著者
古賀 崇
出版者
日本アーカイブズ学会
雑誌
アーカイブズ学研究 (ISSN:1349578X)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.96-101, 2013

「海外の日本図書館と日本研究」について幅広く実情を示しつつ、日本の関係者にとっての課題を論じた、2012年の著作に対する書評。評者は本書での記述・提言に「実感し、納得および首肯できる点は数多くある」と評価し、また「パブリック・ディプロマシー」など外交・情報・文化に関する政策につなげられる可能性を示唆した。加えて、アーカイブズやアーカイブズ学の観点からは、本書から何を読み取ることができるか、という点も記述した。
著者
藤田 雅俊 大河内 博 緒方 裕子 名古屋 俊士 皆巳 幸也
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.62, no.12, pp.1111-1116, 2013-12-05 (Released:2013-12-28)
参考文献数
26
被引用文献数
1

Rapid and sample preparation using stir bar sorptive extraction (SBSE), followed by high-performance liquid chromatography with fluorescence detection to determine polycyclic aromatic hydrocarbons (PAHs) in atmospheric water was studied. Applying the SBSE method to authentic atmospheric water samples revealed that rainwater in Shinjuku contained a 226 pM concentration of total PAHs, which was 10-times as much as that at Mt. Fuji, especially in a higher concentration of soluble PAHs. There was no seasonal variation of the concentration and composition of PAHs in rainwater at Shinjuku. Comparing the concentration of PAHs in rain, cloud, and dew water collected at the foot of Mt. Fuji, 5- and 6-rings PAHs were enriched in cloud water. This result suggests that cloud droplets could condense PAHs, especially high molecular weight PAHs.
著者
佐古 曜一郎 榊原 朋子
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.8-22, 1998-03-01

赤・黄・緑・青・黒という5色のセルスポンジを実験対象サンプルとして、いわゆる功能者を被験者に、一連の色の視覚外認識実験を行った。被験者の視覚はアイマスクで厳重に遮蔽し、手かざしで色を感知・識別してもらった。実験対象サンプルは、被験者が接触することのないようにケースをかぶせて呈示した。このケースは2種類準備し、1つは、可視光を遮蔽しない透明なケース、もう1つは、可視光を遮蔽する黒いケースであった。また被験者にはケースの種類を正しく通知する場合と、黒いケースを用いているのに透明ケースであると思わせるというように偽りの情報を通知する場合とを、混在させた。ケースの種類と被験者に通知した内容の種類の組合せにより、4つに分類される実験を各々200試行実施し、統計的に評価した。各実験とも認識率は有意な高さであったが、さらに透明ケースの方が黒いケースを用いた場合より認識率が高く、また被験者はケースの種類によらずケースは透明であると通知されている方が、認識率が高いことが見い出された。なお通知情報の真偽による認識率の差は見い出されなかった。
著者
藤井 千惠 榊原 久孝 古田 真司
出版者
愛知教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

児童生徒の健康調査および追跡調査、さらに子どもと保護者の健康調査を実施して、その結果を踏まえた家族の生活習慣病予防教育を実践した。その結果、児童生徒の過体重者ではインスリン抵抗性が認められ、小児期からの適切な体重管理の重要性が示唆された。子どもとその両親では、体格、血圧・血液検査結果、生活習慣で有意な正の相関が認められ、児童生徒の健康状態には遺伝的な背景とともに生活習慣の積み重ねやさらに親の生活習慣が大きく影響を与えている可能性が示された。子どもと保護者を主体とする家族の生活習慣病予防教育を学校における保健教育の一環として位置づけ、家庭・学校・地域連携により協働で実践する必要性が示された。
著者
長澤 夏子 佐古 崇 渡辺 仁史
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.74, no.646, pp.2611-2616, 2009-12-30 (Released:2010-04-01)
参考文献数
3
被引用文献数
2

We investigated people in a large-scale, commercial facilities in Japan. As a result, it was clarified to be able to describe the shopping behavior in the following two states. (1)Person in state to try to go to target area (2)Person in state to wandering in shopping mallThe person changes by two states and decided the route. This state variation and routing have been decided from the investigation according to acquired data. And, the space made a divergence part and a target store a network as a node. Finally, the simulation result showed good agreement with the result of the field survey. This model was able to reproduce the whole of the shopping behavior done in the shopping mall. This model can be used at the esquisse stage of architectural planning.
著者
清水 公男 板倉 亨 古宮 照雄
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:02857901)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.61-80, 2010-02

