著者
大木 義朗 原 明博 中川 徹 北川 一 村上 勝彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.137-138, 1992-02-24

本学では、同一のEthernet内における論理的に独立した複数の通信プロトコル本系を相互接続する方式としてInner-netway(以後INWayと称す)を提案している。当初のINWayは,ネットワーク層が存在しない学内開発のプロトコルを対象としており,ルータを経由した通信を実現していなかった。本研究では,INWay方式を発展させてTCP/IPとOSIの相互接続を実現した。具体的には,コネクションレス形のプロトコルを変換対象として,ネットワーク層レベルでプロトコル変換を行う装置を開発し,これを用いて実際に変換性能の測定を行い,数種のアプリケーションを動作させることに成功した。
著者
中谷 哲郎 桑原 明 井上 京市 木田 芳隆
出版者
日本家禽学会
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.22, no.6, pp.304-310, 1985
被引用文献数
2

甲状腺機能の変動がおもにニワトリヒナの血液アスコルビン酸(AsA)濃度におよぼす影響について検討した。白色レグホーン種およびブロイラー専用種ヒナを用い,甲状腺機能促進剤としてヨードカゼイン(IC),また,甲状腺機能抑制剤としてチオウラシル(TU)をそれぞれ添加した飼料を3週間給与して,甲状腺重量と血液AsA濃度の関係について調べた。また,あわせて増体量,飼料摂取量および飼料効率,副腎および肝臓重量を測定した。<br>1.白色レグホーン種雄ヒナを用い,それぞれ2段階のIC(0.01%,0.03%)およびTU(0.02%,0.06%)添加の影響について調べた実験1において,IC添加による甲状腺重量の有意な減少,一方,TU添加による増体量の有意な減少,甲状腺重量の有意な増加および血液AsA濃度の有意な低下が認められ,これらの変動はIC中谷ほか:甲状腺機能と血液アスコルビン酸 309およびTUの添加量の多い方がより顕著であった。<br>2.ブロイラー専用種雄ヒナを用い,4段階のIC0.003%~0.012%)添加の影響について調べた実験2において,甲状腺重量についてのみ0.006%以上のIC添加で有意な変動が認められ,その重量はIC添加量の増加に反比例して段階的に減少した。また,この場合に血液AsA濃度はやや高くなる傾向を示した。この甲状腺重量と血液AsA濃度との間には有意な負の相関関係のあることが認められた。<br>3.ブロイラー専用種雄ヒナを用い,4段階のTU(0.005%~0.02%)添加の影響について調べた実験3において,甲状腺重量)よび血液AsA濃度について有意な変動が認められた。0.01%以上のTU添加で,添加量の増加に比例して,前者は段階的に増加し,後者は逆に段階的に低下した。また,この甲状腺重量と血液AsA濃度との間には有意な負の相関関係のあることが認められた。<br>4.以上の結果から,ニワトリヒナにおいて,甲状腺機能の変動にともなう甲状腺重量と血液AsA濃度との間には関連があり,甲状腺機能の抑制により血液AsA濃度は顕著に低下するが,甲状腺機能の促進によるその変動はわずかであることがわかった。このことは,ニワトリヒナにおいて,甲状腺機能の抑制がAsAの体内代謝にとくに密接な関係をもつことを示唆するものである。
著者
栗原 明 井上 幸俊 汐見 勝彦
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.49, no.11, pp.1506-1512, 1995-11-20
参考文献数
5

フライバックトランスは, テレビセット内で使用される高電圧発生用トランスであり, 従来の方式では, 使用されるコイル内の短絡に起因するレアショート事故が発生していた.生産開始以来, 約25年を経過して, この対策のための新たな巻線, 工法の評価法を開発した.このシステムの採用により, 社会問題になっていたテレビの発煙発火については保護回路の研究も進み, ほぼ皆無にすることができた.同時に, フライバックトランスを使用する方法も改善し, 寿命を短期間に推定可能な加速寿命試験方法の開発に取組み, 成果を得ることができたので, ここに報告する.
著者
小松原 明哲
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.148-154, 2003-06-15 (Released:2017-01-31)

多くの産業においては,技術的に未知の事象による事故は急激に減少してきているが,人間のさまざまな不適切行為による事故はなかなか減少しない。より一層の安全を確保するために,ヒューマンファクターへの関心が高まっている.しかしヒューマンファクターと一口に言ってもつかみどころがなく,なににどこから手をつけてよいのかわからない場合も多い.本稿ではヒューマンファクターとヒューマンエラーの関係について整理する.っぎに近年問題となっている違反にっいて,その発生メカニズムと 対策について考察する.
著者
小松原 明哲
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.148-154, 2003-06-15
参考文献数
23
被引用文献数
1

