著者
大澤 義明 鈴木 敦夫 白波瀬 佐和子 古藤 浩 田村 一軌 大津 晶 宮川 雅至 古藤 浩 田村 一軌 大津 晶 宮川 雅至 尾崎 尚也
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本研究では, 高速道路や新幹線など空間的に線的に伸びる社会基盤施設整備に関して, 選挙民が投票で集団意志決定する場合, 施設がどこにどれだけ配置されるのかを空間的に導出し, どの程度経済的に効率的なのかあるいは公平なのか, を考察した. 投票ゲームによる配置と社会的な最適配置とを比較するなどを通して, 投票という集団意志決定がどの程度経済的に悪化させるのか, そして不公平にするかを理論的に評価した. さらには, 道路という社会基盤建設では, ステークホルダーは多様である. ゲーム理論のナッシュ均衡, 多目的計画問題でのパレート最適, 地理ネットワーク評価での地理値を用いて, 高速道路建設の影響を均衡という複眼的見地から理論的に論じた.
著者
古川 公宣 下野 俊哉
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.Ab1064-Ab1064, 2012
被引用文献数
16

【はじめに、目的】 表面筋電図は,非侵襲下での簡便な筋機能評価方法として用いられている.我々は第46回日本理学療法学術大会にて振幅確率密度関数(Amplitude Probability Distribution Function:APDF)を用いた表面筋電図波形分析方法を検討し,等尺性収縮時の筋出力の違いによる振幅データ分布帯の違いを報告したが,求心性収縮中の相違は確認することができなかった.そこで本研究においては,等速性運動中の筋機能の相違をAPDFを用いて解析する事を目的として実験を行った.解析にあたり,データ抽出範囲及び設定階級幅を詳細に検討して解析を行い,その他の指標との関連性を検討した結果,興味深い結果が得られたので報告する.【方法】 下肢の運動機能に障害を残遺する疾患や外傷の既往のない健常成人11名(男性8名,女性3名;平均年齢:19.0±2.8歳,平均身長:168.5±8.9cm,平均体重:60.6±9.8kg)を対象とした.測定機器はNoraxon社製表面筋電計TeleMyo 2400Tと等速性筋力測定器BIODEX System3をシグナルアイソレーションユニットにて同期させたものを使用した.測定対象課題は運動速度60,180,300deg/secの求心性膝関節屈曲伸展運動を5回反復することとし,標準化データとして膝関節屈曲70°での最大努力下の等尺性伸展運動を5秒間行い,課題遂行中の外側広筋,内側広筋斜頭及び大腿直筋の活動電位,膝関節伸展トルク,関節運動速度を測定した.5回の求心性伸展運動のうち中間3回の運動を対象に,目標運動速度が維持されている間の筋活動電位データを抽出した.最大等尺性伸展運動中に測定された2.5%毎の40階級を設定し,各階級に該当するデータ数の全データ数に対する割合を算出,ヒストグラムを作成して運動速度の違いによる相違を検討した.また,解析対象とした運動区間の平均振幅値及び平均発揮トルクも算出し,最大等尺性伸展運動中のピーク値で標準化したもの(%peak amplitude及び%peak torque)も検討対象として使用した.統計学的検定には分散分析を用い,有意水準を5%以下として比較検討を行った.【倫理的配慮、説明と同意】 一連の研究手順は研究者の所属する施設の研究倫理委員会にて承認を受けた後に開始された.また,研究の主旨と内容及び危険性の説明を事前に受け,同意書に署名をした被験者のみが実験に参加した.【結果】 内外側広筋の%peak amplitudeは運動速度の違いによる差を生じなかったが,大腿直筋は300deg/sec時が60,180deg/secと比較して有意に低かった(すべてp<0.01).%peak torqueは運動速度が速いほど有意に低下した(すべてp<0.01).APDF解析の結果では,内外側広筋の各階級において,運動速度の違いによる有意差はなかった.しかし,大腿直筋では0-5.0%の階級では運動速度が速い方が高値を示したが,15.0%以上の階級になると300deg/secが他の運動速度と比較して低値を示しはじめ,27.5-52.5%の階級では32.5-35.0%の階級を除いて有意に低値を示した.さらにこれ以降から80.0%までの階級においても60と300deg/secで後者が有意に低値を示していた.【考察】 %peak amplitude及びtorqueの結果より,運動速度の違いによる発揮トルクの変化は主に大腿直筋に依存していると考えられた.大腿直筋の%peak amplitudeを算出するデータの分布を見ると,運動速度の違いによって振幅データの分布帯が異なっており,運動速度が速く発揮トルクが低い方が,低い階級の出現率が高かった.関節運動速度ダイナモメータの抵抗によってコントロールされる等速性筋力測定器では,設定運動速度に到達するための筋活動が筋線維の同期ではなく交代によって制御されると考えられる.すなわち筋内の各部位で発生する活動電位を時空間的に加算して捉える表面筋電図では,設定速度に到達しそれを維持する際には,速い運動速度の方が筋活動電位の加重が少ないために,低い階級の分布が増加したことが一要因であると推察され,その分布域の変換点が25.0-37.5%階級付近に存在している可能性も確認された.今後はさらに条件を詳細に制御し,生理学的考察を加えることで,より明確な筋機能分析が可能であると考えられた.【理学療法学研究としての意義】 筋機能を詳細に評価することは,理学療法プログラム作成には不可欠である.本研究で用いた方法は,非侵襲下での筋機能解析が可能であり,今後,疾患,障害特性をふまえたデータ解析と併せることで,より有効なツールとなると考えられる.
著者
設樂 真理子 宮 瑾 芹澤 凌 牧野 真人 西岡 昭博 古川 英光
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.81, no.829, pp.15-00008-15-00008, 2015 (Released:2015-09-25)
参考文献数
5
被引用文献数
2