カリーの本論文は『マクベス』の魔女とは何かを端緒として、エリザベス朝において激烈な論争となっていた神、悪魔、亡霊、魔女などの意味を、キリスト教神学ならびに新プラトン主義を核にして辿ったものである。魔女は民間信仰にとどまらず、古代異教の神の変容であり、新プラトン主義の流出宇宙論に由来するダイモーンに連なる。神学的背景から見た悪の形而上的な世界の意味が、多くの文献に依拠して、詳細に解明されている。
著者
木村 正人 野矢 茂樹 早川 正祐 竹内 聖一 吉川 孝 古田 徹也 池田 喬 河島 一郎 星川 道人 島村 修平 筒井 晴香 八重樫 徹 萬屋 博喜
出版者
高千穂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

分析哲学者を中心に昨今注目を集めている共同行為論の諸理論について紹介・検討し、さらに現象学、社会学理論等による知見を加えて、共同行為の構成要件、共同行為特有の意図性の諸原理、還元主義アプローチの当否、共同行為論における因果的解釈の射程などについて明らかにした。若手研究者を中心として組織された「行為論研究会」は学問分野を越える各学会等で注目を集め、一般公開の研究大会において報告されたその成果は、雑誌『行為論研究』にまとめられた。
著者
古川 徹生
出版者
九州工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

高次の知識を得るための階層的学習法に関する研究を行った.第1次階層での学習は,個々のケースにおけるデータを学び,モデル化を行う.第2次学習では1次学習の結果をデータとみなして,すべてのケースに共通する普遍モデル,すなわち高次知識を得る.この学習タスクはテンソル方程式で書くことを見出し,自己組織化写像 (SOM) の階層構造で解けることを見出した.さらに多視点的データ解析を可能にするテンソルSOMを開発し,その有効性を示した.
著者
片山 徹郎 菰田 敏行 古川 善吾 牛島 和夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.34, no.11, pp.2223-2232, 1993-11-15
被引用文献数
3

ソフトウェアのテストを行う際、テストデータについての条件を記述したテストケースは、ソフトウェアの信頼性向上に重要な役割を果たす。逐次処理プログラムのテストケース作成技法については、さまざまな方法が実用化されている。しかしながら、並行処理プログラムの場合、テストケースの考え方すらほとんど研究されていない。並行処理プログラムが実用化されるようになり、並行処理プログラムのテストの質を向上させることが重要になっている。本稿では、並行処理プログラムのテストケースの定義、およびその生成ツール(TCgen)の試作と利用経験について述べる。プログラム単位ごとに事象グラフを作り、事象グラフ間で同期する節点を同期関係で結んだ事象同期グラフ(ESG)によって、並行処理プログラムをモデル化する。事象同期グラフ上の協調路(Copath)を、並行処理プログラムのテストケースと定義する。テストケース生成ツールTCgenは、プログラミング言語Adaで書かれた並行処理プログラムを入力とし、協調路を出力とするツールである。ツールTCgenによって作成された協調路は、テストケースの漏れや重複を少なくすると期待される。しかしながら、実際のテストデータを作成する段階で、実行可能性についての間題が残る。
著者
内村 太郎 古関 潤一 桑野 玲子 東畑 郁生 西江 俊作 WANG Lin QIAO Jian-Ping YANG Zongji HUANG Dong HUANG An-Bing LU Chin-Wei
出版者
埼玉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

中国、台湾、日本で、強い地震によって損傷を受けた自然斜面が、その後の豪雨をきっかけに崩壊する「地震と降雨の複合的な作用」による斜面災害を対象として調査研究を行った。(1)地震で強震を受けた山岳地域の斜面で、踏査、機器を使った調査と観測、現地実験を行い、斜面の不安定化の実態とメカニズムを把握し、危険な斜面の抽出の方法や災害を軽減する方法を提案した。(2)低コストで簡易な斜面表層の変状の観測装置を用いて、斜面災害の前兆をとらえ、早期警報によって被害を軽減する技術の実用化を推進した。さらに、多点計測や、弾性波を用いた斜面監視など、新しい技術を開発した。

2 0 0 0 OA 古事類苑

著者
神宮司庁古事類苑出版事務所 編
出版者
神宮司庁
巻号頁・発行日
vol.器用部8, 1914
著者
古川 浩平 松本 幸太郎 大石 博之 円田 竜太 井上 佳子
出版者
公益社団法人 砂防学会
雑誌
砂防学会誌 (ISSN:02868385)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.15-26, 2008-09-15 (Released:2013-09-02)
参考文献数
12