<p><tt><b>多くの産業においては,技術的に未知の事象による事故は急激に減少してきているが,人間のさまざまな不適切行為による事故はなかなか減少しない。より一層の安全を確保するために,ヒューマンファクターへの関心が高まっている.しかしヒューマンファクターと一口に言ってもつかみどころがなく,なににどこから手をつけてよいのかわからない場合も多い.本稿ではヒューマンファクターとヒューマンエラーの関係について整理する.っぎに近年問題となっている違反にっいて,その発生メカニズムと </b></tt><tt><b>対策について考察する. </b></tt></p>
著者
西野 一郎 緒方 公介 野見山 宏 安永 雅克 西嶋 幸司 藤原 明 山田 昌登嗣
出版者
West-Japanese Society of Orthopedics & Traumatology
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.1038-1040, 1993-09-25 (Released:2010-02-25)
参考文献数
3
被引用文献数
2

Accelerometric measurement of gait ananlysis is a simple, inexpensive and effective way to evaluate gait and was first introduced by Liberson and colleagues. Smidt applied accelerometry to the normal and abnormal patterns of gait. Ogata used accelerometry to quantitatively vevaluate the lateral thrust of the knee and investigated the dynamic effects of a wedged insole on the thrust of OA knees.In the present study, we used an accelerometer, strain gauge and goniometer to inveshgate the effects of accelerometry on heel strike in gait analysis. The acceleration placed on the calcaneal region on heel strike appeared faster than any other measurement. Our results suggest that an accelerometer placed on the calcaneal region provides the most useful information on the exact moment when the heel strikes the ground.
著者
小松原 明哲
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.73-82, 1991-04-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
7
被引用文献数
1 2

対話型システムにおいて, 多数の選択項目から効率よく目的項目を選択するためのメニュー選択システムとして, 1画面にすべての選択項目を, 類似したものどうしをグルーピングして呈示する単層階層メニュー選択システムを提案し, このグループサイズの決定方法について検討した. このシステムのユーザ行動をモデル化したところ, グループ数とグループ内選択項目数の積の平方根の近傍の整数値となるようにグループサイズを決定すれば, 最短目的項目探索時間が期待できることが予想された. この仮説を検討する実験を行ったところ, 仮説が支持される結果を得ることができた.
著者
那谷 耕司 菅原 明
出版者
岩手医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

EXTL3はヘパラン硫酸の生合成に関与する糖転移酵素である。本研究では膵β細胞特異的にEXTL3を欠失したマウスを作製した。このマウスでは膵β細胞の増殖能が低下しており,ランゲルハンス島に特徴的なマントル・コア構造が認められなかった。またインスリン分泌が低下しており,耐糖能異常が認められた。以上の結果から, EXTL3が合成するヘパラン硫酸が,膵β細胞の増殖,インスリン分泌機能において重要な役割を果たしていることが明らかとなった。
著者
飯塚 重善 小松原 明哲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.426, pp.165-169, 2014-02-01

筆者らは,『ソーシャルメディアに関しては,"情報の受け手の,情報に対する信頼"は,従来の信頼できる発信源による"質"を備えた情報であるか否かに関わらず,その"量"の多さによって形成される信頼もある』という仮説を掲げ,情報受信者の評価に着目した「発信源のクオリティと受け手のリテラシー」および情報量の多さが及ぼす情報の信頼性への影響に着目した「多量化による情報への信頼性」について解明することとした.本稿では,最近多発している「炎上」の事例やそれらについて分析している文献等から,「炎上」について,その現象を見つめるとともに,「炎上」ではない,発信者の意図に反した範囲にまで拡散されてしまった実例を挙げ,Twitterで発信された情報の想定外拡散について検討している.
著者
橋本 鉱市 小原 明恵 加藤 靖子 HASHIMOTO Koichi KOBARU Akie KATO Yasuko
出版者
名古屋大学高等研究教育センター
雑誌
名古屋高等教育研究 (ISSN:13482459)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.81-99, 2017-03 (Released:2017-03-29)