The market of care food is growing for aging society and the personal version of care food will be needed for improving a fun of meal. On this occasion, 3D printing technologies have been developed and are being applied for food creation. In the present study, we prepare food ink for the world-first 3D gel printer designed by our group. The hardness of food is one of the most important factors that influence the texture of food. So that the jelly foods made by the 3D gel printer is designed being soft and easy to chew. Here four kinds of jelly food samples are prepared by using agar and gelatin as gelation agents. The mechanical strength of the jelly foods is evaluated by a compression test for foods. We measured the hardness (maxmum stress) of the jelly foods and succeeded in the preparation of various jelly foods of 8 ~ 45kPa in hardness. The gelation of agar is possibly controlled by temperature change. Thus by using the temperature change, the jelly foods are easily printed by the 3D gel printer. We hope these printed jelly foods will make it possible for elder persons to enjoy their fun of everyday meal and improve the quality of life for the elder persons.
著者
草開 浩 小山 芳太 金森 恒雄 瀬古 弘
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.395-412, 2011-05-31

2008年7月28日に近畿地方を南西進した線状降水帯について,観測データの解析と数値予報モデルを用いた再現実験を行い,降水帯の成因と構造を調べた.この降水帯は,兵庫県・京都府・滋賀県の南部(近畿地方中部)で降水セルが列状に並んだ降水域と,兵庫県・京都府・滋賀県の北部(近畿地方北部)から南下した降水帯が合流して形成された.合流時の降水帯の形成機構では,近畿地方北部の降水帯からの冷気外出流が下層の収束を強化し,近畿地方中部の降水系の対流を強めたことが重要であった.また,同日に神戸市灘区の都賀川で発生した大雨は,神戸市西区上空で発生した降水セルが南東進し,急発達したものであった.降水エコーの急発達と下層の冷気外出流の到達が一致していたことから,近畿地方中部で発達した線状降水帯からの冷気外出流が急発達に深く関係していたことがわかった.

2 0 0 0 OA 古事類苑

著者
神宮司庁古事類苑出版事務所 編
出版者
神宮司庁
巻号頁・発行日
vol.神祇部23, 1914

2 0 0 0 OA 扶桑画人伝

著者
古筆了仲 画
出版者
阪昌員
巻号頁・発行日
vol.4, 1888
著者
古田 公人
出版者
樹木医学会
雑誌
樹木医学研究 (ISSN:13440268)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.7-14, 2003-03-31
参考文献数
22
被引用文献数
1

イロハモミジ樹上のモミジニタイケアブラムシ個体群の動態を13年間調べ、発生量(日・個体数)とピーク個体数について生物季節と天敵類の影響を解析した。(1)調査木上では通常、幹母、その仔虫(春の仔虫という)、越夏虫、秋の有翅虫、その仔虫である有性世代(秋の仔虫という)の5世代を経過する。(2)春と秋に活発な個体群が形成され、春の個体群は幹母とその仔虫、秋の個体群は有翅虫とその仔虫が主体である。(3)秋と翌春の全発生量間には高い正の相関があるが、春とその年の秋の全発生量間には有意な関係はない。(4)有翅飛来週が遅いと秋の有翅虫の発生量は小さい。(5)幹母ピーク数が多いと幹母の産仔開始に比べてヒラタアブ幼虫初出現は早まり、幹母の増殖率は低下する。ヒラタアブは増殖率を密度依存的に低下させる。(6)発育を開始した越夏虫ピーク数と同年春の仔虫世代ピーク数のそれぞれの自然対数値の差、すなわち分散せずに同一の樹上に残るものの割合は幹母ピーク数の上昇に伴って密度依存的に低下する。春の仔虫世代有翅虫の分散は個体群の調節機構として働いている可能性がある。(7)同一樹上での長期にわたる個体群動態に関しカエデの生物季節は直接的な影響をもたない。
著者
邱 楓 中村 恵一 古宮 誠一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.300, pp.31-36, 2012-11-10

