンセリングが不登校状態の改善に果たした役割を検討した.児童生徒が送信した電子メール文の内容分析の結果,改善の大きかった児童生徒の電子メール文中の「学校・学習関連」,「友達関連」語が,改善の小さかった児童生徒よりも多かった.また,それらは前半に送信した電子メールに比べ,後半に送信した電子メール文中により多かった.保護者へのアンケート及びカウンセラーヘのインタビューから,電子メールカウンセリングのための家庭へのパソコンの導入が家族の共通の話題を生み,家庭内のコミュニケーションが増加したことが分かった.また,インターネットを使って興味の対象を深く調べたり,パソコンを使って自己表現をしたりと,児童生徒の活動方法が広かったことが分かった.
著者
加藤 由樹 加藤 尚吾 赤堀 侃司 Yuuki KATO Shogo KATO Kanji AKAHORI 東京工業大学 東京工業大学 東京工業大学 Tokyo Institute of Technology Tokyo Institute of Technology Tokyo Institute of Technology
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会学会誌 = Journal of social informatics (ISSN:13440896)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.17-33, 2007-09-30

本研究では,電子メールに注目し,電子メールの書き手の性別が読み手の感情面に及ぼす影響について検討した。本研究では,実験Iと実験IIを実施し,それぞれで得られた結果を考察した。実験Iでは,電子メールの書き手の性別がわかっているときの読み手の感情面について分析した。また,実験IIでは,電子メールの書き手の性別がわからないときの読み手による書き手の性別判断と,読み手の感情面について分析した。両実験で得られた主な結果は,顔文字の使用が,性別の差の指標になっている可能性が示唆されたことである。そのため,提示されたメール文の書き手の性別とそのメール文の内容が,合っている場合に快感情を生じ,合っていない場合に不快感情を生じた。また,男性,女性の両被験者において,性別判断の結果に最も影響を及ぼしたのは,メール文における顔文字の有無であった。This study examined the influence of e-mail senders' gender on recipients' emotional aspects using university students, and it is twofold consisting of Experiments I and II. In Experiment I, the authors analyzed the emotional elements related to the e-mail readers with revealing the gender of writers. In Experiment II, the subjects were asked to identify the gender of e-mail writers; here further analysis was done on the ways the readers identified the gender of writers and the emotional elements related to the readers under such a condition. The major finding from the two experiments is the possibility of emoticons serving as index for gender identification. Actually, the existence of emoticons in the e-mails affected the subjects' gender identification most significantly regardless of the subjects' gender. In addition, when the subjects felt that the "assumed" gender of a writer suited the content of corresponding e-mail, pleasant/favorable emotions were generated, whereas when they didn't match, unpleasant/unfavorable emotions were caused.
著者
加藤 尚吾 加藤 由樹 小林 まゆ 柳沢 昌義
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.31-39, 2006

本研究では,電子メールにおける顔文字の機能である,感情を相手に伝える役割に注目した調査を行った.具体的には,女子大学生24名に,163種類の顔文字を提示して,それぞれの顔文字から解釈される感情を尋ねた.この調査で得られたデータを用いて,それぞれの顔文字から解釈される感情の種類の数をカウントし,感情解釈の種類の多い顔文字と,感情解釈の種類の少ない顔文字の差異について,検討を行った.主な結果として,ポジティブ感情を表す顔文字の方が,ネガティブ感情を表す知見から,ポジティブ感情を表す顔文字の方が,感情的な誤解やすれ違いを生じにくい可能性のあることが示唆された.しかし,書き手の感情状態を表す役割として顔文字を捉えると,顔文字には,感情解釈の幅の広いものと限定的なものがあり,注意を要することも分かった.
著者
加藤 由樹 加藤 尚吾 赤堀 侃司
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.35-43, 2006
被引用文献数
2

本論文では,携帯メールにおけるコミュニケーションで喚起する感情の中で,特に「怒り」の感情に注目した.「怒り」の感情は,コミュニケーションで生じる感情的なトラブルに密接に関連する.従って,この感情について分析することで,感情的なトラブルを回避するための示唆を得ることが期待できる.本研究では,三つの調査を行った.調査Iでは,普段の携帯メールの使用における「怒り」の感情に関する経験を調査した.次に,調査IIでは,調査Iで得られた結果から,携帯メールにおける返信時間と「怒り」の感情について調べるために,携帯メールとパソコンによる電子メールとを比較する調査を行った.そして,調査IIIでは,携帯メールにおいて,顔文字の不使用および短いメール文が「怒り」の感情へ及ぼす影響を調べるために,これら二つの要因を操作したメール文を被験者に提示し,生じる感情を調査した.全体的な結果として,顔文字の有無以上に,短文で書かれた携帯メールの場合に,被験者は,「悲しみ」や「怒り」をより感じ,「嬉しさ」をより抑える傾向があり,短文かどうかの要因が,感情により影響を持つことが示唆された.
著者
盛永 審一郎 加藤 尚武 秋葉 悦子 磯部 哲 今井 道夫 香川 知晶 忽那 敬三 蔵田 伸雄 小出 泰士 児玉 聡 小林 真紀 坂井 昭宏 品川 哲彦 松田 純 山内 廣隆 山本 達 飯田 亘之 水野 俊誠
出版者
富山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

1)20世紀に外延的に同値された神学的-哲学的概念としての「尊厳」と政治的概念としての「権利」は内包的に同一ではないということ。また、「価値」は比較考量可能であるのに対し、「尊厳」は比較考量不可であるということ。2)倫理的に中立であるとされたiPS細胞研究も結局は共犯可能性を逃れ得ないこと、学際的学問としてのバイオエシックスは、生命技術を押し進める装置でしかなかったということ。3)20世紀末に登場した「身体の倫理」と「生-資本主義」の精神の間には何らかの選択的親和関係があるということ。