In erosion control engineering field, various kinds of new techniques have been developed and briskly put into practical uses. Among these techniques, it is said that non-structural measures have been in demand lately. These measures contain many kinds of techniques and the terminology “non-structural measures" that are still not clear. Therefore, in this study, various kinds of non-structural measures which have been developed so far are reviewed, and the present technological development measures are analyzed in relation to social demands. As a result, practical needs on these measures, today and in the future, will be clarified. This paper's distinctive feature is its analysis based on the quantity of patent right registration, while in many preceding papers, major analyses used to be conducted based on the quantity of academic papers. Additionally, the questionnaire survey or the hearing investigation was executed to extract the problem that the erosion and torrent control field had, and it listened to engineer's opinion and manager's opinion at the technology development. From the result of this investigation, it turned out to be felt that the entrepreneurial strategy and the advantage of making to the patent are different.
著者
古茂田 恵美子 森田 幸雄 田村 真理 山本 茂貴 野田 雅博 小澤 邦壽 木村 博一
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.62, no.11, pp.721-725, 2011-11-15 (Released:2013-09-05)
参考文献数
36

We examined the prevalence of three foodborne organisms, Arcobacter, Campylobacter and Salmonella, in 50 samples of retail ground chicken meat. Arcobacter spp. was isolated from 26 (52%) of these samples, A. butzleri being detected in 21 samples, A. cryaerophilus (group 1B) in 3 samples, both A. butzleri and A.cryaerophilus (group 1B) in 1 sample, and A. skirrowii in 1 sample. C. jejuni was isolated from 11 (22%) of the samples, and Salmonella was isolated from 6 (12%) of the samples. Serovars S. Infantis was detected in 5 samples and S. Yovokome in 1 sample. These findings suggest that retail ground chicken meat may be a potential vehicle for transmitting Arcobacter, Campylobacter and Salmonella infectious diseases.
著者
高橋 義行 和田 豊 小田中 芳次 古野 秀和
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.140-143, 2000-05-20
参考文献数
6
被引用文献数
2

さきに報告した1995年の人工降雨によるランオフ試験を実施した同じ傾斜圃場(6∿6.5°)において, 1996年7月の梅雨の合間に栽培キャベツ(7a)にTPN, ダイアジノン, ジメトエートの3剤混用1000倍液を167l/10a散布して, 翌日の降雨で0.6lの表流水を採取した.また, 9月には栽培ダイコン(8.4a)に同じ3剤混用液を101l/10a散布して, 2日後の台風通過よる降雨で290l (10 : 00∿12 : 30), 530l (12 : 30∿13 : 00)及び600l (13 : 00∿15 : 00)の計1420lの表流水を採取した.表流水の平均流出水量/m^2/hrは, 0.01l/m^2/hr(7月)及び0.12l/m^2/hr(9月)と少なかったが, 台風通過時の最大値(1.26l/m^2/hr)は既報の人工降雨試験による表流水量/m^2/hrに匹敵した.一方, 表流水中の薬剤濃度は0.001ppmから最大でも0.018ppmであり, 前年の人工降雨での場合の1/30から1/300の値であった.7月及び9月の薬剤散布後の表層土壌中(深さ5cm)の各薬剤はランオフの後では, TPNでは17%と84%が, ダイアジノンでは19%と78%が, ジメトエートでは90%と92%が, それぞれ表層より消失したと推定された.これらの結果は土壌の種類や状態, 天候及び地理的な相違によって異なると考えられるが, 少なくとも本圃場では自然降雨によるランオフは台風通過時などの強い降雨でないと発生が困難であり, また発生した表流水中の薬剤濃度は人工降雨試験の結果と比べて極めて低濃度であった.
著者
古屋 貴子
出版者
東京大学大学院教育学研究科生涯教育計画講座社会教育学研究室紀要編集委員会
雑誌
生涯学習・社会教育学研究 (ISSN:1342193X)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.73-82, 2006-12-26

The earlier studies about educational materials have mainly focused on textbooks used in schools. But, historically, not only books but various kinds of materials have been used as educational media in Japan. In this paper, I focus on "Kyoiku Nishiki-e" (educational wood block prints) used in early Meiji era as a visual-educational media. The series of "Kyoiku Nishiki-e" were published by the Ministry of Education for children before school age and their parents. Those pictures show us the educational dimensions at the time. I examine the contents and political background of the pictures, then, clarify the significance of "Kyoiku Nishiki-e" as a educational media.
著者
古田 英明 原田 亮介
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1265, pp.50-53, 2004-11-01

問 NTTドコモからボーダフォンに移った津田志郎氏のように、日本の大企業でもトップが転職するケースが出てきました。 答 社長まで全員が上っていけないのは当然ですが、だからといって子会社の社長では満足な仕事を得られない。そんな時、仕事を通じて自分の人生を成し遂げたいと思っている人は、自分自身を社会のために生かしたいという気持ちが出てくる。