著者
古荘 純一
出版者
日本小児精神神経学会
雑誌
小児の精神と神経 (ISSN:05599040)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.233-243, 2007-12-30
被引用文献数
2
著者
古樋 知重 橋口 正哉 大平 孝 浅田 峯夫 岡田 敏美
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.86, no.2, pp.219-225, 2003-02-01
被引用文献数
20

雪山などにおける遭難救助のための探索システムとして,腕時計型の小型電波発信機(マイクロ波ビーコン),及びエスパアンテナを利用した電波到来方向探知機の試作及び検証を行った。本システムはマイクロ波帯の利用により従来システムに比較して探索の位置精度(分解能)を大きく向上させた.更に,直接拡散型スペクトラム拡散方式(DS-SS)により耐干渉性を向上させたうえ,短パルスでも方向探知が可能なように方向探知機のアルゴリズムを改造することにより,マイクロ波ビーコンの電池寿命を大幅に延ばした.積雪地での実験により見通しで最大600m,マイクロ波ビーコンを湿った雪の下1mに埋めたときには30m離れた地点からの探知が可能であることを確認した.
著者
山本 逸郎 古川 由美子
出版者
弘前大学教育学部
雑誌
弘前大学教育学部紀要 (ISSN:04391713)
巻号頁・発行日
no.96, pp.27-40, 2006-09
被引用文献数
1

高校物理において等加速度直線運動を調べる実験の一つとして,斜面を転がる球の加速度を導出する実験が設定されている。また,斜面を転がる球の運動を利用した実験は,小学校および中学校における≡哩科実験にも現れる。本研究では,アルミレールとプラスチックレール,鉄球とプラスチック球を組み合わせて,料面を転がる球の加速度の角度依存性を測定した。球は始めすべらずに転がるが,ある角度を境に転がりながらすべりだす。得られた実験結果を詳しく解析し,斜面を転がる球の運動を考察した。
著者
森田 啓義 古賀 勝敏 阪田 省二郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.683-691, 1990-05-15

3次元物体計測法の一種である光パターン投影法は 物体に投影した2次元パターンの投影面と受像面における対応関係より 三角測量の原理を用いて 物体表面上の位置を計測する手法である.光パターン投影法は 計測が高速に行え 曲面物体の計測に適しているという利点をもつが 複数物体の同時計測においては 受像側では必ずしも投影側と同じ順序のパターンが観測されるとは限らず 一般には 欠落 ずれといったパターンの乱れが生じる.パターンの乱れが存在するもとで 両パターンの正確な対応付けを行うため 本論文では 投影パターンに多値 M 配列を用いた計測方法を提案する.M 配列はある一定サイズのウインドウを配列に沿ってすべらせたとき すべての可能な (全零パターンを除く) パターンが 一周期内に必ず一度 しかも一度だけ現れるというウィンドウ性をもつ2次元周期配列である.このウィンドウ性を利用すれば 投影パターンと受像パターンの一意的な対応は原理的に可能である.しかし 受像パターンに乱れた部分が存在すると 一義的には対応付けられない部分が生じる.この対応付けのあいまいな部分の大きさはウインドウサイズと密接に関係しており できるだけ小さなウィンドウを使用することによって あいまいな部分が減少し 結果的に誤対応パターンの発生を抑えることができる.そこで 従来使用していた2値 M 配列を7値 M 配列に拡張してウィンドウの小型化を図った.提案方式の有効性をいくつかの測定例から明らかにする.
著者
古木 正芳 八十 政夫 辻村 誠一 湯ノ口 万友
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.644, pp.45-48, 2005-01-22
被引用文献数
1

人は1日の約3分の1を寝て過ごす.睡眠は機能的な面からみても人にとって大切なものである.近年、国民の5人のうち1人が睡眠に不安を持つといわれている中で[1].ストレスや24時間の交代勤務などにより心地よい起床が困難な場合がある.またREM睡眠時の脳は機能的に覚醒の状態に近い.そのためREM睡眠時での起床はnonREM睡眠時での起床と比べると不快感を伴いにくいといわれている.本研究では心拍計から得られるデータを用い, REM睡眠時に現れる心拍数の変化を捉えリアルタイムにREM睡眠を検出した。またREM睡眠時に起こす起床システムの評価を行った.
著者
古川 智恵子 豊田 幸子
出版者
名古屋女子大学
雑誌
名古屋女子大学紀要 (ISSN:02867397)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.11-20, 1982-03-31