本研究は、女子大学の自己認識の布置構造と変容を、学長(の言説)から計量的に分析することを目的とした。まず各大学のウェブサイトに掲載された学長メッセージを収集してその内容分析を行い、いずれの大学にも共通する、もしくは差異のある要素を抽出し、さらに女子大学から共学化した大学群との比較においてその変容を分析した。分析の結果、学長メッセージでは「育成する人物像」に関する言及量の割合が最も高かった。さらにその内容を精査すると「感性・品性・人間力」を挙げる大学が最も多く、次いで「自立・主体性・向上心」「社会貢献」「専門性」「倫理観・奉仕の精神」「教養・知性」など女子大学共通の項目が析出された。とくに共学大学との比較において、「感性・品性・人間力」「自立・主体性・向上心」の両者が、最も女子大学としての自己認識の中核であることがわかった。さらに大学の属性別の分析によって、各大学の育成人物像は内面的に豊かな人間像と社会的に活躍するそれとに大きく二分されており、それらは偏差値構造および伝統校か否かの影響を強く受けていることがわかった。This article presents content analysis of presidents’ messages of women’s colleges from the viewpoint of self-recognition. It examines how presidents recognize their own colleges under difficult conditions in order to survive. Concretely, the following research measures were taken: collecting presidents’ messages on each college’s website, analyzing all the texts using quantitative text analysis, and extracting common core features and differentiation strategies. The findings were as follows: 1) In presidents’ messages, the content with the largest amount of words was “the model of student development,” followed in order by “the college’s history and mission” and “the educational policy.” 2) Women’s colleges tend to list “an emotionally intelligent person,” “a self-reliant person,” “a person with high levels of expertise,” “a person who can contribute to society,” and “a person who is cultured and educated” as models of student development. This indicates that these personalities embody the central ideals of women’s colleges. 3) Colleges that were previously women’s colleges are less likely than women’s colleges to refer to “an emotionally intelligent person,” “a self-reliant person,” and “a person who has good leadership skills” as models of student development. This shows that only women’s colleges prefer and retain such models.
著者
葭原 明弘 清田 義和 片岡 照二郎 花田 信弘 宮崎 秀夫
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 = JOURNAL OF DENTAL HEALTH (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.241-248, 2004-07-30
参考文献数
25
被引用文献数
7

日常の楽しみごととして食事をあげる高齢者は多い.本調査では,食欲とQOLの関連をほかの要因を考慮しながら評価することを目的としている.本調査の対象者は70歳の高齢者600人である.QOLを総合的にあらわす指標としてフェイススケールを用いた.生活満足状況について5つの顔の表情を示し,一番実感に近いものを選択してもらった.食欲については質問紙法により情報を得た.さらに,身体的要因,健康行動,社会的要因,口腔内症状について情報を得た.フェイススケールの結果にもとづき,食欲,口腔内症状の合計数およびほかの全身的要因との関連をロジスティック回帰分析により評価した.その際,従属変数をフェイススケールの分布にもとづき2種類のモデル(モデル1,モデル2)を作成した.いずれのモデルにおいても食欲,口腔内症状の合計数,老研式活動能力指標,睡眠時間および性別を独立変数に採用した.その結果,モデル1では,食欲(オッズ比:2.77,p<0.05) ,口腔内症状の合計数オッズ比:1.25,p<.05) ,老研式活動能力指標オッズ比:1.25,D<0.01)が統計学的に有意であった.一方,モデル2では,食欲(オッズ比:3.23,p<0.001),老研式活動能力指標(オッズ比:1.24,D<0.001) ,睡眠時間(オッズ比:1.72,n<0.0l)が統計学的に有意であった.食欲は,モデル1とモデル2において,また,口腔内症状の合計数はモデル1において有意な関連が認められた.この結果は,地域在住高齢者では,食欲とQOLが有意に関連していることを示している.さらに,口腔内症状の改善がQOLの向上には必要であると考えられた.
著者
藤原 明広 巳波 弘佳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers. B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.96, no.6, pp.580-588, 2013-06-01
参考文献数
11

大規模災害が都市部に起こり,通信サービスが機能不全に陥った場合を想定し,災害耐性のあるネットワークシステムの一例として,すれちがい通信を利用した災害時避難誘導を提案する.この避難誘導では,避難者が避難所へ避難中に被災地の情報(被災による通行不能箇所や危険地帯)を携帯電話を用いて収集し,出会った被災者同士で情報共有を行う.我々は本提案を数値シミュレーションにより評価し,避難時間が避難者の渋滞の有無にかかわらず,大幅に短縮できることを確認した.
著者
藤原 明広 巳波 弘佳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.469, pp.121-126, 2012-03-01
参考文献数
11

昨年の東日本大震災を契機に,自然災害時に有効な情報通信技術が再考されている.現状の災害時避難誘導は,携帯電話で動作するアプリケーションは存在するものの,被災地のリアルタイム情報の収集や,それを緊急避難に活用できない問題が存在する.例えば,実際の被災地で通行不能となった箇所の道路情報が不足しているために,避難経路の頻繁な修正を余儀なくされる可能性がある.この問題を解決するため,避難者が通行不能箇所の情報を収集し,それをすれちがい通信で共有し合い,避難経路決定に利用する,リアルタイム災害時避難誘導を提案する.また,避難モデルをシミュレーションし,提案方式の性能評価も行った.本方式により,被害が大きい被災地ほど,より迅速かつ適切な避難誘導が実現できる.