著者
江竜 和信 瀬戸 章文 水上 陽介 名倉 瑞紀 古内 正美 田島 奈穂子 加藤 孝晴 榎原 研正 大谷 吉生
出版者
日本エアロゾル学会
雑誌
エアロゾル研究 (ISSN:09122834)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.24-29, 2009-03-20 (Released:2009-03-31)
参考文献数
8
被引用文献数
3

Inertial filter, which classifies nanoparticles by inertial filtration, has been developed by Otani et al. (Aerosol and Air Quality Research, 7, 343-352 (2007) ) . The present work is aimed at formulating the fundamental design rules for the inertial filters with an appropriate cutoff size at a low pressure drop. We numerically calculated the classification performance for nanoparticles and compared the results with the experimental data obtained with TEM grids which has rigid and uniform structure as a model filter. As a result, thorough the theoretical calculation and experiments, (1) the collection efficiency of inertial filter can be successfully predicted by the conventional filtration theory based on the single fiber collection efficiency. (2) A filter with a finer fiber diameter can achieve smaller cutoff size at a lower pressure drop, however, the theoretical calculation suggested (3) an inertial filter consisting of fibers smaller than 14 μm cannot suppress the diffusional collection of nanoparticles with the diameter of 20 nm even at a filtration velocity of 30 m/s.
著者
古牧 徳生
出版者
神戸市看護大学短期大学部
雑誌
紀要 (ISSN:13428209)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.143-160, 2005-03-01

本稿は環境倫理はいかにあるべきかについて筆者の見解を述べたものである。一章では技術者倫理と現在の環境倫理について、その輪郭を紹介する。二章からは筆者の意見である。まず現代社会の潮流としてグローバリズムをあげ、その問題点として環境破壊と社会的格差があることを指摘する。三章では「環境を守る義務」と「豊かになる権利」の兼ね合いから「公正」が問題とされること、その代表的な例としてロールズを、またその批判者としてノージックの考えをそれぞれ検討する。四章ではノージックの「自己所有権」の思想史的基礎としてロックの考え方を見る。五章では近代において産業主義の進展と共に経済学が単なる利潤と効率の追求に堕したことを批判し、「オイコス」としての地球に生きる人間にはどのような学問が必要とされるかを述べる。
著者
古山 和男
出版者
国立音楽大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:02885492)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.89-100, 2007

日本語律文の「七五調」は、かな文字2音で構成される音節を1拍とする拍節リズムで詠じられる。この1拍を構成する2音は、音楽的な勢いにより時間の長短を生じる。これは「イネガル音符」と同じ現象である。この「イネガル音符」や「カダンス」に関わる、拍節の「ムーヴマン」という古典派以前の音楽概念を援用して考察するなら、「七五調」の「字余り」の意味とそれが許される条件、「四三調結句の忌避」の理由が、「ムーヴマン」の加速の方向を区別して認識することで明快に説明できる。また、この「ムーヴマン」の加速方向という観点で、現代の口語を分析すれば、日本語固有のリズムの原理が明らかになる。2語が連結されると、後の語頭が濁る現象、あるいは「乱れ」と捉えられている言葉の変形も、この原理に従った法則性の高いものである。
著者
安間 文彦 古谷 公則 岡本 敏雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.88, pp.63-68, 2008-06-07

テキスト主体の教材を学習する際,学習した内容を定着させるために視覚的な表現方法を用いて概念の整理を行わせることは有効であると考えられる.本研究では,学習者がeラーニングにおいてテキスト主体のコンテンツを学習する際に概念グラフを生成させることにより学習支援が可能なシステムを提案する.システムは,学習者の概念整理学習の結果を基に学習者の理解状態を同定することができるため,理解度に応じた支援が可能となる.さらに本研究では,コンテンツの内容を十分に理解している学習者に対して,Web上から抽出したコンテンツの環知識集合を提示する.その結果として学習者の知識獲得を支援することが可能になると考える.
著者
柴山 直樹 古田 一雄
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.23, 2009

確率的潜在意味解析(pLSI)のトピック分布に相関を考慮した拡張型pLSIの提案を行う。pLSIは単純な行列計算で実装できるスケールしやすいアルゴリズムである。だが、理論の単純さから、検索に有効なディレクトリ型表現やネットワーク型表現に対応しない。そこで、トピックに相関を考慮した生成モデルに拡張することで、この問題に対応できるアルゴリズムを提案する。また、提案アルゴリズムと従来手法との比較を行う。
著者
古田 昭 成岡 健人 長谷川 倫男 鈴木 康之 池本 庸 大石 幸彦
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.94, no.5, pp.570-573, 2003-07-20

前立腺粘液癌は非常に稀な腺癌であり,その病態はあまり知られていない.われわれは免疫染色にてprostate specific antigen(以下PSA)陽性,carcinoembryonic antigen(以下CEA)陰性で,印環細胞を認めず,通常の腺癌を合併した症例を経験した.免疫染色にてPSAとCEAの両方が検索されていた自験例を含む32例の報告について検討した結果,PSA染色陽性23例中17例,CEA染色陽性10例中3例に通常の腺癌の合併が認められた.また,印環細胞は6例に認められ,そのすべてがCEA染色陽性であった.このことは,前立腺粘液癌のなかにはPSA染色陽性で通常の腺癌の一亜型と考えられるものと,PSA染色陰性かつCEA染色陽性で前立腺部尿道の腸上皮化生に由来するものの2つのタイプが存在する可能性が示唆された.
著者
平野 耕一 古林紀哉 高橋淳一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.117, pp.21-26, 2005-11-21
被引用文献数
4

