著者
北村 直也 松川 利広
出版者
奈良教育大学次世代教員養成センター
雑誌
次世代教員養成センター研究紀要 = Bulletin of Teacher Education Center for the Future Generation (ISSN:21893039)
巻号頁・発行日
no.1, pp.245-255, 2015-03

「型」は様々な伝統文化の背景を持ちつつ、歴史的時空の中で醸成され洗練され作られてきたものである。オペレッタでも「型」は存在する。その「型」とは「腰」であり、「腰」は「からだ」によってオペレッタの構成要素・環境的なものを主体的・創造的に統合させ、収斂させていくなかで、それらを構造化させる働きを持つ。さらにその表現活動では、「からだ」を鋭敏にする自覚化された身体行為や内なる価値規範により、自分との価値葛藤の場であるオペレッタが、子どもに善き生き方を標榜させ、より高い価値の実現に向かわせる。また、「腰」は日本の伝統文化の粋であるがゆえに、そこで人格を陶冶させる大きな学びを伝統文化の力と共に付与する。

1 0 0 0 OA 支那帝国史

著者
北村三郎 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
vol.下, 1890
著者
岡内 辰夫 北村 充
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.130-133, 2019

<p>2010年,「有機合成におけるパラジウム触媒を用いたクロスカップリングの開発」に貢献した3人(Heck,根岸,鈴木)に,ノーベル化学賞が与えられた。そのうち2人が日本人であったため,マスコミで大きく取り上げられ,クロスカップリングという言葉が広く知られるようになった。受賞者の1人である北海道大学名誉教授の鈴木 章先生らのグループが開発した反応が,鈴木-宮浦クロスカップリングである。この反応は,有機ホウ素化合物と有機ハロゲン化合物に対して,パラジウム触媒を作用させることで炭素-炭素結合が形成するというものである。この反応は,我々の身の回りの医薬品,農薬,液晶材料,EL材料などの開発・量産化に大いに貢献している。</p>
著者
北村 達也 天川 雄太 波多野 博顕
出版者
日本音声学会
雑誌
音声研究 (ISSN:13428675)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.165-173, 2019

<p>おそ下がりは,アクセント核に後続するモーラに基本周波数の下がり目が生じる現象である。本研究では,東京方言話者の男性21名,女性27名,計48名が読み上げた230語の単語音声を対象にしておそ下がりの生起条件を調査した。その結果,おそ下がりは(1)男性よりも女性の方が生じやすい,(2)中高型よりも頭高型の語に現れやすい,(3)語に含まれるモーラ数が多い方が現れやすい,(4)アクセント核のあるモーラに後続するモーラに広母音を持つ語で現れやすいことが示された。</p>
著者
北村 征生 庄子 一成
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.67-75, 1985
被引用文献数
1

暖地型マメ科牧草Stylosanthes guianensis cv. Endeavour (スタイロ)とMacroptilium atropurpureum cv. Siratro(サイラトロ)およびイネ科牧草Chloris gayana cv. Boma (ローズグラス)とPanicum maximum cv. Gatton (ギニアグラス)を強酸性土壌(国頭マージ)および微アルカリ性土壌(島尻マージ)に4段階の燐(P)施与量(0,100,200,400,600mgP/Pot)の下でポット栽培し,有効態Pに対する乾物生産およびP吸収特性を比較検討した。P施与に対する各草種の乾物生産およびP吸収反応は,イネ科草ではローズグラスよりギニアグラスで鋭敏に現われたが,マメ科草では明確な草種間差が認められなった。90%以上の相対乾物収量を得るためには,国頭マージの有効態Pをマメ科草で15ppm,ローズグラスで40ppm,ギニアグラスで25ppm以上の水準に保つ必要が認められた。島尻マージでは,これより低い水準の有効態Pで90%以上の相対乾物収量が得られた。各草種の乾物収量およびP吸収量は国頭マージより島尻マージで多くなったが,ギニアグラスはP施与量が多いと両土壌間における乾物収量の差が消失した。これは,吸収したPによるギニアグラスの乾物生産効率が他草種より高いため,国頭マージにおいても島尻マージに劣らない根系の生育を示し,土壌中の有効態Pの吸収量が多くなるためと考えられた。また,サイラトロとくらべて,スタイロの国頭マージにおける生育はP施与量が低い場合良好となったが,これは,スタイロの根が高いP吸収効率を示すことに起因すると考えられた。
著者
小西 克尚 玉田 浩也 北村 哲也 本康 宗信 沖中 務 伊藤 正明 井坂 直樹 中野 赳
出版者
Japan Heart Foundation
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.197-201, 2004