北設楽地方における女の仕事着の戦後から現代までの着衣形態の変遷について,当地を調査した範囲から次の結果を得た.明治以前からひきつがれてきた北設楽地方の仕事着は,仕事の種類によって着丈を自由に調節し得る長着と腰巻に半幅帯をしめ,畑作,山仕事には,はばきをつける着衣形態が6ケ町村の共通パターンであった.地域により,水田作業の時には股引を,畑作,山仕事には,はばきのかわりに,たつけやもんぺを着用する着装形態であった.この主流形態は昭和20年頃まで続いたが,その後長着物,腰巻のワンピース形態から,上は腰までの丈の和服式上半衣,すなわち標準服又は活動衣とよよ半じゅばん形態と,下半衣はたつけがもんぺを組合わせる上下二部式の着衣形態への変遷が徐々にみられ始めた.昭和20〜30年の間はこの作業衣形態が主流をしめ,余り大きな変化はみられなかった.昭和23年の農家生活改善普及事業による農作業衣改善運動の影響により,少数の農村の婦人達は改良作業衣,洋服式作業衣の講習を受け導入を試みたが,大半の婦人達はそれを受け入れる経済的基盤がなく,従来の仕事着に強い愛着を示していた.昭和30〜40年にかけては,高度経済成長政策によって農家の経済生活は上昇し,生活様式も次第に洋風化してきた.仕事着も今までの和服様式から,和洋併用,又は折衷の形態がふえ,ズボン式もんぺ等ズボンの長所を採用した下半衣が着用された.昭和40年以後はアパレル産業の台頭とともに北設楽郡にも,地域によって遅速はあるが洋服化が進行し,既製の作業衣へと年次的に変化している.現在の仕事着は,水田,畑作,山仕事いずれの作業時においても,上半衣,下半衣の二部式着衣型式である.その組合わせは,腰切と既製もんぺ,ブラウスにズボン式もんぺ,ブラウスや綿シャツにジーンズ,あるいは既製作業衣上下,色とりどりのトレーニングウエアの上衣など,いずれの年代も既製で作られた仕事着を,色彩,形にこだわらず自由自在に和洋組合わせて着装している状態がみられた.そしていずれの地域においても,ほとんどの人がかっぽう着やエブロンを仕事着の上に着ている共通性がみられた.以上のことから現代では,地域性はほとんど消滅し,代わって既製作業衣という画一化が進みつつあるのが現状であるといえよう.第1,2報とも次の方々には調査に対し御協力を賜わり,ここに深く感謝申し上げます.稲武町……今泉常四郎氏 79歳,鈴木清敏氏 85歳.設楽町……熊谷好恵氏 86歳,沢田みよ氏100歳.東栄町……佐々本亀鶴氏 77歳,一の瀬しげの氏 81歳.津具村……村松まつの氏 97歳,村松しき氏 53歳.豊根村……青山鉄二郎氏 75歳,清川さだ氏 74歳.富山村……田辺正一氏 80歳,鈴木より子氏 67歳.
著者
古山 富士弥 吉田 俊秀 熊崎 路子 大原 孝吉
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.415-423, 1988-04-15

Wistar系ラットの体温調節能力について系統差を,とくに温熱性唾液分泌と体水分利用効率との関連において検討したので報告する. 8系統のWistar系ラットを,42.5℃-40%RHの人工気候室においたところ,体温調節能は比較的すぐれた系統と,高温非耐性の系統があったが,Crj: Wistarが最もすぐれていた. 小型ですぐれた高温耐性の系統もあり,高温耐性に特異的に貢献する機構の存在が示唆され,その一つは温熱性唾液分泌であった. 温熱性唾液分泌は,顎下腺の大きさには依存しなかった. 体温調節能の高い系統が温熱性唾液分泌および唾液塗布をおこなっているときには,体水分利用効率は高く,体温調節機構と水-浸透圧調節系の協調による高体温抑制が示唆された.