消費者の個別のニーズや文脈を検出することは、ネットビジネス企業にとってだけでなく、消費者自身の生活者の質向上のためにも非常に重要である。最近のブログの流行によって、消費者の日常生活についての情報や日々考えていることを低コストかつリアルタイムに取得することが可能になった。本論文では、ナイーブベイズ法に基づく多重トピック分類などの自然言語処理技術を、日本語圏ブログのリアルタイム分類とトピック定量化に適用した最初の試みを報告する。本論文で提案した方法によって、ブログエントリのリアルタイム多重トピック自動分類と、ブログ圏における多重トピックの強度の定量化が可能であることを実証した。Identifying individual's needs and context is of paramount importance not only from the net business player's perspective but also for improving consumers' quality of life. The recent blogging boom provides consumers' everyday life information and thinking accessible at a low cost in real time. This paper discusses the first attempt to apply some NLP techniques, such as multi-class document classification build upon the naive bayes method, to a real-time classification and quantification of their topics in the Japanese blogosphere. The results show that the proposed method is capable of classifying blog entries in real-time and is also capable of quantifying the intensity of multi-topics in the blogosphere.
著者
古賀 隆浩 伊藤正詩 大囿忠親 新谷 虎松
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.110, pp.63-69, 2006-10-25

本論文では,双方向HTMLリンクをP2Pネットワーク上で分散管理するシステムを提案する.双方向HTMLリンクとは,Webページに含まれているハイパーリンクを元に,自動的に逆方向へのハイパーリンクが作成されるフレームワークである.双方向リンクに必要なWebページ間のリンク情報は,WebページのHTMLソースから分離し,P2Pネットワーク上の計算機に分散して配置される.リンク情報を分散することにより,ユーザやリンク情報の増加に適応可能なシステムになると考えられる.本論文では,大規模なネットワークにおける効率的な双方向リンクアクセスを実現するため,P2Pネットワークで分散ハッシュテーブルを構成し,そのエージェントを用いた拡張を試みる.
著者
彭渠江 高倉 佐和 古郡廷治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.20, pp.59-66, 2001-03-05

本稿では、単語の意味的曖昧性を解く手法の開発と、それをもとにして行った曖昧性解消の実験結果を報告する。テキスト中の単語の語義(sense)は、一定の文脈の中で、その単語とよく共起する他の単語と高い相互情報量をもつ。この特徴を使い、単語(w)が使われている文脈中で出現し、wと類似度の高い単語のベクトルと、wがもつr個の語義のそれぞれが使われている文脈中で出現し、wと類似度の高いk個の単語のベクトルとの間の相互情報量を計算し、その値が最も高くなった密度値と結合している語義をwの語義として採用する。この手法によって行った実験では、91.5%の高率で多義語の正しい語義を特定することができた。We describe a method and its experimental results for word sense disambiguation that is based on a statistical measure of word similaritites. First, we obtain contextual-similarity vectors for the senses of a polysemous word using a corpus. Second, we define also the contextual representation for the same word appearing in text. Third, we do a calculation of distributional matrix between each contextual-similarity vector and the contextual representation for the word to be disambiguated. Fourth and finally, comparing the values of distributional matrices, we select the sense with the highest value as the meaning of the polysemous word. An experiment shows that the rate of finding correct word senses exceeds over 91%.
著者
後藤 義明 金子 真司 池田 武文 深山 貴文 玉井 幸治 小南 裕志 古澤 仁美
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.86, no.4, pp.327-336, 2004-11-16
参考文献数
36

人工的に調整した海水をクヌギ林に散布して,空中消火による海水の散布が森林に及ぼす影響を調査した。海水散布後の樹冠通過雨の導電率(EC)およびNa^+,Cl^-濃度は急激に上昇したが,降雨とともに低下し,2カ月後には平常の状態に回復した。土壌抽出水のECは海水散布の1週間後にピークに達し,その後は徐々に低下していった。土壌抽出水のECが最も高かった1週間後であっても土壌に残留する塩分は植物に障害を与えることはないであろうと判断された。海水散布の2日後には葉に褐変が現れ,11日後にはほとんどの葉に壊死が生じた。木部圧ポテンシャルの測定から,この褐変は葉が水ストレス状態になったことによる萎凋ではなく,海水による葉への直接的な影響によるものと考えられた。海水散布後の5カ月間は落葉量が増加したが,それ以降は海水散布の影響は現れなかった。胸高直径および樹高成長,堅果生産量にも海水散布の影響は現れなかった。今回の実験により,海水16mm(16Lm^<-2>,散布時間約10分)程度の散布量であれば,クヌギの生育に大きな影響を及ぼすことはないと判断された。
著者
古賀 崇
巻号頁・発行日
2009-04-14

日本図書館研究会第261回研究例会発表資料(2009年4月14日)

1 0 0 0 IR 小説の言葉

著者
古井 由吉
出版者
同志社大学
雑誌
言語文化 (ISSN:13441418)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.555-574, 2008-03

ロゴスという観点から、日本近代口語文小説の発生と展開を一作家として考える。