症例は49歳男性.42歳時に僧帽弁狭窄症を指摘され,45歳時に人工弁置換術および左心耳縫縮術を施行された.以後外来にてアスピリン,ワーファリンを投与されていた(INR 1.32,TT38%であった).冠危険因子なし.平成13年1月1日午前1時,冷汗を伴う前胸部痛が出現し,2時間持続した後軽快.以降症状なく経過した.1月9日外来受診時に心電図上V3-5のST上昇,R波の減高を認め,心筋梗塞の診断にて同日入院となった.1月10日冠動脈造影を施行したところ左前下行枝#8に血栓を疑わせる透亮像を認めた.平成9年の冠動脈造影では同部位に動脈硬化性病変を認めず,冠動脈塞栓による心筋梗塞と判断.TIMI3の血流が保たれており,保存的に経過観察,抗凝固療法継続の方針となった.無症状にて外来経過観察を行い,6カ月後の確認造影で前回と同様の透亮像を認めた.血栓であれば透亮像は消失していると考えられ,IVUSにて観察した結果,冠動脈解離であることが判明した.末梢病変であり,運動負荷心筋シンチで虚血性変化を認めなかったことから,保存的治療を選択し,外来経過観察となった.このように,冠動脈造影のみでは限局性の冠動脈解離と血栓は鑑別が困難であり,その鑑別にIVUSが有用であると考えられた.
著者
北村 咲子 武智 健一 安平 あゆみ 藤岡 志帆 浪口 孝治 萬家 俊博
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.37, no.7, pp.743-747, 2017-11-15 (Released:2018-01-24)
参考文献数
15
被引用文献数
2 2

ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術(RALRP)では,気腹と急峻な頭低位を要するため術中に眼圧が上昇する.このため,緑内障患者に対するRALRP適応の可否には議論がある.当院では緑内障患者でも,眼科医の術前診察により初期緑内障と診断されればRALRPを適応している.今回5例の緑内障併存RALRP症例に対し,麻酔中の眼圧を測定したところ非緑内障患者と術中の眼圧変化に差はなく,術後明らかな視機能障害を認めなかった.緑内障併存患者のRALRP症例の周術期管理に関し報告する.
著者
山本 勇樹 森元 慶三 北村 諭思 米谷 智樹 古川 壮彦
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.10, pp.567-571, 2011 (Released:2012-10-11)
参考文献数
12

The hepatitis B virus (HBV) is a serious concern for people at high risk of exposure to blood in their work because it is very infectious. While infection can be prevented by acquiring antibodies from hepatitis B vaccine, there are low responders and non-responders to the vaccine.We examined 2 possible methods of overcoming this problem: performing an additional vaccination with a different type of vaccine and carrying out 2 additional vaccinations at monthly intervals. Regarding the former method, an additional vaccination with a different vaccine type was carried out for a subject who could acquire no antibodies after undergoing 2 series of 6 vaccinations and who had not had any antibodies to hepatitis B for about 10 years. One month later, the passive hemagglutination test (PHA test) showed that the subject had obtained a 512-fold increase in the number of antibodies. As for the latter method, 3 of 5 non-responders acquired antibodies. Also, 5 of 6 subjects who were less responsive to the vaccine acquired antibodies and maintained them for at least 3 years.We intend to improve immunization coverage by using the methods examined in this study.
著者
北村 拓海 椎名 孝之
出版者
公益社団法人 日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.37-45, 2021-04-15 (Released:2021-05-15)
参考文献数
13

プロジェクトの遂行において,作業の所要時間は作業の工数と作業へ投入される資源数によって決定される.資源の投入数を増加することによって,所要時間は短縮される.さらに資源の投入数の増加に伴い,作業にかかる費用は増加する.このような問題は,時間費用トレードオフ問題 (The Time/Cost Trade-off Problem) と呼ばれる.本研究では,時間と費用の関係が反比例の関係にあると仮定する.作業の所要時間が確率変数によって定義されるような曲線型時間費用トレードオフ問題に対して,確率計画法による定式化と解法および数値実験結果を示した.
著者
清水 智治 三宅 亨 北村 直美 遠藤 善裕 谷 徹 谷 眞至
出版者
一般社団法人 日本エンドトキシン・自然免疫研究会
雑誌
エンドトキシン・自然免疫研究 (ISSN:24341177)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.1-6, 2020 (Released:2020-10-29)
参考文献数
4

Toraymyxin® (Toray Medical Co., Ltd, Tokyo, Japan) has been developed as a direct hemoperfusion column that contains polymyxin B-immobilized fiber to bind endotoxins in the patients’ blood. Toraymyxin was approved by the Japanese National Health Insurance system for the treatment of endotoxemia and septic shock in 1994. We reviewed and analyzed clinical history and evidence of Toraymyxin, and assessed the current status of Toraymyxin use for the treatment of severe sepsis and septic shock. Our review shows that Toraymyxin appeared to be effective in improving hemodynamics and respiratory function in septic shock requiring emergency abdominal surgery. The recent large-scale RCTs could not demonstrate whether prognosis is improved by Toraymyxin. The clinical studies based on large-scale data-base from Japan revealed that Toraymyxin appeared to have a survival benefit in patients with severe condition of septic shock. We also commented on the revised version of health insurance adaptation of Toraymyxin in April, 2020.
著者
長田 若奈 酒向 慎司 北村 正
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. EC, エンタテインメントコンピューティング (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.8, pp.1-6, 2015-02-23

我々は条件付き確率場を用いた習熟度に対応したバイオリン運指推定手法を提案してきた.しかし,推定運指は運指の自然さや演奏表現の適切さが不十分である問題があった.本論文では,従来よりも多くの楽譜情報を用いて素性の設計を行う.運指に関連する素性には様々なものが考えられるが,素性重みの学習に L1 正則化を用いることで,運指推定に寄与する重要な素性を判別する.実験では,基本的な素性だけを用いた従来法に対して教本運指との一致率が向上することを確認し,また,推定された運指の自然さに関してバイオリン経験者による主観評価を実施したところ提案法による有効性が確認できた.