漢詩は文字数が少ないが、守らなければならない制約が非常に多く、初心者では簡単に作成できないという現状がある。本研究では、詩語表(漢詩作成によく利用される語句のデータベース)を導入し、対話型システムを作成することにより、仮令中国語の文法と音韻(平仄、押韻など)が分からなくても、漢詩の制約に叶う語句の生成を可能にする漢詩推敲支援システムを提案する。
著者
植田 英治 吉見 富洋 古川 聡 小野 久之 朝戸 裕二 登内 仁 井上 真也 黒木 義浩 雨宮 隆太 小泉 澄彦 長谷川 博
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.29, no.10, pp.2010-2013, 1996-10-01
被引用文献数
4

私たちは,患者がより良い医療を受けるためには患者自身が自分の病気について知っていることが不可欠であると考え,癌告知を積極的に進めてきた.告知に際して原発臓器・進行度・年齢・性別等は考慮しなかった.外科手術患者543人に癌告知を行い,生存していてアンケート実施可能な患者413人のうち366人(配布率89%)にアンケートを実施し,300人(回収率82%)より回答を得た.89%の患者が,「病名を告げられてよかった」と答えており,「癌では無いと嘘をついて欲しかった」と答えた患者は1%であった.告知により55%の患者がショックを受けたと答えていたが,回答患者の87%が3か月以内に立ち直ったと答えていた.現在当科では,癌であることを「知らないでいる権利」をも尊重する目的で,全初診患者を対象として,外来で告知希望の有無を確認した上で告知を進めている.癌告知を広く積極的に進めるべきであると考えられた.
著者
古屋 佳子
出版者
京都市立看護短期大学
雑誌
京都市立看護短期大学紀要 (ISSN:02861097)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.53-63, 2007

本稿では,看護学生の臨地実習に先立ってアサーション・トレーニングを導入したことの意義と課題を,実習終了後の学生アンケートから検討した.学生の多くは,実習のみならずさまざまな関係・場面でアサーティブを意識し経験していた.この経験は,主として"お互いを尊重できた"というものであり,「いい感じ」や「ケンカが減った」など,自己内外の変化を伴ったものであった.特に,実習グループ内でのアサーティブ概念の共有は,実習を円滑に進める役割を果たしていた.さらに,実習開始直前の演習であったことが,グループダイナミクスを推進する役割を果たしていた.これらから,この演習企画が,本看護学生の実習導入に適したものであったとの結論を得た.また,少数ながら,この演習を「覚えていない」「意識しなかった」学生もあり,そこから企画の内容をより充足させ,サポートしていく必要性を示唆されるなど,教育上の課題を検討できた.
著者
古口 高志 山内 祐一 熊野 宏昭
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.42, no.7, pp.467-474, 2002-07-01

心療内科不登校入院治療例67例をDSM-III-R,IVに準じた形式で多軸評定した.各軸ごとに診断名を1〜8カテゴリーに分類した後,結果を集計,さらにその結果を基に性差と年齢差を検討した.この結果,1軸は摂食障害,不安障害,気分障害,2軸は未熟性,4軸は家庭内問題ストレス,いじめストレスがそれぞれ多症例に確認された.また,3軸になんらかの診断がなされた者は26例(39%)であった.年齢差,性差については, 1 軸診断数(カテゴリー該当数) : 中学生・高校生<大学生, 2 軸になんらかの診断を有する率 : 男<女であった.以上,不登校症例の病態特徴は多様であり,多側面からのアセスメントと対応が必要であると考えられた.
著者
小林 龍 谷口 亮央 古泉 景子 土屋 総之 多田 知弘 佐藤 雄樹 柴波 明男 妻木 良二
出版者
Japanese Society for Infection Prevention and Control
雑誌
日本環境感染学会誌 = Japanese journal of environmental infections (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.280-284, 2008-09-25
被引用文献数
2 2

今回,手荒れの予防効果が高いと言われているアルコールゲル擦式消毒剤(ゲル剤)を用い,皮膚に対する影響について,当院看護師82名を対象として2週間使用後の手掌と手背,指先の肌水分量を測定した.<br>   各薬剤とも調査前後の手指消毒回数に変化はなかった.種類による差はあるものの,3種類のゲル剤全てにおいて,手掌と指先の肌水分量が増加した.<br>   今回の結果より,ゲル剤の保湿効果が擦式消毒用アルコール製剤に比べ高いことが示された.この成績は,ゲル剤使用により手荒れ防止および手指消毒回数の減少防止に繋がり,医療関連感染の低下にも有効であると考えられる.<br>
著者
古賀 敬太 コガ ケイタ Keita Koga
雑誌
国際研究論叢 : 大阪国際大学紀要 = OIU journal of international studies
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.77-96, 2015-01-31

Tadao Yanaihara(1893-1961) was a pious Christian, a follower of Kannzo Uchimura. On the basis of his Christian faith, he fought against the imperialistic war and the exclusive hyper-nationalism which oppressed freedom of thought and conscience from 1932 to the end of the war. This article attempts to make clear the character of his conception of pacifism, nationalism, and the Emperor system. He regarded himself as a prophet for Japan and felt a responsibility and mission to warn against the militaristic government and nationalistic people, as Isaiah and Jeremaiah did in the Old Testament.